間ノ岳〜三峰岳〜熊の平小屋 ❅ 冬装備の洗礼を受ける

2025年11月21日(金) ~ 2025年11月23日(日)

• GPS: 29:37
• 距離: 39.7km
• 登り: 3,734m
• 下り: 3,747m

コースタイム

1日目

• 山行: 10:14
• 休憩: 0:24
• 合計: 10:38

距離 15.5km 登り 2,492m 下り 519m

6:42 早川町営奈良田第1駐車場
6:49 奈良田バス停
6:58 丸山林道入口
7:14 7:19 奈良田第一発電所
7:22 大門沢ゲート
7:50 7:52 森山橋
8:11 8:13 早川水系発電所取水口
8:48 8:53 大古森沢出合
10:48 10:58 大門沢小屋
15:07 大門沢下降点
16:05 農鳥岳
16:44 16:45 西農鳥岳
17:24 農鳥小屋

2日目

• 山行: 7:15
• 休憩: 2:57
• 合計: 10:12

距離 9.1km 登り 824m 下り 830m

5:51 農鳥小屋
7:42 8:02 間ノ岳
8:51 9:09 三峰岳
10:17 三国平
10:49 13:08 熊の平小屋
13:56 13:57 三国平
16:03 農鳥小屋

3日目

• 山行: 7:41
• 休憩: 1:03
• 合計: 8:44

距離 15.2km 登り 418m 下り 2,398m

5:40 農鳥小屋
6:50 6:51 西農鳥岳
7:31 7:50 農鳥岳
8:27 8:36 大門沢下降点
10:35 11:05 大門沢小屋
12:29 大古森沢出合
13:07 13:10 早川水系発電所取水口
13:25 森山橋
13:50 13:51 大門沢ゲート
14:08 丸山林道入口
14:17 奈良田バス停
14:22 14:23 奈良田湖バス停
14:24 ゴール地点

天候

１日目: 晴れ後ガス(稜線は強風/夕刻はさらに増す)
２日目: 晴れ(西風強め)
３日目: 晴れ(雲多め/稜線は風強め)

アクセス

利用交通機関：

自家用車

奈良田の登山者用駐車場
トイレなどは750m程先の観光駐車場にあります

コース状況／危険箇所等

大門沢登山道入口までの林道は熊が一番出やすいと警戒していた場所でしたが、平日は工事の方やトラックなどで熊の怖さが軽減(^^)
樹林帯は落ち葉が多く、足元が分からず歩きにくい。雪は先週末のレコ以降に降った形跡はなく、思ったよりかなり少ない。チェーンスパイクは標高2500mくらいのところで履く。
大門沢下降点で稜線に乗り上げても雪の付き具合は変わらず。溶け残りが薄く続いて、所々に溜まってる感じ。農鳥岳付近が今回の行程で一番雪が多く残っていた。一番気を使ったのが西農鳥岳の北西側の斜面トラバース。雪が硬くなかったのでチェンスパで問題なかったけど、雪質によっては斜度もあり注意が必要。
農鳥小屋〜間ノ岳間も雪は少ない。
間ノ岳〜三峰岳〜三国平は、岩の区間も多いので積雪あると注意が必要。今回はほとんど雪が付いていなかった。
三国平〜熊の平小屋まではハイマツ区間で雪が多めに残っていた。
三国平〜農鳥へのトラバース道は積雪期に基本は歩かない場所だと思うが、雪が少なかったので。岩がゴロゴロしてて歩きにくいところもあり、思ったより時間がかかる。コースタイム1h20minは無理だと思う。

水は雪が少ないかもと思い、途中で汲んで担ぎました。初日は2030m付近の登山道と沢が分かれる直前で1.5L程。２日目は大井川源流の碑があるところで2L程。凍り始めてます。

その他周辺情報

奈良田温泉白根館 1000円10:30-17:00(受付16:30まで)
女湯は内湯と露天が繋がってないので一旦着替える必要あり。

写真

11/21 8:15

揺れる吊り橋。林道で工事の方に「熊出るから気をつけて」と声かけてもらう。登山口近くでも工事の方がお声かけてくださって、とても気持ちが安らぎます。

11/21 8:39

落ち葉がすごくて足元見えない

11/21 9:37

今日もカツサンド(^^)

