逗子市二子山
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 299m
- 下り
- 247m
コースタイム
天候 | 晴れ。気温30度以上。蒸し暑い。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
東逗子駅から二子山ハイキングコースはこの時期熱中症注意。足元滑りやすい。 |
写真
感想
(写真付き記事はこちらhttp://jh1eaf.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-fd18.html)
今年のフィールドデーコンテストは神奈川県逗子市と葉山町の境に位置する二子山というポイントに移動する(地図)。
ここも無線運用移動地としては有名だ。
三浦半島付根あたりに位置して標高は208m。それ程高い山ではないが都心方面に開けているので比較的電波の伸びがよいようだ。真夏にハードなトレッキングは避けたいので低山にしたが、それでも最寄り駅から1時間くらいは歩きそうだ。
阿佐ヶ谷駅0546JST発の東京行き中央線各駅停車で新宿へ。
山手線に乗り換え品川駅から0626JST発横須賀線久里浜行きに乗り込む。
車内はさほど混んでは居らず楽に座れる。
しかし横浜から海水浴客らしき集団が乗り込むと車内は煩くなる。最近は親子連れは殆ど見かけず、ちゃらい若者や中年グループが目立つ。あまりマナーも善くない。
そんな鬱陶しい集団は鎌倉辺りで下車していった。
最寄りの東逗子駅に到着したのは0728JST。
この日は蒸し暑く、すでに30度は軽く越している。湿度も高く空気が纏わりつくような感じ。長く歩くのは避けたい気分。
駅前のコンビニで水分補給用のドリンクを物色。
目に留まったのが500mlの氷結したお茶のペットボトル。
この時はまさかこれが「命のお茶」になろうとは思っても見なかった。
氷結ペットボトルを購入し、いよいよ二子山へと向かう。
ルートは一般的なハイキングコース。距離にして3.5キロ前後か。時間にして1時間程で着くはず。
沼間小学校の脇を抜けるとハイキングコースの入り口だ。案内板があるので迷う事はないが「蝮注意」の看板は少し恐ろしい。。
すでに何人かのハイカーがコース内に入っていった。
コース脇には山火事連絡用の番号が記された標識が立っている。何番まで続いているのか?
坂はそれ程きつくはないが、道は狭く足場も悪い。前日の雷雨のせいかぬかるんでおり、うっかりすると尻餅を付きそうになる。何よりこの蒸し暑さだ。
鬱蒼と茂る樹木がまったく風を通さず、体温が逃げていかない。
数十分と歩かない内に息が上がってくる。数年前、同じ季節に移動した正丸峠を思い起こす。あの時も息絶え絶えになって登った記憶があるが、幸い登山道が沢に沿っていたからその沢の冷たい水を身体に浴びせて何とか凌いだが、ここにはそんな沢はない。
猛烈な蒸し暑さでまったく体温が下がらないどころか、どんどん熱が篭って来て耐え難い状況になってきた。
低山ハイクなのにこんな過酷になろうとは。
体温を冷やす唯一の方策は、駅前のコンビニで買った氷結ペットボトルのお茶しかなかった。
猛烈な蒸し暑さですでに溶け始めたそのお茶を少し梳くっては頭からぶっ掛ける。
これを繰り返し、ハイキングコースを進む。
だが、道はますます狭くぬかるんで、所々倒木もあり非常に過酷。シダが生い茂り、まるでサウナ風呂の中のごとく強烈に蒸す。蚊がブンブンと纏わりついて不快感は頂点に。スキンガードは持参したがあまり効果なし。
山火事連絡用標識はもう20番台後半。どこまで行っても山頂に抜ける気配がない。途中下り坂もあるが、これは帰り道登りになる訳で憂鬱。
このハイキングコースは山頂までのルートが無駄に迂回しており、二子山までのアクセスルートとしてはベストとは言えない。
車であれば葉山町側にある南郷上ノ山公園の駐車場に車を止めて、徒歩30分で山頂に至る事が出来る様だ。
しかし電車だとこの東逗子駅基点ハイキングルート位しか思い当たらなかった。
余りの過酷さに途中で引き返そうかとも思ったが、あのサウナ風呂みたいな密林をもう一度通る気は起きなかった。
爽快感は一欠けらもない上に、蝮の恐怖で不快なハイクがつづく。
突然毛虫が目の前に垂れ下がり吃驚して大声を上げる。高湿度の密林だから虫もゴミムシ系の不快な昆虫しか見当たらない。
この季節にこのコースを選択したのは失敗であった。
1時間ほどで南郷上ノ山公園から延びる広い道に合流。やっと「地獄の密林」から脱する事が出来た。
喘ぎながら暫く登るとKDDI葉山中継所に達する。結局、山火事連絡用標識は35を数えた。
中継塔脇の階段を経れば待望の二子山山頂だ。
時計を見ると0915JST。登り始めてから約1時間20分程だろうか?
