吾妻連峰の秘境、中吾妻山を目指す! スキー登山


- GPS
- --:--
- 距離
- 33.3km
- 登り
- 2,075m
- 下り
- 2,144m
コースタイム
- 山行
- 5:54
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 6:47
- 山行
- 2:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:18
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 7:52
- 山行
- 8:38
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 8:50
- 山行
- 2:11
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:11
天候 | 1日目 晴れのち雪 2日目 晴れのち曇りときどき雪 3日目 雪ときどき曇り 4日目 朝雪のち快晴午後は曇り 5日目 雪 最強寒波到来と言うことだったが吾妻連峰においては積雪は増えなかったと感じる。最強寒波ということで気温は低かった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
福島駅〜花月ハイランド前 840円 〇路線バス 川上温泉〜猪苗代駅 740円 |
その他周辺情報 | 〇磐梯熱海駅にある食堂 「縁」で海鮮丼を食べた美味しかった。 〇湯kori 26日は風呂の日で入浴料500円でした。 普段は700円。 |
写真
バスの時間に余裕で着いていたのに、バス停横の民家の犬に夢中になっていてバスを見逃した。その後、風雪叩きつける中、犬(犬種は名犬ラッシーで有名なコリーだった)に1時間吠えられ続けた。(;´д⊂)
装備
個人装備 |
●山スキー一式 ●保険でワカン持参(山人のみ)
|
---|---|
備考 | ■ガス缶500×2 使用量一日あたり 120グラム |
感想
2024〜2025シーズンの吾妻連峰通いの集大成と位置づけた今回の登山。真面目に山に向き合う為にお酒は持参していない。今シーズン最強寒波の第二波到来という事で計画ルートは色々迷走。
最終的に中吾妻山をとにかく目指すというシンプルな計画に落ち着いた。ヤマレコ的にはスキーを使っているので「滑走」ではあるが我々の気持ち的には積雪期/縦走との位置づけにした。
●●●1日目●●●
▲花月ハイランドホテル〜スカイライン横断点〜賽の河原▲
福島駅から路線バスに揺られて終点の高湯温泉の花月ハイランド前下車。3連休の初日で山の人がいるかと思ったが車内は一般の人達だけだった。吾妻連峰は人気がないのだろうか何だか寂しい。
花月ハイランドホテルの脇道をしばらく辿りスカイラインに合流。前回同様、冬期ゲートまでは手が回らないのか除雪はされていない。車の人は下の方に止めなくてならないようだ。不動沢登山口ポストは埋もれている。
登山道はスノーシューとスキーの跡がある。結構人が入っている感じだ。皆車で来て朝早くから登り始めたようだ。
スカイライン横断点を過ぎた辺りから雪がドカドカ降ってきた。
途中、下山中のスノーシューの女性に会う。「もしかしてモコモコさんですか?」モコモコさんは人気?らしい。我々がお世話になっている小屋を手弁当で手入れしてくださっている方の仲間のお方でした。しばらく話し込んでしまった。数人先に進んでいるらしい。
賽の河原で一旦休憩。トレースはさらに延びていた。2月上旬に来たときよりも積雪は増えて賽の河原の標識は足元近くになっていた。
▲賽の河原〜山鳥山〜湯の平〜井戸溝〜慶應吾妻山荘〜硯石分岐〜家形山避難小屋▲
山鳥山の分岐からはスキーの跡は旧吾妻スキー場へと向かっていた。スノーシューはさらに進んでいる。風雪があるので防寒対策をした。化繊の手袋にテムレスだと寒い。厚手のウールの手袋に替えさらにオーバーミトンにする。一気に暖かくなって安心感が違う。
湯の平の標識はもうすぐ完全に埋まりそうだった。
井戸溝の標識もだいぶ低くなった感じだ。スノーシューのトレースはさらに延びている。この時間で会わないとなると慶應吾妻山荘泊まりなのだろうか?
しかし慶應山荘は管理人が変わってからは冬期休業のはずだ。
一体どこへ行ってしまったのだろう?
