2025登り初め 快晴の仙丈ヶ岳


- GPS
- 20:00
- 距離
- 43.3km
- 登り
- 2,591m
- 下り
- 2,600m
コースタイム
- 山行
- 6:31
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 6:50
- 山行
- 5:31
- 休憩
- 1:52
- 合計
- 7:23
天候 | 1日目 晴れ 2日目 晴れ 稜線は強風 3日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
‐硝椡〜伊那北駅 JR篠ノ井線&飯田線 ※ICカード使用不可 伊那北駅〜仙流荘 白川タクシー 1名9000円 ■復路 \舂荘〜高遠温泉さくらの湯 白川タクシー 1名約5000円 高遠駅〜伊那北駅 JRバス関東高遠線 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◯仙流荘〜戸台ゲート 1時間半くらいのアスファルト歩き ◯戸台ゲート〜赤河原分岐 約3時間の河原歩き。ピンクテープを目印に進む。赤河原分岐手前の渡渉は渡りにくいので注意。下流方向を注意深く探すと、大きな岩が続いて渡りやすい個所がある。 ◯赤河原分岐〜長衛小屋 八丁坂手前に細い木橋あり。滑りやすい。木橋を使わず、左側から石伝いに歩いたほうが渡りやすい。 ◯長衛小屋〜仙丈ヶ岳 トレースあり。小仙丈ヶ岳直下に短い岩場、仙丈ヶ岳の手前にちょっとしたトラバースあり。 |
その他周辺情報 | ■トイレ ・戸台ゲート ・長衛小屋 ■水場 ・長衛小屋のテント場にあり。凍結なし。 ■宿泊地 ・長衛小屋 テント1張1000円 ■温泉 ・高遠温泉さくらの湯 日帰り入浴 大人600円 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
新年初登りは仙丈ヶ岳へ。
年末年始は燕岳のみの予定が欲張ってしまい、連休フル活用の南北女王様満喫プランとなりました。
渡渉でのアクシデントや長い河原歩きなど大変でしたが、憧れの冬季仙丈ヶ岳を踏めて嬉しかったです。一目見たいと思っていたカールも文句無しの美しさでした。
次の冬季南アは北岳に挑戦してみたいですね。
〜以下山行記録〜
■1/1(水) 仙流荘〜長衛小屋
松本駅から各停を乗りついで伊那北駅へ。高遠駅行きのバスに乗ろうと停留所に行くと、年始のため運休と張り紙がしてあった。サイトには毎日運行と書いてあったのに弱った。仕方がないので駅前のタクシーに乗る。本当は高遠駅からタクシーに乗るはずだった。みるみる料金計が上がり、仙流荘に着くころには9000円になっていた。節約山行のはずが初っ端から痛い出費だった。
8時半頃に仙流荘を出発。アスファルトを1時間半ほど歩いて戸台登山口へ。ここから長い河原歩きが始まる。要所要所にピンクテープはあるが河原が広く、ルーファイに苦労した。大小様々な岩があるため足場も悪い。
赤河原分岐の手前でいやらしい渡渉があった。比較的渡りやすそうなところを選ぶも、途中でバランスを崩し、右足を水没させてしまった。途端に刺すような冷たさに襲われた。大慌てで濡れた靴下を交換し、アプローチ用のハイキングシューズから冬靴に履き替えた。凍傷が怖いのでとにかく足を速めた。段々と右足が温まってくる。
八丁坂の急登は単純なつづら折り。とはいえテント泊の重荷ではきつかった。八丁坂が終わると緩やかな登りが太平山荘まで続き、そこから短い急登を越えると北沢峠に着いた。積雪はひざ下くらい。林道を少し歩いて長衛小屋へ。小屋の中は暖かくて居心地がいい。2泊分の料金を払ってテント泊の受付をした。受付票の住所を見た小屋番さんが「自分も昔、その近くに住んでいましたよ」と言った。聞くとかなりのご近所さんだった。こんなところで、不思議な縁もあるものだな。
