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Yamareco

記録ID: 6408052
全員に公開
雪山ハイキング
比良山系

堂満岳 第一ルンゼピストン

2024年01月28日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:00
距離
7.1km
登り
1,087m
下り
1,140m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:01
休憩
0:57
合計
5:58
9:23
221
13:04
13:51
51
14:42
8
15:00
15:07
3
15:10
ゴール地点
天候 曇り時々雪。下界のほうは小雨だったかもしれません。
過去天気図(気象庁) 2024年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
奥のほうは脱出不可能になるかもと思い、イン谷口の手前、車道沿いの駐車場に停めさせていただきました。
コース状況/
危険箇所等
昨日踏まれていると思っていたのですが、トレースなしでした。雪が締まっていないのでラッセルは苦労します。ところどころシュルンドが開いてました。
イン谷口からまずは堰堤を目指します。いつもの水場は水が出ていました。冬は意外と冷たくなくて飲みやすいです(^^)。
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イン谷口からまずは堰堤を目指します。いつもの水場は水が出ていました。冬は意外と冷たくなくて飲みやすいです(^^)。
さて、堰堤に到着しました。ここで装備を整えていると、別のパーティーがいらっしゃいました。中央稜とのことでした。私はソロなので別のルートを行く予定です。
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さて、堰堤に到着しました。ここで装備を整えていると、別のパーティーがいらっしゃいました。中央稜とのことでした。私はソロなので別のルートを行く予定です。
堰堤は左岸にトレースが付いていました。越えて、最初の分岐に到着です。予定では中央稜と交差するルンゼを上がって、最終ピッチの先の左手にある支稜でも登ろうかと思ってました。
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堰堤は左岸にトレースが付いていました。越えて、最初の分岐に到着です。予定では中央稜と交差するルンゼを上がって、最終ピッチの先の左手にある支稜でも登ろうかと思ってました。
ちなみに第一ルンゼ方面の下見もしてみます。昨年トラロープが切れた場所に再設置されているかと思いましたが、なさそうです。この上の雪の付き具合もわからないので別のルートを取ります。
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ちなみに第一ルンゼ方面の下見もしてみます。昨年トラロープが切れた場所に再設置されているかと思いましたが、なさそうです。この上の雪の付き具合もわからないので別のルートを取ります。
ちなみに右側の古いトラロープも見つけられませんでした。踏み跡もありませんね。さて、少し降りてリルートします。
ちなみに右側の古いトラロープも見つけられませんでした。踏み跡もありませんね。さて、少し降りてリルートします。
中央稜の取り付きも見ておきたかったので写真を撮りに来ました。1パーティーが登攀中。先にもパーティーがいらっしゃるようです。ここから左にトラバース予定でしたが、雪が深すぎたので第一ルンゼに降りて登るという予定に変更しました。
中央稜の取り付きも見ておきたかったので写真を撮りに来ました。1パーティーが登攀中。先にもパーティーがいらっしゃるようです。ここから左にトラバース予定でしたが、雪が深すぎたので第一ルンゼに降りて登るという予定に変更しました。
第一ルンゼ、なかなか幻想的でいいじゃないですか(^^)。お一人先行者がいらっしゃいそうです。トレースが上まであることを願いつつ進みます。
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第一ルンゼ、なかなか幻想的でいいじゃないですか(^^)。お一人先行者がいらっしゃいそうです。トレースが上まであることを願いつつ進みます。
この手前で撤退された先行者の方とすれ違いました。このシュルンドが越えられなかったとのこと。頑張った跡が残っています。左側にルート工作してなんとか越えていく場所をこしらえました。
