紅葉が始まった奥秩父の和名倉山へテント泊山行
- GPS
- 25:55
- 距離
- 23.3km
- 登り
- 1,232m
- 下り
- 1,244m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
落合から一ノ瀬林道で作場平経由で一ノ瀬民宿「みはらし」へ 復路 「みはらし」から奥多摩湖で圏央道日の出ICへ出ました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○みはらしの駐車場は1日500円です。 ○登山基地の将監小屋は平日は管理人がいません。テント泊は1人千円。 ○全般的に、道標、マーキングは少ないですが、踏み跡をよく見て歩けば 迷うことはないと思いますが、初心者は要注意コースです。 |
その他周辺情報 | ○山梨側に大菩薩の湯、奥多摩側にめのこいの湯があります。 ○登山口の民宿「みはらし」でも蕎麦や軽食がいただけます。 |
写真
装備
個人装備 |
雨上がりや朝露の時期には足下の笹で下半身が濡れるのでロングスパッツがあると便利。特に
山の神土から西仙波の間は必要と思われます。
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感想
今年の五月に奥秩父全山縦走を果たしたが、奥秩父で唯一登り残した山がある。和名倉山である。全山縦走をしたときに、登山基地となる将監小屋に1泊したが和名倉山へ行くにはもう1泊必要となるのでカットしてしまったのだ。
将監小屋のテント場は、とても気持ちの良い場所なので、和名倉は、テント泊をしながらのんびり登ればいいやと思ってとっておいたのだ。
この秋は、天気の良さそうな日を選んで谷川岳全山縦走を計画していたがなかなか好天が続かないので、二日続きで天気が良さそうな日に和名倉を片づけよう出かけてみた。
1日目は将監小屋泊まりなのでゆっくりな出発でいい。途中にある大菩薩の湯に入って昼寝をし、お食事処で昼食をとってからの登山開始となった。
登山口の民宿「みはらし」に車を置いて、林道をぶらぶら2時間も歩けば将監小屋に着いてしまう。平日で予約も入っていないので小屋には誰もいない。年配のご夫婦がすでにテントを張ってのんびり新聞を読んでいた。
将監のテント場は段々になっている。上段は大菩薩嶺の眺めがよいが地面が土なので雨が降るとテントがドロドロになる。私は寝心地のよさそうな下段の草地にテントを張った。
時間があったら竜喰山あたりまで散歩に行こうかと思っていたが、午前中にのんびり温泉に入ったせいか、もう歩く気がしなくなってしまい、ぽかぽか陽気の草地でひなたぼっこを決め込んだ。
昼間は半袖で十分だったが日が陰ってくると急に冷え込んでくる。時間的にはちょっと早いかなと思ったがコンロでお湯を沸かし、焼酎のお湯割りをちびちび飲むことにした。
ラジオで大相撲を聞きながら飲んでいると時間がたつのが早い。暗くなる前に夕食を済ませ、大相撲が終わった午後6時過ぎには、すっかりできあがってニュースを聞きながら寝てしまった。草地にして正解だった。ふんわりして寝心地が良い。
年をとったせいか目覚ましがなくてもちゃんと午前4時に目が覚めた。けっこう気温が下がっている。外へ出ると深い霧が流れており息が白くなる。ダウンジャケットを着込んで出発の準備をした。昼食兼行動食としてジフィーズのドライカレーとあんパンを持ったので2本のテルモスに温かい紅茶とほうじ茶を入れた。
ヘッドランプがいらなくなった午前5時40分にテントを出発する。ザックが軽いせいもあるが、昨夜はしっかり飲んで、しっかり食べて、しっかり寝たので体が軽い。山の神土で先行したご夫婦を追い越しそのまま先へ進む。明け方まで出ていた霧が徐々に晴れ始め、周囲の景色が見え隠れしている。リンノ峰を過ぎたあたりで一服する。朝食代わりに温かい紅茶とあんパンをかじる。
和名倉への稜線は大きなアップダウンはなく1900メートル前後の軽い稜線歩きだ。リンノ峰や東仙波の先にある吹上ノ頭などの小さなピークも山腹巻いてしまう。私好みの山道なのでめずらしくペースが上がる。
西仙波の岩場を越えたあたりから東側の霧がドンドン消えて富士山がちらほら顔を出し始めた。雲一つないピーカンもいいが、天気が悪くなり始めや急激に回復するときというのは感激するような光景に出会うことがままある。
東仙波に着いたときが今日一番のクライマックスだった。雲間に見え隠れする奥秩父の稜線の後に富士山が雲海に浮かんで現れた。カメラを向けるとサッと姿を消したかと思うとまたパッと現れる。いつまで見ていても飽きが来ない光景だ。
しかし今日の行程は長いのだ。いつまでも見ているわけにはいない。ご夫婦が着いたのを期に先へ進むことにした。東仙波から先は樹林帯が多く展望は少ない。何カ所か西側の視界が開ける場所があり、霧の隙間から唐松尾から雁坂峠あたりの稜線が見え隠れしていたる。吹上を過ぎると全くの樹林帯となり、退屈する山道になった。
川又分岐、二瀬分岐は緩い上り坂の途中にあった。何の変哲もない分岐点で休憩する気にもならない。そのまま和名倉山頂へと向かった。
和名倉山の頂上は苔蒸した林の中にあった。あまり日の差さないその山頂は、二等三角点があるもののじめじめした感じで長居するきは起こらなかった。時間もまだ9時過ぎだったので、眺めのよい東仙波まで戻って景色を眺めながらお昼ご飯にすることにした。
東仙波に戻る途中、往きには見えなかった西側の景色がしっかり見えるようになっていた。雁峠が大きくくびれ、古礼山から水晶山、雁坂峠から雁坂嶺あたりがよく見えた。国師岳も見えているが随分遠く感じる。この5月には、国師岳の先の金峰山まで歩いたのだから、我ながらよく歩いたものだと感心する。雁峠のはるか後方には南アルプスの白峰三山も見えたがやっぱりアルプスは白い時の方が感動する。
東仙波に戻ってきたら、朝の霧はすっかり消え、正面に富士山がしっかり見えた。御坂山塊から毛無山、南アルプス前衛の笊ヶ岳の双耳峰までが見えている。当然、手前の奥秩父から雲取山への稜線もバッチリ見えている。文句のない景色だ。
誰もいない静かな山頂でのんびり昼食をとった。空気もいいし気持ちよく歩けたあとなので食欲も進む。至福のひと時である。これで冷えたビールでもあればもっと最高なのだが山の上でそんな贅沢は言っていられない。
テントに戻ったら数が増えていた。明日の日曜日も好天が期待できそうなので和名倉を目指す登山者がすでに入山しているのだった。昨夜の雨で濡れたテントはすっかり乾いていたので手早く撤収して2時間かけて登ってきた林道を1時間で下り車に戻った。
みはらしのおばちゃんに挨拶をしに行ったらお茶とお茶菓子を出してくれた。気さくなおばちゃんとの話がはずみ、ここでまたのんびりお茶の時間となってしまった。
よかったら私のホームページも見てください。
http://members3.jcom.home.ne.jp/yokosuka.y.y2/
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