すでに15時を過ぎていたので、速やかにテントを張る。自作した割りばしペグを試しに使ってみた。雪が少ないので10cmくらいしか埋められなかったけど、なかなかいい塩梅に張網を張れた。
ラーメンを茹でて夕食とした。標高約2000mとはいえかなり寒い。年末の中房温泉では地熱に助けられていたのだと思い知る。テントの端には渡渉で水没したハイキングシューズと靴下が置いてある。どちらもガチガチに凍っていた。もし、あのまま靴と靴下を交換しなければ、右足もこれに近い状態になっていたのかとぞっとした。
明日も早いので早めに就寝した。寝袋の暖かさが何よりもありがたかった。
■1/2(木) 長衛小屋〜仙丈ケ岳〜長衛小屋
3時半頃に起床。ヘッデンを点けると、ひどい結露ができていた。朝食と準備に手間取り5時15分頃に出発。雪山は何をするにも時間がかかってしまう。
初めは尾根を巻く形で歩いた。2合目から尾根に乗る。トレースはついていたので問題なく歩けた。その後も順調に標高を上げる。藪沢・小仙丈ケ岳分岐でアイゼンを履いた。急登をしばらく進むと森林限界を迎える。風が強いので念のためバラクラバとゴーグルをつける。小仙丈ケ岳直下の急登は雪が多く、トレースを外すと膝まで沈んだ。
8時頃、小仙丈ケ岳に登頂。西には仙丈のカールが広がっていた。雪をたっぷり蓄えたカールは惚れ惚れする美しさだった。雪山を始めて以来ずっと憧れていたので、こうして快晴の中、この景色を見れたことが何より嬉しかった。
小仙丈ケ岳からはちょっとした岩場やトラバースがある。とはいえそれほど難しくはなかった。山頂直下の急登を乗り越えて仙丈ケ岳へ。冬季初の3000m峰だ。文句なしの快晴で、甲斐駒、鳳凰三山、富士山、白根三山や仙塩尾根までも見渡せる最高の景色だった。西風が強いけど1時間以上も居座ってしまった。その間に登頂した何人かとお話をした。皆晴れやかな顔をしていた。ちなみに冬毛の雷鳥にも会えた。
さすがに体が冷えてきたので、名残惜しさを感じつつも山頂を後にする。小仙丈ケ岳のあたりでは見納めとばかりに何度も振り返り、何枚もカールの写真を撮った。
12時40分頃、長衛小屋のテント場に戻る。片づけをした後、小屋の中でおでんと日本酒をいただいた。山頂でお話したお兄さんと談話スペースで再会。今日の景色や諸々の山談義をした。気づいたらおでんも日本酒もなくなっていた。小屋の暖かさを羨ましく思いつつ、テントに戻った。
夕飯はまたラーメンを茹でた。さすがに味気ないので小屋でカップワインを買う。行動食をつまみにちびちび飲んだ。楽しい夜更けだったけれど、トイレが近くなってしまい困った。
■1/3(金) 長衛小屋〜仙流荘
5時頃起床。ゆっくりと朝食のラーメンを食べる。
撤収に手間取って2時間ぐらいかかり、出発は8時ごろになった。もう少し要領良く作業したい。
下りは楽なもので、登りはきつかった八丁坂もサクサク下れた。
赤河原分岐を過ぎた辺りで、忌まわしき渡渉ポイントに差し掛かる。下流の方を根気強く探すと、ずっと渡りやすい箇所があった。拍子抜けするくらい無事に渡れた。初めからここを選べば、あんな恐ろしい思いをせずにすんだのに。
再びの長い河原とアスファルトを経て、13時10分頃に仙流荘へ下山。予約していたタクシーに乗り、高遠温泉さくらの湯へ。冷え切った体に温泉が染み渡るようだった。風呂上がりはソースカツ丼を食べた。ヘトヘトに疲れていたから、たまらなく美味しかった。
その後は高遠駅からバスで伊那北駅へ。電車を乗り継ぎ、後泊先の甲府へ向かった。
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