ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 902447
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

白峰南嶺 2,000mの直登を経て極上の稜線歩きへ 笹山(黒河内岳)〜白河内岳〜大籠岳〜広河内岳

2016年06月18日(土) ~ 2016年06月19日(日)
 - 拍手
体力度
8
2~3泊以上が適当
GPS
30:27
距離
25.7km
登り
2,846m
下り
2,794m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:12
休憩
0:49
合計
9:01
距離 10.8km 登り 2,189m 下り 266m
7:50
7:52
37
8:29
8:34
40
9:14
9:22
121
11:23
11:24
109
13:37
14:00
75
15:15
15:19
26
15:45
宿泊地
2日目
山行
8:11
休憩
0:12
合計
8:23
距離 14.9km 登り 657m 下り 2,539m
4:45
20
宿泊地
5:05
54
5:59
6:00
107
7:47
7:50
18
8:08
8:13
119
10:12
10:15
173
ルートはEtrex20xのGPSデータです。
1日目:1600m地点の水場で水汲みに40分。白河内手前の幕営地点に荷物をデポして白河内岳を空身でピストンしています。
2日目:3時半起床、食事を取って4:45出発
天候 1日目:晴れ
2日目:曇り気味 大門沢下り中から一時雨
過去天気図(気象庁) 2016年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
東京入谷待ち合わせで入谷ICより首都高→中央道を経て甲府南ICから下道。
道の駅みのぶで仮眠後、早朝奈良田へ入りました。
車2台だったため1台を大門沢登山口に置いて帰りの歩きを短縮。
コース状況/
危険箇所等
●参考資料:山と高原地図「北岳・甲斐駒」
 ただし本ルートは2013年以降の地図で破線ルートが入ったようです。
 私の持つ2010年にはルート記載無し。

●奈良田からのダイレクトルートを経て笹山(黒河内岳)
橋を渡ってしばらく手すりのある登りが続きますが、その後は2000mの直登りが待ち受けています。
1600m付近で水場分岐あり。今回は汲みにいきました。
左方向へトラバースするように歩きます。途中数箇所ピンクテープありますがわかりづらい。踏み後も不明瞭。最後急斜面のザレ場を下って沢に取り付く。
うちらは12分で沢に着きました。
今年は雪が少ないからか水量は少ないですね。
その後は枝の間隔が狭い登山道の直登りが延々。2200m以上でようやく展望が利く箇所が数箇所。他はひたすら登り。
幕営適地写真の通り数箇所。

●笹山(黒河内岳)〜白河内岳
笹山は南峰と北峰とあります。北峰は展望良し。でも南峰に着いたらホッとして休憩取っちゃうよね。伝付方面と大門沢方面の案内板あり。
この間も2700mの尾根ながら樹林帯という南ア特有の山容です。ザックの外にはなるべく装備つけないほうが歩き易いか。
今回は白河内岳手前15分くらいの場所で幕営しました。富士山、荒川三山、塩見の展望良し。

●白河内岳〜大籠岳〜広河内岳
本当の極上の稜線歩きです。標高差はそれほど気になりません。
尾根が幅広すぎてルートがどこなのか時々わからなくなりそうになります。
風気にしなければいくらでもテント張る箇所ありそう。ある程度風の影響ない場所も適地あり。花の季節は、かなり素晴らしいでしょう。今回はほぼシャクナゲのみ。
南側から見ると広河内岳もなかなか良い形しています。

