朝日連峰 朝日軍道 2023年GW
- GPS
- --:--
- 距離
- 50.8km
- 登り
- 4,024m
- 下り
- 4,035m
コースタイム
- 山行
- 10:10
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 10:40
- 山行
- 10:00
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 12:00
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 9:05
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:20
天候 | 0日目 雨 1日間 雨のちみぞれ、午後から晴れ(風強し) 2日間 快晴 3日間 快晴、夜から雨 4日目 ガス強風雨、午後雨止む、ガス強風続く 5日目 朝のうちガス、のち快晴、夕方から雨のち雪 6日目 朝のうちガス、のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
列車 山形駅〜赤湯駅〜長井駅(長井フラワー鉄道) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●葉山周辺はなだらか地形なので視界の悪い時は分かり難い ●中沢峰の下りは急 ●南寒江山〜北寒江山の間は特に風強し ●三角峰〜戸立山、ルート判断、崩れかけの雪庇、クレバス、藪など不確定要素が多い |
その他周辺情報 | ●はぎ乃湯 平日ゆったりプラン1000円は昼食(ラーメン)付きで温泉(10:00-17:00)入り放題。 ●旅館朝日屋 食事が美味しい。下山後は必ず泊まりたい。お腹を空かせておくこと。 |
写真
感想
●4月26日 0日目●
夜行バスで早朝の山形駅に到着。予想通り雨が降っていた。今日は一日雨の予報なので、登山はやめにして温泉施設で一日中ゴロゴロ寛ぐことにした。
まずは、赤湯駅で長井フラワー鉄道に乗り換える。市役所も兼ねている大変立派な長井駅で温泉施設「はぎ乃湯」がオープンするまでプラプラする。
10:00になったのでタクシーではぎ乃湯へ向かう。ここで「平日ゆったり券」を購入。10:00〜17:00まで滞在でき、しかも昼食付きで1000円のお得な券だ。
17:00にお世話になったはぎ乃湯を出る。雨は相変わらず降り続いている。タクシーで葉山の白兎コースの登山口まで向かう。葉山冒険学校を今夜の宿泊地とする。近く水場、トイレもあり申し分ない。1階は土間なので2階にテントを張って寝た。
●4月27日 1日目●
白兎コース〜葉山山荘
夜から雨が降り続いている。昨日の予報では朝には雨が止むはずなので、気合い入れて2:00起床。3:50ヘッデンを付けて上半身だけ雨具を着て出発する。
登るにつれ天気は良くなると思ったが、予報に反して逆に悪くなってきた。雨が本格的に降になり下半身の雨具を着た。稜線手前の雪が着いたところでアイゼンを装着する頃には霙に変わり、仕舞には雪に変わった。
天候の回復が遅すぎる、こんなはずではなかったと思い葉山山荘に逃げ込んだ。葉山山荘に到着しモコモコさんと相談。風は強いままだが次第に青空が見えるものの、モコモコさんはやる気消失。
色々意見を言い合ったが、最終的に行動を終了し山荘に泊まることになった。そうと決まれば寒いので2階にテントを張ってシュラフを引っ張り出し寝ることにした。
ある程度落ち付いたところで、山人は登る途中にあった水場へ水を汲みに行くことする。山荘から10分程で水場に着いた。雪に覆われてなく容易に水を取ることができた。
天気は確実に回復してきている。これからの長い行程にシュラフに包まって良いのか、焦りを感じつつ結局、昼寝シュラフの人となった。
早めの夕食後、明日に備え18:00頃就寝。
●4月28日 2日目●
葉山山荘〜中沢峰〜御影森山〜大沢峰の水場
3:00起床。風も弱く星空が輝いている。天気は今日と明日が快晴、30日は一日中悪天候の予報。明日中に狐穴小屋に到着できるよう行くしかない。
ばたばたしてしまい、予定の30分遅れの5:30出発。この辺りの地形は平でガスったりしていると見極めが難しい。緩やかな尾根を登り1264Pとめぼしきピークに到着したが、雪に覆われて標識等を発見できなかった。
