アカヤシオが散った岩岳山は静寂の山でした
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.6km
- 登り
- 1,055m
- 下り
- 1,054m
コースタイム
天候 | ほぼ一日を通して晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
復路:登山口から新東名森掛川ICまで1時間 |
コース状況/ 危険箇所等 |
往路の国道362号線は路肩崩壊で通行止めになっていますが普通車だったらかろうじて通れました。 |
写真
感想
この山は、山頂付近に群生するアオヤシオやシロヤシオが有名だ。しかし、アカヤシオが満開になるのが例年ゴールデンウィークのころだというからちょっと始末に悪い。ヤマレコの記録を見ていると今年もゴールデンウィークの時季に満開になりだった。
今年のゴールデンウィークは休日の配列が微妙で長い。まあ、開花してから半月後でも少しは残っているのではないかと期待してゴールデンウィーク明けの好天日を待った。
週間天気予報から判断して5月14日を予定していたが台風6号が接近しているというので急遽、台風が来る前の11日の月曜日に出かけることにした。そこは、毎日日曜日の身分なので身軽だ。
ガイドブックによれば周回コースでも5時間半ほどで歩けるようだが天気が微妙なので山の原則に従って早立ち、早着きで行くことにした。
午前3時前には自宅を出た。さすがにこの時間の高速道路は空いている。ナビを登山口のログペンションシンフォニーにセットすると新東名の島田・金谷ICで下りて大井川沿いの川根本町側からの道を案内していたが途中から森・掛川IC経由に切り替わった。金谷ICのほうが距離的には明らかに近い。どうしてだろうと思いながらもナビの指示を無視して金谷ICで下りて走り慣れた道を川根温泉に向けて走った。
登山口に向かう国道362号線に入ったら「路肩崩落のためこの先通行止め」の看板があった。「そうか。ナビは通行止めの情報を勘案して掛川コースに変わったんだ」とわかったがいまさら遅い。ここまで来て戻ったら2時間近いロスは明らかだ。行けるところまで行って完全に通行止めだったら仕方がないから掛川コースに変更するか、さもなくば温泉でも入って帰ることにした。
これが国道かと思うほど狭い林道を走っていたら突然前方が開けて明るいお茶畑が出現した。大きな製茶工場もあるではないか。こんな山の中にこれだけの集落があるなんてびっくりである。思わず車を降りて写真を撮ってしまった。
綺麗に刈られたお茶畑を脇目に見ながら奥へ奥へと走って行けど通行止めなんかないではないか。もう復旧しているのではないか、などと思いながらかなり走ったところで突然ゲートがあった。確かに路肩が崩落している。登山口のシンフォニーはもうあと少しのはずである。ここまで来て戻るのは嫌だな。と思いながら車を降りて道路の様子を見に行くと、何と何と、普通車だったら何とか通り抜けられるようになっているではないか。
超ラッキーである。やっぱりここまで確認に来てよかったとほっとする。
崩落地から登山口まではもう少しアップダウンがあったが、それでも7時前には登山口の駐車場に到着した。自宅を出る時点でのナビでは7時10分の到着予定だったから「結構予定どおりの到着だから大したもんだ」と変に感心してしまう。
天気は最高にいいがゴールデンウィーク明けの平日なので広い駐車場には誰もいない。出発準備をしていたら駐車場の隅に四等三角点があるのに気がついた。昔は四等三角点には標柱は設置してなかった気がするが、現在は、真鍮の丸い頭の標柱が埋まっている。「」こんなところに三角点があるなんて珍しい」とこれまた写真に収めた。
さあ、出発だ。ガイドブックどおりのコースを歩くことにして、まずは1時間ほどの林道歩きだ。本来なら退屈な林道歩きだが、今日はなぜか気持ちがいい。天気が良いこともあるが、一番は誰もいないことである。
ゴールデンウィーク中は駐車場が満杯になるほどの人出だそうだ。そんな山登りは考えただけでもぞっとする。
林道沿いの土手からは綺麗なわき水が何カ所も流れ落ちている。ヤマツツジや白いムシカリの花が沢山咲いているのも単調な林道歩きを楽しませてくれる。