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この手前で撤退された先行者の方とすれ違いました。このシュルンドが越えられなかったとのこと。頑張った跡が残っています。左側にルート工作してなんとか越えていく場所をこしらえました。
その先、絶望的なラッセルをしつつ、先を眺めております(^^;)。まあしんどいことしんどいこと。雪が締まらず、もがいても体が上がらない。これは届かんなあ。ここまでか。
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その先、絶望的なラッセルをしつつ、先を眺めております(^^;)。まあしんどいことしんどいこと。雪が締まらず、もがいても体が上がらない。これは届かんなあ。ここまでか。
自分の逡巡を振り返って。まあこんな日もあるさ。ちょっと休憩して撤退することにしました。しかしこのあと起こる怒涛の展開はこのときはまだわかっておりませんでした。
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自分の逡巡を振り返って。まあこんな日もあるさ。ちょっと休憩して撤退することにしました。しかしこのあと起こる怒涛の展開はこのときはまだわかっておりませんでした。
さっきのシュルンドを降りたところで、なんと援軍到来!3パーティーが合流し、合計10人になりました。これは心強い!折れた心を立て直し、一緒にラッセルトレインを組ませていただきました。
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さっきのシュルンドを降りたところで、なんと援軍到来!3パーティーが合流し、合計10人になりました。これは心強い!折れた心を立て直し、一緒にラッセルトレインを組ませていただきました。
10人の交代ラッセルによって、道が切り開かれていきます。普段ソロの私にとっては新鮮な体験です。ぼそぼその雪も10人で踏めば末尾では階段に。なんか、パーティーごとそれぞれ初対面なのに、一体感が生まれてきます(^^)。
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10人の交代ラッセルによって、道が切り開かれていきます。普段ソロの私にとっては新鮮な体験です。ぼそぼその雪も10人で踏めば末尾では階段に。なんか、パーティーごとそれぞれ初対面なのに、一体感が生まれてきます(^^)。
写真を撮る余裕もなかなかありませんでしたが、やっとこ木が出てきて、ゴールが近づいていることを実感します。一人だと届かなかった。もう空も近い。あと少しを味わいます。
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写真を撮る余裕もなかなかありませんでしたが、やっとこ木が出てきて、ゴールが近づいていることを実感します。一人だと届かなかった。もう空も近い。あと少しを味わいます。
ついに山頂に到着!いい冒険でした(^^)。心なしか、山頂の景色も普段より優しく感じるような。堂満岳、面白い山です。ご一緒にラッセルさせていただいた方々、ありがとうございました。
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ついに山頂に到着!いい冒険でした(^^)。心なしか、山頂の景色も普段より優しく感じるような。堂満岳、面白い山です。ご一緒にラッセルさせていただいた方々、ありがとうございました。
思い思いに休憩すると、各パーティーはそれぞれの下山道を目指されることに。私は東稜道と迷いましたが、今年の冬は短そうなので、登ってきた第一ルンゼをおかわりすべく下ることにします。
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思い思いに休憩すると、各パーティーはそれぞれの下山道を目指されることに。私は東稜道と迷いましたが、今年の冬は短そうなので、登ってきた第一ルンゼをおかわりすべく下ることにします。
あんな苦労したのに下山はあっという間(^^;)。登ってきた堂満岳を眺めつつ着替えて帰宅の準備をします。いやいや、いろいろ想定外が起こって面白かった(^^)。トラブルはいらんけど、ハプニングは面白い。今日もありがとうございました!
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あんな苦労したのに下山はあっという間(^^;)。登ってきた堂満岳を眺めつつ着替えて帰宅の準備をします。いやいや、いろいろ想定外が起こって面白かった(^^)。トラブルはいらんけど、ハプニングは面白い。今日もありがとうございました!

