パノラマ銀座縦走(中房温泉〜大天井岳〜常念岳〜一ノ沢登山口)
- GPS
- 30:34
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 2,365m
- 下り
- 2,482m
コースタイム
- 山行
- 6:33
- 休憩
- 6:35
- 合計
- 13:08
天候 | ・一日目 晴れのちガス ・二日目 晴れのちガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
自転車
・松本駅 3:13 → 穂高駅 4:08 (シェアサイクル \330) ・穂高駅 4:40 → 中房温泉 5:35 (南安タクシー 中房線乗合バス \1500) 帰り ・一ノ沢登山口 → 安曇野穂高ビューホテル (徒歩約1時間半) ・安曇野穂高ビューホテル → 松本駅 (シェアサイクル \800 21km 1時間50分) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・トイレ 登山口、小屋にあるため困ることはない。 ・充電 大天荘で一回100円 ・テント 大天荘で2000円 水1リットル200円 山荘(水場、トイレ)と山頂が近いのがとても便利 ペグダウンがしづらいのと風よけはないのが少し不便 --- ・中房温泉 → 燕山荘 第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチ、合戦小屋、と覚えやすい目印がちょうどいい間隔で続くのでペースがつかみやすい。 合戦小屋のスイカは\500。こんなに登山者が多くても待たされることはなかった。 大天井岳が良く見えるし、最後の方は槍ヶ岳や鹿島槍も見渡せた。 ・燕山荘 → 大天荘 槍穂や裏銀座の山々を横目に大下りまで下り基調の緩いアップダウン。 コマクサもまだ咲いていた。 中盤は樹林帯のアップダウンが多めだが大天井岳が近づくと再び景色が開けるトラバース。 危険個所は喜作レリーフ手前の鎖場と梯子くらい。 最後はガレ場ザレ場の九十九折登り。 ・大天荘 → 大天井岳 ガレ場の登り。 最初はちょっと道がわかりづらいが目印がある。 ・大天荘 → 常念小屋 ザレ場ガレ場の緩い下りがメイン。 東天井岳と横通岳の手前に少し上りがある。 東天井岳は寄り道ルートの登りを5分ほど。 横通岳は直登と巻き道ルートがあり、直登ルートは15分ほど。 常念小屋は見えてからが長い下り。 ・常念乗越 → 常念岳 ガレ場の登り。 偽ピークあり。 常念乗越の少し上に左に伸びるトラバースルート(前常念に向かう)があるが確か廃道。 ・常念乗越 → 一ノ沢登山口 胸突八丁まではしご階段が続く。(小さいの含め30個はあったかと) 沢沿いなので水が登山道を流れている箇所が多く、靴汚れは必至。 後半は緩いアップダウン。 |
写真
装備
個人装備 |
調理器具
ライター
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
ヘルメット
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共同装備 |
調理器具
ライター
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
ヘルメット
|
感想
〜1日目〜
御嶽山の後、松本に宿泊し朝4時に穂高駅に到着するとバス出発時刻の30分以上前にもかかわらず登山者の列。縦走なら連休最初の天気のいい日に行くだろうから2日目は空いてると予想してましたが誤算でした。ただ以前春に乗った時のマイクロバスより一回り大きく20人くらい乗れるバスだったので余裕で乗れました。といっても満席でしたが。
中房温泉に着くと車やら他のバスで来た大勢の登山客で、ここは高尾山かと思うほど混雑してました。
この日は大天井岳まで行きたいのと午後から雨が降りそうだったことから登山渋滞に巻き込まれたくないという思いが先行し、5分で支度し登山開始しました。まぁ歩きが遅いから抜かされていくんですけどね。
ただ合戦尾根は2度目だし勝手は知ってます。夏のテント泊装備だから幾分ペースは落ちますが、ブナ立て尾根ほどのキツさはなかったです。
あれはヤバかった。
そして前回は春だったから食べられなかったスイカにもありつけました。
スイカ自体日常生活でも何十年と食べてなかったので、こんなに美味かったんだとびっくり。自分だけ赤い部分がなくなるほど食べたのがちょい恥ずかしかったです。でもあと2切れは食べられたな。
そこから燕山荘まで花がめちゃくちゃ咲いていて香りも凄かったです。あれは何の香りなのだろう。パクチーゾーンと呼んでいる人もいました。
青に黄色にピンクと色とりどりで綺麗でした。
登っている途中は長野側や常念岳とか餓鬼岳の方もガスがかかっていて、これは景色はダメかなと思っていたら燕山荘に着いてまさかの裏銀座大快晴。
さらに燕岳も槍ヶ岳もよく見えて最高の見晴らしでした。
先月裏銀座に行ったことで、裏銀座はほぼ山座同定でき、その距離の長さに驚いたり味わい深く見ることができました。実際に歩くことって大事。
残雪期とはまた違い、山々が色味を帯びていてこれぞ表銀座からの景色という感じ。
大天井岳に向かい始めてからもしばらくは天気が持ってくれて気持ちの良い稜線歩きでした。コマクサも濃いピンク色でまだたくさん残っているのも嬉しい誤算でした。
