南ア 蝙蝠尾根と白峰南嶺未踏区間をゆく

2024年07月20日(土) ~ 2024年07月22日(月)

• GPS: 50:22
• 距離: 45.5km
• 登り: 4,034m
• 下り: 4,954m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:44
• 休憩: 2:34
• 合計: 9:18

距離 11.9km 登り 1,654m 下り 771m

8:58 スタート地点
9:00 9:01 鳥倉林道登山口
9:45 豊口山のコル
10:16 10:23 ほとけの清水
10:46 10:54 塩川・鳥倉ルート合流点
11:09 11:27 三伏峠小屋
11:29 塩見・烏帽子分岐
11:38 三伏山
12:26 12:27 本谷山
13:56 14:32 塩見小屋
15:32 15:33 塩見岳西峰
15:44 15:57 塩見岳
16:20 16:21 北俣岳分岐
16:46 17:46 雪投沢源頭水場下降点
17:57 18:05 雪投沢源頭水場
18:16 雪投沢源頭水場下降点

2日目

• 山行: 8:16
• 休憩: 1:09
• 合計: 9:25

距離 15.9km 登り 1,167m 下り 1,913m

5:42 雪投沢源頭水場下降点
6:17 6:31 北俣岳分岐
6:43 北俣岳
8:13 8:29 蝙蝠岳
8:55 四郎作ノ頭
9:47 9:48 徳右衛門岳
11:39 11:40 中部電力施設
12:16 12:50 蝙蝠岳登山口
13:15 13:17 二軒小屋ロッジ
15:00 15:01 伝付峠
15:07 伝付峠水場

3日目

• 山行: 7:31
• 休憩: 0:44
• 合計: 8:15

距離 17.7km 登り 1,197m 下り 2,263m

3:05 伝付峠水場
3:13 3:15 伝付峠
3:21 3:22 伝付峠展望台
4:12 オシャリ山
4:29 広場
4:46 4:47 長崖山
5:04 5:14 奈良田越
5:50 5:51 白剥山
6:17 ピーク横の小さなコル
7:34 笹山 南峰
7:44 8:05 笹山北峰
8:11 笹山 南峰
8:52 2256
9:51 9:52 水場入口
10:21 1344
11:01 11:02 奈良田八幡社公園
11:11 11:17 奈良田バス停
11:20 ゴール地点

天候

Day1：曇りのち雨のち曇り（夕方は良かった）
Day2：曇りのち晴れ
Day3：晴れ（下山後の甲府の最高気温は39℃の酷暑日）

朝夕の周囲の3000m峰山頂部はガスりがち。梅雨が明けたとはいえお山の天気はなかなか安定しないようだ。

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

往路：伊那大島発の始発バスで鳥倉登山口へ（Pから越路ゲートを越え直接鳥倉登山口着なので、車アクセスより1時間程度短縮）

復路：奈良田発下部温泉行きのバスに乗車。その後在来線を乗り継ぎ帰宅の途に着く

コース状況／危険箇所等

▪️ 鳥倉 〜 塩見岳：
大人気の一般ルート。三伏峠までの一部区間で木道が傾いているので濡れている時は要注意。
ハイカー多数

▪️ 塩見岳 〜 蝙蝠岳：
北俣岳周辺の岩稜帯はなかなか際どい。ピークは踏まず北側に巻くのが標準的。
その後は踏み跡はしっかりしているが、広尾根なので視界不良時はコンパスやGPSなどで確認して進むとベター。
塩見小屋（鳥倉）ピストンと思われるハイカーが意外と多かった

▪️ 蝙蝠岳 〜 二軒小屋：
所々で不明瞭なので目を凝らして踏み跡を追う。ヤブはそれなりだが思っていたよりも濃くはない。
スライド2名、先行者1名

▪️ 二軒小屋 〜 伝付峠：
二軒小屋宿泊者の遊歩道でもあり危険箇所はない。ただし白峰南嶺に乗り上げるだけあってなかなかの急登。
ハイカー0名、伝付峠付近に我々以外に2張

▪️ 伝付峠 〜 奈良田越：
古い林道区間だが崩落箇所のトラバースがあり滑り落ちたら奈落の底へまっしぐら。暗い時間帯には通過しない方がベター。
ハイカー0名

▪️ 奈良田越 〜 笹山：
ところどころでピンクテープや踏み跡が有ったり無かったりなので、手掛かりを見落とさないよう注意して進む。
笹山の山頂直下岩稜帯はルート不明瞭でちょっとウロウロ。
ハイカー0名。笹山山頂でカップルのハイカーとちょっとおしゃべり

