海老敷金毘羅山〜山名大塚山〜山名金毘羅山〜立石山〜滝田城址


- GPS
- 10:16
- 距離
- 21.5km
- 登り
- 1,062m
- 下り
- 1,062m
コースタイム
- 山行
- 9:05
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 10:16
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | ばんやの湯:660円。近くに食事処もあり便利だった。 https://banya-grp.jp/play/spa/ |
写真
感想
1月下旬から毎週行っている千葉県の山も今度で4回目なので,少しマイナーな山を回ろうと計画した。南総里見八犬伝に所縁があるという滝田城跡の駐車場を出発点に周回することとした。少し長丁場になりそうなので,3時40分に自宅を出発し,6時過ぎに駐車場に到着する。数台が停められる駐車場で,トイレはあったが使用禁止となっていた。
目論見通りに丁度明るくなり始めてきたので,ヘッドランプ無しで歩き始める。最初は車が結構通過する県道88号を少し進んだ後,川を挟んだ脇の道に入る。菜の花が満開だったりして,やはり南の地だなと感じる。最初の海老敷金毘羅山までずっと舗装道歩きで少し味気ない。山頂は三角点と電波塔のある広場になっていた。東側に琴平神社があり,アワビやサザエの貝殻が多く置かれているのが,海の守り神を表しているかのようだ。南東方向に閃いているのは太平洋だろう。桜も咲いていて気持ちの良い所であった。
ここからは,南側への山路を下る。一部で崩れかけたところもあったが,概ね一般的な登山路であった。海老敷第二堰を経由して再び車道を下って行く。最初に現れた人家の所で御爺さんに話しかけられ,茶でも飲んで行かないかと誘われる。一人暮らしで退屈しているそうだが,この先が長いのでと,丁重にお断りする。広い車道に出,トンネルを通過して少し行った処で,今度は農作業をしていたおばさんに呼び止めらられる。自分の身の上話が延々と続き,この辺りは気候も良くて済みやすいから別荘でも構えればと,半ば本気のように勧めてくる。口の止まる間が無くて立ち去るのが難しく,30分ほどの立ち話になってしまった。
この後,700m程で「百姓屋敷じろえむ」という食事処の前まで来ると,放し飼いにされている犬が猛烈な勢いで吠えてくる。少々,ビビってしまい地図を良く見ないまま,その少し先の路に入る。獣除けの電気柵があったが,低いので簡単に跨げる。そのまま進むとため池の傍に出る。ここで地形図を確認すると,予定していた道の一つ先に入ってしまったようだが,40mほど登れば本来のルートに出られそうだったので先に進む。しかし,道路の先は高い獣除けの金網とびっしりと茂った竹藪が茂っていて,とんでもなく手間がかかりそう。止むなく元の道に戻り,「じろえむ」の方に向かうと再び先ほどの犬が吠えかかる。しかし,近づいて行くと後ずさりするので構わず先に進むと,何か作業をしていた男性が居た。地形図を見せて山名大塚山に行きたいのだがと尋ねると,この先から行けるよと教えてくれた。ただ,少し憮然とした表情ではあった。道が店の敷地内にあるので,余り面白くなかったのかもしれない。取敢えず礼を言って少し進むが,又もや竹藪にな。しかし,先ほどの濃さはないので,薄いところを狙って少し登ると,動物除けの金網フェンスがずっと張られており,向こう側に山路らしきものが見えた。丁度,フェンスを跨ぐような倒木があったので,それを利用して乗り越えられた。その後,路の痕跡は消えて踏み跡らしきものはあるが,藪や倒木が多くて時間が取られる。更には東に方向転換する小ピークの位置を一つ取り間違えて北進を続けてしまった。周囲の地形がおかしいことに気付き,スマホのGPSで確認後に登り返した。再度,地形図を見ながら観察しながら進むと,東に続く踏み跡を見つけられた。
辿り着いた山名大塚山は,樹木で覆われており眺望はなかったが,腰を下ろすには良い所だった。しかし,この先も未だ長いので10分ほどの休憩で歩き始める。相変わらずの悪路で倒木を避けるために迂回したりするが,タラなどの棘のある木が所々にあるので,うっかりすると手から血が出ていたりする。兎も角,235mの小ピークから北東に尾根を下れば林道に出られると思い進んだが,今度は手前のピークで勘違いして方向転換してしまった。途中で方角チェックしていれば気付けたはずだが,降り始めに確認しただけだったのが間違いだった。何とか林道に出てからも暫く間違いに気付かなかったのは,思い込みのせいだし,反省点が多い。
