北岳バットレス
- GPS
- 21:59
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 2,446m
- 下り
- 2,439m
コースタイム
- 山行
- 5:57
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:07
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 3:46
- 合計
- 13:36
- 山行
- 1:42
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 1:44
天候 | 快晴 山頂のみガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
|
写真
感想
アルパインクライミングを始めたとりあえずの目標としていた北岳バットレス。
始めた当初のパートナーが転勤により宙ぶらりんとなってたけど、同期のryo50metalさんに声掛けると一緒に行ってもらえることに。
今年も夏の天気は読み辛く、ギリギリまで日程含めて行く行かない悩んでたけど、日程前倒しでなんとかなりそうなので決行判断。これが良かった。
初日は広河原到着時点で快晴。北岳もよく見える。しかし、暑い。重い装備を背負って白根小池小屋に到着。テント設営後、バットレス取り付きまで下見。下見としてはなかなかキツいね。小屋に戻ると17時半過ぎ。軽く飲んで食べて就寝。この日のビールはめちゃ美味かった。だけど、全然寝れなかった。
2日目、決行当日は1時半起床、2時出発。ルートを間違えて下見と違うルートを辿ったけど、概ね問題なく4時過ぎに取付きに到着。準備して明るくなってきた4時半過ぎに登攀開始。この時点では先行、後続共になく貸切り状態。
ryoさんリードでスタート。5尾根枝稜を3ピッチ、ルンゼを1ピッチで横断バンド左端の終了点へ。
この時点で後続1パーティを確認(結局この日は2パーティのみのほぼ貸切り)。
この日一番怖かったのは横断バンドの細くてザレザレのとこ。コンテでフォローだったけど、ここだけビレイしてもらった。みんなよくノービレイで行けるよね。怖過ぎます。
で、Cガリー登ってヒドゥンスラブ(Cガリー自体よりヒドゥンスラブ取付き手前のザレガレが悪い)越えるとようやく4尾根取付き。既に暑過ぎる。暑さ核心。水足りるか心配。
4尾根もryoさんリードでスタート。クラックが広過ぎて、足がジャムるより奥に入り過ぎる。岩角踏みながらカンテ使って登る感じ。その上は簡単な歩き。
2ピッチ目はスラブ登って右に巻いたところで流れが悪くなるのでピッチを切る。
その次の3ピッチ目が白いクラックだったのかな。トポとピッチ数が合わなくてよくわからん。階段状を登る。
もはや喉カラカラ。水分補給しても全然潤わない。
4ピッチ目。残りの階段状をちょっと登ると、いきなり三角形の垂壁。あれ?思ってたより上がってきてた?
三角形の垂壁はツルツルのスラブと思ってたけど、思ったより手足あり、割とあっさり。ただし、右下はかなり切れ落ちてるので高度感はなかなか。
そのまま、リッジを越えてピッチを切るとそこが懸垂支点。ここがマッチ箱だったのか。。
思いのほかあっさりとメジャーピッチを登ってしまってちょっと残念。確かに高度感あっていいピッチでしたね。
で、懸垂。ここの懸垂は高度感もあって気持ち良い。
そこから5ピッチ目。が長い。リッジ状のいいスラブ。簡単過ぎず、登り応えがあって楽しい。が、ホントに暑い。
バンドをビレイ点にしたけど、50mロープでは枯れ木テラスまでは届かず。ちょい手前で切ったけど、かえってこれが良かったかも?
6ピッチ目。残りを枯れ木テラスまで行って、城砦ハングまでのトラバース。
崩壊により壁の奥は切れ落ちてて高度感マックスだけど、手ガバなので落ちる怖さはない。このルート核心の一つかな。すごい景観。
終了点がペツルとリングとハーケン。リングがグラグラ。3点とってハンギングビレイ。暑さと疲れで結構しんどい。
最後の7ピッチ目。城砦ハング。見た目ガバガバだけど、そこそこハングしててそれなりに悪い。一つ目のハーケン動く。残置の細引きとカムがお助け。リードとビレイヤーの声は届かない。
疲れててのここは確かにキツかった。
登り切ってテラス。ここまで晴れてたのに急速にガスが上がる。あっという間に山頂方面はガスの中。あるある。この時期はしょうがないのかな。でも、ここまで晴れた中で登れて良かった。
ギアを解除して、山頂までヴィクトリーロードへ。と思いきや、ここからの登りがキツい。かなりの急登。足場も良くない。
でも、登り切ると西側からの冷たい風が気持ち良い。登山道に合流してからの山頂までは快適。山頂ガスガスだったけど、達成感たっぷり。登れて良かった。お疲れ様でした。
肩の小屋でコーラで乾杯。やっと身体の渇きを癒せた。うまかった。
だけど、重荷を背負ってのここからの下りがまたキツかった。
ヘロヘロになりながら、ようやく到達した小池小屋でビールで2回目の乾杯。
幸福感と達成感に浸りながら、この日はさすがにたっぷり寝れました。
3日目。下山準備を整え、小屋の前でのんびりしてると、初日の乗合タクシーでご一緒した方が。お話ししてると、なんとこのお二人がバットレス後続パーティだったことが判明。
結果、帰りのタクシーもご一緒することとなり、下山した広河原で4人で記念撮影。奇遇ですが良いご縁になりました。お互い撮った写真も交換させていただきました。ありがとうございます😊
バットレスは難しくはないけど、お天気と混み具合の巡り合わせ、体力と気力のスタミナが核心かなと思いました。
色々恵まれたけど、登れて良かった良かった。楽しかったです。ryoさんお疲れ様でした。ありがとうございました😊
山岳会4年目同期のtakatakasunとバットレスやる事に。私も還暦となり、ここらでやっておきたい所。還暦バットレス。
白根御池のテント場の都合やら色々とあり、当初の予定より1日早い日程となりましたが、これが幸運の始まり。
往復の乗り合いタクシーの時間や天気の良さに恵まれた。そしてバットレスへ登る人がたったの2パーティという、ほとんど貸し切りバットレス。
自分としては暑さが最大の難関で、白根御池への道から取り付き偵察は軽い熱中症気味で、本番やれんのか不安ではあった。
当日、暗いなかでのアプローチは涼しいので大分楽ではあったけど、日が出るとやはりすぐに暑くなり、クライミングシューズの黒いゴム部分が日光で熱くなり、ビレイ中にかかとが火傷するかと思った。
ルートは5尾根→横断バンド→C沢→ヒドゥンスラブ→4尾根→城塞ハング
ロープは60mあればもう少し楽だったかもというピッチがあり、トポと違うピッチの切り方もありましたが、問題は特にありませんでした。
クライミングそのものは、まあ思ったよりもスムーズに行けたが、始終暑さでハアハアしながらで、終わって肩の小屋でコーラを飲むことばかり考えていた(実際に2缶飲んだ。生涯で一番のコーラだった)。
スカッとした気持ち良い高度感と素晴らしい景色、そして登ってからのお花畑も良かった。
もうやらないと思うけど、やるならもう少し涼しい時期に。
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