▪️ 笹山 〜 奈良田（ダイレクト尾根）：
山頂直下の2-300mはエクストリーム感のあるスーパー急降下。感覚的には一歩で1mは降りれるくらい。
その後はほどほどに高度を下げられる快適な急斜面。破線なので誤解されがちだが全くヤブくない。
笹山山頂でおしゃべりしたカップルのハイカーが先行

その他周辺情報

【お風呂情報】
奈良田温泉女帝の湯はヌルヌルスベスベのかけ流しのお風呂（700円也）
https://www.hayakawa-zaidan.net
しかしながらビール売り切れって頼むよー…
当然ながら付近には売店もないので下山後のカンペーは下部温泉駅までおあずけ

【付近の小屋情報】
二軒小屋ロッヂは今期も営業しておらず。（売店やテン場を含めた全て）
聞くところではリニア工事関連らしい？
リニアの是非はともかく、登山基地のはずなので水場やトイレくらいは開放して欲しい

【ルート付近の水場情報】
▪️ ほとけの清水（三伏峠の下）：OK
▪️ 三伏峠：未確認だがきっとOK
▪️ 塩見小屋：未確認だがきっとOK。通過者は多分購入可能
▪️ 雪投沢源頭（仙塩尾根からちょっと下る）：湧きたてのサイコーに旨い南アルプスの天然水が飲み放題。道標などは一切なく辿り着くまでにやや手こずる。暗い時間帯は危険かも
▪️ 徳右衛門岳山頂付近：7月初旬の大雨で崩落したとの情報あり（未確認）
▪️ 二軒小屋ロッヂ：一切開放しておらず。必要なら沢で給水
▪️ 伝付峠：OK。旨い
▪️ ダイレクト尾根水場（1600m付近）：未確認だがきっとOK