この気候ではたとえ標高200m程度でも過酷に体力を消耗する。熱中症寸前である。
もし、氷結ペットボトルがなかったらと想像するとぞっとする。
さて、二子山山頂は木製の展望台が設置され、その他は三角点位しかない殺風景な場所。水場もトイレもない。西側にKDDIの鉄塔が聳えている。
視界は展望台に登ってやっと北側に東京湾が望める程度。
八景島の白い建造物が確認出来るが靄っており、ランドマークタワーも見えない。
幸い、先客は居らず移動運用には支障がなかった。
ダイポールアンテナを展望台の脇に引っ掛け、その下の日陰で運用する事とする。
山頂の木に毛虫が発生しており、時たま落ちてくるのを気にしながら0927JSTより運用を開始。
ここは逗子市と葉山町の境に位置するが、展望台のある場所は逗子市に属するようなので逗子市移動として運用した。
1310JST頃までの3時間40分の運用で50MHz36局(SSB15、CW21)、144MHz19局(SSB11、CW8)、430MHz17局(SSB2、CW5、FM10)のトータル72局。こちらからの呼びかけでQSOしたのは14局。
1局を除き、すべてフィールドデーコンテストでのQSOであった。
地域別交信局数では東京都14、神奈川県22、千葉11、埼玉3、茨城6、栃木6、群馬2、福島3、長野1、静岡4。
都心から若干離れていたせいか、430CQには応答がなかった。
出力は0.5〜1wQRP。
FMDXはやはり神奈川県内のCFMが強く入感。対岸の千葉のCFMもいくつか受信出来た。
コンテストは15時までだったが水分補給の問題等で早めに撤収することにした。
氷結ペットボトルは11時半頃には完全に溶けてしまったが、それまで冷たい水分を確保出来た訳で、正に「命のお茶」であった。しかしそのお茶も底をつきはじめていたので此処に長居は出来ない。
1350JSTに撤収開始。下山を始める。
帰りは往路と別ルートで葉山町側の南郷上ノ山公園に降りることにした。一応、ハイキングコースが記されている地図をプリントして持参してきたが細かい道まで記載されていないので今歩いている下山ルートが正しいのか若干不安。
風が吹き始め、往路のような不快感はなくなったが、遠雷が響き始めた。
樹木に隠れて見えないが下の方から子供の歓声が。どうやら公園内のグラウンドが直下にあるようだ。
15分ほど降りると道も広くなって、1410JSTに南郷上ノ山公園に至る。見上げると遥か上方にさっきのKDDI中継塔が窺える。
ひとまずホッとする。水場もあったので取りあえず水分補給。
公園グラウンドでは少年サッカーの練習が繰り広げられていた。
しかし、ここから駅までのルートを模索しなければならない。
地図を見ながら公園ゲートを出て西隣の南郷中学校脇の車道を進む。
すると京浜急行バスの停車場を発見。時刻表を見るとあと40分後に1本逗子駅行きバスの予定がある。躊躇したが待つよりちょっと徒歩で進んで別のバス停から乗り込んだほうが良いと判断。更に車道を進むが、これが裏目に。
途中、逗子新道を越えた辺りでルートを間違えて仙光寺というお寺に出てしまう。
もう少し東のルートを考えていたので一旦戻るが、今度は上り坂が待っていた。
またもや喘ぎながら車道脇の歩道をトボトボ行く。この辺りも基本移動は車を使うのが当たり前の土地なのだ。
辿り着いたのはイトーピア団地。そこにやっとバス停が。
時刻表を見ると1540JST台に1本逗子駅行きが来る。
あと20分程だ。もう動く気力もないので待つことにする。先程の南郷中学校のバス停で待っていたほうが早くバスに乗れたのだ。その上、無駄な労力も消費してしまった。
この辺りは1時間に1本バスがあっただけでもありがたいと思わねばいけない。
やっとバスに乗り込んで逗子駅に。降車時、料金を払う時になって5000円札しかないことに気が付き、面倒臭そうな運転手に両替してもらう。まったくもってくたびれた。
逗子駅に着いたのが1550JST頃。
下山開始してから2時間もかかった。
バス運行時間のタイミングさえ合えば南郷中学校バス停まで15分くらい。そこから南郷上ノ山公園経由徒歩30分で二子山に至る。つまり賢くルートを選択していれば逗子駅から45分位(それもバス含めて)で二子山へ登れるのだ。
蝮の居るジャングルみたいなハイキングコースを熱中症寸前になってまで1時間半近く歩く必要もなかったのだ。
しかしあとの祭りである。
1603JST、逗子駅発湘南新宿ライン宇都宮行きで帰路に就く。
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