シロヤシオだけじゃないミツバツツジ、ヤマツツジの共演―天目山(三ツドッケ)〜棒杭ノ頭〜蕎麦粒山
- GPS
- 08:15
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 1,516m
- 下り
- 1,710m
コースタイム
天候 | 雨のち曇ときどき晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
高尾06:24(JR中央線) 八王子06:30/06:36(JR八高線) 拝島06:51/07:00(JR青梅線) 青梅07:18/07:28(JR青梅線) 奥多摩08:12 奥多摩駅BS08:35(西東京バス)¥528 東日原BS09:02 復路: 川乗橋BS17:42(西東京バス)¥288 奥多摩駅BS17:57 奥多摩18:18(JR青梅線) 青梅18:56/18:58 立川19:31/19:32(JR中央線) 八王子19:43 |
写真
感想
昨年この時季に花のきれいな山を探していて見つけたのが天目山(三ツドッケ)〜蕎麦粒山のシロヤシオ。
展望の良い場所は少ないようであまり注目したことのなかった稜線だが、ネットで見つけたシロヤシオの花の多さがすごく、今年はぜひ歩きたいと思っていた。
コースタイムが長いので最初は登山口となる東日原行き奥多摩駅7:31発のバスに乗ろうと思っていたが、今回参加できることになった友人のひとりが東京湾の向こうから来るので、1本後の8:35発のバスにすることにした。
このバスは奥多摩駅8:27着のホリデー快速に接続する設定のバスなので、電車は1本前の奥多摩駅8:12着にした。
今日は午前中は雨が残る予報だったので、そんなに混まないかなと思っていたのだが、ホリデー快速が到着するとどの方面行きのバス停も長蛇の列になったので、やはり1本前着の電車にして良かったようだ。
3週連続で週末の天気が悪く、天気が回復してくるという予報の今日は皆考えることは同じなのだ。
8:35発東日原行きの定時バスの前に臨時の川乗橋行のバスが出たが、それでも東日原行きのバスでは座れない人も出たほどだ。
東日原からいったいどこに登るのかと思ったら、ほとんどの人は天目山を目指すようで、やはりこの時季の天目山はシロヤシオで有名なようだ。
最初は単調な植林地の登りが続く。
友人のひとりは本人曰くエゾトリカブト並みに毒があるとのことで、帰路に「最初登っている時は、上に本当にたくさんシロヤシオなんてあるのかと思っていた」と毒を吐かれた。
この単調な蒸し暑い斜面を登りきると傾斜が緩やかになり広葉樹の新緑が瑞々しい。
ちょうど雨も止んで樹冠の間から青空も見えてきた。
シロヤシオはまだ現れないが、ところどころ緑の中にヤマツツジの橙色が色鮮やかだ。
時折雲がかかるとまだ雨がぱらつくこともあったので、一杯水避難小屋で少し早いが昼食にした。
奥多摩の避難小屋は立派な小屋が多い。
30分もすると次々と登山者が増えてきて、皆ここで昼食にするようだった。
小屋の前にも立派なミツバツツジがあったが、ここから天目山山頂にかけてシロヤシオとミツバツツジが一気に増えてくる。
シロヤシオはもう終盤だがミツバツツジは今が見頃で、白と赤紫色が織りなす圧巻の光景だった。
友人が遠目には梅林のようだというが、確かに紅白だしそんな感じもする。
とにかく梅林のような人工的なものではなく、自然林でこれだけ咲いているということがすごい。
ミツバツツジは山で何回も見たことがあるが、これだけ大きな株がこれだけたくさんあるのは初めてだ。
ミツバツツジは葉が展開する前に花が咲くが、シロヤシオは花と共に葉も展開する。
シロヤシオは別名ゴヨウツツジだが、名前のとおり5枚の葉が開いている。
陽に透かされる五葉も美しい。
天目山山頂は狭く今日は展望もないのでそんなに長居はせず。
雲越しの陽射しも強くひどく蒸し暑い。
でもどこかもう少し高い場所、例えば北八ツ辺りにいる雰囲気もある。
天目山から蕎麦粒山に向かう稜線にはピーク毎に巻道があるのだが、それぞれのピークにシロヤシオが多いという情報を得ていたので、ピークは踏んでいくことにする。
次のピークはもう少し気の利いた名前はなかったのだろうかという棒杭ノ頭。
ここはもうシロヤシオが本当にたくさんあった。
また少し雲がかかってきたのか周囲は霧に包まれていたのだが、その中でシロヤシオの花に囲まれているのが幻想的で、まるで夢の中のようだ。
林床には五葉のシロヤシオの実生が無数に生えている。
この山のシロヤシオが今後も途絶えることなく続いていくと思うと嬉しくなる。
この稜線の条件が本当にシロヤシオに合っているのだろう。
そして林床もふかふかとしている。
ピークを巻く縦走路があるお陰で、踏み荒らされていないのもいいのだろう。
次の仙元峠は鞍部ではなくピークである。
ということは檜原村の浅間尾根のようにこの峠を経る古道は沢沿いではなく尾根沿いだったのだろうか。
この仙元峠のピークに登るところもシロヤシオとミツバツツジがこれでもかこれでもかと現れる。
仙元峠は樹林の中だったが、蕎麦粒山は晴れていれば展望のありそうなピークだった。
シロヤシオとミツバツツジの共演がすごくて足が進まず、かなり時間が押してしまったので蕎麦粒山の山頂も15分程度で辞す。
15時も過ぎているのに蕎麦粒山に登ってきた方とすれ違ったが、今日はどこまで行くのだろうか。
天目山から蕎麦粒山までの稜線は、シロヤシオとミツバツツジだけではなく、ブナやミズナラの大木も圧巻だった。
太平洋側の奥多摩や丹沢のブナは小氷期に生えたものなのだろうなと思いつつ歩いていると、このあたりのブナは樹齢200年という案内板があり、やはりその頃に生えたものなのだろう。
シロヤシオは実生がたくさん生えていたので今後もこの山々を彩り続けるのだろうが、ブナはどうなのだろう。
計画では鳥屋戸尾根方面に少し進み、そこから日向沢林道に下りる予定だったが、分かりにくく桂谷ノ峰まで進んでしまったため、確実に日向沢ノ頭、踊平を経て林道に出ることにした。
その分林道歩きが長くなってしまい、そもそも時間が押しているので普通に歩いていてはバスに間に合わない。
テレビ東京の「バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅」などを見た時に、常々「残り時間と距離が分かっているのになぜ走らない」と言っている身としては、走らないわけにはいかない。
ハイカット登山靴では少々走りにくいが今回は時間的にところどころ走るだけで、無事バスに間に合うことができた。
この圧巻のシロヤシオとミツバツツジの共演を、花の感動を共有できる友人たちと登って本当に良かった。
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