水無川本谷〜塔ノ岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,373m
- 下り
- 1,354m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
天気が良くないので、遠出をやめて近場の沢をひとっ走り。超メジャールートといわれながらまだ遡行したことのなかった水無川へ。
小雨のパラつく曇天、遡行意欲がいまひとつ盛り上がらない。大倉バス停も今日は空いている。戸沢林道を辿り、キャンプ場の河原で沢装備に着替えてスタート。雲が厚くたれこめ、沢の中も陰鬱な雰囲気が漂っている。
F1を難なく越え、セドノ沢を分けて続くF2。右壁の一歩がちょっとイヤらしく、緊張する。F3右壁も岩が雨で濡れてスリリング。連瀑帯は息つぐ間もなく滝が連続して楽しい。
書策新道手前のF5。右の鎖場がちょっと悪そうなので、その右から高巻く。急傾斜の泥壁の木の根に足を取られ、滑落。スローモーションのように景色が流れる中、途中のトラロープに引っかかって止まった。その下はかなり切れ落ちていたので、ロープに引っかからなかったら骨折ぐらいはしてたかもしれない。右腕をがっつり擦り剥き、ここでちょいとビビリが入って「書策新道からエスケープしようか……」との思いも頭をよぎるが、時計を見たらまだ全然早い。気弱な心を振り切って続行。
途中、岩が転がって足指を直撃、今日は厄日か……。本谷を順調に遡行するが、だんだん小雨と霧が濃くなって視界が悪い。ホワイトアウト状態の中、忽然とF8・3段30mが姿を現しびっくりした。が、霧のため滝の下半分くらいしか見えない。高巻きルートも全然見えない。仕方がないので、左岸の巻き道ルートに張られたロープと踏み跡を慎重にたどる。
F9と壊れた堰堤を越えると、詰めのガレ斜面。このあたりから前方に人の声が聞こえてくる。先行パーティも難儀している模様で、ガラガラ石が降って来る。グズグズに崩れる斜面で再び滑落。泥まみれで這い上がるが、今日は本当についてない。ガレは上に行くほど斜度を増し、泥壁になる。あとちょっとで草付きに達する最後の2メートルほどで行き詰まり、右にトラバースして泥壁脱出。樹林帯を数10m上がって登山道に出た。ここで先行3人パーティに追いつく。お疲れさまでした。
塔ノ岳山頂は人もまばら。ガスで視界ゼロ、しかも風が出てきて寒いので、休憩を取らず沢装備のまま大倉尾根を下山。
沢装備で歩いていると、よくそのスジの方から声をかけられるが、今回は丹沢の名物おじさん的なS氏と知り合う。岩登りは檜谷清さんに師事したという69歳の古強者で、日本橋から塔ノ岳まで全行程歩いた事もあるそう。パソコン・ケータイ・カメラ等はいっさい使わないという潔さ。素晴らしい手書きのスケッチ入り地図を見せて頂きました。楽しいひとときをありがとうございました。
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