二つ目のゲート地点がかつての駐車場だったようだ。右手の高台に「乃神」の祠が建っていたので安全登山を祈願してお参りした。
このゲートの先から本格的な登山道になるのだが、「登山道崩落のため通行止め。登山は自己責任で」の看板が設置してある。
もともと登山なんか自己責任で登るのだから「登山道崩落のため注意」だけでいいのではないか。実際、崩落地点はちゃんと補修なり迂回の措置が取られていたのだから。
ガイドブックによれば、第2ゲートの小俣事業所跡から荷小屋峠まで30分となっているが、これは明らかにミスプリントだった。第2ゲートから荷小屋峠までは、約2キロのほとんどが登り一辺倒の道なのに30分で行けるはずがない。
実際今回は、新調したトレイラン用の運動靴を試験的に履いてきたので、いつもよりかなり快調かつハイペースで歩いたのに1時間10分かかった。30分ではなく1時間30分なのでないか。
逆にこの先、岩岳山から入手山までの下りも本には1時間15分と書いてあったが実際には30分で着いてしまった。登りと下りの時間を間違ってしまったようだ。
しっかり汗をかいて着いた荷小屋峠は寒かった。ここのところ気温の高い日が続いたので今日は軽い服装で来てしまったが登山口の気温が12度ほどだったので標高が1000メートほどのこの峠では7,8度まで下がっているだろう。おまけに冷たい北風がそよそよと吹いている。ベンチに座っていたらすっかり体が冷えてしまった。
荷小屋峠からは新緑がまぶしいくらい綺麗な気持ちのよい尾根道だ。時間が気にならなかったのでひと登りで岩嶽神社との分岐に着いた。神社は左手のやせ尾根をちょっと言った場所にあった。木の間から向かい側の山が見えているがどこだろう。場所的には京丸山あたりかと思われるが、この付近の山は起伏が少ない山ばかりなのでよくわからない。
分岐に戻って岩岳山山頂へ向かう。アカヤシオは連休中にその時季を終えてしまったらしく全く見当たらない。代わりに自生地が麓から山頂までと広範囲なミツバツツジが最盛期を迎えていた。
シロヤシオも写真が撮りにくい木だがアカヤシオも難しい花だ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるとばかり、これはという手頃な枝振りがあるとバシャバシャと写真に撮った。
岩嶽神社から山頂までは意外と近かった。新緑が綺麗なピークだなと思ったらそこが山頂だった。ベンチが人待ち顔に並んでいる。真ん中に三等三角点と控えめな看板があったので記念写真の準備をしていたら反対側から4人組の男性が登ってきた。
静岡の人の案内で登ってきた東京の方だという。私と同じ場所に車を止めて逆のコースを登ってきたようだ。反対側の入手山コースにもアカヤシオは全くなかったとのこと。
私の車のナンバーを見たらしく「よくこんな山を知っていますね」と言われた。確かに、アカヤシオ、シロヤシオがなければ、わざわざ手間ひまかけて登りに来る山ではないかも知れない。
岩岳山山頂は木々に囲まれているので展望はない。汗をかいた体にはひんやりする山頂だった。風がないのが幸いだ。今日は、温泉とグルメは省略して早めに帰る予定なので、ここで早昼として大好物のお稲荷さんを食べたら山を下りることにした。
山頂から駐車場までは快適な下り道だ。左手は植林された杉や檜で、右側は緑いっぱいの自然林だ。ひとまわり大きめのを買ったトレイラン用の靴だったがなんとなくつま先に親指が触る感じだ。これでは長い下りは無理かも知れない。もう0.5センチ大きめのにすれば良かったとちょっと後悔する。
花のない入手山コースだったが、唯一、入手山付近に可愛らしいヤマイワカガミが沢山咲いていたのは嬉しかった。
駐車場に戻ったのが12時半。駐車場の看板には7時間かかると書いてあったが、ガイドブックでは5時間35分。だいぶ開きがあるが、今回は、休憩時間を含めて5時間25分と快調に歩けた。体調もよかったがこれも軽い靴のおかげだろうか。
帰路は、狭くてくねくねの川根コースをやめて森・掛川ICコースで帰ることにした。走行距離は20劼曚姫鵑なるが、道はいいし、ほとんどが下り一辺倒なので走りやすかった。
所要時間は、往路約250劼4時間、復路約270劼3時間30分だった。
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