高落場山〜地獄の中部北陸自然歩道(人喰谷経由)
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- GPS
- 08:25
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 833m
- 下り
- 841m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
代わりの道は、国道304号線の「城端中学前」交差点で東に曲がって「富山県道356号林道温泉線」を進みます。 2キロで林道温泉に出るので過ぎて直ぐに右に折れ(ここから林道赤祖父線)、あとは道なりに行くと縄ヶ池に出ます。 上記通行止めの道の交差点から600m北にも林道赤祖父線に繋がる道があるので、こちらから林道温泉に向かってもよいです。 なので、開通しているかどうか確認してから代わりの道に進んでも大した時間のロスになりません。(私はそうしました) ちなみに南砺市のサイトでは情報を確認しにくいです。(「縄ヶ池へのアクセスについて」というページの追加情報のリンク、迂回路についてのリンクが2つとも切れていました) |
コース状況/ 危険箇所等 |
通常のコースは歩きやすいです。 唐木峠から林道高清水線へ出るまでの登山道は石畳なので滑りやすいです。 |
その他周辺情報 | 縄ヶ池があります。 こちらを周回するのもよいと思います。 |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
非常食
飲料
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
タオル
ツェルト
杖
シュラフ
|
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感想
今回も長くなります。
私は昨年から登山を始めた初心者なんですが、去年初めて登ったのが5月20日、高落場山でした。
メンバーは初心者三人。反省材料だらけの登山でした。
当日会ってから高落場山に決めるという有様で、GPSや地図の準備などありません。
友人Aが持っていた「富山県の山」という本のみがガイドでした。
縄ヶ池に車を止め、快調に高落場山までたどり着きました。
帰りは唐木峠を経て林道高清水線に出、そこから林道を歩いて縄ヶ池に戻るコースを予定していました。
頂上まで上がって来た道とは違う道を下ることになるわけです。
山頂で食事を取り、元気いっぱいに登ってきた道とは正反対側にある道を下り始めました。
ところが。。。
下り終えて着いたところは「朴峠」
私達が向かうつもりだったのは「唐木峠」です。
どうやら違うところに降りてきたみたいでした。
ほんとは唐木峠に行くためには、登ってきた道を500m下り、三叉路を左に行かなければならなかったのです。
本をちらっと見ただけの私達は、「別の道を下る」と思い込んでいたので、あっちうらの道を下ってしまったのでした。
本来は、山頂まで戻るべきなのでしょう。
しかし落胆が大きかった私達は再び登り返す気になれず、また唐木峠方向に立派な道があったので、そこを歩いて行くことにしました。
上記の地図で、「地形図(地理院/OCM)」というところをクリックしてもらうと分かると思いますが、高落場山山頂から朴峠への登山道の西側に林道が走っています。
ここを歩き始めたのです。
地理院地図では林道は1km近く伸びていますが、私の記憶ではあっという間にこの道はなくなっていました。
300mほど進んだところで、もう廃道っぽくなっていました。
ここから草むらを進んで行きましたが、やがて木も行く手を阻むようになりました。
初心者が初めての登山で藪こぎすることになったのです。…しかも自分がいる位置が全く分かってないという。。。
あちこち擦りむき、もう泣きそうです。
その日のうちに帰れないことを覚悟しましたが、唯一良かったのは下らずに登ったこと。
二時間ほどさまったのち、なんとか高落場山山頂と唐木峠の間の登山道にたどり着きました。
今回はそのリベンジです。
前回と同じように朴峠まで下り、前回歩いた林道のさらに西側にある「中部北陸自然歩道」を歩いて唐木峠に出ようと思いました。
前々日までは曇りの予報でしたが、前日に曇りのち晴れに変わり、実際には朝から晴れていました。
縄ヶ池を一周し、草沼山を通って高落葉山に到着。
ブナ林はいいですね。
何がいいのか分かりませんが、杉林より気持ちがいいです。
セミと蛙が機嫌よく合唱していました。
山頂からは白山や金剛堂山が望めました。
そして前回同様、朴峠へ下ります。
途中の「南砺市のへそ」で昼食。
いつものように友人Aに任せ、私と友人Bは食べるだけ。
今日はパンとラザニアでした。
1時間半の昼食タイムののち、朴峠に着いたのは13時すぎ。
上記の通り、今回は「中部北陸自然歩道」に進みます。
写真を見られたら分かると思いますが、私が前回間違って進んだ林道はとても立派な道で、中部北陸自然歩道はとても分かりにくいです。
さてその中部北陸自然歩道を進みましたが、すぐに国土地理院の地図から外れてしまいました。
「地形図(地理院/OCM)」で見ると、かなり外れているのが分かると思います。
でもどう見ても私らが歩いている道が正しいんです。
実際、写真も貼っていますが、私らが歩いたコースには何箇所も案内板や「中部北陸自然歩道」の標識がありました。
間違っていたとしたら、案内板や標識があるはずがないですから。
そして、前回に引き続き、中部北陸自然歩道も大変な藪こぎの道でした。
人が歩いた形跡はまるっきりないです。
概ね崖の途中にある狭い道を進むのですが、そのスペースが崩れてなくなっているところも、何箇所もありました。
崩れているところでは、草や木に繋がりながら、スペースのないところに足を無理やり引っ掛けて進むのです。
「横渡り」と「人喰谷」は、震え上がるくらい怖い峡谷でした。
人喰谷は、その昔人間も牛も全部落ちてしまった、という伝説の谷です。
喰われなくてよかったです。
今回も途方に暮れながらの藪こぎでしたが、前回よりマシだったのは、GPSを用意していたので、自分がいる位置が分かっていたこと。
そんなこんなで、今回も大変な思いをしながら1時間半の苦行のすえ、なんとか唐木峠にたどり着きました。
唐木峠に着くと、私達が来た道には「通行不能」と張り紙がしてありました。
…朴峠には「通行不能」の案内はありませんでした。
「中部北陸自然歩道」で検索すると、富山県のサイトがヒットし、そこには今も「20 朴峠牛方をしのぶ石畳のみち」として歩くのを奨励しています。
あれ?…通行不能なのでは?