11/21 9:41

今回は初めてのモンベルザック、50L。クマ対策に蚊取りと熊鈴と音楽。冬装備は念の為に持ってきたアイゼン、ピッケル、スノープラック。結果としてすべて重荷になっただけ。重さは16kg超。重すぎて全く進まない、、、。

11/21 10:52

やっとついた大門沢小屋。いつもの自家製の行動食。オートミール、乾燥イチヂク、レーズン、ナッツ3種、豆腐粉、きな粉、ココア、豆乳、黒糖など適当に入れてチンする。

11/21 10:57

ここから富士山みえてたんだ

11/21 12:06

稜線の雪の少なさが心配で、沢から水を担ぐことにする。ここが沢から汲める最終地点だと思う。

11/21 14:09

少しずつ雪の下に氷が出てきたのでチェンスパを履く

11/21 14:11

登ってると暑いけど気温は-1℃

11/21 14:15

中途半端な雪。重荷と冬靴の歩きにくさから、小屋から稜線まですごく長く感じる。

11/21 14:43

鳥の足跡とか見つけて気晴らし

11/21 15:02

拡大してるけど、なかり小さい足跡。なかなか進まなくて、振り返って富士山みたり、足跡の写真撮ったりして気を紛らしながら進む。

11/21 15:06

やっと稜線に乗り上げた。もう15:00過ぎてる、、、スタート時間が遅かったのを少し後悔する。爆風ではないけど風が強くてフリースを着る。

11/21 15:13

去年はじめて来て感動した広河内岳方面のなだらかな稜線

11/21 15:27

局所的にある雪

11/21 15:30

西側からガスがかかってきた

11/21 16:04

農鳥岳に着く頃にはガスの中

11/21 16:50

西農鳥岳の標識は霧氷が付き始めて寒々しい。日暮れも迫ってきて急ぐ。

11/21 17:03

薄暗くなってきて警戒してたポイントに。雪の状態が良かったのでホッとした。少しウロウロしてたら、岩陰からライチョウらしき鳥がバサバサっと飛んで行った。驚かせてしまったみたい。

11/21 17:27

暗くなって街の灯りが綺麗。風がどんどん強くなってきて、小屋は見えてるけど不安でいっぱい。

11/21 19:16

冬季小屋、扉が開いた時にはホッとした。凍ってたりして中に入れなかったら、強風で暗闇の中でツェルトを張らないとだった。ありがたいです。せっかく持ってきたツェルトは中で吊るしました。

11/21 17:57

寝る準備などして、やっと晩酌です。
今回、はじめて寝てて暑いと感じました。厳冬期シュラフとマット、薄手の銀マット、シュラフカバーにハクキンカイロと寒さ対策をしすぎたようです。通りで重いわけだ。気温は−4.5℃くらいだったかな。

11/22 5:52

翌朝。4:30起き。明るくなるのを待ってスタート。昨日、あまりに疲れすぎたので今日はあんまりガツガツ歩きたくないという気持ちがとても強かった。当初予定を大幅にカットした。

11/22 5:52

暗闇に農鳥岳

11/22 5:52

暗闇に間ノ岳

11/22 6:31

日の出です

11/22 6:35

鳥の足跡。ライチョウさんなの？

11/22 6:35

赤く染まる間ノ岳

11/22 6:38

農鳥方面と富士山

11/22 7:15

日が当たってる仙塩尾根

11/22 7:20

農鳥の右奥は塩見、蝙蝠あたりかな

11/22 7:33

間ノ岳の山頂がみえた。その奥に北アルプス。

11/22 7:37

間ノ岳に到着。北岳、甲斐駒、仙丈ヶ岳。

11/22 7:37

中央アルプス。こちらも雪少なめ？

11/22 7:38

北アルプスは白さが違う

11/22 7:46

お気に入りのパンでひと休み。久しぶりに食べたけどやっぱりおいしい。ちょっと風が冷たいけど、今日はとにかくのんびりするのだ。

11/22 7:52

槍アップ

11/22 7:53

槍、穂高をアップ

11/22 7:53

笠ヶ岳かな

11/22 8:11

三峰岳にいってみます

11/22 8:18

振り返って。少しガレてる、雪は少ない。

11/22 8:31

岩場は雪がなくて安心

11/22 8:51

三峰岳。みぶだけ、と読むみたい。ここは2999mあるのに間ノ岳の付属の山ということで百高山ではないらしい。静岡、長野、山梨の3県にまたがる分水嶺とこのと、私の好物です(^^)
ちなみに、調べてみると以前は[みつみねだけ]と呼ばれていたらしい。山梨県南アルプス市芦安の南アルプスネットには「三峰岳（みつみねだけ）」と書かれてます。