再び登り返すのも癪だし,距離は長くなるが林道経由の方が,早く予定していた地点に戻れるだろうと考え,そのまま林道を進む。民家の横を通り,枯草の中につけられた踏み跡を辿って行ると,又もや犬に吠え立てられる。しかも,追いかけて来るようだ。沢に出て少し崖になった所で立ち止まったようだが,イノシシ除けにでも飼われているのだろうか? 地形図にある沢沿いの路を探すが判然としないので,適当な所から斜面を上がると,それらしい踏み跡があったのでこれを辿る。
途中,小さな空地があったので小休止してセーターを脱ぐ。念のためにGPSで確認すると,想定していた位置にいることが分かった。もうほとんど使われていない路のようだ。朝方は曇り空だったのが,いつの間にか雲が減って晴天になっていた。
その後,やっと辿り着けた山名林道を20分ほど進み,林道増間御門線との交点付近まで来る。地形図にある山名金毘羅山への登り口を探すと,ざれた斜面に踏み跡らしきものがあるので取付く。最初は不明瞭だった路が次第に歩き易くなる。進んで行くと,右側に小さな屋根のようなものが見えたので,近づくと小さな祠で,狛犬も並んでいた。中には木彫りの面が2つと稲穂,藁の輪などが祭られていた。山名金毘羅山なので,琴平さんが祭られているかと思いきや,三峯神社のお札が立掛けられている。どういうこと? この時点で予定よりも2時間近くの遅れが出ていたので,アンパンをほうばりながら,予定していた大日山はパスすることに決める。
ここから次の立石山までは,赤テープが途切れなく続いており安心感があった。とは言え,一度,見落としてしまい不要な寄り道をしてしまったが・・。立石山の少し手前には草に覆われた狛犬と祠があった。昔はこの付近も信仰の対象だったのだろうか? 立石山の山頂には三角点のみで,特に見るべきものもなかった。
ここから北側へと続く路は,最初の内は邪魔物も少なく歩き易かったが,沢の方向に降り始めると全く判然としなくなる。地形図と周囲を見比べながら傾斜の緩やかそうな処を探しながら右往左往する。足元が崩れやすいところが多く,樹や草の根を掴みながら慎重に降って行くと,人工物が見えたので,トラバース気味に方向を変える。近づくと小さな堰であった。これを渡り,少し斜面を上がって,獣除けの金網を回り込むと小さな畑の縁に出た。多分,私有地なのだろうが誰も居る気配が無かったので,断りもせずそのまま通らせてもらった。やっと県道258号に出る。
今日の主要な所は終わったので一息つく。直ぐに大日山登山口駐車場の下に着く。すぐ近くには大日山遊歩道駐車場もあり,この辺りを歩くには便利そうだ。次回は利用させてもらおう。1時間ほどの車道歩きは,車がそれほど頻繁には通らなかったため,比較的のんびりと歩けた。
郵便局前の路を滝田城跡に向けて登り始めたころには,結構な疲れが出て,左太腿が攣りかけていたが,騙し騙しゆっくりと登った。途中の見晴らし台からは東側に先ほど歩いてきた県道が眺められた。送電線の鉄塔が建つ城址からは,南側の街並みを望むことができた。少し下ると,南総里見八犬伝の八房に乗った伏姫の像が立っていた。山田風太郎の八犬伝が面白かったので,関連するものは何かしら興味深い。
陽も大分傾いてきた中,駐車場への路を下っていると下の方から何台もの消防車の音が聞こえて来た。大事にならなければ良いが等と考えていたら駐車場に着いた。他に車はおらず,周囲の樹木のせいもあってか既に薄暗くなっていた。
早々に支度を終え,事前に調べてあった漁協が運営する「ばんやの湯」に向かう。地元の人も良く使うようだが,10人程度の客と一緒に汗を流し,湯に浸かると疲れがほどける。その後,同じ敷地にある食堂で腹を満たしてから帰宅の途へ。大きな渋滞もなく,2時間ほどの運転で21時には自宅に帰り着けた。
今回は,眺望はあまり得られなかったが,ルートファインディングを堪能できた。しかし,まだまだ気を付けることが沢山あることを感じた。GPSを一度も使わずに歩けるようになるには未だ先が長そうだ。
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