安房川水系荒川ビャクシン沢(上部)〜宮之浦岳
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- GPS
- 48:40
- 距離
- 34.1km
- 登り
- 1,998m
- 下り
- 2,415m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:20
- 山行
- 5:06
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 5:54
天候 | 4日:雨 5日:雨 6日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
飛行機
合庁前発の紀元杉行きバスが通る。 ただし、1日2本。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
大岩や倒木の乗り越しが多い。 ラバーソールのフリクションがしっかり利く。 3〜4mくらいの滝がいくつかある。 フリクションで登る人も多いようであるが、単独だったので滝は全部巻いた。 巻きは容易。 |
その他周辺情報 | 日帰りの温泉はいくつかある。 今回は下山後1泊してから帰京した。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
長袖インナー
雨具
着替え
ザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
カメラ
ロープ
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
渓流シューズ
テント
シュラフ
シュラフカバー
|
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感想
1 序
屋久島の沢といえば、なかなかの難易度の沢がそろっていることで有名である。
興味はあるけれど一人で行かれるはずもないのだろうと思いつつ調べてみたら、
それほど難易度は高くなさそうでありつつ、
ナメが素晴らしいと評判のビャクシン沢を見つけたので、
宮之浦の益救神社にお参りするのに合わせてビャクシン沢を遡行し、
ついでに宮之浦岳も歩いてくることにした。
なお、当初は一回淀川小屋まで降りて、淀川を遡行しようかと思っていたのだけど、
石塚小屋までで疲れていたことや、次の日に高塚小屋まで
行ってしまいたかったことから、淀川の遡行は後日の宿題とした。
2 入渓点まで
ビャクシン沢はヤクスギランドから入渓する。
ヤクスギランドまでは、合庁前発の紀元杉行きバス(安房を通る。)を利用できる。
ただし、バスは1日2本で、始発もヤクスギランド着が9時59分である。
なお、ヤクスギランドの入場は、森林環境整備推進協力金500円が必要である。
ビャクシン沢は、ヤクスギランド内の苔の橋から入渓するのが一般的のようである。
が、前日(3日)からの雨の影響で入渓できる状況ではなかった。
少し上流の天柱橋からの入渓する記録もあるけれど、
大して変わらないだろうと思ったので、
花之江河歩道を渡渉地点まで進んでから判断することにした。
花之江河歩道は普通の登山道なので、特に危険なところはない。
少し判然としないところはあるが、だいたいはテープがある
(どっちだろう?と思ってけどテープがないところもあったが。)。
ただ、アップダウンは多いので結構疲れる。13時頃渡渉地点着。
3 石塚小屋まで
渡渉地点で見る限り、遡行に問題はなさそう。
ただ、本降りではないものの雨は降っていたので、
エスケープできそうなポイントをチェックしながらの遡行とし、
少しでも増水の気配がしたらすぐにエスケープすることとした
(幸いそのような気配は全くなかった。)。
ウェブ上の記録から、渡渉地点のあたりから
ナメが始まっているのではないかと勝手に思い込んでいた。
実際、少しはナメがあるが、それほどのものではない。
むしろ、大岩や倒木の乗り越しでとても疲れる。
沢登りの時は常にロープと登攀具を持っており(使わないことも多いけど。)、
テントや2泊分の食料もあって(さらには下山後の着替えなんかも。)、
ザックが結構重かったこともあったと思う。
面倒にもなってきてずっと巻いたりもした。
滝は3〜4mくらいのものが4か所くらいあった。
いずれも顕著なホールドやスタンスは見当たらなかった。
ラバーソールのフリクションはバッチリで、フリクション頼りで登るのだろうけど、
単独行だったので自重して高巻き。難しい高巻きはなかった。
標高が1500mを超えたにもかかわらずナメが現れないことで、
そろそろ登山道にエスケープしようと考え始めた頃、記録で見かけた滝が現れた。
雨が降っているから感じはだいぶ違うけど、間違いがない。
はやる気持ちを抑えつつ、前衛の滝をゆっくりと高巻き。
「天国に登るナメ」とはよく言ったものである。
晴れていれば特に凄いのだろうけど、雨でも素晴らしい。
惜しむらくは距離がそこまで長くないことか。
素晴らしいナメではテンションが上がりすぎてスピードも出てしまうことも問題。
すぐに終わってしまった。
一回戻って登り直そうかとも思ったけど、時間も時間だったので、
藪漕ぎとまではいえない藪歩きをして登山道へ抜けた。
登山道に抜けてからはまったりと石塚小屋まで歩いて行き、テント設営。
疲れていたのですぐに寝た。
4 宮之浦岳まで
5時頃起きて6時15分頃に出発した。花之江河までも意外と時間がかかる。
花之江河からも、標高差は300m程度なのに時間がかかる。
荷物が重いから仕方がないかとあきらめてゆっくり進む。
花之江河から先は、花之江河歩道よりも整備されている。
途中スラブ状の岩場を登る箇所が何か所かあるが、
設置されているロープを頼りに問題なく登れるだろう。
ラバーソールだとフリクションだけで問題なく登れる。
で、9時30分頃ようやく山頂着。
5 高塚小屋まで
山頂で15分くらい休憩してから下山開始。
こちらも普通の登山道なので、特に問題になる箇所はない。
疲れていることから、登りになるとスピードは落ちたけれど。
縄文杉下の水場に水を取りに行き、縄文杉目当ての観光客の多さに、
翌日は早めに降りなくてはいけないと再確認させられる。
早く寝ようと思って17時過ぎにご飯を食べたけど、隣に来たテントの主が
18時頃から21時半頃までずっとガサガサ何かをやっていて気になって寝られない。
終わったと思ったらいびきや寝言が。結局12時過ぎまで寝られなかった。
ちなみに、目が覚めたときにもガサガサ音は聞こえた。
ビニール袋をシュラフ代わりにでもしているのかね。
6 下山
隣のガサガサ音が5時前から起きていたので、これで5時起床。
この日も6時15分くらいに出発。出発はするのだけど、目的地は荒川登山口。
到底乗れない7時のバスの次は15時。
渋滞回避のためとはいえ、どう考えても到着は早すぎるので、
ゆっくりと林鉄の軌道敷まで降りる。
軌道敷に着いたのは8時頃。登山道ですれ違った縄文杉目当ての観光客は
10名程度で、渋滞はほぼ回避できた。
林鉄の軌道敷は、荒川登山口そばの分岐点まで、見事なまでに下りまたは水平。
小杉谷橋までは軌道の中央に木道が設けられているが、
この木道は滑らなかった(枕木はヌメっているものもあった。)。
途中寄り道(小杉谷集落跡に在りし日の小杉谷集落の紹介をしているところがある。
また、小杉谷橋を渡ったあたりで林鉄の分岐があるが、
ここを少し入ると神社がある。)をしたり、
欄干のない鉄橋で腰が引けたりしながら、ゆっくりと荒川登山口へ。
荒川登山口着は11時前であった。
4時間ほど装備を干したり本を読んだりしながらぼうっとして下山。
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