小秀山 快晴の山頂で360度の展望を満喫
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.9km
- 登り
- 1,218m
- 下り
- 1,218m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
○三ノ谷登山口手前のゲート前に5,6台駐車可 |
コース状況/ 危険箇所等 |
二ノ谷コースは登山道に落石があり桟道の一部破損しているため通行止めになっていますがかなりの入渓者がある模様。登山対象の道としては十分通行可能ですが管理者が通行止めにしているので入渓は自己責任で。 小秀山の登山コースでは二ノ谷上部のかもしか渡り付近が一番の危険箇所でしょう。 |
その他周辺情報 | 付知峡倉屋温泉「おんぽいの湯」600円があります。 |
写真
感想
シーズンオフのキャンプ場というのは寂しいものだ。人気のない管理事務所やバンガローが森の中に並んでいる。広々とした駐車場には先行者はおらず好きな場所に駐車する。 それでも快晴の天気に誘われてか出発準備をしていたら登山者らしき人を乗せた車が2台もやってきた。
ここから小秀山へ登るには二ノ谷ルートと三ノ谷ルートがある。通常は色々な滝や渓谷美を楽しめる二ノ谷ルートを登り、なだらかな歩きやすい三ノ谷ルートを下るのが一般的だが、先月の大雨で崩落があって二ノ谷ルートが壊れて通行止めになっている。二ノ谷が使えないとなると小秀山の楽しみは半減する。
今年中の修復計画はないらしいが出発前にヤマレコで確認したら大した崩落ではなく登山者の通行にはあまり問題はなさそうだった。自己責任で入ってみることにした。
私の前に中年のカップルが二ノ谷に入っていったがすぐに戻ってきた。話を聞いたらすぐの橋が通行止めになっていて川を徒渉しなくては先に進めないという。ヤマレコでもそのような書き込みをしている人がいたので現状を見に行ったら徒渉といっても飛び石で渡れそうな流れだった。
第一、板を張って通行止めにしている橋は何も壊れていないではないか。ちょっと横から欄干を乗り越えれば難なく通過できた。私の様子をうかがっていたさっきのカップルも私に続いて乗り越えてきた。
二ノ谷は渓谷沿いのハイキングコースとして非常に良く整備されている。ほとんどが木製の桟道になっておりビューポイントには案内板が設置されている。足元だけを見ながら歩いていたら見逃しそうな景色もこの案内板のおかげでしっかり見ることが出来た。特に烏帽子岩だとか兜岩展望台だとかいうビューポイントはこの案内板がなかったら絶対に通り過ごしていただろう。
2,3箇所、落石で桟道の一部が壊れていたが登山者にとっては全く問題なく通過できる程度だ。どうやら通行止めは普段着姿で入ってくる観光客に対する安全対策上の措置のようだった。
ねじれ滝、和合の滝などの渓谷美を楽しみながら奥に進むと天狗岩の上に展望台があるという。折角なのでちょっと寄り道をして登ってみると二ノ谷のメインスポットである夫婦滝が見えるらしい。確かに谷のずっと奥に一筋の滝が見えているが夫婦滝といわれるもう一筋が見えない。いま見えているのはどうやら男滝のようだ。女滝はどうしたのだろう。
案内板には写真入りで解説があるのにいくら目をこらしても見えない。折角だが見えないものは性がないので、逃げられたのか離婚して消えてしまったのだろうか、などとくだらない勝手な解釈をして先に進むことにした。
登山口から1時間半ほどで男滝の下に出た。なかなか立派な滝である。ここまでが観光コースらしく、「この先は登山道です。軽装では入らないように」との看板が出ていた。
ここまで休憩を取らずに歩いてきたので写真を撮りながらゆっくり休むことにした。さきほどのカップルが追いついてきた。頼まれて滝をバックに記念写真を撮ってあげたが、この二人、景色にはあまり興味がないらしくさきほどの展望台にも寄らなかったそうだ。