感想

この週末が今季最大の寒波とのことなので、ここしかないと堂満岳へ。今日もソロなので中央稜はやめて、中央稜と交差する四の谷(名称は怪しいです^^;)を登り、おそらく昨日踏まれていると思われる第一ルンゼを下降する予定で出発しました。

まずは堰堤へ。ここで装備を整え、堰堤に向けて入っていきます。しっかり踏まれて道になっているので、多くの人が入られていると予想。ついでに第一ルンゼ最初の沢筋のトラロープがあるかなど、調査がてらいろいろ見ながら行くことにしました。

トラロープは再設置されておらず。対岸のロープもなさそうです。まあこれは予想通り。次は中央稜の取り付きへ。昨年は取り付きの崩壊が進んでいたのでどうかと思いましたが、やっぱりさらに形が違うような。でもいい形になったような。さて、ここから左へ乗越して四の谷へ向かいます。

が、深い雪でまったく進まない(^^;)。これはちょっと絶望やな。第一ルンゼを見下ろすとトレースがあったので、今日は素直に予定変更して第一ルンゼを行くことにします。決めたならばこれはこれで楽しんでいくことにしましょう!

しばらく行くと、人影が見えました。もう行かれたのですか?話を聞くと、この先にシュルンドが口を開けていて進めなかったとのこと。どんなんやろ?とにかく行ってみます。先には確かにぱっくり口が開いていました。下は嫌な感じで落ちています。さてさて、どうしようか。ここで帰るのもあっさりしすぎなので、とりあえずこれを越えてから考えることにします。

右岸側が弱いとみて、雪を崩せるだけ崩していきます。岩肌が出るも、バイルをかけるとボロボロ崩れて歯が効かない。雪をどんどん落として足元に積み上げ、ようやく何とか手が効いたところでステップを切って体を上げることができました。一息つくも、その先もなかなかのラッセルで進まない。これはちょっと届かんなぁ。しかしこのときはまだこのあと急展開を迎えるとはまったく知りませんでした。

行けるだけ行こうかと思いましたが、どうせあと100mほどの違いかなと思うとなんかもう心が折れかけます。うん、仕方ない。撤退するか。さっきのシュルンドを降りたところで休憩していると、なんと援軍到来!追いついて来られて「トレースは続いてますか?」と聞かれたので、「このさきちょっとで引き返したのでもうすぐ終わりますよ」と答えたところ、ありがとうと言ってガンガン進んで行かれます。なんと心強いことか!私もハートにキックをもらって、戦線復帰することにしました(^^)。

聞いてみると一つのパーティーではなく、2人組、3人組、4人組の3パーティー。私を入れると10人になりました。10人で交代ラッセルして進みます。しかし、10人もいると最後尾ではすでに階段になっている。パーティー登山の有効性を実感します。ソロとは違う可能性ってこういうことか。常にだれかがラッセルして、ゆっくりではありますが止まることなく進んで行きます。

やがて木が見えてきました。あの先はもう堂満の山頂になる。たまたま今日この場所で出会っただけなのに、一つのチームであるかのような一体感を感じながら山頂を目指します。遠くに見えた山頂の木々が、確実に近づいてきます。最後の壁を越え、木を掴んで登れるようになると、山頂はもうすぐ。山頂の印でもあるシャクナゲに迎えられると、東稜道の端っこから山頂に到着しました。

何度も来ている堂満岳ですが、冬山は難易度の振れ幅が大きいです。今日は雪の状態は厄介でしたが、おかげさまで2回連続で撤退の目に合わずに登頂することができました。山頂では思い思いに休憩を取り、それぞれの下山ルートに向かっていかれました。またどこかでお会いできれば楽しいですね!

去りがたく景色を眺めているうちに2人パーティー、3人パーティーが出発され、残る4人パーティーが出発される際に「どこから下山されますか?」と聞いて来られました。実はこれで悩んでいたのですが、景色のある東稜道から下山するか、苦労のあとを回想しつつ第一ルンゼで下降するか決めきれておりませんでした。しかし今シーズンの冬の堂満は、暖冬のためにもしかしたら最初で最後かもしれない。なので第一ルンゼを下ることにします。

ほんの少し前に苦労して登ったルンゼも下るのはあっという間です。登りよりも汗をかきつつ下り、苦労したシュルンドを降りたところでなんと今から登る方と遭遇。今は希望の道がつながってますからね。お気をつけて!堰堤に降り立ち、一般道に合流するとほぼ終了。不思議な邂逅のおかげで2連続の撤退にならずに済みました。良き山と良き山人に感謝です。今日もありがとうございました。


付記

4人パーティーの方のお一人が登山中に携帯をなくされたとのことの顛末です。第一ルンゼを下降をするなら、もし見つかったら比良駅前の「一休」に届けてほしいと言われておりましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。もしヤマレコをされていてこのレコに辿り着かれたならと思い、個人的なことではありますがこちらに付記させていただきます。あと、一休の大将にはもし携帯のことを聞いて来らる人がいたら、見つからなかったとお伝えくださいと伝言してあります(私も常連でして^^;)。下山後、車に戻ったら車に置いてあった、などというオチであればと願っております。ではでは!

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コメント

4人グループのスマホを紛失した者です。ルンゼ探してくださりありがとうございました。また、合流前までのトレースも後の力強いラッセルもありがとうございます。
10人ワンチームのラッセルは楽しかったですね、良い経験になりました。
(スマホは翌日新しくしました)
2024/2/3 15:07
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shichan98さん、こんにちは(^^)!携帯見つけられずすみません。当日は一緒にラッセルできてありがとうございました。またどこかでお会いできることを楽しみにしております!
2024/2/3 20:52
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