八ツ峰六峰Cフェース剣稜会ルート〜八ツ峰上半縦走〜剱岳

OLUCA
その他2人 - GPS
- 17:15
- 距離
- 6.2km
- 登り
- 928m
- 下り
- 640m
コースタイム
- 山行
- 0:06
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:06
- 山行
- 11:17
- 休憩
- 3:41
- 合計
- 14:58
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
アルペンルートWEBきっぷ 扇沢-室堂間¥12300 往路7:30を予約 復路は時間指定なし。 バスの最終便はハイシーズンは16:30 通常は15:30 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
[剱沢〜Cフェース取付き] 詰所で警備隊の方に昨日の状況を教えてもらい、取り付きまではクリア出来そうだという事が確認できた。暗いうちに出発し、劔沢の夏道をしばらく歩くと源次郎へ行くパーティが引き返してきたので、警備隊のアドバイスを告げる。 最初に雪渓に移れそうな場所は容易にわかる。 その先出合いまでは崩落していて繋がっておらず左岸を高巻く。 同じルートに入るという別の先行二人組が夏道は 整備してくれてテープがついてるらしいと言うので探してみるが暗いため見つからず、濡れたスラブのトラバース等、緊張を強いられながら進む。 長次郎谷との出合いは渡渉1回、右から回り込んで、 崩落して進めないところは右岸を巻く。 雪渓から5.6のコルへ何となく続く踏み跡が見える。乗り移るのは容易だがガレていて歩き辛い。 先行者がいたお陰でCフェースは迷う事なく取り付けた。 [6峰Cフェース剣稜会ルート] 全5ピッチ 岩も安定していて登り易いせいかあまりハーケンは見当たらない。 終了点は綺麗なペツルもあればハーケンもあり。 楽しいクライミングで長い山行中のアクセントになって良かった。 [八ツ峰縦走] Cフェース終了後は6峰のD,E岩稜帯を登ったり降りたり。無理なクライムダウンはせず懸垂できる所はロープを出した。7峰は巻き道を進んだが目前に良く分からない岩峰(その時はクレオパトラニードルだと思ってたがどうも違いそう)で行く手を阻まれ、相当悩んで悪すぎるのと怪しい残置物に行き過ぎと判断、巻き道を戻り途中のルンゼ状をロープを出して8峰への登りとした。 ガスってて良く分からないまま懸垂と登りで八ツ峰の頭へ。懸垂で降りたチンネ頭とのコルがビバーク適地だったので、ここで行動終了。 本来は八ツ峰の頭からは池の谷側に降りる。 [北方稜線〜剱岳山頂] コルから懸垂20×2で池の谷ガリー下部へ出て登り返すまでは浮石多く最もイヤな感じ。 その後はほぼKちゃんのルーファイで稜線通しにアップダウンを繰り返し山頂まで。 ロープは出さなかった。 [剱岳〜室堂] 山頂は多くの人で賑わっていた。ヨコバイも渋滞なく順調に進む。すると「ら〜く!」の声で振り返るとタテバイ上部から落石発生。人の頭より大きな岩が落ちていくのを目の当たりにした。幸いけが人はいなかったようだ。剱沢キャンプ場でテント撤収後、バスに間に合うように巻き巻きでゴール。長かった〜! |
| その他周辺情報 | いつもの薬師の湯ではリンゴが売っていた。 いつものカツ時でトンカツ |
| 予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
このロスタイムの間に先ほど話しをした源次郎パーティは無事取付きに行けたようで良かった。
5.6のコルから歩く選択もあったけど、取付きがどうなっているか分からないし、少し待っても確実にフェースクライミングした方が早くて安全そうなので予定通りCフェースを登ることにした。
チンネの頭からの下降ルート途中でビバークする事にした。この場所をKちゃんとHさんが覚えていた。
ロープを座布団代わりにし、全て着込んでビビィに入ってツエルト被っておやすみなさい。風も無く星空は綺麗で結露以外は快適だった。
5:54
装備
| 個人装備 |
アイゼン
ピッケル
アルヌン×2
ヌンチャク×2
長短スリング適宜
防寒ダウン
アッセンダー
ATC
マット
シュラフ
ツエルト
ビビィ
ヘルメット
帽子
クライミングシューズ
サブザック
