御前山 ノートレースだっ! Love 湯久保尾根
- GPS
- 08:22
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 1,145m
- 下り
- 1,104m
コースタイム
09:36 湯久保分岐
11:58 鋸山分岐
12:02 避難小屋 12:15
12:29 御前山 12:53
14:17 トチノキ広場 14:28
15:55 栃寄沢入り口
16:20 境橋バス停
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 境橋〜奥多摩(西東京バス)- 奥多摩駅〜青梅駅(JR青梅線) |
コース状況/ 危険箇所等 |
湯久保尾根 地形的に危険な場所はありません。 今日に限って言えば鋸山分岐直前で滑りやすくなっている場所が少しありましたが、 それ以外は新雪のためアイゼン要りませんでした。 雪は多くても20cmくらいで、木からの雪解け水で既にシャーベット状や 泥田状になっている場所もありました。 御前山山頂〜避難小屋 階段は埋まっていました。 適度な雪で歩きやすかったです。 避難小屋〜トチノキ広場 傾斜がそれなりにあります、凍結時の下りは恐そうです。 途中から林道と登山道に分かれます、私は途中まで登山道をその後林道を歩きましたが、 どちらにもトレースはありました。 栃寄沢 上の入り口から楽しい部分(主観的表現でスイマセン)はトレースありました、 先行者は楽しい部分の終わりで引き返したようです。 下りで歩くと無積雪期でもミスコースしやすい橋の手前の場所でミスコースしました。 左に下らずに右手に登るのが正解です。間違えてもすぐに橋を見て間違いに気が付きます。 一部の水平でない橋は滑りやすいので注意が必要だと実感いたしました。 栃寄沢下の入り口〜バス停 除雪されています。 |
写真
感想
仕事の関係で山行きは木曜日と決まっている私にとって
水曜日の降雪は願っても無いチャンスでした。
雪を味わいたかったらもう少し標高の高い場所へ行けば良いのでしょうが
いきなり道具を全部揃えるには金銭的に厳しいので奥多摩の1500mクラスで
という条件での山行きとなるとこれが今シーズン最後のチャンスかもしれません。
そうなると何処へ行くかでかなり悩みます。山頂よりも尾根歩きを重視したいのですが、
最近の山行きで歩く距離が短くなっている事を、慣れていない雪のせいだと考えると
今回もあまり長くないルートにしたほうが良さそうなので鷹ノ巣山から石尾根へなどの
長いルートは除外、ある程度歩きなれた尾根が安心と考えると多摩川南側の尾根のどれか
という範囲に落ち着きます。
今年塔ノ岳で初めて雪道を歩いた時はそれだけで大満足だったのですが、
欲には際限が無いもので、今回のルート選択の最大の目的は
誰も踏んでいない雪道を歩きたい!
とすっかり欲ボケしてしまい、積雪の状況なども含めて水曜日に檜原都民の森へ電話をしてみました。
・本日は誰も山頂へ向かっていない様子。
・明日周遊道路が通行できるかは微妙。
ということで、これなら公共の交通機関利用の私でも車組に負けないで登れるかもしれません。
しかし何といっても人気のある三頭山ですし当日の最初の数馬行きのバスに乗るためには
前泊が必要になるのでこれは現実的ではありません。
三頭山〜笹尾根以外でも始発のバスに乗るのは難しいので考え方を変えて
人気の無い尾根を探す事にしますと、あります、湯久保尾根です。
これまでも平日殆んど人に会った事のない湯久保尾根なら私が乗る事の出来る
武蔵五日市発07:19のバスで向かっても先行者がいないことが望めるのではないかと思い、
湯久保尾根から御前山に登る事にしました。
下りは今まで凍結が心配なので躊躇していた栃寄沢にチャレンジすることにして
境橋バス停へ下山する事にします。凍結しているいる沢沿いの岩場でも新雪が乗っていれば
私にも歩けるかもしれない事を期待しての選択です。
行き先は決まったのでこの機会にとスカルパ トリオレ プロGTXを購入しました。ヤル気満々です。
当日の武蔵五日市駅には1人のハイカーさんもいませんでした。
降雪後の好天なのに何故だ?既に遅すぎるのかもしくはラッキーなのかと
考えながらバスに乗り込みます。
宮ヶ谷戸バス停で降りたのは私以外に2名、しかしどう見ても地元の方でしたので
期待しながら登山口に立つとそこには小動物の足跡のみしかなく、
もし御前山登山口バス停からの先発バスでの登山者がいなければ
望み通りのノートレースという事になりそうで満面の笑みを浮べながら歩き出しました。
が、予想していなかった事態に直面しました。
降雪の後の気温の高い日には枝に積もった雪が解けて降り注ぎ
ずぶ濡れになるという事を初めて知りました。
すぐに何とかなるのかなっと思いレインウェアを着なかったため
結果かなり濡れてしまいました。
これで風があったなら大変な事になっていたかもしれないので
今後は気をつけなければと思いました。
こういう事があるのが判っていて登山者が少なかったのでしょうか?
雪とは関係ありませんが途中で犬の「ウー」とか「グルグルゥ〜」に似た鳴き声を聞きました。
数分後にも再度同じ様に左側から鳴き声が聞こえてきました。
この時は犬のワンワン吼えかける声も同時に聞こえたため
しばらくの間は不安で雪道どころではありませんでした。
この鳴き声は今年始めに馬頭刈尾根を歩いた時にも聞いたのですが
何の動物なのでしょうか?
