湊川水系 志組川
千葉県
kamog
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.3km
- 登り
- 332m
- 下り
- 332m
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標高グラフを拡大| 天候 | 晴れ一時曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
・20台以上 ・トイレはなし |
| コース状況／ 危険箇所等 |
■志組川（しくみがわ） 富津市に注ぐ湊川の支流。 詰め以外は高低差があまりないので、水の流れがゆっくりで音もしない。 この時期は落ち葉が舞い落ちる音だけで本当に静かだ。 後半に出てくる志組黒滝と呼ばれる2.5mの滝が唯一それらしいだけで 下流からずっと断続的に洗濯板状の長いナメ帯が続いている。 一部大量の流木群が出てくるが、平坦ゆえに体力的にも楽な癒し系沢。 遡行グレード 1級 遡行図は当日取り完成しました。 |
写真
地形図では沢は北上しているのに水は地形図にはない東側から深いトロと小滝になって流れています。あれっ？おかしいな、と思ったら、どうやらショートカットした川廻しのようです。
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あれっ？おかしいな、と思ったら、どうやらショートカットした川廻しのようです。
今まで硬かった中洲に迂闊にも乗ったら、そこだけ膝まで潜る泥沼でしたー。なんか昔行った利根川本谷のバックウォーター地点を思い出してしまった。
なんか昔行った利根川本谷のバックウォーター地点を思い出してしまった。
感想
あらためて房総の谷の素晴らしさを認識させられました。
湊川水系の志組川（しくみがわ）。
幾つか記録も出ているし、房総の沢ではメジャークラスなのでしょう。
大半の記録は志組林道中盤の廻田沢橋周辺から志組川中盤以降を歩いているが、この川は下流から溯った方が、川の変化を体感できるし、ナメの楽しみも倍増できます。
千葉県の沢の特徴として有名な「川廻し」。
蛇行する水の流れを洞を掘ってショートカットさせ、水流跡地に水田を作るなどした江戸末期から昭和初期に架けた独特な事業。
この沢は詰め以外はほぼ平坦で、地形図上で使う標高〇〇m二俣と書きづらい。同じ標高の二俣が何カ所も出てきてしまうからだ。
前半の志組集落近くで北から南に大きく細く蛇行するところも、
途中で水の流れが東西にショートカットした箇所がありました。
洞ではないので、これが人工的な切通しかは詳しくないが、両岸ゴルジュ状と背も立たない深いトロ。暑い夏なら泳げるだろうが流石に今はねぇ。
資材小屋の脇から尾根に登って崖の終わる箇所から巻いたが、地形図上で蛇行する水流跡にはコガモが戯れる沼が続いていて、これが川廻しならば、当時の方々の努力にはリスペクトだ。
その後は時折高く聳える房総独自の高い白壁、そして地図にも表記されているように、野生のサルたちが縦横無尽に叫びながら沢を横断していきました。
高く聳える廻田沢橋の下の右岸には小さい白い湧き出し。一瞬「凍結？」かと思いましたが、触って臭いを嗅ぐと硫黄。3ヶ所続いてありました。
廻田沢橋から次の青柳橋まで大きく蛇行する区間は、下流部の長いナメと同じく洗濯板状ナメがずっと続いて素晴らしい。
後半も半ば小岩があるナメが断続し、本流では唯一滝らしい志組黒滝3mときれいなナメ、湯の華が沢内を扇状に流れると、左岸隅に「源泉」と案内板がある小さな穴が現れます。
本当は高宕山まで行きたかったのですが、記録を取りながらなので、そろそろ時間も押してきました。
上部を見るとまた流木群が見えたし、最低限の目的は果たせたので溯行終了し、途中簡単な岩場がある右岸尾根を上がり、案内板と残置ロープが続く尾根を志組林道終点広場へ向け下山しました。
川の変化と断続的に現れる長いナメと、何と言っても標高差がほとんどない故に、水が流れる音さえ聞こえない静寂の世界。
目を閉じて耳を澄ませば、落ち葉が落ちる音だけが空気の中に波紋を広げていました。
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