白馬乗鞍岳~蓮華温泉~木地屋


- GPS
- 13:53
- 距離
- 22.8km
- 登り
- 962m
- 下り
- 2,429m
コースタイム
- 山行
- 5:01
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 5:06
天候 | 両日晴れ。2日目は明け方から爆風。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
前々日、前日と降雪があり、北斜面はパウダー。南面はすでにモナカ化していたり、湿雪だったり。 |
その他周辺情報 | テン場:蓮華温泉(1泊1,000円)。この時期は夏の駐車場にテントを張る。トイレも水場も外にはないので、ロッジの中を利用させていただいた。小屋番さんにはルートのアドバイスを多々頂き、感謝。 下山後の夕食:来夢来人。5時直後に入店、1ターン目で着席。5時半には行列ができていた。 |
写真
感想
BCツアーの練習として蓮華温泉へ。
直前の降雪や当日の強風のため雪倉岳へは行けず1泊のみの行程となったが久々の冬山テント泊で色々と思い出せたのと装備等の効率化を試せた。
【詳細】
複数日のツアーができるようにとテント泊慣れや、色々と装備の無駄排除や行動食の見直しのための山行。
前日に小谷で20cmほどの降雪があり谷は怪しいとのことで振子沢経由ではなく天狗ノ庭経由となった。
初めて栂池ロープウェイを使ったがめちゃくちゃ楽で、天狗原のほこらに到着するのがあっという間すぎて違和感を感じるレベル。
これまた初の白馬乗鞍の大斜面を登り山頂のケルンで記念撮影して歩行を継続する。
天狗ノ庭へ向かうトラバースからの滑走は滑らない斜面と薮で結果的には微妙だった。
2308ピーク付近まで行ってから滑走した方が良かったか?
その後の蓮華温泉を見ながらの滑走はけっこう良く滑って気持ちよかった。
沢へ降りるのはtartletさんがナイスルーファイですんなり。
上からはもう少し進んだ位置から降りてる1人分のトレースが見えたが、降りていくにつれ見えない位置になったのでこのタイミングで降りて良かったと思う。
降りてからはほぼ平坦で雪は滑らないのでシール移動し蓮華温泉に到着。
なんだかんだでけっこう時間はかかっていた。
蓮華温泉で情報収集すると雪倉岳は谷での雪崩リスクで推奨できないとのこと。
その後相談し翌日の行程は乗鞍沢か振子沢で遊ぶ方針とし、翌日から強風が確定していたので時間をかけてテントの西側北側に防壁を作る。
壁を作るだけならイグルーと違い雑でも大丈夫なので余裕!
とは言え日は暮れてしまったのでテント内で乾杯し、tartletさんお手製のすき焼きで夕食。
前日の寝不足もあり20時頃に早々に就寝。
今回フリース無しを検討しようと、ダウンとシェルを着たまま寝たら暑くて途中でシェルは脱いだ。
2、3回目が覚めた程度で4時まで熟睡し起床すると予想以上に風が強そう。
常に強いというよりは時折り吹く突風がすごい…
明るくなるまで待機して様子を見るもかなりの強風なので無理はせず撤退することとする。
下山ルートも、フスブリ山→蒲原山の稜線が風にさらされて厳しそうということでツアールートである木地屋へ降りる方針となる。
とここで隣のパーティのテントが吹っ飛ぶ事件発生。
板2枚をアンカーにしてたそうだがそれを引っこ抜いて板ごと飛んでいったようで、風の強さを実感させられた。
我々も救助に向かい無事損失ぜろに抑えられたので徳を積んだ気持ちにて下山開始。
林道沿いを行ったがちょいラッセルなのと微妙なトラバースもあったので、乗鞍沢を超えたあたりでいったん滑走してもよかったのかも?
鞍部を超えて滑走する際に、僕が崩した雪が連鎖的に増えていきスラフが発生。
かなり速度は遅かったがサイズ1程度の規模はあった。
tartletさんは雪崩発生範囲を確実に捉えてリグループポイントを決めていてやはり視野の広さや経験値が違う。
その後、鞍部からも見えていたトレースはモービルのものと判明。
下りラッセルより楽だろうと判断してトレースを利用しつつ、1542ピーク付近を滑走するとこの山行で1番雪がよかった!
昨日の蓮華温泉へ向かう際もそうだったが北斜面ならまだ遊べる箇所があるということか…
その後、平坦での滑走モードでの移動に苦しみつつ、なんだかんだで木地屋まで到着。
コンクリ歩きを開始するが、けっこう時間が押しており平岩→北小谷の電車に間に合うか微妙…
途中で2人での乗車は諦め、荷物をデポして1人走り出したら通りかかった登山者の方々が乗って行くかと声をかけてくださり、なんとそのまま車をデポしている道の駅まで送って下さった。
電車だと1時間かかるところを10分で移動でき本当に助かった。
車内で聞いたら我々のラッセルで歩きやすかったとのことなので、一応ギブ&テイクだったのかな?w
色々あったが泊まり練習や装備の検証ができて有意義だった。
ただ思ったより行動に時間がかかったのと、僕はルーファイミスというか地形の理解不足の時がたまにあったので改善の余地あり。
【メモ】
・いつもの38Lではパンパンなのでやはり60Lが必要
・ザック重量は今回18kg。夕食の食材がかなり贅沢品なのでその分は減るが日数が伸びザックのサイズアップを考慮するとトントンか
・メッシュスキンとメリノスピンサーモで昼もギリ暑すぎずいけた
・フリースなしでOK。朝もダウンとシェルで十分。寝ている時はシェル不要だったので1枚余裕あり。ただし非常時用にハクキンカイロを導入するか?
