丹沢蛭ヶ岳南稜へコイワザクラを見に行きました
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 2,020m
- 下り
- 2,017m
コースタイム
天候 | 曇りのち小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
色々な方が詳しく解説しているので簡記しますと 【鍋割山北尾根ルート】 鍋割山から雨山峠に向かって200メートルほど下ると右側の木にピンクテープが付いており北尾根に至る踏み跡がありました。(標識はなし) 以後、標識は一切ありませんが、テープ、木に書かれた案内に従って歩けば林道まで下りれました。 【熊木沢】 ○熊木沢に入るとすぐに落っこち橋がありますがアルミ梯子が立てかけてあるのでこれを利用しました。 ○最初の巨大堰堤はずっと手前から右手の崩壊林道にあがって巻きました。 ○二つ目の堰堤は、右手のザレを利用して乗り越えるのが楽のようです。 ○その先で流れを渡って右岸に行き左手の崩壊林道に乗りますが、大きく崩れた林道の先で乗ったら、以後、南稜取り付き地点(廃バンがあるところ)までずっと林道を歩きました。 【蛭ヶ岳南稜】 ○廃バンの後ろ側の沢を渡ったところに取り付き地点を示すピンクテープがありました。最初は枯れ葉が累積した急な凹地を登り、途中で右の尾根に移って上り詰めたら踏み跡のある本尾根に出ました。 本当は、適当な場所で左の尾根に移ったほうが正解のようですが右尾根でも大丈夫でした。 ○本尾根に登りつけばあとは踏み跡に従ってひたすら登り続けるだけです。コイワザクラは、だいぶ山頂に近くなったあたりに咲いていました。 ○山頂直下のいばらの道は嫌でした。いばらの右側のガレの淵をたどって山頂に出ましたが、このガレ場はちょっと怖いのでいばらの左側を巻いてもいいようです。 |
その他周辺情報 | 秦野市内の日帰り温泉「湯花楽」へ立ち寄りました。 平日なのにゴールデンウィーク料金(休日)を徴収されました。 クーポンを印刷していったので100円引きの870円でしたが。 |
写真
装備
個人装備 |
天気予報では最高気温が20度以上でした(下界)が登山口から山頂
稜線は終日12度と冷え冷え。風もあり防寒対策が必要でした。
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感想
かつて丹沢には足繁く通った時期があったが、丹沢のイメージとしては、川に魚がいないこと、高山植物が少ないこと、夏は暑くて尾根歩きにむかないなどから、丹沢へは主に5月の新緑の時期か秋から冬に出かけていた。
インターネットのヤマレコを山行の参考にするようになって、丹沢にはコイワザクラという花があるのを知った。それも昔、何度か歩いたことのある蛭ヶ岳南稜に群生しているというではないか。玄倉林道が通行禁止になってからこの蛭ヶ岳南陵を利用する人はごく希になり今は廃道同然になっていという。
今年こそ蛭ヶ岳南稜のコイワザクラを見に行こうと計画を練った。熊木沢に入るルートとして、往復玄倉林道を歩くのは嫌なので、ちょっと大変そうだが鍋割山経由で熊木沢に下り、南稜を登って蛭ヶ岳に至り、丹沢主稜を歩いて登山口へ戻る周回コースを選んだ。スタートは表丹沢県民の森である。
一応、日帰りで計画を立てたが歩く時間が約11時間と長いので、場合によっては蛭ヶ岳山荘か丹沢山のみやま山荘に泊まってもいいと思っている。余裕を持ってスタートは午前4時過ぎという計画で家を出た。
当然だが、早朝の県民の森駐車場には誰もいないし駐車車両もない。ヘッドランプで歩き出すつもりだったが、日の出間近になったためヘッドランプを使わなくても歩けた。
鍋割山までは最近何度か歩いている道ので気が楽だ。林道終点のミズヒ沢出合、後沢乗越で小休止して鍋割山へ向かったが何だが調子が出ない。一週間前から腹痛があり、昨日までシクシクとお腹が痛かった。週明けには胃カメラ検査をする予定でここ一週間ほどは痛み止めの薬を飲みながら食事制限をしているせいだろう。