1275mの手前の鞍部で夏道が出ていたので、アイゼンを外す。自生している珍しい植物もあった。ある程度登ると焼野平のトラバース道に入る。一カ所残雪があり短いが傾斜が急なので、ここだけ再アイゼン、ピッケルを付けて通過。
ここを過ぎると卯の水場に到着。残雪に覆われて水は出ていなかった。
中沢峰のきつい登りをこなし、今度は急斜面の下りに入る。再びアイゼン、ピッケルを出してバックステップで慎重に高度を下げた。鞍部で大休憩。
前御影森への登り返しをある程度済ませると夏道が出ていたので、夏道に入るが、枝が張り出しているところが多く大荷物に引っかかって時間がかかった。また、笹も勢力を盛り返しているようだ。前御影森から前御影森山との鞍部までは歩きやすかった。
ここから御影森山までは本日一番の体力を奪われた。御影森山への登りで九十九折の道から直登になる。とにかくきついの一言。特に御影森山、直下が急でモコモコさん共にやっとの思いで御影森山の山頂に着いた。
御影森山から大沢峰の水場を目指す。水場の標柱はまだ雪の下なのか見当たらなかった。最後のお仕事、整地をしてテントに転がり込んだ。
19:30頃就寝。
●4月29日 3日目●
大沢峰の水場〜平岩山〜大朝日岳〜竜門小屋〜寒江山〜狐穴小屋
昨日の疲れが残り、30分遅れの出発。最初少し急な斜面の登りがあるのでアイゼンを付けて出発。ひと登りした大沢峰の山頂でアイゼンを外す。
大沢峰から平岩山の緩やかな道を登る。日が昇り暑くなってきたのでタイツを脱ぐ。
北大玉山からの道と合流するとしばらくなだらかな歩き。大朝日岳の急登が始まる前に大休止。
大朝日岳への急登は2段階ある。1段階はとにかく急、息を付く間もない。2段階目はザレた急な登りで足元が動き力が逃げるので非常に疲れてきつい。
あまりにも急で山頂は直前まで見えない。山頂には見渡す限り誰もいなかった。静かな山頂だった。
山頂から小屋まで、中間から下りは道に雪が残り2〜3回踏み抜いた。大朝日岳からは足跡が出てきた。
小屋の中に入りスマホで天気予報を見てみる。事前の予報通り明日(4/30)は天気が悪そう。予定通り狐穴小屋で悪天候をやり過ごすことにする。まずは竜門小屋を目指す。金玉水の鞍部から雪面となるのでアイゼンを付ける。
中岳は回り込むように登り西朝日岳へ向かう。袖朝日岳へ向かう稜線の雪庇がデカい。西朝日岳から先は夏道が出ていた。
竜門小屋へ下りていくと人がいる。何と安達さん御一行だった。天気良いので小屋の前で大休止を兼ねてしばらく振りの再会を喜んだ。
皆さんとの小屋泊に惹かれるが狐穴小屋目指して再出発。
これまでの疲れが溜まって寒江山の登りがきつい。温存していたアクエリアスを出す。冷えていて美味しかった。少し元気が出た。
南寒江山から掘れた道に雪が詰まって踏み抜いた。モコモコさんは、最初は踏み抜かないように恐々歩いていたが、すぐに開き直ってぶち抜くどころか、空洞になっているところは全て破壊して下りていた。
狐穴小屋前は雪の壁。例年よりも高さはないと思うがそれでも急なので、バックステップで慎重に下りた。期待していた小屋前の水場は出ていなかった。そこで、小屋裏の水場?を見てみた。
水は出ていた。喜んで味見すると土臭い。がっかりした。
そこで小屋前の水場の笹藪の方から水音がするのでそちらの融雪水を試してみる。こちらの方の水の味?が良いのでここで汲むことにした。
小屋は貸し切り、疲れのせいかモコモコさんは余り食欲がないようだ。暗くなってから吹き始めた風はどんどん強くなり、20:00頃には小屋を揺るがすほどの強風が吹くこともあった。
小屋の屋根のトタンを風が打ち付ける音が続いた。23:00頃目が覚めた時は強風と雨が小屋を打ちつけていた。
●4月30日 4日目●
狐穴小屋にて停滞
朝は目覚ましなしで適当に起床。外は強い風雨が続いている。予定通り停滞。
はぎ乃湯で仕入れたコシアブラで朝昼兼ねてのラーメンを食べた。ラジオを聴きながらのんびりと過ごす。
午前中で雨は止んだが強風は変わらずでガスが濃く視界のゼロ。時間があるので、小屋の1階の掃き掃除をする。狐穴文庫の本を読んだりして過ごす。
明日に備えて早めの夕食。17:30頃就寝する。
17:50頃だろうか今日は誰も来ないと思っていたがお一人が到着。それから色々と大変だったが翌朝6:00頃には問題が解決したので良かった。
●5月1日 5日目●
狐穴小屋〜以東岳〜三角峰〜戸立山〜1350mテン場