●大門沢の下降
標高差2000m近い下り、結構急斜面が続きます。くだり始め付近は花が咲き始めていました。夏は素晴らしいお花畑でしょう。急斜面が続くので雨天時にはスリップ注意。大門沢小屋は営業まだのようです。避難小屋としては使えるようでした。貴重な水場ですね。
今回のルートは車2台なら1台は大門沢の登山口に停めておくと歩く時間を短縮できます。
その他周辺情報 ●温泉
源泉かけ流し「奈良田の里湯」にて汗を流しました。トロトロの極上な泉質はおすすめです。
100円返却式貴重品入れあり。
深夜道の駅みのぶに到着。仮眠して早朝。
梅雨の合間に天気が良くて何より。
深夜道の駅みのぶに到着。仮眠して早朝。
梅雨の合間に天気が良くて何より。
奈良田に到着。車1台を大門沢登山口に回します。
奈良田に到着。車1台を大門沢登山口に回します。
橋を渡って笹山へ向かう。
1
橋を渡って笹山へ向かう。
笹山登山口の道標あり。
笹山登山口の道標あり。
しばらくは手すりがついてる登り。
2
しばらくは手すりがついてる登り。
きっとこの設備のメンテナンスのために手すりがあるのだろう。
ここから先はいよいよダイレクトの直登が始まるのだ!
1
きっとこの設備のメンテナンスのために手すりがあるのだろう。
ここから先はいよいよダイレクトの直登が始まるのだ!
途中、県界見出標がついてる。
途中、県界見出標がついてる。
1600mに到着。水場の案内あり。今回は水を汲みに行きます。
サブザックに殻のプラティパスやらポリタンを詰め込んで出発。
1
1600mに到着。水場の案内あり。今回は水を汲みに行きます。
サブザックに殻のプラティパスやらポリタンを詰め込んで出発。
(YAMA555、hashimoら)若手4人に水汲みをお願いして、(kazら)年寄2人は分岐でマッタリと荷物番。新緑が気持ち良いね(若手の苦闘を全然知らず)
1
(YAMA555、hashimoら)若手4人に水汲みをお願いして、(kazら)年寄2人は分岐でマッタリと荷物番。新緑が気持ち良いね(若手の苦闘を全然知らず)
水場は途中までテープを目標にトラバース気味に進む。
しばらくすると尾根の向こうが急斜面になって沢が見える。
水場は途中までテープを目標にトラバース気味に進む。
しばらくすると尾根の向こうが急斜面になって沢が見える。
急なザレ場を下ると細い沢。ここまで12分だったか。
冷たい沢の水を飲みながら汲みながら。
2
急なザレ場を下ると細い沢。ここまで12分だったか。
冷たい沢の水を飲みながら汲みながら。
沢つめたいっス。
3
沢つめたいっス。
そうして汲んだ自分用5Lとkazさんの分と。
とにかく重いよ・・・。←YAMA555さん、ありがとね(^^)
1
そうして汲んだ自分用5Lとkazさんの分と。
とにかく重いよ・・・。←YAMA555さん、ありがとね(^^)
登山道に復帰して汲んでいる時間が5分として往復40分かかった。途中には案内板が数箇所あった。
1
登山道に復帰して汲んでいる時間が5分として往復40分かかった。途中には案内板が数箇所あった。
この辺は銀龍草がやたらと生えていた。
でも荷物が重くて写真を撮る気にならんので1枚だけ。
2
この辺は銀龍草がやたらと生えていた。
でも荷物が重くて写真を撮る気にならんので1枚だけ。
1600ちょっといったところか幕営適地がある。
1
1600ちょっといったところか幕営適地がある。
さらに1750m付近かな。
ここにも幕営適地。
1
さらに1750m付近かな。
ここにも幕営適地。
2200m付近でようやく展望が開けた。本当に一瞬だけです。
正面奥に北岳のとんがり。
2200m付近でようやく展望が開けた。本当に一瞬だけです。
正面奥に北岳のとんがり。
案内板が見えたぞ。kazさんすかさず写真を撮る。
そしてその姿を撮る。
3
案内板が見えたぞ。kazさんすかさず写真を撮る。
そしてその姿を撮る。
2256mの案内板。
花が本当に少ないが、この辺はイワカガミが所々咲いていた。
1
花が本当に少ないが、この辺はイワカガミが所々咲いていた。
この辺から段々と木々を縫うように歩く。南アらしい登りだよね〜。hashimoさんの外付けがひっかかって邪魔そう。
