安倍川砂山沢遡行・瀬戸沢右俣下降
- GPS
- 08:50
- 距離
- 6.4km
- 登り
- 1,426m
- 下り
- 1,403m
コースタイム
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:02
天候 | 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・ヤマビルは数個体確認。被害は4人で1箇所。 ・詰め上げた尾根に藪は無し。 ・砂山沢3級下、瀬戸沢2級上程度。 |
その他周辺情報 | ・メンバーの正岳による記録(豊川山岳会) https://toyokawa-ac.jp/climbing/31373 【他の記録】 〇砂山沢:1つのみ確認 さがみ山友会(2018):https://sagamisanyuukai.blog.fc2.com/blog-entry-229.html 〇瀬戸沢:未確認 |
写真
装備
備考 | ・ラバーソール推奨 ・瀬戸沢下降ならロープは30m以上が2本は必要。 |
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感想
【計画の経緯】
顔合わせ山行2日目は、記録が1件しか見当たらないものの、ゴルジュが発達しているという砂山沢へ。ついでに、記録の見当たらない隣の瀬戸沢を下降する計画で。
【山行】
〇砂山沢遡行
私有地を抜け、踏み跡を辿って堰堤を巻くと、すぐにゴルジュが始まる。次々と出てくる小滝を楽しく越えていくと、2段15mの大物が出てくる。上部が良く分からないが傾斜は強くないのでとりあえずtamoshimaリード。岩が脆くて怪しいハーケンしか決まらないのが辛いところだが、さほど難しくはなく登れて一安心。
程なくして現れた7m滝は傾斜が強く、一見登れないかに見えたが、近づいて見るとホールドが結構ある。ここもtamoshimaリードとなり、ゴーグル着用で登る。ハーケンを1枚落とすという失態はあったがなかなか面白い滝で、シャワーで寒いが登って良かった。
その後も5m滝、4mCS滝、3mCS滝と直登ならシャワークライミング必至の滝が続き、メンバーによって巻いたり直登したりと楽しんだ。寒いけど。
その先も登れる小滝とゴルジュが続き、想像以上の遡行価値の高さに嬉しい悲鳴。が、9m滝は残念ながら登れず、右岸巻き。巻きは楽で良かった。これを巻き終えると徐々に遡行価値は低下し始め、水は減って倒木が増えてくる。登れそうな4m滝も脆さと寒さで敬遠して巻き、次の5m滝は、さがみ山友会Pが遡行終了したと思われる滝。確かに巻きも直登も困難で、4人でいろいろトライした挙句、脆い右壁をtamoshimaが登って何とか突破。これは悪かった。
倒木だらけになってきた沢を遡行していくと、落ち口に最近倒れてきたと思われる倒木が懸かる滝が現れる。kaiseiが取りついて悪いとのことだったので巻こうかとも思ったが、kaiseiがtamoshimaなら登れるだろうなどと言うので、トライしてみることに。下部は脆いスラブ状で悪いが登り、倒木の根が多いかぶさる上部はさらに登りにくい。いろいろなムーヴを試し、根に着いた泥でドロドロになりながらなんとかハング越え。10年以上沢をやっていてもこんなハングは初めて登った気がする。
そのまま遡行していくと沢はガレ始め、脆すぎて登れない滝も出てきたので、遡行終了。斜面を登って瀬戸沢へ向かう。
〇瀬戸沢下降
植林地を下っていくと難なく瀬戸沢右俣に降り立つ。右俣は、概ねゴーロの中に時々ちょっとした滝がある程度の沢で、倒木が多い点以外は下りやすいが、特に面白みはない。
瀬戸沢本谷に出ると、空中写真で見た通りの広大なゴーロが広がる。どんどん下っていくと、徐々に沢幅が狭まり、手始めに3m滝をクライムダウン。すると大きな滝とその下に続く深そうなゴルジュが眼下に広がり、恐ろしげである。が、これを巻いたら沢下降の意味がないので、とりあえず懸垂下降。下から確認すると、20m程度の滝であった。水量も多く大迫力だが、登れる滝ではない。
その下も滝が連続しており、どう下るのが良いかと思案して、まずは自分だけ9m滝をクライムダウン。が、さらにその下のCS滝は下れないことが分かり、一旦右岸壁へ登ってから、立木で懸垂下降してCS滝の下まで一気に下る方針とする。
20m滝の懸垂下降ロープ回収で手こずってからトラバースして立木へ向かい、斜め懸垂でCS滝の水流を避けながらくだる。なかなか、難しい懸垂下降であった。しかし、後続はCS滝のすぐ脇を懸垂下降していて、斜め懸垂をこんなに頑張らなくても大丈夫だったらしい。
こんな里山にこんな立派なゴルジュがあるのかと思うような凄いゴルジュで、この下も滝が続いていたら大変だと不安だったが、下降してみるともう大きい滝はなく、ゴルジュの景観を楽しみながらさくさく下れる。ただ釜が深いので、落ちて寒い思いをしたくないためにへつるのは大変だったが。 次第にゴルジュは緩まり、堰堤が4連続で出てきて、この変化に富んでいた沢下降も終了。
【総評】
砂山沢、瀬戸沢ともに想像以上のゴルジュを持ち、特に砂山沢は楽しく登れる滝の割合が高く、非常に遡行価値の高い沢であった。安倍川流域の中でもお薦めの1本である。濡れるので暑い日に良い。滝とゴルジュの現れ方が、足尾の松木川無名沢に少し似ている。瀬戸沢のゴルジュも大迫力で一見の価値があるが、滝は登れないので、砂山沢遡行後に時間があれば下ってみると良いと思う。
両沢ともに予想以上に濡れる沢だったので寒かったが、安倍奥のような比較的人気の山域にも、殆ど記録がないのに遡行価値が高い沢が埋もれているのを発見でき、非常に充実した山行となった。
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