写真

7/20 6:46

伊那大島から始発バスに乗車
土曜だからか2台体制

7/20 6:57

バスの車窓から。どんよりしてますなぁ

7/20 8:39

バスは越路ゲートを越え登山口へ

7/20 9:00

それではれっつごー

7/20 9:48

本降りの雨だが樹林帯なのでカッパは着ないで済む

7/20 10:04

ツルツル注意

7/20 10:20

ほとけの清水は

7/20 10:19

水量十分

7/20 11:05

あと200歩

7/20 11:07

三伏小屋

7/20 11:23

ここで同じ会の山岳看護師Kさんと合流。
一緒に塩見岳へ進む予定だったが、Kさんは天候判断で翌日塩見アタックすることに。
残念ながらすぐお別れ

7/20 11:29

分岐を左手へ

7/20 11:37

三伏山2615m

7/20 11:40

高所のシャクナゲはこれからが盛りのようだ

7/20 11:56

ツガの新芽が可愛らしい

7/20 11:57

ダメ、ゼッタイ

7/20 12:31

立ち枯れエリア

7/20 13:20

見事な針葉樹の森

7/20 13:23

だに

7/20 13:56

塩見小屋
ここで嗜好品をゲット

7/20 13:52

ようやくガスが抜けたので前日の要救助者を搬送出来たそうだ

7/20 14:31

手前の天狗岩は右手に巻き奥の塩見岳へ

7/20 14:59

7/20 15:06

なんとかギキョウかな？

7/20 15:07

もうちょい

7/20 15:12

ピンが合っておらず…

7/20 15:14

山頂直下には鎖場があるが慎重に進めば問題はない

7/20 15:27

山頂付近で雷鳥の母子と遭遇。
近くには天敵であろう猿（山頂稜線に！）やオコジョがいた。なんとか無事に育って欲しいものだ

7/20 15:32

塩見岳西峰3047m

7/20 15:32

三角点は西峰にある

7/20 15:35

こちらは東峰3052m

7/20 15:36

いぇい
今回はbuinと二人旅
buinが山頂付近でサングラスをロストしたようだ。
拾われた方がいましたらお知らせください

7/20 15:58

7/20 16:09

明日進む蝙蝠尾根はガスの中

7/20 16:20

仙塩尾根を

7/20 16:27

クマ方面へ少しだけ進む

7/20 16:38

仙塩尾根はマジ長大だな

7/20 16:44

雪投沢の水場へ下りる

7/20 16:51

この日は時間切れ。ここでビバーク

7/20 17:04

7/20 17:06

始まりました、恒例の人間ユンボ。
ゴリラのくせにナーバスなので水平じゃないと寝れないらしく必死です笑

7/20 17:57

雪投沢源頭にある湧き出たてでサイコーに旨い水場

7/20 18:08

下降点から水場は15分ほど。
道標等はないので、か細い踏み跡を辿り降りれるところから沢へ

7/20 18:22

それではカンペー

7/20 18:39

40度をマシマシ

7/20 18:34

もはやスーパードライの味はしないらしい笑

7/20 18:50

2日後に歩く白峰南嶺が夕日でちょっとだけ赤く染まっている。
美しいアーベントロート

7/20 18:50

サイコーのビバーク地だな

7/20 19:58

おやすみー
爆風で何度も眼が覚める

7/21 4:18

Day2

7/21 5:32

この日は行程に余裕があるのでのんびりスタート

7/21 5:47

塩見岳山頂は晴れたりガスったり

7/21 6:16

振り返って、仙塩尾根スンバラしいな

7/21 6:17

分岐で北俣岳方面へ

7/21 6:21

富士山と右手に蝙蝠岳
この景色の中を歩きたかった！

7/21 6:44

緩やかにアップダウンをしながら進む

7/21 7:14

7/21 7:21

塩見岳まで忘れ物を探しに行ったbuinが猛烈な勢いで迫ってくる

7/21 7:22

もうちょい

7/21 8:03

ビクトリーロード

7/21 8:05

逆光だがいぇい

7/21 8:25

蝙蝠岳2865m

7/21 8:28

お向かいには荒川岳

7/21 8:57

振り返って蝙蝠岳

7/21 8:57

ここから先は樹林帯へ突入

7/21 9:00

ピンクテープと踏み跡は有ったり無かったり

7/21 9:06

とにかく森が深い

7/21 9:47

徳右衛門岳2599m

7/21 9:53

水場崩落との情報あり（未確認）

7/21 10:25

徳右衛門岳から先は概ね緩やかに下る
想像してたよりもヤブくない

7/21 11:36

中部電力施設の階段を降りる

7/21 11:56

細尾根を急降下すると

7/21 12:16

やったー

7/21 12:17

蝙蝠尾根コンプリート！

7/21 12:22

ご褒美に熱った体を清流大井川でクールダウン。
釣り人のみなさん、お目汚し失礼しました

7/21 13:03

そして林道を二軒小屋へ

7/21 13:08

ゲートはチャリでも通過出来そうだ

7/21 13:09

二軒小屋ロッジ
固くお断りってケチくせーなぁ（個人の感想だよ）

7/21 13:14

腹立たしいほどの楽園感

7/21 13:15

なんだかスッキリしないがスルーして伝付峠へ

7/21 13:20

宿泊者向けの遊歩道を兼ねているらしいが

7/21 14:20

伝付峠まで標高差650mをなかなかの急勾配で登り上げる