男滝からは桟道はなくなり本格的な登りになった。特にかもしか渡りという、木の根、岩角を掴んで登る垂直に近いこの難所は下りには使えないちょっと緊張が走るスリリングな場所だった。
かもしか渡りを過ぎると登山道の勾配が緩やかになり始め展望も開けてきた。三ノ谷コースと合流すると、このすぐ先にある兜岩までがちょっと急だが大したことはない。兜岩はずっと下から見た時は結構なピラミッドピークのように見えたが難なくその頂点に登れた。足下に名古屋方面の濃尾平野が広がる。どこだかわからないが感じの良い緑の高原状の山も見えている。この兜岩の展望は素晴らしい。土地勘のない私でさえ感動する景色なのできっと地元の人だったら見飽きない景色だろう。
兜岩から山頂まではいままで歩いてきた山道とは打って変わって高原状の稜線歩きになる。第一高原、第二高原、第三高原と眺めの良い高原が続く。早く山頂に登って360度の展望を楽しみたい。
第一高原で景色に見とれていたら三人組の男性が追いついてきた。男だからお喋りではないが三人が三人、大きな音のする熊鈴をザックに付けていた。だから三人が歩き出すとカランコロン、チリンチリンとそれはそれはうるさいのだ。
最近、熊鈴やカウベルを付けている人が多くなったが、熊はそんな滅多矢鱈に出るわけではない。私も40数年山歩きをしているが、熊を遠目に見たことはあるが出くわしたことはない。近年、下界で熊に襲われた話は時々聞くが山中で登山者が熊に襲われた話などはとんと聞いたことがない。
山歩きの楽しみのひとつは静寂にある。その中にある音というのは、風の音、川の流れの音、木々がふれあうざわめき、そして大地を踏みしめながら歩く登山靴の足音など、そんな自然の音を肌で感じながら歩くのが山の楽しみではないだろうか。それなのに、大きな声で喋りまくったり、騒音を発しながら歩いたり、他人にとっては騒音としか聞こえない。
騒がしい人たちと距離を置きながら歩いていたら奥三界岳で出会った和歌山のソロの人が下りてきた。昨夜は道の駅で車中泊し、今日、三ノ谷コースを登ってきたという。私の車に方にとまっていたワゴン車がそうだったのだ。
さらにこの方とは、山を下りてから日帰り温泉「おんぽいの湯」でも会った。お互いに名前も素性も聞かなかっし、会っても短い会話か会釈程度の挨拶しかしなかったが、どうやら山に関して考えていることは同じのようである。
小秀山の山頂は狭かった。先行した男性たちが荷物を広げて昼食をとっていた。私はちょっと離れた岩場に移動したがかえってここがよかった。正面に御嶽山を望み、その右には中央アルプス、南アルプスが連なり、その山並は恵那山まで続く。双眼鏡で山座同定を試みたらなんと八ヶ岳まで見えているではないか。
後ろの方で男性たちと遅れて到着したカップルが騒いでいる。そんな声を無視してこの露岩の上で展望を楽しみ、御嶽山と対峙しながら昼食を楽しんだ。
いくら見ていても飽きない展望だが、新しく開けた大滝村からのルートから中高年パーティーが到着した。私たちと同じコースからも新しい登山者が登ってきてさらに賑やかになってきたので山を下りることにした。
前後して男性グループも下りるらしいが、あのうるさい熊鈴はまっぴら御免被りたいので先行して下山した。登りのスピードには自信はないが下りはちょっと自信がある。
峠道のようにジグザクに切られた三ノ谷ルートは、二ノ谷に比べたら面白味は全くないが膝の負担もないとても歩きやすいコースだ。4時間以上かけて登った小秀山だが下りは何と2回の休憩のみで登山口まで戻ってしまった。
膝も腰も快調だ。このあとは付知峡「おんぽいの湯」でのんびり温泉に浸かって疲れを癒やし、道の駅「花街道」で飛騨牛丼を食べてから帰ることにしよう。そうそう、中津川は和菓子の里だというので本に出ていた南陽堂の栗きんとんでもお土産に買って帰ろうかな。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する