そんな広報でいいのでしょうか?
唐木峠に着き、ようやく生きた心地がした私達は、石畳の道を下り、高清水線の舗装道路を縄ヶ池まで歩きました。
夫婦滝のところで一箇所土砂崩れの跡があり、さらに数百メートル進んだところには、道路が陥没しているところがありました。(写真)
数ヶ月では修復できないと思われるような酷い崩れでした。
舗装道路は3.5kmで300m上がるのですが、疲れた身体にはたいそう堪えました。
今回の高落葉山も大変な登山でした。
ちなみに鍋冠山〜高峰山も三回チャレンジし、そのうちの二回が大変な登山でした。
この二つは鬼門のようです。
今のところ、大変な思いをした登山はこの四回です。
どちらも二度と行きたくないです…でも一年経ったらまた行きたくなるのかもしれません。
コメント
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初めまして。pattattaと申します。以後お見知りおきを
paosukeさんのゴミ拾い登山レポは感心して拝見しておりました。その後はできるだけ自分でも拾おうとしております。
そして今回、いいお話を聞かせていただいたと思っております。遭難未遂のことです。「初心者が」「ろくに下調べもせず」「ルートファインディングが難しい道を選び」「案の定道を間違って」「気力がないので戻ることもせずとりあえず進む」。GWの新潟の親子と同じく、完全に遭難パターンです。羽根田治さんの「道迷い遭難」を彷彿とさせるレポートでした。本当に無事に下山出来てよかったです。
実は私自身、本格的に装備を揃え登山を始めての2回目の山行は、7月上旬の白山でした。今から考えると時期の割には残雪は少なく、砂防新道ピストンなら問題なかったのですが、あまり天候の良くない中残雪に埋もれている御池めぐりに向かってしまい、1m先も見えないホワイトアウトになってしまいました。ほかの登山者の鈴の音が近くに聞こえても全く姿が見えない状態です。結局、同じような経験の浅い単独登山者4人が集まり、夏道を見つけられずハイマツを藪漕ぎしたり四苦八苦しながらなんとか室堂までたどり着きました。もし四苦八苦している中で天候が急変し、急激に気温が下がっていたら。いま改めて考えるとよく無事だったと思います。
現在はそんなこともなかったかのようにいっぱしのハイカーを気取っておりますが、結局最初の失敗を運よく乗り越えられただけだっただけで、冒頭に述べた新潟の親子を嘲笑う資格などないのでしょう。そのことをこのレポを拝見して改めて胸に刻んだ次第でございます。
paosukeさんは御自分で初級者と認識しておられるようで安心ですが、僧ヶ岳を東又谷から登られるなど、わたくしから見てチャレンジングな山行も見受けられるようですので(ちなみに私の6度目の山行は同じく東又谷から僧ヶ岳、駒ケ岳でした
はじめまして!
小学生の頃、呉羽山だったかどこだったか、学校からのオリエンテーリングで起伏の少ない山道を歩いた記憶があります。
そこかしこに案内の看板があって、迷うことなく歩けました。
私、去年登山を重ねるまで、どこのお山も親切な案内があるものだと思いこんでいました。
そんな認識で、軽く登山を始めましたが、登山って軽々しくするものではないですね。
初回でいきなり痛い目に遭いました。
白山で7月にホワイトアウトですか!
寒いとか雨とかは想定できますが、視界が効かないなんてことを想定したことはないです。
1m先も見えないとは!
単独四人が集まれたというのはとても良かったですね。
一人だともっと大変だったことでしょう。
今回はヤマレコの「みんなの足あと」にも全く形跡のない道へ好んで入って行きましたが、普段は一般的な登山道から外れることを極度に恐れ、GPSを頻繁にチェックしながら歩いています。
現代の登山ツールの便利さを噛み締めながら、昔の人はどうやっていたのだろう、ネットやGPSのない時代だったら自分は登山できなかっただろうなと思います。
私の山行の大方はソロで、しかもマイナーな山が多いので誰一人会わないという場合がこれまでの1/4くらいあります。
正直、かなり心細い思いを抱きながら歩いています。
GPSはスマホ含め三台持ち、どんな低山であろうともツェルト、シュラフ、ココヘリを持って万全の構えのつもりではありますが、油断せずに慎重に山歩きしたいと思っています。
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