天城山縦走★躍動感あふれる原生林を歩く
- GPS
- 07:16
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 841m
- 下り
- 1,259m
コースタイム
- 山行
- 6:26
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 7:14
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
JR伊東駅 7:55発 東急リゾートシャトルバス→天城縦走登山口 8:50着 運賃:1,000円 ■帰り 天城峠 16:09発 新東海バス→ 修善寺駅 16:55着 運賃:1090円 http://dia.tokaibus.jp/OrangeGuide/index.do |
コース状況/ 危険箇所等 |
大きな危険個所はありません。 道標はしっかり整備されていますが、ところどころ踏み跡が消えかかり登山道が不明瞭な個所があります。 |
写真
感想
「天城(あまぎ)山」
伊豆半島にある山で深田久弥氏の日本百名山にも選定されています。
八ヶ岳のように天城山という山頂はなく、遠笠山、万二郎岳、万三郎岳から天城峠を経て猿山、十郎左衛門山、長九郎山等の伊豆半島の中央を東西に横切る山塊を天城山と呼んでいます。
最高峰は万三郎岳の1406m。
日本百名山ではありますが、これといった特徴がなく百名山の中ではややマイナーな存在と言えるでしょうか。
私自身、10年以上の関東在住中にも訪れたことはありませんでした。
やはり、アプローチに同じ時間、お金をかけるなら、南・北アルプス、八ヶ岳、上越の山に目が向いてしまっていたので。
このたび関東への出張があったので、帰りに天城山に寄ってみることにしました。
天城高原の登山口から天城峠までの縦走ルートがよく歩かれています。
が、標高差は少ないものの、距離が約17kmとものすごく長い!
コースタイムでは7時間強と、甘い気持ちではチャレンジできない縦走です。
前夜に伊東まで入り、朝一のバスで天城高原の登山口に向かい、天城峠まで縦走。
天城峠からバスで修善寺に向かい、三島経由で新幹線で神戸に帰るプランです。
JR伊東駅から登山口がある天城高原ゴルフ場まで「東急リゾートシャトルバス」が出ています。この始発が7時55分。登山者は20名ほどです。
およそ1時間で登山口に到着。
天気予報では晴れの予報で、富士山や海を見ながらの登山を期待していたのですが、霧が出ており、視界は悪いです。
まずは万二郎岳へ向かって出発。
森の中を緩やかに登っていきます。
大きな登りもなく1時間ほどで万二郎岳の山頂に到着。
霧が深く、富士山は見えません。
気を取り直して、最高峰である万三郎岳へ向けて出発。
ちょっとした登り下りはありますが、急登と呼べる坂はなく、一定のペースで歩いていたら万三郎岳の山頂に到着しました。
一等三角点はありますが、木々に阻まれ視界はありません。
万三郎岳あたりからブナの生い茂る原生林の中のハイキングとなります。
これがとても楽しい。
ブナが思い思いに枝を広げ、まるで森の中で踊っているかのように見えます。
途中「ヘビブナ」という幹が大きく円を描いたブナもあり、退屈しません。
日が照ると森の中が一面緑色に染まり、とてもすがすがしいです。
大きな山頂はなく目立った見どころはないけれど、天城山の特徴はこの森にあると感じました。
縦走路の後半はひたすら平坦です。
驚くほど平坦です。
万三郎岳から2時間強で八丁池に到着。
八丁池に展望台があり、ここからやっと富士山を眺めることができました。
八丁池から天城峠も大きなアップダウンはありません。
ほぼ平坦な登山道をゆっくりと下っていきます。
帰りのバスの時間があるので、スピードアップして歩きました。
天城縦走の標高差は400mほど。
約17kmの縦走路のうち、およそ70%は平坦だったと思います。
天城峠からすこし下ったところに、「伊豆の踊子」の冒頭に出てきた旧天城トンネル(天城山隧道)があります。
石造りのトンネルとしては日本最長の446m。
大正7年の秋、川端康成はこのトンネルを抜けて湯ヶ野、下田まで旅をしました。
トンネルは暗いですが、ランプが灯されていて歩けます。
バスの出発まで時間があったので、歩いてみました。
天城峠のバス停は、旧天城トンネルから10分ほど下ったところにあります。
この道の途中で、橋が崩れかけていました。
最後の最後まで気を抜けません。
また、2016年4月にバスの時間が改正されています。
天城峠→修善寺駅は「山と高原地図 2016」の記載されているバスの時刻とはまったく異なりますので、東海バスのホームページでしっかり調べて行ったほうがよいです。
この日の登山者はものすごく少なかった。
行きのバスで20名ほど。途中でも10名ほどしか出会わず、縦走の後半は一人旅でした。
シャクナゲやアセビの咲く春はとても楽しそうです。
また、ブナが多いので紅葉の季節も楽しそう。
夏はオフシーズンと言えるでしょうか。
百名山にもかかわらず静かな山旅が楽しめました。
天城山の特徴は「躍動感あふれる原生林のハイキング」と私の胸に刻まれました。
「山に登る」というよりも「森を歩く」という印象。
関西からは何度も訪れることはないだろうけれど、また近くに寄る機会があったら歩きたいと思います。
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