1
この辺から段々と木々を縫うように歩く。南アらしい登りだよね〜。hashimoさんの外付けがひっかかって邪魔そう。
2290m付近の幕営適地。まだ止まるわけにはイカン。
2
2290m付近の幕営適地。まだ止まるわけにはイカン。
この直登、さらに急になってきやがる・・・。
それでも快調に歩くメンバー。
1
この直登、さらに急になってきやがる・・・。
それでも快調に歩くメンバー。
2525m幕営適地。
まだ頑張らねば。
2
2525m幕営適地。
まだ頑張らねば。
そして尾根の上の方が見えてきたよ。ガスだけど。
そして尾根の上の方が見えてきたよ。ガスだけど。
段々と青空が出てきたところを登る。
段々と青空が出てきたところを登る。
ようやく笹山南峰(黒河内岳)に到着!
もうここはかなりの幕営適地だね。
2
ようやく笹山南峰(黒河内岳)に到着!
もうここはかなりの幕営適地だね。
とりあえず皆で大休止。kazさん、hashimoさんお疲れさま。
3
とりあえず皆で大休止。kazさん、hashimoさんお疲れさま。
YAMA555さんは元気そのもの
3
YAMA555さんは元気そのもの
次に向かうは北峰。
2
次に向かうは北峰。
途中には大展望の塩見から蝙蝠岳の稜線。
この稜線も最高に良かったんだよね〜。
1
途中には大展望の塩見から蝙蝠岳の稜線。
この稜線も最高に良かったんだよね〜。
そして笹山北峰に到着。南峰と違って展望があるよ。
6
そして笹山北峰に到着。南峰と違って展望があるよ。
十分堪能したらもうひと絞り。白河内の幕営的にを目指す。
十分堪能したらもうひと絞り。白河内の幕営的にを目指す。
笹山からは稜線歩き・・・なんだけど南ア特有のこの標高でまだ樹林帯歩きだよ。
笹山からは稜線歩き・・・なんだけど南ア特有のこの標高でまだ樹林帯歩きだよ。
ハイマツやシャクナゲの枝を越えて。
ハイマツやシャクナゲの枝を越えて。
笹山から白河内に行く途中にも数箇所幕営適地。
2
笹山から白河内に行く途中にも数箇所幕営適地。
岩っぽい登りを越えて。奥は塩見岳。
1
岩っぽい登りを越えて。奥は塩見岳。
もう少しで今日の幕営地へ。
1
もう少しで今日の幕営地へ。
樹林帯の中も幕営適地。
1
樹林帯の中も幕営適地。
そして到着しましたー。正面は白河内を見ながらの絶好のポイント。
2
そして到着しましたー。正面は白河内を見ながらの絶好のポイント。
振り返ると樹林に覆われた黒河内。
2
振り返ると樹林に覆われた黒河内。
まだ余力があったので今回は1人白河内を空身で登った。
そして見えてきたのが南ア北部。
4
まだ余力があったので今回は1人白河内を空身で登った。
そして見えてきたのが南ア北部。
白河内岳に到着〜♪
4
白河内岳に到着〜♪
いやここも絶景過ぎるよ。でも皆が待っているのですぐに引き返しました。
2
いやここも絶景過ぎるよ。でも皆が待っているのですぐに引き返しました。
塩見を見ながらの絶好のテン場に戻ります。
我々のテントだけ、絶景の貸切とはなんと贅沢な。
1
塩見を見ながらの絶好のテン場に戻ります。
我々のテントだけ、絶景の貸切とはなんと贅沢な。
幕営では楽しい酒盛り。kazさんとhashimoさん。
いつもながら笑顔が良い仲間!
1
幕営では楽しい酒盛り。kazさんとhashimoさん。
いつもながら笑顔が良い仲間!
きゅうりに味噌は鉄板で旨い!
1
きゅうりに味噌は鉄板で旨い!
そしてhashimoさんが担いできた1400gものベーコンを炙る。
旨すぎる。山では贅沢だよね。
3
そしてhashimoさんが担いできた1400gものベーコンを炙る。
旨すぎる。山では贅沢だよね。
皆で富士山を眺めて。
1
皆で富士山を眺めて。
テントで3・3に分かれて就寝。
3
テントで3・3に分かれて就寝。
早朝、富士山がきれいに姿を現した。
5
早朝、富士山がきれいに姿を現した。
それほど寒くないので皆で景色を楽しむ。
それほど寒くないので皆で景色を楽しむ。
荒川三山が見える。
2
荒川三山が見える。
4:45出発。白河内岳からも富士山見えます。
4:45出発。白河内岳からも富士山見えます。
日を浴びた稜線。
2
日を浴びた稜線。
