熊野古道 小辺路 高野山〜熊野本宮大社
- GPS
- 56:00
- 距離
- 59.5km
- 登り
- 3,541m
- 下り
- 4,299m
コースタイム
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:00
- 山行
- 10:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:30
天候 | 1日目 晴れのち曇り 2日目 曇りのち晴れ 3日目 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 本宮大社から竜神バスで紀伊田辺へ その後JRで奈良へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
ルートは整備が行き届いており特に危険個所は無いが、崩落しやすそうな箇所は多く、雨天時などは注意が必要。 |
その他周辺情報 | ルート上には集落や自販機も存在し、水場も豊富である。 テント場として利用できそうなのは、林道タイノ原線の休憩所、萱小屋跡、伯母子峠、三浦峠、観音堂であった。その内伯母子峠、三浦峠、観音堂にはトイレあり。 |
写真
感想
初日の朝、雲一つ無い青空で最高の天気であった。アップダウンは多いもののルートは整備されておりこれならさして苦労する事無く熊野本宮までたどり着けるのでは?そう思っていた・・・大股までは。 大股の伯母子岳登山口到着と同時に空に雲がかかっていく。ここからは伯母子峠、三浦峠、果無峠と1000m級の峠が連続する小辺路の核心部ともいえる地帯だ。 伯母子峠までの道のりは急登が多く、一日の最後に歩くには厳しい道のりであることと、小辺路を歩く人は大股の民宿を宿泊地とすることが多い理由を身をもって実感した。 伯母子峠には無人小屋とトイレがあり、今回は小屋を利用させて頂くことにした。伯母子峠の夜は三田谷側からの風が強かったが小屋の中は隙間風もなく快適な夜であった。
二日目、4:00起床。二日目は行動距離、行動時間ともに多く、厳しい道のりとなることが分かっていたので念入りに準備体操を行う。6:00出発の予定であったがガスが濃くかかっていたため明るくなるのを待って6:30に出発。 水ヶ元茶屋跡まではなだらかな道が続き、なかなか標高を下げることができない。水ヶ元茶屋跡から三田谷までは急な下りの連続で、体力や膝への負担が大きかったと思う。また、このあたりから石畳の道が多くなってくるのだがこれが意外にも鬼門となった。というのも登山靴では石畳の絶妙な凹凸に対応しにくいのだ。(草鞋や地下足袋なら歩きやすいのだろうか?) やっとの思いで三田谷の集落にたどり着いても間髪入れずに三浦峠への登りが待ち受けている。途中、三十丁の水にて給水する。三浦峠直下の登りでは、本来の道が崩落しているようで、迂回路が整備されていた。熊野「古道」といいながらもこのように新しいルートが整備されていることから、小辺路が生きた道なんだということを実感した。三浦峠にてこのままでは二日目の目的地である観音堂にたどり着くことができないと確信する。よって西中から柳本橋までの車道歩きを短縮するためにバスを利用することとした。バスの時間に間に合うよう西中まで急ピッチで下る。バスを利用することにより1時間半短縮することができた。これはコースタイムへの見通しが甘かった私のミスであり、反省点といえるだろう。 柳本橋でバスを降りると同時に雨が降り始める。柳本橋は吊り橋であり、雨天時は滑りやすいため注意が必要である。果無集落の景色は圧巻としか言いようのないものであった。流石天空の集落と言われているだけの事はある。 宿泊地の観音堂はトイレと水量豊富な水場があり、テント場としては申し分ないものであった。 雨の中テントを張るのには難儀したがこれもいい経験だろう。
三日目、最終日も前日と同じく4:00起床、6:30出発。 果無峠までは30分ほどであるが、急登であり、行動開始したてであるのでゆっくりと登る。途中視界が開けたところでは眼前に雲海が広がっており、じつに壮大な光景であった。 果無峠から八木尾までの下りは大変趣のある道であった。鬱蒼とした森の中を通る一本の道、至るところに苔むした観音像が立ち、我々を見守っているかのようであった。途中、藪の中から唸り声が聞こえる。明らかに我々を警戒している声色であったため、笛を鳴らし早々に立ち去る。他にも様々な生物の鳴き声や足跡といったものと出会い、生命の息吹を感じる道であった。 八木尾から熊野本宮へはもう一息である。焦らず、途中道の駅に寄り道しながらのんびりと歩を進める。 12:00頃、鳥居をくぐり長かった旅に終止符を打つ。 私個人は熊野本宮に詣でるのはこれで三回目であるが、やはりいつ来ても良い所である。 お参りをしたその足で大斎原へ向かう。ここは本来熊野本宮があった場所で、同じく小辺路を歩いた古の参詣者達に思いを馳せる。
帰りに湯ノ峰温泉にて入浴、バスを降りた途端から硫黄の香りが立ち込め、情緒あふれる温泉であった。
辛く厳しい旅であったが、振り返ってみると素晴らしかった思い出しかない。今まで多くの人が歩き、これからも多くの人が歩くだろう。そうした時を越えた壮大さが、小辺路の最大の魅力なのかもしれない。
コメント
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本書けるb
書きたいことたくさんあって気づいたらこうなってました(笑)
また話しましょう!
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