裏剱(室堂→剣御前→剱沢→真砂沢ロッジ→仙人峠→池の平小屋→仙人峠→雲切新道→仙人ダム→阿曽原温泉小屋→水平歩道→欅平)
- GPS
- 24:13
- 距離
- 30.7km
- 登り
- 3,062m
- 下り
- 4,568m
コースタイム
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 6:56
- 山行
- 4:32
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 5:31
- 山行
- 7:51
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 8:07
天候 | 快晴(午後から時に夕立あり) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | 宇奈月温泉駅近くの「湯めどころ宇奈月」(510円) |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
「試練と憧れ」の裏剱を歩いてきました。
流れる雲が日に映えて、その影が山肌を縫う生きもののように流れ去っていく。沢の流れる音が遠くはるかに聞こえ、あとは何も無い。
この雄大な自然に包まれていると心もゆったりと流れていく。
1日目は真砂沢ロッジのテン場(1人1,000円)にてテント泊。
水はテン場に1箇所自由に利用可。トイレはポットンで和式のみ。ビール500ml800円。
夜中に目を覚ますと轟々と流れ下る剱沢の雪解け水の音、空には輝く無数の星、ただそれのみ。
剱沢のテント場からさらに降り始めしばらくすると雪渓が現れ始める。大岩を備え付けのロープと鎖でトラバース、崩れた箇所を恐る恐る渡っていく。雪渓歩きは大きく口を開けている場所を避けつつ、一歩一歩注意深く進む。誰とも会わずすれ違わないことがまた楽しい。贅沢な「山歩き」である。
2日目のテント泊はこの山行核心部である池の平小屋(1人1,000円)。
水は小屋の受付前まで行かないと無く、テント泊者にはやや不便。トイレはポットンだが洋式あり。ビール500ml900円。
お昼すぎから一時山では「お決まり」の雨。約4時間ほどの行程と高を括っていたものの、20k近くのザックを背負って仙人峠までの急登には思わず苦しみ、小屋到着の直前から降ってきた雨により到着後予定していた池ノ平山登山は残念ながら?中止。本来宿泊者限定の入浴だが、この日の小屋利用はテン泊の我々のみで特別に入れることに。風呂に浸かりながら雨の上がって青空をバックに目の前に広がる八ツ峰と劔岳の大絶景を楽しむ。
テント場近くのベンチで宴を楽しんでいると、いつの間にか夕陽の光が薄れ静かな薄暮が辺りを包み込む。ここは沢の音も何も聞こえない。
夜中にテントを出て雲一つ無い夜空を見上げると、そこには「降ってくるような!」と形容される満天の星。月の光の無い夜空にはアンドロメダを中心に圧巻の天体ショー。眠気も吹っ飛んで悠久のロマンを想う。
3日目は平の池に映る鏡劔にため息。この日は雲切新道を超えての強行軍。「二度とくるものか!」と思わせる激しい登りと降り。後で聞いたことだが、この雲切新道を切り開いた人は阿曽原温泉小屋のご主人の佐々木泉さんだと言うことをご本人から伺った。
日に焼かれながらと激降り山行に熱中症気味となった身体を、仙人ダムに近づいた沢に3人で飛び込み、クールダウンがとても心地良く助かった。
4日間最終日は唯一の阿曽原温泉小屋への小屋泊(1人12,000円)。
水は自由で、トイレも洋式で水洗しかもきれい。ビール500ml800円。
ご主人の佐々木さんは、この裏剱一帯の道整備、雲切新道を切り開いた方。
露天風呂までの長い下り道、温泉は秘湯の名に違わない柔らかい泉質であったが、戻る長い山道では別の意味でまたいい汗をかく。
やはりテントを張り、自分で食事作りの必要のない小屋泊は「貸し切り」もあってすこぶる快適。手作りの、しかも作りたての天ぷらや冷たい素麺に黒部米の炊きたてご飯の美味しさも格別。食事中からご主人も加わっての山小屋や道作りの苦労話に花が咲く。
今回の山行は平日ということもあり、全ての宿泊場所は「貸し切り」という贅沢を味わう。マイナールート?ということなのか、行き交う人もほとんどいなかった。しかし行程中ほとんど(最終日以外は)憧れの劔岳に見守られながらの満足な4日間となった。
もちろん帰路の新幹線内では「反省しない反省会」となり、会長のところへクレームが入らない程度に盛り上がったのは言うまでもなし!
浪漫溢れるスンバラシイ記録も、長旅の中のホンの一部なのでしょうね。
ワクワクしながら一気に読ませて頂きました。
大自然にあんなにワクワクしたのは過去一番でした!
もう一度行きたい!と、言いたいところですが、、、辛かった!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する