白河内へ到着。さーいよいよ極上の稜線歩きだ!
2
白河内へ到着。さーいよいよ極上の稜線歩きだ!
まずは大籠岳へ向かう。
2
まずは大籠岳へ向かう。
こんな景色はなかなか独占できないよー。
2
こんな景色はなかなか独占できないよー。
大籠岳に到着。
大籠岳での富士山。
1
大籠岳での富士山。
大籠岳も幕営適地。ここも富士山の展望は抜群だね。
1
大籠岳も幕営適地。ここも富士山の展望は抜群だね。
シャクナゲが咲いてました。
1
シャクナゲが咲いてました。
稜線歩きで一番良かったのが塩見の姿。
ゴッツクって雄大な姿をずっと堪能できます。
5
稜線歩きで一番良かったのが塩見の姿。
ゴッツクって雄大な姿をずっと堪能できます。
塩見の勇姿を撮るYAMA555さんを撮る
塩見の勇姿を撮るYAMA555さんを撮る
空は雲がかかっているがまだ悪くはならなそう。
2
空は雲がかかっているがまだ悪くはならなそう。
広河内へ行く途中の幕営適地。
広河内へ行く途中の幕営適地。
塩見を見ながら。
塩見を見ながら。
素晴らしい稜線歩き。
1
素晴らしい稜線歩き。
農鳥が近くなってきた。
2
農鳥が近くなってきた。
本日最後の広河内への登りです。
3
本日最後の広河内への登りです。
広河内岳に到着。
2
広河内岳に到着。
kazさん、hashimoさん一緒に歩けてよかったよ!
4
kazさん、hashimoさん一緒に歩けてよかったよ!
YAMA555さん、hashimoさん、笑顔がイイね(^^)
2
YAMA555さん、hashimoさん、笑顔がイイね(^^)
富士山もきれいです。
1
富士山もきれいです。
広河内から見る塩見。
4
広河内から見る塩見。
広河内から歩いてきた極上の稜線(白峰南嶺)を振り返る。これを見た人は絶対に稜線漫歩してみたくなるよ、間違いなく。
広河内から歩いてきた極上の稜線(白峰南嶺)を振り返る。これを見た人は絶対に稜線漫歩してみたくなるよ、間違いなく。
広河内を後にして。もう後は下るだけ、ちょっと名残惜しいね。
広河内を後にして。もう後は下るだけ、ちょっと名残惜しいね。
この辺はシャクナゲ見ごろですね。
1
この辺はシャクナゲ見ごろですね。
大門沢の分岐が見えてきました。
大門沢の分岐が見えてきました。
分岐から見た富士山。いやー今回はずっと富士山が見れて自分的には最高の気分だったね。
1
分岐から見た富士山。いやー今回はずっと富士山が見れて自分的には最高の気分だったね。
大門沢の下り直下は花が結構咲いてました。
ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ・・・。
1
大門沢の下り直下は花が結構咲いてました。
ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマキンバイ・・・。
そして長い大門沢の下りが始まる。
そして長い大門沢の下りが始まる。
橋もあんまりよろしくないです。
1
橋もあんまりよろしくないです。
恥ずかしながら、この後、足を滑らせて、橋桁の間から左足をドボンしてしまいました(kaz) (^^;)
恥ずかしながら、この後、足を滑らせて、橋桁の間から左足をドボンしてしまいました(kaz) (^^;)
橋を通過。
大門沢小屋に到着。まだ営業してませんね。
水をがぶ飲みして英気を養いました。
大門沢小屋に到着。まだ営業してませんね。
水をがぶ飲みして英気を養いました。
と、大門沢小屋のテン場ではニッコウキスゲがもう咲いています。まだ6月も中旬なのに・・・今年は花が早すぎですね。
1
と、大門沢小屋のテン場ではニッコウキスゲがもう咲いています。まだ6月も中旬なのに・・・今年は花が早すぎですね。
橋を渡って
結構不安定な橋でした。
結構不安定な橋でした。
登山道を下って。
登山道を下って。
ダムっぽいところを下って
ダムっぽいところを下って
何度も橋を渡って
何度も橋を渡って
ようやく車置いてるところに到着。
ようやく車置いてるところに到着。
帰りは奈良田の里湯で汗を流しました。
イヤー最高の稜線歩きでした。
2
帰りは奈良田の里湯で汗を流しました。
イヤー最高の稜線歩きでした。