かなりペースダウンして鍋割山へ着いた。午前中くらいは晴れ間が出ると思っていたのに空はどんより曇っている。かろうじて富士山が見えているものの灰色の空をバックにしているので冴えない姿である。
私の方も冴えない体調なのでこの先どうしようかと悩んだが、この機会を逃したら蛭ヶ岳南稜は来年まで持ち越しになるだろう。コイワザクラは今年が当たり年のようなので何とか行ってみたいという気持ちが勝って熊木沢へと下った。
鍋割山北尾根を使って熊木沢へ下るのだがこのコースは標識が一切ないバリエーションルートである。と言っても、取り付きやコース上にはマーキングテープが随所にあるし踏み跡もしっかり付いていたので迷わず玄倉林道に降り立った。
熊木沢を歩いたのはもう何十年も前である。沢の最奥部まで車が入れた時代である。今は昔の面影は全くなく、橋は崩壊し林道はズタズタに崩れて荒れ果てた様相である。人の手が加わる以前の自然の姿に戻りつつあるのだろう。
事前にこのルートを歩いた方の投稿記事をプリントして持ってきたので迷うことなく熊木沢を詰め、南稜の取り付き地点までこれた。ここで思いもかけずトレイランのか若者が追いついてきた。南稜を登って西丹沢へ抜けるそうだ。若いっていうのはすごい。
蛭ヶ岳南稜は意外と道はしっかりしていた。わかりづらいのは最初の取り付き地点だけで本尾根に乗れればあとはしっかりとした踏み跡があった。
体調がイマイチパッとしないので南稜の直登はやっぱりきつかった。通常だったら2時間もあれば登れるだろうが2時間登っても先が見えなかった。期待してたコイワザクラもなかなか姿を見せない。ここで戻るわけにはいかないし、とりあえずは蛭ヶ岳までは登り着かないことには先が読めないので、10歩あるいてはひと休みするバテバテの状態で登り続けた。
登り続けて2時間半、臼が岳や桧洞丸が低く見えるようになったころからコイワザクラの群生が始まった。去年、鬼ガ岩で時季外れのコイワザクラを一輪見かけて感動したが、ここのコイワザクラはまさに群生と言う言葉がぴったり当てはまる咲き方をしていた。
疲れ切って歩くのもやっとなのにこの花を見たら「やっぱり来てよかった」と元気が出てきた。一輪咲き、二輪咲き、沢山咲きなど、色々なアングルで写真を沢山撮った。取り終わってしばらく歩くとまた群生があった。また写真を撮りまくる。
そんな調子で登ったため、蛭ヶ岳山頂に着いたのは予定を大幅に超え、午後1時を過ぎていた。天候が急変してきて風が強くなった。その風に乗ってガスが稜線を覆ってきた。
疲れ切っていたのでどこかの山小屋に泊まろうかと考えていたが、どうやら明日は雨模様である。雨の稜線歩きも嫌なので、頑張って今日中に山を下りることにした。さいわい、蛭ヶ岳山荘でゆっくり休憩をとったので体調も戻りつつあった。
去年は一輪しか見られなかったコイワザクラも、蛭ヶ岳から丹沢山まで稜線にも沢山咲いていた。稜線上は強い風が吹き付けていたので写真を撮る雰囲気ではない。稜線上ではマメザクラが満開だったがガスった景色の中では写真にならない。可愛らしい花を横目にただひたすら歩くのみであった。
大倉尾根の堀山の家、西山林道の二俣を経由して県民に森駐車場に着いたのはすでに日没を過ぎた午後6時55分だった。かろうじてヘッドランプを使わないで車に帰れた。
念願の蛭ヶ岳南稜のコイワザクラをたっぷり見られた満足感はあるもののこの日の行動時間は14時間25分。もう膝はガクガク、足はパンパン。今までにない長時間山行で、肉体的にも精神的にも限界を超えた山行でした。明日以降の筋肉痛が恐ろしい。
youji様お疲れ様でした
県民の森スタートだと累積標高2000m超えですね
コイワザクラに励まされご様子
疲労は消えますが記憶は残ります。
丹沢にも沢山の花がありますので
更に楽しんで行きましょう
コメントありがとうございます。
精力的に丹沢に出かけている様子ですね。
5日に行かれた地蔵尾根も行きたいと思っています。
花がいっぱいのこの季節がいいようなので・・・。
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