2015.08.南アルプス東尾根縦走
- GPS
- 144:15
- 距離
- 84.5km
- 登り
- 8,029m
- 下り
- 7,530m
コースタイム
- 山行
- 9:48
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 9:57
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 7:29
- 山行
- 7:20
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 7:49
- 山行
- 8:57
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 10:29
天候 | 1日目:曇り,2日目:雨,3日目:曇り,4日目:晴れ,5日目:晴れ,6日目:晴れ,7日目:晴れのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
静岡駅までJR 静岡駅から畑薙第一ダムまでバス(事前予約制) 〔帰り〕 鷲ノ住巣展望台から甲府駅までバス 甲府駅からはJRで帰宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・池の平から布引山まではコース不明瞭 ・林道から奈良田越への案内はなし ・笹山(南峰)前は,這松にて道不明瞭 ・白河内岳から広河内岳間は広い尾根のための濃霧時注意 ・池山吊尾根の御池山荘後は急斜面 |
その他周辺情報 | ・芦安に日帰り温泉有り ・甲府駅周辺の日帰り温泉はタクシーなど利用しないと行けません。 |
写真
感想
はじめに】
勝手に南アルプスの代表的な山を繋ぐ登山道を4つの尾根に分類して歩いてみたいなと思ってました。
・北尾根(夜叉人峠〜鳳凰三山〜甲斐駒ヶ岳〜鋸岳)
・西尾根(仙丈ケ岳〜塩見岳〜荒川前岳)
・東尾根(白根三山と白根南嶺)
・南尾根(二軒小屋〜悪沢岳〜赤石岳〜聖岳〜光岳)
というイメージで分けて,「南尾根(光岳除く)は2014年10月」・「西尾根(仙丈ケ岳〜塩見岳〜荒川前岳)は2015年6月-7月」に歩いたので,今回は「東尾根(白根南嶺から白根三山)」を歩こうと思っての山行です。
前半の白根南嶺は入山者が少なく道も不明瞭な個所が多く自然の中にいる感じができます。また道中に山小屋などがないのでテント装備や水の確保など事前に計画しておく必要があります。
後半の白根三山は人気の山域なので道も整備されているので問題なく歩けます。
【感想】
〔0日目〕
静岡駅へのんびりと移動をしてホテルにて一泊。
最後の買い足しなどをしてゆっくりと就寝。
後から考えると,当日の朝に新幹線で移動したほうが安かったかも?
〔1日目:静岡駅-畑薙第一ダム-池の平〕
静岡駅からバスで畑薙第一ダムへ。約3時間のバス乗車になります。
途中の休憩が2回あり,井川駅での休憩では地元の野菜など購入することができます。
畑薙第一ダムに到着後はのんびりと林道を青薙山登山口まで。
そこからは急登がしばらく続きます。青薙山に財布を忘れたという人と一緒に登りましたがどう見ても登山地図と違う道...まぁ,結果的には目的地の池の平には着いたので問題なかったですが...。
池の平ではとてもきれいな水が湧いていて,テント跡もたくさんありました。神秘的な森の中でのんびりとご飯を食べて眠りにつきました。
〔2日目:池の平-青薙山-稲又山-所の沢越〕
雨音で目が覚めましたが,なかなか動く気にならず...前日に一緒になった財布を無くした彼が池の平に来てようやく起きました。朝ご飯を食べて,一緒に青薙山へ。初めは赤崩側の稜線へ,その後窪地を経由して青薙山の尾根を歩くという感じになります。尾根筋は問題ないのですが,窪地に関しては獣道のほうがしっかりしていたりでどう歩くかを試される場所もあり経験の浅い人は迷うだろうな。という感じです。