感想

あれはいつだったか、何かの雑誌で奈良田から大門沢ルートではない新しいルートが切り拓かれたという記事。当時はまだ白峰三山縦走の大門沢下降点よりも南の尾根はぜんぜん歩けるルートという意識が全然なく、「へぇ〜、そんなところに尾根直登するルートが出来たんだ」という認識程度。
その後、2回目の白峰三山テント縦走した際に、大門沢下降点に荷物をおいて日本百高山の広河内岳を軽身でピストンした際に、その南に続く魅惑的な幅広稜線を山頂から目の当たりにし、調べてみると、それが白峰南嶺と呼ばれる、小屋も水場もないハードな縦走ルートで、奈良田からダイレクト尾根で笹山で稜線に合流して大門沢下降点から下山する1泊2日で周回出来ると知り、以来ずっと行きたいと思っていた念願のルートだったんです。

小屋も水場もない稜線、当然ハードなルートゆえ、人も殆ど歩いていない、単独ではちょっとなあというところで、今回リーダーをしてくれたこのルート経験者Sさんのもとに、まあまあ歩けて担げるメンバーが集まり、6人の大所帯メンバーとなりながらも、幸い天気にも恵まれ、あこがれだった幅広で緩やかな尾根縦走を充分に堪能出来ました。特に笹山北峰から大門沢下降点までは他に誰にも会わず、塩見・蝙蝠・荒三山・富士山を望める天空の絶景幕営ポイントでは、各自最低5リットルの水を担ぎながらも、ちゃんと宴会用にそれぞれお酒やつまみもしっかり担いでいて、6人宴会も大いに盛り上がり、本当に楽しい2日間となりました。

それにしてもこれだけ歩けるメンバーが6人も揃うなんて、素敵すぎです。
そのステキな仲間に、念願の縦走を叶えてもらえて、ホントに感謝です。

南アルプス、その奥深さとスケールの大きさを改めて実感できる、このルート、1泊2日でこれだけの自然を存分に味わえるルートはなかなか無いんじゃないかなあ、歩ける方には、お勧めです。肝は水の準備、稜線に上がってしまうともう水は補給することは出来ないので、しっかりスタートから準備するか、途中の水場で確保するか(でも今年は水が細いみたいだから、秋になるとかなり水の確保は厳しくなるかも)で直登標高差2000mに挑んでみてください。

幕営適地は各所にあって、風がなければ稜線上で絶景に囲まれたテントライフを堪能できることを保証しますよ。

以前、山と渓谷で特集をしていた白峰南嶺。農鳥から南を伝付峠まで縦走する水場の無い厳しいルートであることに憧れを持ってました。と今回リーダーをしてくれた仲間から奈良田からダイレクトに笹山(黒河内岳)へ登り、大門沢を下る周回ルートの話を聞き、これは行かねば!とkazさん、hashimoさん他2人と本ルートを歩くことになりました。

笹山まで2000mのダイレクトルート。しかも稜線には水が無く、今回はリーダーより水5Lが必須との指令を受けていた。こんな体験は過去、同じ南アの笊ヶ岳の2100m直登以来久しぶり。これはと思い、登るというより挑むが正しい言葉だろう。

こんな山に行くのだから本来は荷物を軽くしなければならないところだが、この仲間と行こうと思うと楽しいテントでの酒盛りが無ければと思い、350缶2本、ウイスキー500ml、割る用のジュース500ml2本と酒関係だけでゆうに2Lを越えてしまった。
結局自分用の水1Lと1600m付近で沢からとった5L、酒2Lで水物だけで7L、翌朝の朝食6人分、テント本体・・・など20kg越えで歩くことになる。