慶應吾妻山荘分岐からは山荘方面へはトレースはなく、先に延びていた。硯石分岐手前でトレースは消え引き返した感じだ。なぜすれ違いしないのか?不思議だ。
硯石分岐からは我々二人だけの世界になった。
積雪の目安の「富士フィルム26」の標識に前回はストックがないと届かなかったのが、今回は手が届いた。
硯石までのトレースのお陰で思ったよりも早く小屋に着いたが、肝心の小屋はほぼ埋まっていた。残業すること約20分あまり。ようやく入口のドアを掘り起こして何とか日没前に小屋に潜り込むことができた。窓が完全に埋まっているので穴蔵生活の始まりだ。
夕食時に明日の予定を相談。
モコモコさんが、最強寒波は明日の夕方からが山で連休最終日には弱まるという事で明日は先に進まないと言い出した。
行ける時に行かないと目的が達成出来ないのではと思ったがモコモコさんの意見を尊重することにした。
●●●2日目●●●
▲家形山避難小屋〜五色沼〜一切経山〜五色沼〜家形山避難小屋▲
6:30起床。窓が雪に塞がれて小屋内は暗い。
外を覗くと青空が見えており天気は良さそうだ。先に谷地平へ向かって進んでおいたほうが気持ち的には安心するのだが、仕方があるまい。
モコモコさんは小屋の環境整備活動に専念するということで、今回も単独で一切経山をピストンすることになった。小屋裏から最短コースのがんちゃん落としを登る。
稜線に上がると五色沼、一切経山、さらに主稜線も見える。風が抜けるので風対策して進む。
五色沼の斜面をトラバースする。雪崩ないかいつも不安だ。2月上旬も歩いているのでルートは頭に入っている。
大岩手前でスキーを外してつぼ足で一切経山へ向かう。山頂は強風でセルフタイマー撮影する余裕がない。天気は快晴で素晴らしく良い。
下山する途中で単独男性と会う。今後のルートなど少しお話しをした。
がんちゃん落としをシールを付けまま滑走した。雪質も良いのであっという間にモコモコさん待つ小屋に到着。モコモコさんは立派なトイレ防風雪壁と入口の階段を作っていた。モコモコさんの頑張りを褒めた。
私も負けじと小屋横の窓を掘り出す作業に精を出した。30分ほど掛けてようやく一つの窓が出てきた。二つ目の窓に取りかかる気力はない。しかし、これで明るい生活が出来る。
さらに二人で小屋の周りを散策して夜に備えた。三連休中日で誰か来るかも知れないなと話していたが、結局誰も訪れなかった。
明日に備えて早めの就寝。
●●●3日目●●●
▲家形山避難小屋〜がんちゃん落とし〜五色沼▲
早くも三日目朝を迎えた。天気は曇り。がんちゃん落としを登る、五色沼をトラバースして大倉深沢左岸尾根方面へ移動すると、休憩中の若者四人パーティーと出会う。
お互いのルートなどを話したりして楽しかった。山行スタイルが同じでとても親近感が湧いた。
▲大倉深沢左岸尾根〜谷地平避難小屋▲
大倉深沢の源頭を回り込むため、標高1796mpを目指して樹林帯を登る。風の影響で雪面が波打っていて登り難い。
下降に入ると、今度は標高1750〜1600m位まで樹林が密で標高を下げるのに苦労する。
大倉深沢と平行して流れている南側の沢を横断して最短距離になるように谷地平避難小屋を目指した。平坦な樹林帯を進むとぽっかり開いた雪の雪面が現れた。地図上の湿原マークの場所だ。我々の間では「秘密の湿原」と呼んでいる。
ここを過ぎるとスキーのトレースが現れた。昨日一切経山の下りでスライドした単独男性のトレースと思われる。跡を辿ると谷地平避難小屋に到達した。
この時期に、何度か訪れたことがあるが過去一番の積雪量だ。ドアを掘り起こすことは論外だ。休憩がてら初めて2階の窓から入ることにした。中に入るとブルーシートが敷いてあり足場が助かった。モコモコさんが小屋の中にザックを入れたい。ということでリレーして運び入れた。
小屋内はとても綺麗ですっきりしている。ドアの内側にも雪は吹き込んでいない。ノートが備え付けてあり、読んで見たが最近の記録はなかった。しばらく休憩して小屋を後にした。
