熊倉山・酉谷山・ウトウの頭(白久駅〜〜東日原BS)下山直前で出られず翌日にずれ込む
- GPS
- 22:03
- 距離
- 30.5km
- 登り
- 4,148m
- 下り
- 3,830m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 8:32
- 山行
- 0:21
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 0:25
夜中も断続的に動いて最終的に途中まで登り返しており、それはGPSの軌跡には反映されているが、上記タイムは、16:28に日が暮れて活動を休止して一石山神社に泊まって5:32に起床して動き出す(謎)という健康的な結果となっている。
なお、20kmを過ぎてから標高差なしで距離のみ延びているのは、一部実際に動いたものもあるが、ほとんどがGPS受信の乱れによるもの。最後の二つの山は実際に登り下りしたもの。
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
熊倉山への道路からの登りは急傾斜が延々と続く。 熊倉山〜酉谷山は、細かいアップダウンがあるが、一部に岩場っぽいところもある。酉谷山に近づくと尾根が広がり若干わかりにくい。 タワ尾根は、ウトウの頭の手前の小ピークの手前(大京谷ノクビレ)に岩場があるが、大きく右側に迂回する必要があり、若干わかりにくい。 タワ尾根のミズナラの巨木から日原への急傾斜のジグザグ下りは、特に上の方は落ち葉もあって大変に滑りやすく危険。 標高の高いところは、日陰などに雪が残っている場所もあるが、アイゼンが必要な状況ではない。 熊倉山〜酉谷山、タワ尾根は道標は少ないが、ピンクテープはそれなりに貼ってある。また、間違いやすい重要箇所は、小さい表示であっても明示してあり、ロープも張ってある。とはいえ、地図、コンパス、できればGPSは必須。 |
写真
装備
備考 | やはり冬至近くなると日が短いので、余裕を持って行動する必要があった。 |
---|
感想
以前から熊倉山を経由して秩父〜奥多摩を縦断したいと思っていたが、晴れていたので決行。酉谷山→熊倉山の下りは遭難報告が多数あるようなので、秩父側からの登りで使うことに。
熊倉山は白久駅からしばらく道路歩きをしてから入る。これが相当の急傾斜。しかも周囲は植樹した樹林地で展望もない。ただひたすら黙々と登り続ける。はっきりいって苦行。ようやくたどりついた熊倉山山頂は展望はない。
熊倉山〜酉谷山は破線ルートであり、道標はほとんどないが、ピンクリボンはそこここにある。小黒付近など、特に間違えやすい場所はロープを張ってある。尾根道を歩くので、境界標石をたどっていくような形となる。意外とアップダウンがあり、岩場っぽいところもあり、それなりに体力を使う。熊倉山への登りと異なり、落葉広葉樹主体となるので明るい林ではあるが、遠くがよく見えるというほどでもない。木々越しに見えるイメージ。なお、途中にあるシラカケ岩からの展望は素晴らしい。
酉谷山近くの小黒付近になるとかなり尾根が広くなってルートもわかりにくくなるが、基本的に登りなので大きな問題はない。ただ、それまでの細かなアップダウンの蓄積で、かなり足に来る。駅からここまでの間、道路歩きも含めて誰にも会わなかったが、はじめて向こうから来る登山者に会った。なお、日陰に雪が残っているようになるが、アイゼンが必要なほどではない。
小黒から右に折れて一旦鞍部に下りてから酉谷山に登る。酉谷山は山頂に1名いて、後から避難小屋を見に行ったと思われるもう1名が合流した。同様に熊倉山から来たとのこと。なお、今回の山行で会ったのは、以上3名が全て。酉谷山は東から南に向けて開けており、富士山も含めた眺望が素晴らしい。ここで昼食をとる。
下山は、三ツドッケ方面経由とウトウの頭のあるタワ尾根経由のどちらかと考えたが、三ツドッケ方面はアップダウンは少ないものの、やや退屈な面があるので、前回登りで使ったタワ尾根経由で行くことに。
こちらは、長沢背稜からタワ尾根への入口には特に道標がないため、間違えないようにする必要がある。一旦入ると、しばらくモノレール沿いに歩くが、モノレールが切れて尾根を若干南に下りた鞍部(大京谷ノクビレ)が、ちょっとわかりにくい。正面の岩を右に大きく回る必要がある。ウトウの頭はレリーフはあるものの見晴らしのない山頂だが、その少し先からミズナラの巨木あたりまでは、一面の落葉広葉樹の明るい林で大変に気持ちがよい。ただし、ミズナラの巨木のあたりからの下りは、場所によって急傾斜のジグザグに落ち葉が積もっているところもあって大変に危険。斜面の岩にしがみつきながら、三点確保で下りた箇所や、ロープにつかまりながら下りた箇所もあった。