1日目はこのダイレクトルートを一気に登る。かなり厳しいことを予想していたが、前週に金峰にて重装備での足慣らしをして挑んだおかげか、ひたすらの直登にも負けず稜線に立つことができた。
2700mオーバーの黒河内の稜線に出てからもしばらくは樹林帯という南ア独特の雰囲気を楽しみながら白河内手前の幕営地点に向かった。予定より若干早いくらいに到着。6人いてこの時間なんだから、今回はかなり足慣れしたメンバーが揃った。幕営地点は塩見を間近に素晴らしい展望をつまみにhashimoさんが担いだ1400gのベーコンを炙って食らい付く。当然楽しくないはずは無い。

2日目、この稜線歩きは一生忘れない1つの山行になっただろう。
正面に広河内・農鳥・間ノ岳・北岳・鳳凰三山を望みながら、西には南ア南部の荒川三山から過去歩いた中部の塩見〜蝙蝠の尾根、遠く中央アルプス、東には大門沢下降まで富士山を見て歩くまさに「極上の稜線歩き」。しかもこの稜線歩き中は我々だけしかいない贅沢すぎる3時間半。大門沢の下りは辟易だが、それは些細なこと。

このルートを過去3回も歩いているリーダーに感謝です。そしてkazさん、hashimoさんとガッツリ歩ける仲間に出逢えて良かったです。
南嶺の半分を歩き、自分的にはいつか伝付峠へ、さらに笊ヶ岳まで繋げられる日が来ることを目標に頑張りたくなりました。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1240人

コメント

いや〜っ素晴らしい!
羨ましい縦走記録をありがとうございました。
いつか、同じルートを歩いてみたいと思っています。
2016/6/24 13:48
Re: いや〜っ素晴らしい!
nashimaruさま
白峰南嶺は、広河内に立つと南に続く雄大な稜線歩きたくなると一緒に歩いたkazさんが言っておりました。
景色が最高に良いですが、南アでも人が少ないルートでこの景色を独占できるのがなんとも魅力的です。
これから暑くなってくると水を担ぐのを増やさねばなりませんが、花満開の稜線歩きになるかと思います。是非歩いてみてください!
2016/6/25 0:15
やりましたね!
素晴らしい縦走記録、ありがとうございます。
20kg超をかついで標高差2000mのアップダウン、それもかなりのスピードですから健脚揃いのお仲間なんでしょうね。凄いの一言です。
昨夏、三峰岳から塩見岳への縦走途中、ずっと見えていた白峰南嶺の稜線がおいでおいでしているようで、それ以来、宿題になっていました。
梅雨の最中ですが、今週末なんとか天気ももちそうなので、このレコを参考に準備してチャレンジしたいと思っています。
タイムリーで詳しい記録、ありがとうございました。お陰様でモチベーションも上がりました。
2016/6/27 22:32
Re: やりましたね!
ikomochiさんはじめまして。
レコアップしている日帰りの猛者とは違いますが、今回はそれなりに足が揃ってストレスなく歩けました。
蝙蝠尾根から見た南峰を半分ほど歩けたので今回は満足です。次回は伝付峠まで歩き通したいルートです。
足跡つけましたがアルプス縦走凄いですねー。なかなか休み取れないのでコツコツと稜線をつなげて行きたいと思ってます。
南峰頑張ってください!
2016/6/28 8:59
お疲れ様です!
素晴らしい縦走ですね!私にはまだまだできないですが
いつかこんな山行してみたいです(*´▽`*)
2016/7/3 1:48
いつかの候補に
matako0530さん
コメントありがとうございます。
北岳〜間ノ岳〜農鳥岳の3000m稜線歩きができる白峰三山縦走も素晴らしいですが、その南部は厳しいですが満足度の高いルートです。
これからいろんな経験をして、行けるようになった時はあ〜白峰南嶺ってあったなと思い出して、是非このルート歩いてみてください。
2016/7/3 8:28
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら