南八ヶ岳徘徊/真教寺・本沢温泉
- GPS
- 16:00
- 距離
- 50.0km
- 登り
- 3,621m
- 下り
- 3,845m
コースタイム
小淵沢道の駅20:10小淵沢駅20:45
清里駅1:30美し森展望台入り口2:15スキー場展望台4:05(1時間20分朝食仮眠)
牛首山7:30赤岳12:30赤岳天望荘13:00(30分昼食)横岳14:55硫黄岳16:00
夏沢峠16:30本澤温泉17:00
本澤温泉8:15(5分道迷い)海尻駅11:30
天候 | 1/4肝心な所が曇り 風速20〜 1/5晴天 無風も同然 1/6曇りのち雨 上部風速は酷そう |
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過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
清里駅 待合室は箱型 暖房有 |
コース状況/ 危険箇所等 |
いつも通りルートは手書きで初日分はかなり適当です 小淵沢〜権現岳 特に変わりなし。 観音平側からの編笠上部はいつもラッセルのようだ。今回の巻き道はトレースがあるも、ただ登っているだけであんまり楽な気がしなかった。 権現岳〜三ツ頭方面下山 危険箇所はないので逆に迷いやすく思った。最悪コンパスで下ればいい。鹿トレース糞多し。風の通り道。降雪後の登りはきつそう。 清里〜真教寺尾根〜赤岳 途中でスキー場のリフト終着地と合流する。樹林帯の尾根を行く。リボンはそこそこあり。核心部分はそこまで長くはないが、雪が不安定でリスクが高かった。合流手前はトラバースでなくプチルンゼを登るのもありかと思った。 午後に初見でロープなしで一人で下るのは危険だろう。 トレースは残っていたり消えていたり。今の雪量ならスキー場上からノートレースで全部ラッセルしてもまず行けると思う。雪崩れそうでなければ。 梯子は権現尾根と合流するまで見当たらなかったがあるのかな?ないのかな。鎖はたまに出ていてもかなり余る長さで使いづらいので目印程度に。 赤岳〜本沢温泉 細かくルートが何箇所か通れるようになっているので変なところに突っ込まなければ大丈夫。梯子と鎖多し。横岳前後はゆっくり行こう。安心のトレース。 本沢温泉〜海尻 安心のトレース。危険箇所なし。町の道路で迷わないように。 |
その他周辺情報 | 小淵沢 延命の湯 820円 入って仮眠してご飯食べて入って仮眠した。過ごしやすい。湯は微かな優しい感じ。 本澤温泉 素泊まり 6100円 平日は人が居なさそうな感じだった。予約しよう。 石楠花の湯は、熱く、湯の花のような違うような膜。 雲上の湯は、強硫黄系だが丁度良かった。服が飛ばされそう。道中危険。 |
写真
装備
個人装備 |
ツェルト泊装備
12爪
ダブルアックス
ロープ類やワカンは持っていない
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感想
3日間の予定でアイスクライミング(ロープ要らないレベルの)と温泉とツェルト利用半雪洞泊をしよう
という計画でしたが…
●1●
正月太りした気がするので、晩御飯をバナナ3本とコンビニの軽食で済ませたが、登り始めから調子が出ない。
あんまり登りたくないしトレースも消えている感じだったので編笠山は巻いた。雲もあんまりいい感じではなく、もう青年小屋で朝ごはん食べてごろごろしてようかなぁと考える。
こういう時に限って女の子が2人住んでいた。
可愛い気がしたけど、そんなテンションじゃなかった。朝の6時30分に山小屋入ってきて寝だしたら変じゃないですかね…こら頑張って行けってことだなーとカレー食べて退散。
今回は名前を知ったので、ギボシのピークっぽいところを踏みたかった。トレースが違うところについていたが、どこから行っても良さそうだ。
権現岳を登っている人が1人、2人と見える。さすがに日曜だ。早いなぁと思う。
権現岳に登ってから、キレットに向かうが風が強い。
赤岳直下では風速25mになってきついし眺望もないだろう。2週間前より見栄えが悪くちゃ命賭けて行く気がしない。
前三ツ頭側は人が多かった。
富士山や北アの必死こいた感じに比べて、八ヶ岳はいい意味でレジャー的で気分がよい。
ほとんどの人がわかんやスノシューなのでトレースを結構踏み抜くのは逆にきつかった。風当たりは強いがなだらかで雪深く、ノートレース時ならギボシ側からまわったほうがはっきり楽だろう。
鹿が2,3…合計で20匹程駆け抜けていく。ふと見ると自分が歩いているのは鹿のトレースである。
進行方向は鹿の大群でぐちゃぐちゃ。そんなコントはいらないよ…。
どうにか甲斐小泉側の車道に出た。途中の登山道に惑わされてぐだぐだしたが、コンパス基準でトレースの一切を無視して突き進めば最短を取れただろうと思った。
普通に赤岳に突っ込んだ方が早いじゃないかと何度か後悔した。
道の駅の温泉に入りに行った。
1回延命して仮眠を取り、とろろ御前を食べてからもう1回延命した。
帰ろうと思ったが、明日は天気図を見る限り完全に好天なのだ…。
第2案としては八ヶ岳山荘泊だが、もうバスがない。いっそ…前回の第2案の真教寺から入ることにした。
●2●
