天王森公園
- GPS
- 05:35
- 距離
- 2.5km
- 登り
- 34m
- 下り
- 70m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
(写真付き記事はこちらhttp://jh1eaf.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-98f6.html)
10月の3連休、生憎と9日、10日は雨に祟られたが、最終日の「体育の日」は絶好の秋晴れに恵まれた。
気候もよく、移動運用にはもってこいの日和。
新たな運用候補地の中から東京都多摩市天王森公園を選択する(地図)。
御岳山系の大塚山も候補にしていたが時間の関係で近場の多摩丘陵地区にした。
この天王森公園には1989年4月、まだ無線を始めて間もない頃、ローカルさん含め3人と移動運用したことがあった。
当時、この周辺はまだ造成途中で工事用仮設道路しかない時代。
「見晴らし緑地」移動記にも記したが、若葉台駅から徒歩で赴いた際、その歩道もない仮設道路にはダンプカーが猛スピードで行き交い、生きた心地がしなかった思い出がある。
あれから21年ぶりの再訪になる。
今回は若葉台からのアプローチではなく、永山駅からバスを利用することにした。
若葉台駅からも徒歩30分位で行けるのだが、前回「見晴らし緑地」と同じ行程になるので別ルートを選択する。
いつものようにFT817,VX-3をバッグに入れ、午前10時過ぎ、阿佐ヶ谷の自宅を出発。
新宿で京王線乗り換え、11時10分新宿発北野行き準特急で調布へ。車内は高尾山ハイカーらしき客も目立つ。
調布から京王相模原線橋本行き快速に乗り継ぎ、京王永山駅に着いたのが午前11時20分頃。運賃490円。
バス停は2番。「桜06」の聖ヶ丘団地経由聖蹟桜ヶ丘行きだ。
永山駅と聖蹟桜ヶ丘駅を結ぶバスルートは他にもあって、こちらは時間も料金も余計に掛かるマイナールート。休日の昼間は1時間に3本しかない。しかし、天王森公園へはこのルートでないと最寄のバス停を経由しないので注意が必要。
因みに天王森公園のすぐ近くに設置されているバス停「連光寺」があるのだが、そのルートを通る便はなんと1日に1本しかない。
さて、永山駅バスターミナルで待っている間、430ハンディーに比企郡堂平山移動の局が入感していたので応答。ギリギリなんとかRS31で交信成立。
11時45分。目的のバスに乗り込む。
10分ほどで最寄バス停「聖ヶ丘団地」に着く。運賃200円。道程、車窓から見慣れた「見晴らし緑地」のタンクと鉄塔が見えるので位置関係がよく解る。天王森公園は多摩大学のすぐ裏手(東側)に位置するのでその学舎を目指せば問題ない。
バス停「聖ヶ丘団地」を降り、多摩大学を右手に見ながら北上すると道の向かい側に広い登り階段があるので、そこを上がる。
階段を上がりきって振り向くと、雄大なパノラマが広がっていて思わず息を呑む。
丹沢山系大山から秩父山山系まで180度以上の絶景が広がっている。乾燥した晴天だったから視程も深い。
富士山は雲に隠れてしまったがそれを補って余りある光景である。
何枚か写真を撮って、目的地に向かう。階段の突き当たりは都道137号線。
暫く南下すると多摩大学と道を挟んで向かい合った所に天王森公園がある。遠めから見ても森がこんもりしており、何より脇に通信鉄塔があるので見つけるのは容易だ。
21年前、危険を賭してやって来たのとは雲泥の差。アクセスは快適この上ない。
公園は八坂神社の境内になっており、鳥居もある。
小さな祠と遊具、そしていくつかのベンチしかない質素な境内。雰囲気自体は当時とそれ程変わっていない。灯篭や鳥居は最近になって設置更新されたようだ。
管理者は常駐していないので普通の公園と同じ佇み。
因みに境内には一等三角点がある。
この三角点は現在の国土地理院発行の二万五千分の一、五万分の一地図へつながる測量としては日本初の基線測量である相模野基線に関わる一等三角点のひとつで、神奈川県の湘南平にある一等三角点「浅間山」と対をなしているそうだ。
また、ここは多摩市の最高度地点161.7mでもあり、「東京百景」にも選ばれている。
他、明治天皇が訪れた事を記念する石碑やらがあって、諸々歴史的にも地理的にも由緒ある場所のようだ。
ただ、眺望に関しては樹木が生い茂っている分、あまりよいとは言えず、すぐ近くの「見晴らし緑地」(標高162m)と比べるといささか見劣りする。
それでも樹木の間から伺える遠望はなかなかのものだ。
まず、南西から多摩センターベネッセビルを望み、そのまま視線を西に移すと大栗川が削った谷の向かい側、七生丘陵東側に林立する中央大学、明星大学、帝京大学舎や百草団地が確認出来る。、更に北には多摩川に掛かる橋梁群や、遠く立川のビルも望める。
北東方向には都心の高層ビル群や東京タワーが確認出来、東側からは横浜が望め、ランドマークタワー、鶴見つばさ橋が覗える。
境内の南側に移ればよみうりランドの観覧車も見ることが出来る。
標高200mにも満たない場所でも周りに遮る地形がないため、抜群の眺望を誇るのだ。
この天王森公園がある多摩丘陵上を少し南に下った尾根幹線道路に平行して伸びる「多摩よこやまの道」上には似たような展望の利く場所が多い。
かつては古城や狼煙場だったりしたらしい。現在、このような場所には電波中継用の鉄塔が建っていて情報伝達の重要な拠点であることに変わらない。
ただ最近は多摩ニュータウンにも高層住宅が林立し、人工物のほうが高度を誇っている場所も見受けられる。将来はそんな高層住宅の屋上が「情報伝達拠点」になるのだろうか?