何はともあれ青薙山に到着し,2日目に彼の寝た場所を中心に財布の捜索をしましたが見つかりませんでした。
青薙山からは完全に一人旅。稲又山までは尾根を歩くので迷うことはありません。途中の倒木などもそれほどないような感じでした。
稲又山から所の沢越に向かうの箇所は下りになるので,尾根をたどりますが傾斜が緩くなったりすると道を間違うかもしれないので注意が必要です。また、ここから先は倒木などもかなり多くなり道の不明瞭度が増します。所の沢越からは富士山が見れてちょっと下れば水場と幕営適地があり,布引山まで計画していましたがここでテントを張ることにしました。夜は沢のせせらぎと鹿の鳴き声を聞きながら就寝。
〔3日目:所の沢越-布引山-笊ヶ岳-伝付峠〕
前日の行程を短くしたため,この日はちょっと早めの行動を心がけました。
(といっても,遅いと思われますが...。)
所の沢越から布引山までは標高差約600mで後半の300mはそれなりの急登が続きます。基本的には布引大崩に落ちず離れない程度に登って行けば問題ないです。
布引山からは適度に歩かれているようで道がはっきりとしていました。今までの道と比べて道ができているので何の問題もありません。笊ヶ岳では森林限界を一瞬越えますが...この日は真っ白でした。
布引山からはしばらく尾根筋をのんびりと歩いていきます。椹島下降点分岐から先の樹林帯はとても美しく歩いていてとても気持ちよく癒される道です。尾根筋を西に曲がる箇所で道を外してしまい誤った方向に進みそうになりました。崩れを大きく避けようとして上に登りすぎてしまい,別の尾根のほうまで抜けてしまいそうでしたが間違いに気づき行くべき尾根に無事に戻れました。その後は尾根筋を気持ちよく歩き林道までのトラバース道や林道を通り伝付峠に無事につきました。
この日は行動時間が長くなってしまったので,食事も軽く済ませて早々に寝てしまいました。
〔4日目:伝付峠-奈良田越-黒河内岳(笹山)〕
この日は前日の疲れもあってか朝はとてもグダグダと...そしたら足音がしたので目が覚めました。二軒小屋から登ってきたという方とお話をしてから朝食をのんびりと食べて出発!この日は天気が良くて富士山がきれいに見えてました。南アルプスの山々は...3000mくらいまでは見えてましたが,山頂付近は隠れてました。
まずは奈良田越までは林道をてくてくと...途中の崩壊がすごく一度山の中に道が整備されてるくらいでした。奈良田越には昔使われてたであろう機材や少し登ったところに崩壊している小屋がありました。この道も基本的には尾根歩きになりますが場所によっては藪漕ぎなどでるため地面に道があるか確認したほうがいいと思われます。
這松帯にでると南アルプス南部の山々(悪沢岳・蝙蝠岳・塩見岳)などが見えるような道を歩くことができます。また,這松越しに見える黒河内岳(笹山)や白河内岳もメインの山々に負けないようなどっしりとした感じで目の前にいます。
笹山手前の登りは地図の東に巻いてから登る箇所の手前でトレースが複数出てきて迷いますが,どれかわからない場合は行って引き返していけば道には出れますので安心してください。笹山南峰の山頂はぽっかりと空いていてテントを張るには向いていますが,景色がないため北峰へ行くことにしました。北峰からは目の前に蝙蝠岳と塩見岳が迫力ある姿を見せてくれるいい場所です。時間的にはもう一つ先の白河内岳まで行けそうでしたが装備を乾かさないとつらくなったので,ここで泊まることしました。
〔5日目:黒河内岳(笹山)-広河内岳-農鳥岳-熊の平〕
やっとこさ稜線のテント場での朝を迎えることができました。風が強かったですが,天候は最高の模様。朝から気分が上がり準備をしました。
笹山からは一度森林限界以下になりますが,今までの天候と今日の天気の良さが重なってきれいな空気と緑の青々しさが素晴らしいかったです。
再び森林限界を超えると広い尾根にゴーロ帯になってところどころにある小さなケルンが前にここを通った人達を感じさせてくれて,会ったこともないけど会ったような,歩いている姿を感じる不思議な時間でした。