清里駅で仮眠してから出る。スキー場とホテルだけが明るい。割りにナイトハイク向きの道筋である。
こちらもよく鹿の鳴き声がする。スキー場の頂上にかまくらがあるので寝る。寒いので登る。動悸がして具合がおかしいので道端に座り場所を作り、ツェルトを被ってカレーを作って食べてうとうとする。明るくなって仕方ないので出る。この感じなら最低でも牛首山まではトレースがあるはずだと読んでいる。
昨日登った稜線と、後ろに南アが凛と見えてテンションがあがる。ここからの赤岳は後半が急に見える。消えたり出たりのトレースを辿っていくとやがて核心に出る。ところで肝心の核心らしき場所に限ってトレースが無い。
足元がかなり崩れやすい。雪壁という程の斜度は出てこないが雪の状態が悪い。「真教時コース8」あたりでかなり撤退したくなる。
どこでも登れそうでどこでも崩れそうと言う感じなのでタチが悪い。部分部分で出ている鎖を掘ってルート手がかりにする。空の綺麗なのを見て進む。権現尾根との合流地点らしき標識が見える。その手前がトラバースになっていて人が通過すればシーズンに何回か雪崩れそうである。プチルンゼの端っこを登ってもいいが、まぁいいかで渡る。
合流した道が前回全然通ってなくて笑う。鎖が整備されているので大分心に優しい。
ようやく赤岳からの眺望。
正直3000mもない八ヶ岳になんで絶大な人気があるのかと不思議に思っていた。
北ア中ア富士南ア白山…。365度の絶景…これは最高だ。
ん?なんだ365度って。本当に昨日帰らなくて良かった。
天望荘で牛丼ともつ煮をいただく。ご飯が並盛り2杯分あって嬉しい。ラーメンも食べようかと思ったが止めた。
食後も最高の稜線歩きが続く。月曜だからか、天望荘から先は1人2人をかなり遠目にしか見なかった。
この辺はさらっと縦走しているような人が多くて簡単そうなイメージだが、トレースがなければなかなか手応えのある場所だろう。横岳付近は後半歩くには危なっかしく気を抜かないように進んだ。
硫黄岳は火口に近づきすぎると恐ろしい気がした。海老の尻尾がすごいが、今日は穏やかだ。
夏沢峠はすぐそこだった。夕方には遠方は霞んできていた。
もしかすると晩御飯にありつけるかもしれないと考え、夏沢峠からは駆け下る。
温泉のたまらない匂いがする。
残念ながら僕一人しか居なくて食事はなかった。どこの山小屋でも素泊まりは高いよなぁと思う一方、わざわざ一人のために申し訳ない気がする。
石楠花の湯にサンダルで行って最短の足跡を取ったら雪の下り斜面に膝まで突っ込んでしまった。
周り込むようになっています…お気をつけて。
熱い。とりあえず熱い。白馬鑓温泉を思い出す感じだ。
椅子を枕にして寝転がって湯をかけた。
これでご飯があればな…。そもそも山小屋じゃなくても温泉旅館と言うのは予約するものだな、と思う。自炊でカレーを食べようとしたらスプーンがない。仮眠朝食の時に雪に挿しっぱなしにして忘れた。
カレー粉だけ溶かして飲んだ。エネルギーゼリーと豆の残りを食べる。
●3●
5:30に体内時計で目覚めるが暗い。水作りをして、飴玉を舐める。野天の湯はやはり厳しいと思う。石楠花の朝湯に入りに今度は宿の長靴で行く。
…やっぱり気が変わって野天の湯に行く。
危ない。ステップキックを爪先で入れないとプチシュルンドに滑落して死ぬ。
着替え場所はない。風も強いので木の蓋で衣服を抑えながら脱ぐ。
片足を入れてみようとして湯船が深くて片足にズボンを穿いた状態で滑落しそうになる。
温度は最初熱いかと思ったが丁度よかった。
たまに風雪が顔に当たって痛いので沈む。ここで服が飛ばされたらどうなるんだろう。強酸だったはずだが、めちゃくちゃ強いという感じではなくなかなか心地よい。
体が冷えないように、セーターを濡らして穴を開けないように、服を着るのに手間取った。帰りの吹きすさぶ難路を戻っても体は暖かかった。
硫黄岳から八ヶ岳山荘に行くパターンを考えたが、天候が悪く、食料は残り飴玉4粒、アイスクライミングをやるのもきつそうな気がしたので下山とした。トレースはほとんどしっかりしていた。
街に着くころには雨にかわっていた。遭難者の看板と表札の苗字が同じなのが気になった…。
道路は150分の1だと迷いやすいが、大月川を目印とすれば素直だ。電車がぎりぎり行ってしまって海尻駅2時間待ちとなった。
雨足は弱まらず、一駅歩いての温泉は諦めた。
水場があるようだが水は出ず、ガスストーブを焚いて待った。
南八ヶ岳は絶対に晴天を狙ったほうが良い。八ヶ岳を基に山々が布置されたようだった。
***
稜線で半雪洞ツェルト泊でフォーカストビバークするのは、今あるだけの装備だと厳しい気がした。冬季小屋を9割方使えるようにルートを組もう。
八ヶ岳の地図を今回買うつもりだったが正月で本屋が閉まっていた。行動の選択肢を広げる意味で持っておきたかった。
***
まさかの靴下を忘れて履きとおしたが、温泉があったからよかっただけできついだろう。スプーンが無くても食べられるもの…。
***
ある程度行程を伸ばしても翌日は普通に登れるようだった。天候の読みは大体合っているけど、もうちょっと荒天ぎりぎりでも行動するべきなのか。
雪の感じが厳冬期到来という感じがしました。
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