そんな事の後にもかかわらず、湯久保への分岐地点からのトレースも無く、
植林地帯を過ぎ念願の綺麗な雪道が見えてくると一気にテンションアップ!
サクサク、キュッキュッした雪を踏みしめながら富士山や三頭山を眺めて
早くも「来て良かった〜」感に浸りました。
その後も2箇所程、標識やロープが無かったら道迷いしたかもしれない場所や、
大岳山を眺めながらのトラバースで、どこに足を置いたら良いのか?
この下に地面はあるのか?と緊張したりもしましたが、
全体としてはとても楽しい尾根歩きになりました。
しかし多くても脛までしかない雪道でコースレコード3時間弱の所を4時間もかけてしまった事から
「ももまで踏み抜きました。」「腰まで浸かりました。」などを事も無げに書いている方達の
体力や精神力の凄さと自分のショボさを思い知った尾根歩きでもありました。
一度避難小屋でトイレを使い山頂へ向かいました。
山頂は誰もいない貸切でしたし、夏しか登った事が無かったので
落葉時の眺望が期待以上だったのでとても楽しめました。
空がもう少し青ければとか富士山が見えなかったなどと
不満を言えばキリが無いので今日はこれで良しとします。
じっくりコーヒーでも飲みたかったのですが、前半で随分と時間がかかったことから、
早めに下山することにしました。
体験の森への登山道は無積雪期には登りも下りも経験があったのですが、
これ程急だったかなぁ?と首をひねりながら何度も尻餅をつく始末で、
新雪初心者っぷりを見事に披露いたしました。
一応山頂で装着したチェーンスパイクはまったく効かず
8本爪くらいは準備しなければならいのか
歩き方に問題があるのかを考えることになりました。
かかとを強く打ちつけその後のズリっとする状態に備えながら
バランスを取る、そんな感じが1番うまく歩けるようだったので
そうして歩いて行きましたが、
直前に付いたと思われる6本爪の靴跡が安定しているのに比べて
私の足跡が不自然に深く付いていてかつ滑っている事などから
まだ何かがおかしいようですが今日のところは良く解りませんでした。
根本的に凍結しているならいざ知らず新雪で滑ること自体が問題なのでしょうか?
2度目に林道と交差するあたりで突然太ももの後ろが攣りかかってしまいました。
今までこんな事は1度もありませんでしたのでどうした物かと思いましたが
しばらくじっとしているうちにピクピクするのも治まりましたので
そこからトチノキ広場までは林道をソロリソロリと歩いて行きました。
トチノキ広場で一休みしながらこのまま舗装道路を下ろうか
沢へ降りようか迷いましたが何とかなりそうなので栃寄沢経由で行く事にしました。
沢には2人分の足跡がありましたので、1回ミスコースしただけで歩く事が出来ました。
さすがに慎重に歩いたので岩場で滑ったり転んだりはありませんでしたが、
1度だけ斜めに架かっている橋で滑りかかってヒヤッとしましたが大事には至りませんでした。
この季節では滝が凍結しているという事は無いようでその点では残念でしたが、
深とした雪の栃寄沢は別の趣きがあり足に無理をしてでも歩いて良かったと思いました。
その上幸運な事に2人分の足跡だと思っていたのが、トレースをつけた方が
途中で引き返した1人分の足跡だったらしく、
最後の方でもう一度ノートレースの道を歩く事が出来ました。
沢を抜けて帰り支度をしてのんびりと舗装道路を下りバス停に着くと10分後にバスがきました。
これも幸運な事でした。
今日は良い事も悪い事も含めて経験や勉強になった素晴らしい一日でした。
【今度は膝まで踏み抜いてみたい!】
山頂でサーモス山専ボトルがあれば手軽にコーヒーが淹れられるのにと思ったり
その他いろいろ今日は自分の欲の深さや際限の無さに呆れた一日でもありました。
あっ、また湯久保尾根ですね
最初につける足跡って、本当に楽しいですよね。うわ〜分かる分かる!って頷きながら読んでしまいました。雪があるっていうだけなのに、なんでこんなにはしゃいじゃうんでしょうね〜。
雪の山を満喫できるのもあと少し?また楽しめると良いですね!
雪みちの歩き方のコツ…私も知りたいです。
ikuzouさん、こんにちは。
ハイ、また湯久保尾根なんですよ
しかし今回は選択理由が大好きな尾根に対して申し訳ないモノだったので、
尾根が気を悪くしているんじゃないかとヒヤヒヤしています。
1月の終わりの頃に私が塔ノ岳で始めての雪道歩きを体験してホワホワしていた日に
ikuzouさんは浅間峠でトレースの無い道を歩いていましたよね、
あのレコを読んだ時は自分も何度も歩いた身近な場所でノートレースの道を歩けるなんてっと、
とても羨ましく思ったものです。
ですから今回念願が叶っての雪道歩きで少々はしゃぎ過ぎてしまいましてお恥ずかしい限りです
もっともあの時点で私がトレースなしの雪の前に立ったとしても、固まって動けなかっただろうと思いますので、
山の神様は私に必要な経験を段階を経て与えて下さったのかなっと、今は思っています。
雪の季節が終わっても春を感じながらの山行きや
新緑の季節にしか見る事の出来ない色に囲まれる山行きなど
山の楽しみは尽きませんね。
もちろんその季節にも湯久保尾根には行くつもりです
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する