しかし、どうやら最後の最後で道を間違えたようで、下に道路が見える急斜面を下りていくと次第に登山道が判然としなくなってくる。車道は下に見えているが、高さ5m程度はある落石防止フェンスの向こうにあって、フェンスの両脇は断崖となっている岩にはさまれているので出られない。エリアの中に木の名称を記した表示などもあったりしたために途中までは正しいと誤認して、そもそも道を間違えていることがわかるまで時間がかかったのもよくなかった。もしかすると、落石防止フェンスを作る前の旧登山道だったのかもしれない。
しばらく試行錯誤した末に、何とか出られるところはないかと、断崖の中で通れそうなところを見つけて木をつかんだりして下流側に抜けてみたが、ここもやはり急斜面で下にフェンスがあって出られず、向こうは同じような断崖。途中からヘッドランプをつけてこれを繰り返していたら完全に日が暮れてしまい、これ以上行動するのは急斜面で危険があるので休止した。
まず、どちらに向かえば下りられるかの確認をした。持っていたタブレットが圏外で通じないと思っていたが、たまたま通じたので調べてみると、どうやら下流側ではなく上流側に登山口があったようだ。無駄に移動してしまったことになる。
次にどのように一夜を過ごすかだが、上にライトダウンとレインウェアを着て、下はジオラインのタイツをたまたま持っていたのでそれをズボンの下に着た。食べるものは食べかけのチョコレートだけかと思ったが、ミニ羊羹4本640kcal分を見つけたのはよかった。
しかし、これでビバークと思っても、動かないでいるととにかく寒い。食べても身体が温まらない。座っている場所も、急斜面に生えた木の根元の小さなスペースで不安定極まりない。結局、寒さと足場の不安定さで一睡もできず、時折時計を見て、思ったように時間が経過していないことを確認するだけ。
日が出てから行動した方が安全だとはわかっていても、もう少しましな場所はないかと木や岩をつかんで移動すると、少し身体が温まって一時しのぎになった。これを繰り返して、本来の登山口である上流側の元の場所に戻ろうとしたが、今度は岩壁のどの部分を移動してこちらに来たのか、ヘッドライトの明かりが届かなくてよくわからない。わからないなりに何とか岩壁を越えて移動していたが、どうも違うルートをたどってきてしまったようで、最後のところで、下まで落ちそうな急斜面を下りなくてはいけないことがわかった。これはあまりにもリスクが大きく、一方で、そのまま休止していると寒くて凍えそうになる。
仕方がないので、逆に、上にあるであろう本来の登山道に合流することを考えた。少し下流方向に移動して調べてみると登れそうなところがあったので、朝4時過ぎくらいから、ヘッドライトの明かりのもとで、不安定な石や木を避けながら死にもの狂いで三点確保で岩場を登った。しかも、少し登れば岩場の上の少し緩い斜面に出て合流できると思ったのに、いくら登っても上に着かない。しばらく登って階段を発見し、そこからさらに登ってベンチがあるところを見つけて、登山道であることがわかった。GPSのデータを見ると200m登り返したらしい。
後は、ヘッドライトの明かりの下で登山道を通って普通に登山口までたどりつき、東日原バス停に6時前に着いた。確かにわかりにくいところもないではないが、間違えるほどでもなく、なぜ変な道に入り込んだのかわからなかった。
しかし、下りで迷ったときには登り返して登山道に戻るのが鉄則、とは言っても、いざ、日没時刻やバスの時間が限られる中で落ち着いてそれができるかというと難しく、しばらく奮闘した末にようやく我に返ることができた、という感じだった。
なお、落石防止フェンスだが、上から見ると断崖をはさんで張られていて出られないように見えたが、道路から見ると、上流側はフェンスと岩の間に隙間が空いていて人が通れるようになっていた……
ちなみに外に出られるのは最上流のフェンスだけで、それより下流(じたばたして迷い込んだあたり)は、そもそもフェンスが道路から直立する岩場のさらに上に立っており、こちらから出るのは不可能。
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