丹沢・勘七沢を遡って鍋焼きうどんを食べに行ってきました
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 996m
- 下り
- 981m
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
○ナビで出ない場合は手前の「みくるべ病院」をセットすればその先ほぼ一本道です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
丹沢の沢登りでは山ヒルだけは覚悟の上入渓してください。 右足2カ所、左足1カ所かまれましたが少ない方でしょう。 |
写真
装備
個人装備 |
今回はクラッシックな地下足袋に草鞋で登りました
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感想
久しぶりの沢登りだ。去年、野村さんを誘って鍋割山へ鍋焼きうどんを食べに行ったもののご主人が山を下りていたため食べ損なったので、今回は、勘七沢をたどりながらお昼ころに鍋割山に着くように計画を立てた。
勘七沢は、30数年前に登っている。このときは若かったので、勘七沢を登ってから大倉尾根を越えて水無川に下り、源次郎沢をたどって再び大倉尾根を越えて、登山訓練所にとめた車に戻った記憶がある。
先週の平ヶ岳では暑さに懲りているので、今回は、沢登りというよりか涼しげな沢歩き的な山行のつもりで出かけることにした。
沢登りといえども沢の水がなくなれば暑いに決まっているので、なるべく涼しいうちに登ろうと午前4時に起きて出かけた。丹沢は近くていい。登山口の表丹沢県民の森には1時間20分で着いた。先客の車は1台。今日は登山靴は持参せず、地下足袋に草鞋である。
去年歩いた道なので入渓地点の二俣まですんなりと歩けた。入渓地点に山ヒル用の塩が置いてあったので少々小分けにして入渓した。
地下足袋に草鞋を着け快適に沢をさかのぼった。小草平ノ沢との合流地点に出ると左側にF1が見えた。5メートルほどの小ぶりな滝だがすぐそばまで行って登り口を探るが取っつきが悪い。無理せず小草平ノ沢分岐まで戻って登山道を利用して巻くことにした。
小草平へ行く登山道をしばらく行くと左へ植林地の中へ続く道がある。入口には一般登山者が迷い込まないようにロープが張ってあるのでそれをくぐって沢に戻るとF2上の堰堤の上に出た。F1、F2は登れない滝ではなさそうだが単独行なので安全第一である。
次に出てきたF3は7メートル。巻き道が左側(右岸)にあるというがよくわからなかった。この滝は左壁に登路があるというのでよく見ると結構しっかりとしたホールドがあって登れそうだったので直登に挑戦する。若干逆走気味で滑りそうだったが何とか登りきった。久しぶりにスリリングな気持ちになった。
続くF4は二段になった滝で右側を登れそうだが水量が多くびしょ濡れになりそうだった。あまり濡れるのも嫌なのでここも安全を見て右岸の巻き道を利用することにした。巻き道は、若干戻って植林地の斜面に取り付くが、林の中には鍋割山稜の小丸へと続くらしい小道がついていた。この踏み跡を上流へとたどるとF5の上に出た。
F5の上からは堰堤が5カ所ある。どれも右か左に登路が付いているので簡単に越えられた。三っつ目の堰堤の上に小草平からの登山路が来ていた。
堰堤が終わると左に勘七沢左俣を分ける。ここは水のある本流を忠実にたどればよい。やがて勘七沢一番の大滝F5 12メートルに出る。素人の直登は無理なので右岸の窪地を登って巻くことにした。窪地を上り始めたら土手にイワタバコが沢山咲いていた。まだ蕾が多いのだが紫色の可憐な花を付けていた。花の少ないこの時期、最大の見っけものをした。
F5の上には廊下と呼ばれる小滝が連続する。勘七沢で最も楽しい部分ではないだろうか。右、左と快適に越えていく。廊下の上には苔むした半ば崩壊しかけた堰堤が出てくる。難なく越えられるが、こんなに山奥によくこんな堰堤を造ったものだと感心する。結構難工事だったのではなかろうか。工事人がここへ来るだけでも大変だっただろうに。
滝とも言えないような小滝を越えると急に水量が減ってくる。左側に大きなガレ沢があった。源流地帯にだいぶ近づいたようだ。この付近から、右に左に小さな沢が入って来るが、水量ある沢が本流のようなので忠実にたどっていく。
一旦なくなった流れが再び出で来る。そして再び涸れ沢になる。沢の源頭を見上げるとだい青空がすぐそこに見えるようになる。大倉尾根が近くなった。再び細々とした流れが現れると沢幅もぐっと狭くなりかつ急になってくる。地図上に水場と書かれた地点である。
もうここまで来ればいつ沢を離れても一投足で大倉尾根縦走路に出られるだろう。私も適当なところで右手の小尾根に出て小笹の斜面を登ったら大倉尾根に飛び出した。ちょうど塔の岳から来たと思われるハイカーが突然現れた私にびっくりしていた。
好日山荘で購入した出来の悪い草鞋を目印代わりに木に引っかけ登山路を塔の岳方向へ進むと5分ほどで金冷やしの分岐に出た。塔までは一投足だが今日は塔には寄らず、まっすぐ鍋割山へと向かうことにした。
沢では誰にも会わなかったがさすがに表丹沢に人気コースだけあって平日にもかかわらず登山者とすれ違う。ご多分に漏れず、鍋割山にもそこそこ登山者がいた。誰もが名物の鍋焼きうどんを食べている。ここに来て鍋割うどんを食べない人はいないのではないだろうかと思われるくらいの名物になってしまった。
さっきまで見えていた富士山はすっかり雲に隠れてしまったが、反対側の相模湾側は綺麗に晴れ渡っている。相模湾を挟んで伊豆半島と三浦半島、房総半島までが見えている。当然、眼下の町並みも手に取るように見えている。この景色を眺めながら私も鍋焼きうどんをいただいた。
雲が出てきた分暑さが凌げて良い。それに今日は風があるのであまり暑さは感じない。夏にしては快適な天気になった。歩きやすい尾根道を後沢乗越まで下ると若者が二人休憩していた。やっぱり鍋割山荘の鍋焼きうどんを食べに行くのだという。「丹沢の主な山は雲に隠れてしまったので雨があるかも知れない」というと急いで登って行った。
私も秦野の温泉にでも入ってから帰ろうかと思ったが、夕方の渋滞を考えてまっすぐ帰ることにした。
丹沢は本当に近くていい。午後3時過ぎには家に着いた。そして、夏の暑い時期はやっぱり沢登りに限る。
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