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記録ID: 54094
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ハイキング
道北・利尻

礼文島 愛とロマンの8時間コース

2002年08月17日(土) [日帰り]
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akira1969 その他10人
GPS
--:--
距離
28.9km
登り
1,183m
下り
1,183m

コースタイム

ストコン岬−ゴロタ山−澄海岬−宇遠内ー礼文滝分岐−桃岩展望台付近−桃岩荘YH
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2002年08月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
○この時に利用した桃岩荘YHは味の濃いミーティングと、盛大なお見送りで有名なYHです。「盛大なお見送り」はテレビ朝日放送の「日本の珍百景」にも認定されたみたいです。ただ禁酒なのが辛いですが。(タバコは囲炉裏周辺ならOK)泊まる価値があるYHだと思います。
桃岩です
桃岩の前で「命」! (C)ゴルゴ松本/TIM
上げた足が左右逆なのはご愛嬌(笑)
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桃岩の前で「命」! (C)ゴルゴ松本/TIM
上げた足が左右逆なのはご愛嬌(笑)
桃岩荘YHから見る落陽です
桃岩荘YHから見る落陽です
スコトン岬からスタート
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スコトン岬からスタート
なだらかな山肌・・・・
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なだらかな山肌・・・・
そしてきれいな海岸・・・・
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そしてきれいな海岸・・・・
んでもってまた「命」をやってしまうのであった・・・・
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んでもってまた「命」をやってしまうのであった・・・・
山を降って海岸を歩きます
山を降って海岸を歩きます
澄海岬 言葉通り海が澄んでいます
澄海岬 言葉通り海が澄んでいます
宇遠内の漁港
しばらく登って宇遠内の漁港を見下ろす
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しばらく登って宇遠内の漁港を見下ろす
なだらかな景色が続きます・・・・
なだらかな景色が続きます・・・・
もうそろそろ疲れがピークかな?
もうそろそろ疲れがピークかな?
桃岩荘YHの前で記念撮影
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桃岩荘YHの前で記念撮影
桃岩荘名物! 「盛大なお見送り」
(日本珍百景認定)
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桃岩荘名物! 「盛大なお見送り」
(日本珍百景認定)
雨でもテンションが高い!
(2010年に礼文島を訪れた母もこの場面に遭遇して面喰っていた・・・・)
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雨でもテンションが高い!
(2010年に礼文島を訪れた母もこの場面に遭遇して面喰っていた・・・・)
あばよ! 礼文島! また来るぜ!
(いつになるんだろうなぁ・・・・)
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あばよ! 礼文島! また来るぜ!
(いつになるんだろうなぁ・・・・)

感想

利尻山からの続き・・・・

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-54093.html

愛とロマンの8時間コース

 8月17日の早朝、僕は桃岩荘YHの名物ツアーである「愛とロマンの8時間コース」に参加するため最北限の地、ストコン岬にいた。参加者は僕の他に20人ほどで、2組にメンバー分けが昨日の説明会の時点で済まされていた。
 この「愛とロマンの8時間コース」はストコン岬から南下し、島の南の方に位置する桃岩荘YHに帰るという全行程35キロメートルの礼文島縦断トレッキングなのだ。僕達は円陣を組み気合を入れた後、勇猛果敢にスタートした。
 なだらかな丘を越えてゴロタ山に到着した。標高が180メートルなのに高山植物が咲き誇るのは花の浮島礼文であるからこその光景であろう。
 その後、この山というより小高い丘を降りて今度はゴロタノ浜を通って、澄海岬に着いた。
 澄海岬は読んで字の如く、海の透明に澄んでいる岬である。このあたりの道路は観光バスが往来しており、礼文島屈指の観光ポイントである。
 そんな人混みをかいくぐり、澄海岬を見てみると、これが見事なマリンブルーだった。この海の澄み具合は沖縄の万座毛にも負けないであろう。展望台で記念撮影をした後、土産物屋へ行き、ビール! をこらえてタコ足の塩焼きを食べたのであった。これが酒のツマミに最適でビールが飲めないのが残念であった。
 その後、なだらかな丘を登ったり、草原を縫うようにして歩いたり、ザレ場の下り坂を駆け下りたりと変化に富んで面白いコースを思いっきり堪能した。
 ザレ場を降りると再び海岸線を歩くコースになる。クライミングシューズに履き替え、岩壁をロッククライミングしようと試みようとする人、岩がゴロゴロしている所を猿のように飛び越え先を行く人、マイペースで浜風を受けながら歩く人と参加者の個性が浮き出てしまった。海岸線を歩いていくと小さな漁村があった。そこが宇遠内だ。
 宇遠内を後にして香深井林道に入った。幅が広くて歩きやすい林道なのだが、だらだら続く登り坂に筋肉痛が一気にここで来た。一時、群れから大きく離れ、ちょっとやばいかと思ったが、下り坂になるのを機に、一気に群れに追いついた。
 「愛とロマンの8時間コース」も佳境となったが、僕だけでなく、他の皆もこのあたりがきつかったのではないだろうか?
 香深井林道から礼文林道に道が変わった。礼文林道は緩やかなダートが続き、クルマやバイクが砂埃を立てながら時々往来した。このあたりで利尻岳が臨めるのだが、雲で覆われて残念ながら見ることが出来なかった。
 その礼文林道が終わると舗装された道に変わった。ここまで来ると香深の街並みが見える所まで来た。トンネルを抜け坂を下りると、眼下には桃岩荘YHが見えた。ゴールはもうすぐだ。
 僕達は坂を駆け下りYHの玄関前にたどり着いた。ヘルパー君やその場に居合わせた宿泊者達に祝福を受けた。成り行きで結成されたメンバーだけど、こうして一人も欠けることなくゴール出来たことは、僕自身、久々に共にひとつのことをやり遂げる喜びを味わったような気がした。
 8月18日、僕が礼文島から去らなければならない日がやって来た。僕は観光客達と混じってフェリーに乗った。荷物を置くと、皆が集まっている船べりの群集のひとりとなった。
 眼下を見下ろすと最前列にお世話になったヘルパー達を先頭に、20人ほどの宿泊者達が雨の中を構わずに整列していた。まずはアニメソングのフルコースから始まり、「遠い世界に」の大合唱が港と船の上で始まった。僕達は雨雲よ裂けよとばかりに拳を振り上げ歌った。
 そして汽笛が高らかに鳴り響いた。船が進み出すと港から、
「いーって らーしゃーい!」
と叫ぶ声が聞こえた。船の上にいる僕達も負けじと
「いーって きまーす!」
と応えた。
 どんどん彼等の姿が小さくなり、声も小さくなって、遂には聞こえなくなった。礼文島も霧と共に消えて行こうとしていた。僕は心の中でつぶやき続けた。
「さらば、利尻島、さらば、礼文島・・・・」
 雨の中、したたかに濡れるのを構わず、僕はまたここに帰ってくる日を思いながら、甲板にたたずんでいた。
 いつまでも・・・・。
 いつまでも・・・・。

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コメント

M岩
こんばんは。

akira1969さんもM岩上がりなのですね。愛とロマンの8時間コース!!澄海岬がハンパないのは変わらずだったのが懐かしいー!! 締めくくりは確か地蔵岩でしたっけ? 斜里、利尻、羅臼もYH絡みで登りました

かくいう私も今から25年程前に訪れて踊った覚えがあります 。M岩に泊まられたのでしたら、えりも、岩尾別OR斜里YHに泊まられて 3K(キチガイ)YHコンプリートもオススメです
2015/6/10 21:52
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