白河内岳から大籠岳に続く稜線は広々として見晴らしも良くて,歩いていてとても気持ちよい道でした。ガスが出たら迷う人が大量発生すると思いますが...。
広河内岳までは静かな山頂でした。その先の大門沢下降点からは一気に人が増えました...すれ違う人数を数えていましたが,多すぎて途中でやめました。
農鳥岳山頂でやっとこの山行で標高3000m以上になりました。そこから農取小屋までは急降下です。途中ですれ違った韓国人登山客に「You are strong boy!」とか言われとような,ないような。農取小屋周辺はちょっと「むわっ」って臭いがしたのでテント予定でしたが違う場所に行くことにしました。
北岳山荘まで行ってしまうか,寄り道をして熊の平に行くかで悩みました。前回の西尾根縦走で熊の平から見た農鳥岳が忘れられなかったのでトラバース道で熊の平へ行くことに。このトラバース道...めっちゃ長い!赤石岳の第トラバースがかわいく感じるくらい長かった。でも無事に熊の平小屋に到着してテントを張ってのんびりとすごすことができました。
〔6日目:熊の平-間ノ岳-北岳山荘-北岳-小太郎山(往復)-北岳-北岳山荘〕
この日は朝早めの行動を心がけたつもりが,最終出発でした。笑
東尾根を繋ぐために三峰岳経由で間ノ岳に行かず,機能通ったトラバース道で農取分岐まで行きます。この日も天気が良くて景色は素晴らしかったです。やはりこちら側から見る農鳥岳はかっこよくて好き。
農取分岐からは間ノ岳へ,適度に登りますが...って感じです。山頂では大学のワンゲル部がいたりしましたが,10人もいないので少ないほうなのかな?
そこから北岳山荘まではなんてことない歩きやすい道をてくてくと。お昼ころには北岳山荘についてしまい,北岳の肩のテント場にするか悩みましたがこちらにテントを張ることにしました。受付などを済ませテントを張って,小腹を埋めたら軽装備で北岳山頂へ!見事に真っ白でした...そこから小太郎山へ往復3時間くらいのコースタイムでしたがまぁ暗くな前には帰れるだろうと思っての行動です。小太郎山までの道は適度に登り下りがあるので飽きません。山頂は静かでこの日が南アルプス19日目のお兄さんと二人だけでした。結構話が盛り上がり北岳の肩までは一緒でした。嘘です,早くてついていけませんでした...
そこから2度めの北岳山頂(真っ白でした)を経由して北岳山荘で雲上のレストランでご飯を食べて就寝しました。
〔7日目:北岳山荘-北岳-ボーコン沢の頭-御池小屋-鷲ノ住山展望台バス停〕
この日の朝はもう最高の景色!テントの中から雲上の景色を満喫することができました。朝ご飯を食べて,テントの撤収など準備をしていたら山荘から「写真撮ってもいいですか?」との声があったので「おかまいなくー!」と快諾をしてちょっと写真写りを気にしながら撤収をしてました。笑
天気が良すぎたので行く気のなかった北岳山頂に行くことにして,北岳山頂からの絶景を満喫しました。そこからは池山吊尾根で下山していくのですが...この尾根上からみる北岳のバットレスがとてもかっこよかったです。小太郎山から見る北岳もなかなかでしたが,北岳って「めっちゃかっこいい」と初めて思いました。
御池小屋までは気持ちよく下っていく感じで特に危険個所はないです。御池小屋から先は一気に急斜面になるので疲れてきてる足にはつらかったです...。
そのあと林道を歩いてバスの時刻を確認したら間に合いそうだったので,一山登り返して夜叉人峠側の林道まで行くことにしました。
トンネル横の道から吊橋を渡り,適度な里山を登る感じでバス停まで。バス停に到着したら雨がすごいことになりしっかりと濡れての乗車になりましまた。
甲府駅からはタクシーで温泉へ行き,1週間ぶりのお風呂を堪能して無事に帰宅しました。
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