7/21 14:54

ようやく伝付峠2000m

7/21 14:55

ここも本当に綺麗な高原

7/21 18:42

峠から10分ほど山梨側に下ったところにある旨い水場

7/21 18:42

ではここでビバークしよう

7/21 16:02

カンペー

7/22 2:49

Day3

7/22 3:14

buinは車回収があるので早めに下山したく、この日は早出

7/22 3:26

伝付峠〜奈良田越間は旧い林道区間

7/22 4:08

明けてきた

7/22 4:16

崩落地のトラバースが何箇所かある。落ちたらマジでやばい

7/22 4:32

東にも大崩落地

7/22 4:32

おっ

7/22 4:50

木々のすき間からおーはよー

7/22 4:49

ツガの幹がモルゲンロート
こんな色は初めて

7/22 4:51

ところどころに残るカーブミラーがかつて林道だったことを偲ばせる

7/22 5:04

スタートから2時間で奈良田越

7/22 5:11

林業遺構

7/22 5:18

ここから林道から破線登山道へ

7/22 5:50

白剥山2237mを通過

7/22 5:56

踏み跡やピンクテープが有ったり無かったり

7/22 6:17

7/22 6:56

7/22 7:08

前日歩いた蝙蝠尾根が時折西側に見える

7/22 7:10

最終チェックポイントの笹山はもうちょい

7/22 7:22

山頂直下のガレ場はちょっとルート不明瞭

7/22 7:37

笹山南峰2718m
眺望なし

7/22 7:44

笹山北峰2733m
南方から5分くらいだがこちらは360°の眺望
この旅の最後のピーク

7/22 7:45

一人遊び中

7/22 8:00

日本一も

7/22 7:56

南ア北部の山々もなんとか見えた

7/22 7:55

蝙蝠尾根またね

7/22 8:06

では名残惜しいが下山しよう

7/22 9:48

ダイレクト尾根を奈良田へ標高差1900mを一気に下る。
モチベーションはフロとビール

7/22 9:52

ダイレクト尾根1600mにある水場分岐

7/22 10:34

中間から下部はエグくはないがそれなりの急勾配

7/22 10:44

発電所が見えるともうちょい

7/22 10:55

杉林を抜けて

7/22 11:04

ダムを渡り

7/22 11:15

ゴール！

7/22 12:48

オンリーカツカレー
ってビールは売り切れなのねー…

202407200900
ほんのり期待するも残念ながら好天にはならず

202407200900
概ね好天だったが、3000m峰の山頂はガスの中

202407220900
各地で酷暑日を記録した日でした

7/24 15:44

【おまけ】
気が付くと石突がゴムキャップを突き破っていた

撮影機器：

iPhone 13 Pro Apple

iPhone 13 mini Apple

感想

juncy55

梅雨が明けたし天気はぼちぼち？
そしてスケジュール調整が出来そうだ。

ということで、以前から歩きたかった蝙蝠尾根に白峰南嶺の未踏区間を追加した南アルプスど真ん中歩きを妄想してみる。

この山域はとにかく入山するまでのアクセスが核心。
ダメ元でローカルのbuinを誘ったところさすがはブン介ホイホイ、直ぐに乗っかってくれてアクセスもなんとかなりそう。ありがたやー
ということでいざ決行！


【蝙蝠尾根】
南アルプス中・南部を歩いていると時折見える顕著な尾根。本当は登りたかったがアクセスの都合で今回は下りで。
北俣岳から蝙蝠岳間は、ど迫力の塩見岳はもちろん富士山や荒川岳を間近に眺めながらの稜線散歩で想像以上の素晴らしさだった。
そして蝙蝠岳から先は延々と樹林帯トレイルで、いくら美しい森とは言え正直退屈してしまう。
富士山や槍と同じように、登る山というよりは離れて眺める方が良いのかも？

※ 蝙蝠尾根唯一の徳右衛門岳山頂付近の水場が崩落したとの情報を耳にした。（未確認だが）
特に登りで使う予定のある方は要注意


【白峰南嶺】
今回は伝付峠～笹山（黒河内岳）を繋ぐ。
伝付峠から奈良田越間は旧林道区間だが、崩落箇所のトラバースがところどころにあるハードなルート。
そして奈良田越から笹山は、これぞ南アという感じの深い樹林帯から笹山山頂直下で一気に稜線上に飛び出すと、南ア北部・南部の名峰達の眺望が開けるという素晴らしいルートだった。

残る未踏区間は布引山以南となるが、色んな意味でなかなかハードルが高そうだ。
（白峰南嶺のハイライトは、現時点では眺望秀逸な広河原岳～笹山間かなぁ？）



【おまけ】
ストックのゴムキャップについて考えてみた。
https://www.yamareco.com/modules/diary/144161-detail-335491

コメント

tomokotaga

前哨戦お疲れさまでしたー🥳

ちなみにですが、笹山付近に水場ありそ？

juncy55

tomokotagaさん
山頂で天を仰ぎ

神よ！

と叫ぶ❤️

juncy55

tomokotagaさん
一番近い水場はダイレクト尾根1600m付近からの担ぎ上げです笑
その他、北は農鳥小屋、南は伝付峠と全く近くない。
頑張ってー！

tomokotaga

🤣

ohayojiro

全般にブンゴさんの顔が渋い‥
いい大人ですね。

juncy55

ohayojiroさん
カメラ向けられると魂抜かれると思ってるんだろな笑

buinbuin

ohayojiroさん
ワンランク上のおじさんを目指しているので！