白峰三山縦走(北岳•間の岳•農鳥岳)
- GPS
- --:--
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 2,432m
- 下り
- 3,128m
コースタイム
- 山行
- 16:54
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 18:31
天候 | 晴れ時々くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
14日 4:35の広河原行きバス 16日 9:50の奈良田より身延行きタウンコーチ 下部温泉で下車し、11:26発のワイドビューふじかわで甲府駅へ。12時8分着。昼食のち、13時29分の特急かいじ(始発)で新宿へ。あずさは帰省の混雑で乗れたものではなかった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
稜線上は特になし。強いて言うなら北岳吊尾根と西農鳥〜農鳥間の岩場。 大門沢の下りはかなり急で滑りやすく注意。ところどころの徒渉も丸太橋があるが注意が必要。 |
その他周辺情報 | 奈良田の湯 朝9時よりやっているが多少フライング気味でも入浴できた。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テントマット
|
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備考 | 正直テント泊並みの装備だったのでテントでも良かった。食料が多すぎた。小屋泊素泊まりで15キロ。 |
感想
これまで8年で300山行、最近は登攀系も少し増えてきたが、ほとんどはハイキング縦走をしていると思う。単独行はわずかに4回。山を始めたときから山岳会に入っていることもあり、行くパートナーにも恵まれていたし、一人は怖い、という気持ちがずっと強かった。単独での縦走は初めて。最近、自分の新たな境地を開きたい気持ちもあり、今回、勇気をだして初めてのトライ。
会ではテント泊でもよいのでは?と言われたが、そもそもテントは複数人用のテントしか持っていなかったし、勝手が分からないので、素泊まり小屋泊を選択。しかし、素泊まり用の装備を入れてみるとまるでハイキング並みの重量しかない。これじゃあ軽すぎだろうと重い、緊急用装備だの食料だの、色々手厚くいれたら15キロになってしまい、行く先々でテント泊に間違えられるはめに・・・。
行き先は、縦走空白地帯の白峰三山。雨で中止になったり、長年行きたいと思って果たせなかったルート。そして4度登ってる好きな北岳、間の岳まではいったこともあるので、慎重を期して少しは経験のあるルートにしてみた。そして、先月のバットレス敗退のときに、もう少し花がみたいなとか、ずっとステップバイステップで来た自分は、縦走で悔いのないようにしてからまた登攀は考えたい、と思ったこともあり、このルートを選んだ。
お盆休みのなかで晴れの日程を選び、深夜の甲府駅へ。出発するまでは下界のアレコレでもや〜っとした気分だったが、甲府駅に着いて登山客を目にした瞬間一気に山モードへ。ステーションビバークの準備をして寝る。単独は不安だったが周りには人も多いし、地元の人も当たり前すぎて誰も意に介さないようだ。始発のバスは4台結局出たようで、2台目に乗って広河原へ。バスのなかは爆睡。
6時半に広河原に到着してから、少し腹ごしらえをして買い物、計画書を提出して登り始める。貧血気味だったので、かなりゆっくり目。少しずつ朝ご飯を口にし、ゆっくり登る。今日は曇りで涼しいので、久々に大樺沢のルートを行く。15キロ背負ってるといえども、登攀じゃないし、一般道で歩きやすく、30分に1回ほど休憩をとっても十分なスピードで二俣へ。ここまで雪渓は皆無で7月に来たときより、上部の雪渓も減っていた。二俣では7割がたのひとが八本歯へ。肩の小屋はこれじゃあ混まないなあと思って、ちょっと安心する。バットレスを見たいきもしたが霧のなか。休憩しながら写真をとり、休憩して気ままな登山。適当に上がったけど12時半には肩の小屋。手続きをして昼寝1時間。その後はおつまみとビール、食事。夕日もばっちりみて、自由を満喫し、19時は就寝。
翌朝は3時に起床したものの、予報通りガスで風もあり、出発を4時のつもりを6時前にずらす。しかし、朝日がでてきたらガスがなくなってきたので用意を急ぎ、5時半前に出て6時すぎに登頂。30分もゆっくりしていたうえに、八本歯との分岐でバットレスの写真をとりにいこうとしばらく下ったものの、よく見えず、あきらめて登り返して15分ほどロス。ちょっと急ぎめになる。北岳山荘でシャツを購入して、間の岳へ。ここまでは空荷のピストンのひとばかり。間の岳をすぎてから人が減り始め、農鳥に下るときはほとんど人がおらず、慎重にザレ場を下る。
農鳥小屋には10時前に到着、これ以上巻く必要もないので、休憩し出発。噂のおじさんはすぐ分かったが、挨拶したら多少ぶっきらぼうだが、昔気質の山の親父さんという感じで会釈してくれた。縦走路で凄い噂されてたので逆にかわいそうだあなと思った。トイレもそれほど汚くなかった。今の山小屋が豪華になりすぎたのでは?
農鳥小屋をすぎて急な登り、すれ違ったオジさんに「がんばって」と言われて、頑張って登る。意外と息は切れない、日頃の山行の賜物だと思う。色んな人を追い抜いて西農鳥へ。西農鳥から農鳥はちょっとした岩場があって、まあ、むずかしくもないけど、ここで事故があったとかいうので、慎重に通過。この辺りは大門沢に向かうひとがボチボチいて、みな大荷物の縦走屋さんたちだ。
農鳥には12時前についてもう大丈夫だろうとほっと一息。後ろで到着していた3人組がクライミングの話をしている。。すごいクライマーさんのようだが、爽やかに縦走。こういうのも素敵だなと思った。しかも、到着してきた方々が頂上で写真をとるのを自分たちから「撮りましょうか?」とにこやか。この余裕、いいな〜〜。憧れる。
手早く調理してご飯をたべ、大門沢へ。大門沢は聞いてた通り、かなり急で厄介だった。正直バットレスの取り付きのほうが道はラクだったような・・。2回滑り尻餅。ちょうどご夫婦が後ろにつかず離れずでペース配分の目安になった。川がみえても、まだまだ長くて、看板になぐさめられる。1000メートル下るので膝が痛まないか心配でかなりゆっくり目に。それでも15時過ぎには小屋に到着できた。手続きを済ませてビールをいただき、食事をつくる。小屋にいる単独の方々やさっきのご夫婦などと談笑。シャワーも浴びてすっきり。8泊縦走をしているオジサマを中心に、色々な山の話で盛り上がり、19時過ぎにまた就寝。毛布2枚では意外と寒くて何度かトイレに起きてしまった。
翌朝は4時前に起きて朝日を眺め、食事をつくり、5時半に出発。これからの下りは単調だったり、つづら下りはあったりしたが、問題なく川筋のトラバース道を下り、8時過ぎには下山口へ。このあいだの森はとても静かで、美しく、私にとってはこの縦走のハイライトだった。
お風呂の時間があったのでゆっくり歩いたが9時前からどうも空いていたようだ。とろとろのお湯を楽しんで身延行きのバスへ。途中、気が変わって下部温泉で下りて甲府へいき、ほうとうを食べてあずさに乗ろうとしたがいっぱいで乗れず、始発のかいじで東京へ。座って帰れてよかった。
初めての単独縦走だったけど、天気も良く、余力もあって満喫できた。このくらいのレベルなら問題なさそうなので、また、折りを見て縦走してみたい。いつも、山岳会で行く私は、山岳会外のひとたちとなかなか会話する機会がないので刺激的でした。一期一会もよいものです。
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