いや、時代はすでに衛星通信が主流であるから意味をなさないか。
それはさておき、眺望をカメラに収めた後、正午過ぎより無線運用を開始する。
爽やかな好天に誘われて移動運用局も多く、比較的早い時間帯も幸いして17時頃までの約5時間弱で50MHz18局(SSB12,CW6)、144MHz1局(SSB1)、430MHz15局(FM14、SSB1)のトータル34局。内、こちらのCQに応答した交信数は6局(50MHzCW3、430MHzFM3)。
多摩丘陵の低山でコンテストもないQRP0.5〜1wでこの位の交信局数は上出来であろう。
FT817は前回の「見晴らし緑地」移動に引き続いてエネループを電源としたが17時前に使い切る。
継続時間は大凡、従来の充電池と同じ程度か。FT817専用の充電地が充電出来なくなってしまったため、今後はこのエネループに頼るしかない。
一方、VX-3は音量を大きく設定すると電池の減りが大きいようだ。朝、フルチャージ状態だったが、それ程送信していないのに夕方にはもう残量僅かの表示が出た。
それはさておき、暑くもなく、寒くもない移動運用は快適だ。防寒や避暑にエネルギーを割く必要がない。
気候的にはちょうど初夏のゴールデンウイークと同じで行楽には最適な環境なのだろう。
無線の最中にもハイカーが数人、地図片手に行き来していた。因みにこの公園の東側の坂を下ると稲城市になる。そこから登ってくる近所の人も目立つ。
夕方、17時に近くなり陽が傾く。高い秋空が印象的だ。
帰路はどうするか悩んだ。往路と同じくバスで永山駅に出ようかと思ったが、結局、都道137号線沿いに「見晴らし緑地」経由で徒歩で若葉台駅に至るルートを選択する。思えば21年前と同じルートであるが、当時の面影はどこにもない。
あの頃は「見晴らし緑地」は存在せず雑木林のままだったような。考えてみれば、当時ここは無人の野。土ぼこりとダンプしか記憶にない土地だったのだ。
しかし、現在は住宅も道路も整備され、多くの住民が生活している。
いつも思うのだが若葉台ニュータウンの独特な雰囲気が新鮮だ。
地域社会の歴史が存在せず、つい20年前は鬱蒼とした雑木林と畑しかない土地に忽然と「人間社会」が出現する。
アメリカの西部開拓史のごとき世界がこの若葉台周辺にはある。
帰路、駅近くにある稲城市の市役所出張所(地域センター)のトイレを借りる。施設は真新しく快適だ。人も施設も「新品」なのだ。
いつものように多摩センター経由(若葉台、多摩センター間140円)、多摩モノレール(多摩センター、立川南間400円)で立川(立川、阿佐ヶ谷間380円)に出て帰宅する。
往路の新宿経由より430円余計にかかるが、夜の武蔵野を抜ける「見物料」みたいなものか。
東京都多摩市天王森公園でのFM局受信リスト
77.7MHz FM入間 S3〜4
78.2MHz 武蔵野FM S4
79.1MHz 川崎FM S5
83.4MHz 世田谷FM S4
83.8MHz 調布FM S4
83.9MHz FM相模原 S5
84.1MHz 横浜サルース S3
84.2MHz FM西東京(推定) S2
<コミュニティーFMのみ>
(スタンダードVX3/ロッドアンテナ)
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