ただその副作用ではないですが気温が高く大下りを下った後の登り返しでもうバテバテ。ガスがかかってくることもありましたが、それが嬉しくなるほどで、ほんとに贅沢なものです。とにかく暑かった。
その先もアップダウンが不規則に続き、何人に追い抜かれたかわからないほどペースが落ちました。皆さん同じような工程だと思いますが、体力ありすぎ。。
あの喜作レリーフからの登りは見た目にも実際にもきつすぎてちょっとトラウマです(笑)
やっとの思いで大天荘に着くと、不思議とテント場はがら空きで好きな所に張り放題でした。あれだけいた登山者はいずこへ。。
もう正午のこの頃にはガスが辺り一面取り囲み、結局夜まで見通しが効くことはありませんでした。日没前に大天井岳に登りましたが夕日を見ることはできず。
でも予報の雨までは降ってこなかったのが幸いでした。
夜はこの前の裏銀座と比べて寒くて、テントは21時頃でかなり結露してました。
これってどうすればよいのだろう。換気しても意味がありませんでしたね。
どんよりした気分で夜空を見ると、ガスはほとんどなくなっていて星空が見えました。やっぱり山の星空はすごいですね。
三俣山荘のときも凄かったですけど月が出てないときは天の川が良く見える。
インスタとかでよく見るような色味はなく肉眼では白いモヤがかかっているような感じですが、南西から北東に至るスジはまさに川のようで、地元では決して見ることのできない素晴らしい光景でした。
もう結露などどうでもよいです。
ほっこりした気分で眠りにつきました。
〜2日目〜
前日の結露はやはりそのままで、再びどんよりした気分で起き上がりました。
時刻は3時でまだ暗い状態ですが、山小屋の明かりだったり他のテントの方も動き出していたので自分も支度を始めるのには抵抗はありませんでした。
片づけてから荷物をデポして大天井岳に向かいました。
大天荘から大天井岳は割と近くて、ガレ場登りを大体10分弱で行けます。
晴れてきたなと思ったら行けるみたいな手軽さがいいですね。
槍ヶ岳への縦走には大天井ヒュッテが便利ですが、今回のようなテント泊やパノラマ銀座縦走には大天荘一択です。
山頂は昨日の夕方と違って凄い人でした。
約束された晴天の日の出前ですもんね。登山で一番ワクワクする瞬間かもしれません。
有明山の上方の空がオレンジ色に染まり、その線は後立山連峰から常念岳に至るまでの東の空を染め上げています。西は槍ヶ岳、穂高連峰や裏銀座も日の出が近づくにつれてビーナスベルトのピンクのグラデーションが美しい。周囲では槍ヶ岳、穂高岳が一番高いので、モルゲンロートもいち早く現れます。
これも素晴らしい。
日の出の景色では過去一と言えます。
さてこの日は午後から雷雨との予報なので、大天荘に戻り常念岳を目指します。
ここの稜線も歩いていて気持ちが良いです。序盤は平坦な下りで右に槍穂を見ながらですからね。途中岩がゴロゴロしてたり、ハイマツの朝露の洗礼を浴びたりしますが大したことはありません。ただ6時を越えたあたりからもう暑い。夏の日差しは侮れませんね。
東天井岳は肩から五分。往復ルートなので荷物をデポしていきます。
景色はそんなに変わりはしないですが、大天井岳の存在感の大きさを感じますね。
そしてこれから向かう常念岳の大きさにも気持ちが引き締まる感じです。
次のピークの横通岳は、先ほどのように往復するところではないので巻き道を選択する人が多かったです。自分は"せっかく思考"が強いので登りに行きました。巻き道と10分弱の違いと思います。偽ピークが2つほどあるので注意です。
横通岳の山頂は360度の絶景ですし、常念岳の迫力を感じますが、これまでの工程より特別な景色があるわけではありません。巻き道を歩いている人を高みの見物できるぐらいのメリットです(笑)
山の横に縦走路を通すみたいな不名誉な名前と標識すらない山頂の悲哀に涙せずにはいられません。どうか心優しい皆様、寄ってあげてください。
常念小屋に到着すると、長野側からモクモクとガスが上がってきました。
まだ7時半です。早すぎます。
荷物をデポしてダメ元で常念岳へ向かいます。
もしガスガスだったら残念無念常念というダジャレを居合わせた登山者に披露してやるんだ。
そんなくだらないことを考えながらガレ場の急登を登っていきます。
いやはや大変な登山道ですね。
荷物があったらめちゃくちゃ時間がかかっていたと思います。
おまけに偽ピークがあるため心が折られる登山者も多いのではないでしょうか。
登りはガスでいい、山頂で晴れてくれ。とものすごい自分勝手な考えで山頂に到着すると、その願いが叶い見事に晴れてくれました。
載せてはいませんが定番のプレートを掲げて槍をバックにポーズ。
はぁ幸せ。
蝶ヶ岳への縦走路はいつか行くと誓いつつ下山しました。
常念乗越から一ノ沢への下山は過酷でした。
梯子階段は何度も続くし、登山道は沢沿いで水浸しだし、後半なかなか標高が下がらないし、夏場は特に大変です。
やっとの思いで下山すると、そこから先はタクシー代をケチって歩きと自転車で松本まで下山。
暑すぎて下手するとそこが一番核心部だったかもしれないと思うほどきつかったです。
頑張れたのは良い景色を見せてくれた山々のおかげです。
天気に恵まれた素晴らしい山行でした。
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