「黒姫山」新道から登って峰ノ大池、古池を巡る8の字周回登山
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,003m
- 下り
- 986m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
○古池入口にも5台ほど駐車可 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○特に問題はありません。 ○峰の大池〜西登山口間は意外と難路 |
写真
感想
この山の名前を知ったのは、かれこれ30年ほど前になる。友達に「夜行列車で黒姫山に行くけど行く?」と誘われたのが最初だ。この時は都合が付かなかったので行けなかった。以来、ずっと気になっていた山である。
黒姫山のすぐ隣の戸隠山や高妻山には随分前に登ったが、黒姫山だけはどうゆうわけか後回しになっていた。今回も、当初は木曽の山に行く計画だったが紅葉前線の南下状況を勘案して急遽飯縄山とセットで登る機会が巡ってきたのである。
昔、黒姫山の麓に水芭蕉が咲く湿原がある。春先に桜をバックに咲く水芭蕉の写真に魅せられて訪れたことがある。そこが黒姫山の登山口なのだ。
飯縄山登山を終え、明日の黒姫山登山に備えて車をその登山口に回した。ちょうど山を下りてきた登山者に会ったので山の様子を聞くと意外と人が少なくて良かったという。今日登った飯縄山では十数人の登山者に出会ったが黒姫山は飯縄山ほど人気がないようだ。
夕べは晴れた分だけ冷え込んだ。朝起きて温度計を見たら4度しかなかった。寒いわけだ。でも寒い分だけ好天が期待できる。
かねて訪れたことのある古池と湿原は帰りに寄ることにしてまずは林道をたどって山頂に向かう。味気ない林道歩きだが朝日が黄葉した落葉松を照らし気持ちが良い。
1時間ほどで新道分岐に着く。右に行くと古池、左が峰の大池を経由する西登山道だ。山頂へはまっすぐの新道を行く。新道といっても30年以上昔に出来た道なのでしっかりとした登山道だ。帰りに歩いた西登山道に比べたらとても歩きやすい道だ。
登山口付近は紅葉真っ盛りだがちょっと標高があがるとすでに紅葉は終わっている。木々も葉を落とし、あとは冬を待つばかりになっている。この付近の山は登山口の標高が高いので山頂までは2,3時間で登れるので気が楽だ。
ずっと樹林帯の登りだが、登山道の傾斜が緩くなったと思ったら山頂の西端に登り着いたようだ。突然、展望が開けた場所に出た。しらたま平だ。正面に昨日登った飯縄山がで〜んと構えている。その左後方にはいく重もの山が重なっている。どこの山なのだろうか。方向的には四阿山や浅間山あたりであろうが長野の山に疎い私にはその山容からでは皆目見当がつかなかった。
飯縄山もそうであるがこの黒姫山の山頂稜線は大きい。南側に見える山々にちらほら目を奪われながら稜線をたどると誰もいない山頂にたどり着いた。北側の疎林が冷たい北風を遮ってくれるのでぽかぽかして気持ちの良い山頂だ。南側に斑尾山から飯縄山を臨み展望も抜群だ。名前を知ってから30数年でその山頂に立った。ザックを置いてゆっくりししよう。
誰もいない静かな山頂。展望を独り占めにする満足感。これ以上の贅沢はない。至福のひと時である。
いま来た道を戻るのが一番早いのだがそれではつまらない。黒姫山には外輪山の御巣鷹山との間に峰の大池がある。そこを経由して新道分岐まで戻り、さらに古池を経由すれば同じ道を通らず、8の字形の周回登山になる。
この古くからある西登山道というのがくせ者ですごく歩きづらかった。途中で出会った単独行の若者も「甘く見ていたらきついコースですね」と弱気を吐いていた。どこまでも続くダケカンバの林がとても綺麗だった。すでに紅葉も終わりすっかり葉を落としていたが、紅葉したこの林を歩いたらさぞ気持ちのよいことだろう。新緑の時季もいいかも知れない。
西登山口を過ぎると道も平坦になり朝ひと休みした新道分岐に戻った。ここからは懐かしい古池に向かって下るのだが、日に透かして見るここの紅葉が素晴らしい。赤、黄、橙に色づいた林の下をどこまでも歩いて行くのだ。今回の山行で一番紅葉を楽しめたコースだ。いくら写真を撮っても下手な写真からではその素晴らしさは伝えきれないのが残念だ。
麓の古池は農業用の貯水池なのでさほどの感激はない。古池の隣にあるかつて訪れたことのある水芭蕉の咲く例の湿原は、設置されていた木道が朽ち果てて自然に戻ろうとしていた。
意外と時間を要した下山だったが展望に、紅葉に満足した黒姫山登山だった。ちょっと小腹が空いたので「そばの実」で美味しい戸隠そばでも食べてから帰るとしよう。
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