水筒
食料(フリーズドライ)
ストック
水
行動食
|
|---|---|
| 共同装備 |
50m ダブルロープ×2(松)
リンクカム(萱)
3人用テント(萱)
ガス コッヘル ヘッド コップ
|
| 備考 | ◇ボルダーXハイカットが若干きつくて三日目に爪が死んだ。 ◇ペツルのアルミアイゼンFLはマニュアル通りに装着してもイレギュラーな動きが加わると外れる。 ◇ビビィの結露対策に吸水スポンジあったら良かったかも。 ◇水は2L弱しか持たずに途中の沢で飲んだ |
感想
★H島★
深夜の出発で視界の悪い中での雪渓の迂回もあって、アプローチに7時間も掛かり取り付く頃には心身ともに大分削られていました。
剣稜会ルートはクラシックながら今も登られているリッジメインの楽しいルートでした。
八ツ峰は安易に巻かず稜線を忠実に辿れば、ルーファイに苦労しなかったのかとも思うし、記録頼りより苦労して自分たちで何とか登り切った事の方がより充実した山行になったと思います。
アクシデントをアクシデントと感じさせないメンバーのモチベーションの高さもあるが、それも天気に恵まれたからという事は忘れてはいけない。あんな快適な泊まり(あれをビバークと呼んではいけない)は無かったです。
ピークに挟まれたコルで降るような星空を仰ぎながら、振り返れば立山、上市方面の街の灯が人の営みを感じられて隔絶された場所ではないのだという安心感を得る事ができました。
改めて思うのは”剱は富山の山なのだ“ということ。富山側にしかその姿を見せないのだから。
夏の星座から冬の星座に変わる様をテントや小屋を出る事なく、布一枚めくるだけで楽しめるなんて最高の一夜でした。
未明にはオリオン座が爺ヶ岳と鹿島槍のすぐ上に現れていました。
剱岳で足が止まり、最終に間に合うのか二人には余計な心配と迷惑を掛けてしまいました。
48年前に果たせなかった八ツ峰に登る事ができたのは、大変嬉しかったのですが、無理の利かない歳になったと実感した山行でもありました。
★K野★
何度もリスケを重ねて、気づけば8月も後半。雪渓の状態はギリギリいまひとつだったけれど、ありがたいことにお天気に恵まれて、本当に良かった!
チンネに来たのは8年前。あの時は、チンネの頭で雨の中、初めてのビバーク。そして今回は、チンネの頭と八ツ峰の頭の快適なコルでのビバーク。こんなに心地よいビバークがあるなんて…!お天気に感謝です。
前夜に朗読した岩場写真付きのガイド、まんまとテントに置き忘れてしまい…💦
今回のメンバーはみんな八ツ峰上半が初めてだったのに、なんだか余裕をかましてしまって、あまり調べもせず。舐めていたわけではないけれど、「縦走だから大丈夫」と思っていたのは、ちょっと油断だったかもしれません。
昨晩の朗読内容を思い出しながら、ガイド本が紹介しているルートとは違う場所を辿った気もしますが、結果的には無事に下山できて、会社も休まずに済んで、本当に良かった!
執念深く誘ってくれたM本さん、快適ビバークを共にしたH島さん、心から感謝です。
二度あることは三度あるかもしれませんね。
またぜひ、ご一緒しましょう😊
★M本★
5年前、熊の岩から見た八ツ峰がカッコ良すぎて、
あそこへまた行きたいと思っていた。
リスケを繰り返し今年はもう諦めていたけど、一緒に行ってくれる仲間がいて、来年を待たずに決行出来た。
アプローチの雪渓の処理から岩稜の上り下りまで、思った通り現場でのルーファイと対応能力を必要とする場面があり、
HさんやKちゃんに大変助けてもらった。
自分の下調べの甘さやロープワークの不手際さにより、塵積的に遅れが生じ、
人の記録と比べるとずいぶんと時間がかかってしまい、最後は全く余裕のない行程となり申し訳なかった。
しかし正解やコースタイムなどを気にしなければ、
3人で歩いたルートは唯一無二のもので、
おまけにあんな素敵な場所で一夜を過ごせて、
自分にとってはとても価値のある山行となったのは間違いない。
時期が遅かったためか同ルートで会ったのは、私達と先行パーティの二人のみ(Cフェースから先は見えなかったから、とっくに抜けてしまったんだろうな)ってのも最高なシチュエーション。天気や全てのものが自分の味方をしてくれたと思うことにしよう。
素晴らしい山行をありがとうございました
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