▲谷地平避難小屋〜中吾妻山1640m付近(幕営)▲
小屋を出発して大倉沢を渡る。辺り一面雪に覆われており今シーズンの雪の多さを物語っている。横断後、大倉沢へ流れ込む小沢を少し上流へ辿ってから登ると広い雪面にでた。
中吾妻山への登りは前半緩やかな登りを延々と行く。15:00頃から、本格的な登りになって斜面が急にならない内にテン場を決めた方がいいとモコモコさんが騒いでいる。
どこも似たような場所だが二人で納得した場所をテン場とした。雪がフカフカで整地に時間が掛かった。
水作りに時間がかかり夕食が遅くなってしまった。シュラフに包まったのは20時過ぎになってしまった。
●●●4日目●●●
▲中吾妻山1640m〜中吾妻山〜林道〜秋元湖▲
起きると天気は快晴で風も弱い。最高の天気だ。
出発の準備を始める時に限って雪が降ってきた。まずは中吾妻山の北の鞍部を目指して登り始めると太陽が顔を見せるようになってきた。鞍部が見えてくると強い風が吹き付けてくるようになったので防風対策をした。
鞍部からは中吾妻山山頂を西側に回り込むようにルートをとって北西の肩を目指す。
山頂は行かないというモコモコさんには肩で待っていてもらって、単独で山頂を往復することにした。
肩からはさらに大きく回り込んで低い樹氷を縫うように進む。山頂からの景色は最高だ。吾妻連峰の展望台のようだ。
いよいよお楽しみの下りだ。しばらくシールは外さないで下る。上部は樹林が密なので慎重に高度を下げる。
昨日気温は低かったのとまだ午前中なのでよく滑るかと思ったが、直射日光が当たっているからか、なんだか重い雪でスキーが滑らない。時間ばかりが過ぎていくので、1600mあたりでシールを外した。ちなみにモコモコさんは結局最後までシールは外さなかった。
それでも雪が板に付いてきたので途中でワックスを塗った。そのお陰もあるが、日の当たり方の関係か雪質が急によくなり、標高1300mを切る辺りまでは快適だった。
さすがに標高1200m台になると、気温が上がっていることもあり雪質が完全に悪化してシールでは滑らないらしく、モコモコさんが後から息を切らせて追い付いてくるのが犬を散歩させているようで可笑しかった。
下降にとった尾根は末端まで行くと最後密林になってしまい、いつも降りるのに苦労した覚えがある。
そこで、標高920m辺りから尾根を外れて東側に下降し、少し進むと出てくる切り開きを通ることで最後の人工林を迂回して、唐松林道に辿り着いた。後は林道を歩くだけ。途中に隧道がありここは板を脱いで通過した。
ここ数年結氷しなかったので心配していたが、秋元湖は完全に凍結している。湖を渡ってきたらしきスノーモービルの跡もあるので安心だ。
秋元湖の湖畔に着いたのは15:30。この時間からさらにこの先に進むと、お風呂に入って公共機関を利用して帰ることが出来るか微妙なところ。湖畔でもう1泊することにした。
●●●5日目●●●
▲秋元湖横断〜千貫〜川上温泉▲
秋元湖入口発8:20のバスに乗る為に3:30起床。朝食は行動食を食べて5:45に出発。ワカサギ釣りの朝は早く釣り人が湖に集まってきた。
秋元湖を無事に横断。千貫の集落に到着。ここからバス停のある秋元湖入口までは30分ほどで余裕で着きそうだ。
気分は下山ですっかり気が抜けてしまって地図も確認しないで道なりに進んでしまった。これが大間違えで、気がついたのはバス停に着いていても良い頃合いまで歩いた後。結局予定の倍の1時間ほどかけて更に先の川上温泉のバス停まで歩いた。
不幸というかうっかりは続くもので、バス停近くにいる犬(健気でかわいい犬)に気を取られ(観察したり撮影に夢中で)バスを見逃してしまった。
という訳で雪が深々と降り寒風が吹き抜ける中、次のバスが来るまでこのワンちゃんに吠えられ続けながら1時間ほど待つことになった。
教訓
油断禁物!家に帰るまでが登山です!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する