・薄いウィンドブレーカーは晴れ&強風時は必要
・ニット帽は迷いどころ。基本不要だが強風で耳が寒い時がある。あと日焼け懸念。帽子ならクライミングメット被ったままでも沢と同で違和感ないので良いんだが…
・ニトリル手袋は、温かさはあまり変わらないが手袋ウェアリングを調整しなくてもいいので個人的には良い。ただし日焼け止めの塗り直しはできず日焼けした。直接塗れるタイプを導入するか?
・スプーンは不要
・食器拭く用としてのトレペはかなり少なくてOK
・ジェットボイルで調理もする想定でゴトク必要
・ジェットボイルのガスは、今回(再沸騰×4回、水沸騰×4回程度?)で26g消費
・行動食は行動量が多い日向けの最大限量想定で2000kcal近く用意したがかなりの嵩になる。あとやはりそんなに食べられない
・羊羹は食べやすいし美味しいが味が濃くあまり個数は食べられない
・朝食はハヤシメシ2食分を一気に食べた。味変不要だったが連日となるとしんどいか?
・スポーツドリンク粉は700ml分くらいを500mlボトルに入れてしまい最初濃かったが、それなりに飲んでどんどん水を足していったので後半はかなり薄めになった。案外この飲み方でOKかも
・板2枚程度のアンカーではテントは吹き飛ぶ
・滑走時に平坦移動が必要な場合はクトー装着という手もなくはない
飛び石連休をつなげられるというutagと、泊まり山行へ。さてどこに行こうか?と思ったときに、「折角なら3日間必要な雪倉岳に行きたい!」ということで計画したものの、直前の降雪に加えて、金曜日からの爆風で断念。去年はスノーブリッジ落ちで早々に行けなくなったし、いつになったら登頂できる日が来るのだろうか・・・無念。
【出発まで】
蓮華温泉へのルートは乗鞍沢、振子沢、天狗の庭経由と3ルートを候補にする。下山ルートは過去に行った時のフスブリ山に登りあげるルートをベースに、登るルートを一部変更し、帰りが楽なように道の駅おたりに滑り降りる紙すき山牧場ルートを選択。もしもクラシックルートにエスケープするにしても、まぁ平岩駅から電車に乗れば何とかなるだろうという計画。
天候は山行当日は晴れが約束されていたものの、前々日、前日に降雪があるのが懸念材料で、かなり気をもんだ。しかも、金曜日昼くらいから爆風予想がでていて、直前で予報が変わることを天に願う状況。水曜日の時点では雪崩情報は4-3-3となっていたが、この時期だけに落ち着くのは早く、木曜日には3-2-2となってくれた。最悪ゲレンデ滑走転向もあり得ると思ったので、ホッとした。とはいえ、まだ沢を滑走するのは心配が残るので、初日は天狗の庭経由とすることに決めた。
【1日目】
道の駅に1台デポ、もう一台で栂池の第二駐車場へ。快晴無風降雪ありが約束されていただけに、この時期にしてはゴンドラもロープウェイも大混雑だった。天狗の庭経由で蓮華温泉に向かったのは我々の他はソロ1名。他は振子沢でパウダーを楽しんでいたらしい。尾根もところによりパウダーが残ったが、若干ルート取りが良くなかったか、結構密な部分を通らなくてはならず、板の滑りも悪くて時間を取られた(というか、雪が悪いせいで滑らないのかと思ったら、単にスキーに雪がついてただけだった。。)一番状態が良かったのは、天狗の庭からの滑走だった。が、その後モナカが出現、荷物が重いこともあって何回か足を取られて転んでしまった。
蓮華温泉は3/20から営業ということで、我々が今シーズン初めてのテント泊客だったらしい。過去に記憶があるテン場に向かうと、一面の雪原・・・そりゃそうか。イチから整地するので1時間ほど設営に時間を要してしまった。初日は余裕だろうと思ってたら、ビールを手にする頃には既に日が陰ってしまい・・・無念のテント内飲酒。とはいえ、今季初の泊まり山行がやっと実現できて良かった。
【2日目】
事前に見ていた天気予報では昼から風が強くなる予報だったが、まだ寝ているうちから強風の音が・・・朝になったら落ち着くかと思ったら、結局そのままだった。。前日のうちから小屋番さんに「直前の降雪が多くて谷筋のルートは雪崩の危険が高い」と聞いていて雪倉岳は諦め、乗鞍沢や振子沢で遊んでもう一泊して下山、なんてことを考えていたものの、このままテント泊をもう一泊するのは危険、早々に下山することとした。フスブリ経由だと爆風の稜線を歩くことになるので、これもなし。ノーマルクラシックルートを無難に下山することに。
テントを撤収、小屋番さんに挨拶をして、さぁ出かけようかというときにお隣のテントが風に飛ばされる事件が発生!てっきりペグを外したタイミングだったのかと思ったが、ちゃんと2枚も板をアンカーにつけていたにもかかわらず、板ごと風に飛ばされてしまったらしい。無事に回収できて、本当に良かった。