11/22 8:57

ここでものんびりする。ツルヤのりんごかりんとう。甘酸っぱくておいしい。

11/22 9:15

仙塩尾根の塩見方面。ここからの稜線も美しい。

11/22 9:17

岩っぽいところは巻き道ついてます

11/22 9:27

間ノ岳の南面に帰路に通るトラバースルートが浮かび上がってる

11/22 9:32

クマの表示

11/22 9:50

広く平らなところに来た

11/22 10:18

三国平。このあたりは西風が強く当たってのんびりできない。

11/22 10:22

熊の平小屋を見に行きます。このあたりで鳥倉から入ったというソロの方と会う。久しぶりに人に会ってうれしくて長めにお引き止めしてしまった。日帰りで奈良田までとのこと。

11/22 10:49

熊ノ平小屋についた。営業中に来たかったな。

11/22 10:54

水場。凍りかけてるけど生きてます。

11/22 12:24

今日はここまで。2階の入り口前テラス(廊下？)で日向ぼっこしたり、小屋の中でストレッチしたり、お菓子食べたりして2時間程、ひたすらのんびり過ごす(^^)

11/22 13:13

もう少しのんびりしたかったけど、戻ることにする。この判断は正しかった。

11/22 13:44

少し進んで振り返る。往路は気が付かなかったけど小屋が見えてたみたい(右下)

11/22 14:00

三国平からトラバース道に入る

11/22 14:03

くっきり見えてるトラバース道

11/22 14:49

大井川源流の碑。テンカラやる身としてはこういうのも嬉しい。ここで2L弱の水を汲む。

11/22 14:51

ここも凍結進んでますがまだ音がするくらいちゃんと流れてました

11/22 15:12

ここも水が汲めます。コップなど掬うものがないと厳しいかも。

11/22 15:24

岩ゴロ。コースタイムより大幅に時間かかってる。なかなか着かない、、、

11/22 15:34

農鳥への稜線を目前に出てくる激くだり。近いようで心理的距離を感じる場所。しかも山陰に入って心細くなる。

11/22 15:43

登り返し。でも、山陰を抜け出し日なたに出たのでまた元気になる。

11/22 15:52

最後の登りは陰に追いつかれた

11/22 15:53

やっと分岐に帰ってきて一安心。明るいうちに小屋につけそう。もうちょっとのんびりしてたら今日も暗くなってたなー。

11/22 16:19

風も思ったより強くないので、意地でも外で晩酌する。

11/22 16:39

日が沈みます

11/22 16:43

0℃を下回り、さすがに寒くなってきたので素直に小屋に入ります。このあと、17:30頃、ソロの方がいらっしゃいました。明日は北岳にいくと。たった２日目なのに既に人恋しくなっていて、山のお話できて良かった(^o^)

11/23 5:23

翌朝、暗い中で雪がカチコチだとイヤだから、やっぱり明るくなってからスタート。昨日のんびりしたから、重いザックも何とか担いで歩ける気分になってます。

11/23 5:55

朝明け

11/23 6:04

雪は水分とそれ以外が分離してて、端っ子に溶け出した部分は凍ってカチカチ。白いところはサクサクな感じでした。

11/23 6:19

ここが気になってたところ。カチカチになっていなくて思ったより歩きやすかった。往路はなかった足跡も増えていて安心感もあり。西側をトラバースしてるうちに日の出の景色を逃さないよう、少し急ぐ。

11/23 6:33

いい時間に西農鳥岳についた

11/23 6:33

日の出

11/23 6:34

間ノ岳と北岳、仙丈ヶ岳。奥に八ヶ岳と北ア。

11/23 6:38

気温は−4℃くらい。今日も西風が強い。

11/23 6:40

稜線を朝日が照らす

11/23 6:42

中央アルプスに山の陰が青く伸びる

11/23 6:45

農鳥岳越しの富士山。今日は下山だけなので寒いけど暫くのんびりする。

11/23 7:30

農鳥岳。ここは山頂直下に西風を避けられる広めの場所があるので、再びのんびりする。

11/23 7:35

今回もよもぎ餅、増量中(^^)