天候の回復を待ち7:30出発。ほとんど夏道が出ている。中先峰と松虫岩の中間あたりで、今朝天狗小屋を出発した男性2人に追い抜かれる。以東岳に到着。今日も素晴らしい天気だ。山頂から少し離れたところで朝日屋さんに下山後の宿泊の予約をする。
オツボ峰からは出谷川まで続く、切り開いた道が見えた。三角峰の登りから戸立山までが今山行の核心部。
その年によって残雪の状況によってルート判断が変わる。
残雪が豊富だと、戸立山手前のおにぎりのような形をしたピークまで楽々歩けるのだが、今回は雪堤が切れていたり、亀裂が入っているところが多く、その度に、アイゼン付けたり、藪漕ぎで外したり、特に戸立山前後では急な藪を下りたりで時間が掛かった。
苦労して戸立山の三角点を探してみたが見つけられず疲れただけだった。我々が苦戦している間に空模様が怪しくなっていた。
ようやく核心部分を通過し茶畑山まで足を伸ばそうとしていた16:00頃、ポツリと雨が降ってきた。以東岳でスマホでチェックしたときはもっと遅い時間だったが早まったようだ。
何とかまずまず所を見つけテントを張って転がり込んだ。テントを叩く雨が霰に変わり夜には雪に変わっていた。
戸立山の核心で降られなくて良かったと安堵した。明日は朝日屋さんが待っている。明日の天候に期待して就寝。
●6日目 5月2日●
3:00に目を覚ますとテントを叩く雨音だろうか諦めて、二度寝して5:00頃には雨は止んだがガスで視界が悪い。スマホで天気を見る。9:00頃から晴れマークだ。
7:30頃出発。濃いガスがしつこく取れなくて、進路を読むのに時間がかかる。ガスの中、茶畑山を通過したところで休憩していると単独の男性が登ってきた。昨日は雨量観測所付近に幕営したとのこと。暫し情報交換。
出発を遅らせたせたのと、先程の休憩がよかったのか、下降に入ると一気にガスが晴れた。
年季の入った雨量観測所手前の急な斜面をやり過ごす。ここまで数か所藪に入ることがあったが、ほぼ全面雪が使えた。
しばらく下ると尾根が細くなり夏道?踏み跡が出てきたのと同時に残雪が乏しくなったので踏み跡を辿る。
新しい雨量観測所からは、はっきりとした道になるがますます傾斜が強くなり、尻餅をつきながら下ると、ようやく青い屋根のマタギ小屋に到着。水場から豊富な水流が出ていてありがたい。大休止しているとこれから入山する単独の男性が到着。暫し情報交換した。
後は朝日屋さんへ向けて歩くのみ。途中重機で、除雪作業中をしていた。今年は雪が少ないので泡滝ダムの登山口まで車で入れるようになるのも時期が早いのかもしれないかな?
その後長い林道を歩き、朝日屋さんのご馳走を堪能することができました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
縦走大変お疲れさまでした。
もう林道の除雪がされているのに驚きました。
縦走の後の朝日屋旅館さんのボリュームたっぷりの美味しい食事は嬉しいですよね。
HP拝見しました。私も縦走が好きですが、憧れの月山からの朝日連峰の大縦走もなさっているのですね。
フォローさせて頂きます。
初めまして、HP並びにヤマレコ記録読んで頂きありがとうございます。
林道はこの調子だと泡滝ダム登山口まで5月中旬くらいで除雪終了しそうな勢いです。
旅館朝日屋さんの料理はいつも美味しく、ボリュームもありお腹いっぱいになります。
確実に完食する為に、夕食までに部屋で余った行動食など食べないように我慢しています。(笑)
長く山に入っているのが好きです。これからも安全登山で行きたいと思います。
フォローありがとうございます。
昔(ん十年前?)日暮れ沢から上がって、竜門〜以東岳〜茶畑山〜高安山〜鱒淵へ下った記憶が蘇ります。もうトシなのでハードな縦走は無理ですが、山から離れることはできません。せいぜい自分の体力に合わせ、登れる山を楽しんでいます。
登れるうちに登りたい山を、無理せず、今後も続けられるよう願ってます。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
>竜門〜以東岳〜茶畑山〜高安山〜鱒淵へ下った記憶が蘇ります。
茶畑山までは残雪期ルートとして確立していますが、その先歩く人はほとんどいないので貴重な体験ですね。
>登れるうちに登りたい山を、無理せず、今後も続けられるよう願ってます。
これからも記憶に残るレポUPできるよう安全登山していきたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する