蓮華温泉を出発、てっきり先行者がいるのだと思ってたら、振子沢との分岐でトレースがなくなってしまった。というわけで、微妙にモナカ状態になってる積雪をラッセルすることに。前日の状態からしてあまり雪の状態は良くないだろうと、普段だったら滑走→登り返しするルートも林道を経由していったのだけど、あまりの雪に林道は時折姿を消し、ガチガチのトラバースをすることになること多数。正直、いつもの通り滑走登り返ししたほうが良かったのかもしれない。
栂平の先の登りで稜線に出ると、先々週よりもかなり雪庇が発達していて、前に降りれたところが使えない。ドロップできるところを探すのに若干苦労した。と、ここで行き先のほうを見ると、目の前の尾根にハッキリとしたトレースが見える。地図を見ると、1542ピークまで稜線をたどるルートのほうが、面倒なトラバースよりも安全に移動できそうな気がして、そっちに行くことに。実際、登りも大したことがなく、1542ピークからは疎林の北斜面、しかもメローで、大荷物でもパウダーを満喫できる素晴らしい斜面だった。今度からこっちを使っても良いかもしれない。(ちなみに見えていたトレースはスノーモービルのものだった)
そのあとは、我慢の平行移動。途中からシールに切り替えたけど、さっさとシールにしてしまったほうが良かったかもしれない。先々週は全くシールを使わなかったのだけど、荷物もあるからシールのほうが早いな。。途中からはモービルのトレースを使わせていただき(結果、若干変なルートを通ることになったが)、木地屋へ。そこからもう少し車道を避けようと滑走を続けたが、道路に登れる場所も限られていそうだし、下手すると私有地を通ってトラブルになりかねないので、早々に車道歩きに。15:50の電車に間に合うか非常に微妙で、かなり頑張って歩いてはみたものの、このままだと間に合わないということでutagに空身で駅に向かってもらうことに。電車に間に合わなかったら悲劇だなぁと思ってたら、なんと親切な人に車に乗せてもらったと連絡がきた。テント回収のお手伝いをしたあとに「徳を積んだから、きっと良いことがあるに違いない」なんて冗談交じりに言っていたが、本当だった。でも、乗せてくれた方も「先行トレースがあったからこの時間に降りれた」とのことだったので、本当に山では持ちつ持たれつなんだなぁと思う。
目的の雪倉岳には行けなかったけど、このタイミングでテント泊をしてみて色々と気付きも得られて、本当に良かった。雪倉岳は、また今度。
【備忘録】
・上は厳冬季アンダー、Tシャツ、薄手のシャツ、下はMWアンダー。Tシャツになる機会はなし。風が強いときはシェル着用、あとはペラペラパーカー着用したり。夜はダウン上下に薄手フリース、ダウンシューズ。
・シュラフは#1、カイロ無しでも朝までヌクヌク。
・すき焼きレシピ。豚肉ロース200g、厚揚げ小、マロニー、ネギ2本、シイタケ4個、生卵2個、醤油と味醂を60cc、酒30ml、砂糖17g、うどん大きめ1袋、割り下は顆粒出汁少量、現地で水を適当に足す。割り下の量はちょうど良かったが、卵をつける分味付けは強めのほうが良かった(水を足しすぎた)。厚揚げは蓄熱するので暖かく、冬には最適。肉はもうちょい少なくても良いか?うどんはざるうどん用のを入れたら、スプーンですくえる短さに。。
・銀マットは一応用意したものの、持っていかず。アンダーシートも、雪の上で張るなら省いても良かったかもしれない。ビールのひっくり返し防止に、メスティンがちょうど良いことが分かった。
・コンロはジェットボイル、故障した時の予備としてP153と考えてたけど、それを伝え忘れて、ジェットボイルの五徳がなかった。ガスの大きさをどうするかなども、本番山行では合わせておいたほうが良さそう。
・行動食は初日がハムチーズパン1袋、クルミ蒸しパン1個で約650kcal。二日目がクルミ蒸しパン、三食豆パン、5個入りアンパン3個。荷物が多いとお腹がすく。3日間想定だったとすると、ちょっと少なかった。
・途中滑走面に雪がついて滑らなくなったが、その状態からだとワックスを塗ってもストラクチャーの中に染み渡らず、効きが悪いことに今更気付いた。季節外れの新雪のときは、要注意。先に塗っておくこと。
コメント
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私は明日から小屋泊で行ってきます😊
多分小屋のほうがめっちゃ快適ですかどねw
あ、下山のGPSログは怪しいんで、信じないでくださいねー。いってらっしゃーい!!
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