11/23 7:35

のんびりしながらザックを撮影

11/23 7:39

鳳凰三山のオベリスク。奥にも雪のついた山々がみえてます。どこだろ。

11/23 7:44

大井川源流の水。おいしい。今季初、シャーベット状となってます。

11/23 7:52

昨日は余裕がなく全く覚えてない道。結構雪着いてた。

11/23 7:57

稜線美

11/23 8:00

富士山も入れて

11/23 8:06

東側に巻き道ついてるところは雪がそれなり

11/23 8:10

今更ながら富士山をアップにして見てみる。こちらも雪少ない。

11/23 8:42

大門沢への長いくだりのはじまり

11/23 12:41

枯れ葉で足元が分かりづらく、下りは特に疲れます。冬靴だと硬いので、なおさら足裏の感覚が鈍くて歩きにくい。

11/23 13:05

人工物がみえてホッとする

11/23 13:50

ゲートに車が(色と車種は加工してます)。工事してない時はここまで入っていいのかな？

11/23 16:46

昨年、配管工事で入れなかった女帝の湯は今年も改装で入れず、、、それでも念願の奈良田温泉。2時間くらい入り浸りました(^o^)
帰路は中央道の渋滞がイヤなので富士パノラマラインと道志みち経由の下道で帰りました。長かったけど、走ってる方が好き。

撮影機器：

Pixel 8 Pro Google

感想

miio

当初、新倉から伝付峠経由で蝙蝠岳〜北荒川岳など百高山を歩いて奈良田に降りたかった(自転車仕込んで)。けど、八丁峠あたりの崩壊地を重荷で歩くことへの躊躇、伝付峠あたりの熊が出る場所でのビバーク、自転車の調子がイマイチなど、前向きな気持ちにならず、奈良田から百高山のピストンに気持ちが落ち着いた。
前週のレコで雪が少ないことは分かっていたが、scw見てるとその後に降ってるような予報もあり、装備を削ることは避けた。かといって稜線上の雪が少なそうで水が作れないと困るから沢から水を担ぐことにして、さらに重くなる。一番重い時は17kgは越えてたと思う。この時期は装備や水などいろいろ難しいと感じた。
加えて今季初の冬靴。雪のない登山道を硬い靴で歩くのは、トレランシューズに慣れた足にはきつかった。久しぶりに靴擦れを起こし、ボロボロに疲れました。初日に農鳥小屋に着いた段階で、百高山はやめてのんびりしようと体が言ってたので、２日目は農鳥ベースの休養日になりました。当初予定からかなりトーンダウンして達成感があまりない。でも、三峰岳と大井川源流に行けたのが今回の収穫です。
なんか、毎年、洗礼を受けてるような、、、

*wikiによると三峰岳は山梨県・長野県・静岡県の3県の境界点にあると同時に、富士川・天竜川・大井川の3つの水系の境界をなす山、とのこと。感慨深いものがある(^^)

コメント

hiromi121

お疲れ様でした
今回もソロですか？😅
精進しすぎではなきですか？
山女先生だわ　

miio

hiromi121さん
これまでのソロの中で一番気持ちが上がらなかったです😢大門沢の登下降は修行のようでした。この時期の装備は難しいです。精進どころか、ずっと弱気な状態で、自問自答しながら登ってました。温泉に入ってやっと報われた感じです。達成感って何なのでしょうね。

あぼ

お疲れ様です♪

やっぱmiioさんタフですねぇ！数字で見るとゾッとします！それを重装備でって💦
のんびりしてこれだと、最初の予定はどれくらいだったんですか？😅

miio

あぼさん、
こんばんは＼(^o^)／

丸３日間を使っての距離ですから(*^^*)
当初は距離も累積↑↓もそれぞれ＋1000m程あったので、もう少し装備軽めの時にでもチャレンジしないとです。
装備は完全にオーバースペックでしたので、今回も意図しない歩荷トレ、です(^^)