鳥海山クラシカル 二ノ滝口から長坂道へ
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- GPS
- 09:51
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,647m
- 下り
- 1,544m
コースタイム
- 山行
- 8:37
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 9:51
月山沢渡渉点 9:20-30
T字分岐 10:20-30
吹浦口・長坂道分岐(昼食) 12:30-50
笙ヶ岳 13:20-35
ガラ場 14:45
一ノ滝駐車場 16:30
天候 | 晴れ 稜線部はガスも |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●危険箇所はありません。全て一般ルートですが、月山沢の渡渉は増水時不可です。 ●登山ポストは一ノ滝駐車場にあります。お手洗は一ノ滝駐車場と御浜小屋にあります。 ●ガラ場〜渡戸間は少しヤブっぽくなっていますが、道形がはっきりしているので迷うことはありません。 ●千畳ヶ原に上がったところから、お花畑がずっと続く。目につくのはニッコウキスゲの黄色。木道脇は、イワイチョウ、キンコウカ、トキソウ、ミヤマリンドウ、トウゲブキなど。千畳ヶ原を超えて稜線に上がると、鳥海山が誇る多種多様の高山植物が咲き乱れている。低い山ではすでに終わった、ハクサンイチゲ、チングルマも大群落を作っている。一方で盛夏から晩夏の花、ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、トウゲブキ、ハクサンボウフウ、ニッコウキスゲ、そしてチョウカイアザミもあちこちに。 ●笙ヶ岳付近は、ニッコウキスゲの群落があちらこちらに。一峰、二峰、三峰、岩峰など、ピークを越えるたびに山頂のお花畑に思わず声が上がってしまう。 ●下山後の温泉は酒田市旧八幡町にある八森温泉ゆりんこ(\400)に行きました。 |
写真
感想
*鳥海は東北の最高峰。最も美しい山であると同時に、変化に富んだ火山地形を持つ広大な山域でもある。高山植物の豊富さ、固有種の多さもおそらく東北ナンバーワンだろう。ブルーラインや湯の台林道を使い標高1000を超える登山口から出発すれば、日帰り可能であり、夏は多くの登山者を集めている。外輪の稜線は、このシーズン渋滞が見られるほど。
*いつか、この鳥海を下から登りたいと考えていた。由緒ある信仰と修験の道は、長坂道、万助道、そして今回使った二ノ滝口だろうか。エリアマップでは長坂道について「ひたむきな登り。水場はない」と記されており、二ノ滝口については、「月山沢の徒渉は困難な場合もある、迂回路なし」とある。なかなかビビらせてくれる。新山までは無理だが、主稜線に登りあげたい…
*鳥海がホームだったmokkedano氏といろいろと作戦を考える。はずせないのは千畳ヶ原散策。そして鳥海湖から御田ヶ原へ向かうトラバース道のニッコウキスゲ。未踏の笙ヶ岳である。では二ノ滝から上がり、扇子森、御浜を周回して笙ヶ岳。そして夏場はきつい長坂を下りで使い、最後に渡戸から尾根越えで一の滝に戻りましょうと、決定。距離は18キロ弱、標高差は1600強か。熱中症にならない程度に体温抑えて登りましょう。
*月山沢徒渉点までは、ブナの森と沢沿いの道を繰り返す。若いブナ林で森は明るい。沢にはいくつも大きな滝がかかり飽きずに登ることができる。月山沢は、暑い夏のせいだろう、水量が落ちて問題なく渡ることができた。気持ちのいいオープンな沢で、少し長めに休憩をとる。
*鳥海の秘境であり楽園である千畳ヶ原は、画像のとおりの場所。昨夏、このT字路標識で休憩した。二ノ滝口を示すT字の下の線の先には、視界の果てまでうねうねと木道が続いている。ここを登ってくるのはどんな人なのだろうかと思った、その場所に今自分は腰を下ろしている。さわさわと渡る風に草原が波打っている。青空と白い雲と、遮るもののない大草原。それを取り巻く外輪山と笙ヶ岳、鍋森、扇子森の西鳥海山群。聞こえるのはウグイスとヒバリの声だけだ。
*鳥海湖直下のトラバース道で今日初めて人に会う。そこからは百花繚乱の道だが、同時にすごい人出。御浜付近で昼にしようと思ったが落ち着かないので、そのまま笙ヶ岳へ向かった。三峰、二峰と過ぎていくにつれ、人が激減し、笙ヶ岳山頂ではついに一組お二人に。ここでゆっくり休憩をとることにした。残念ながらこのころにはガスがあがってきて、大展望は得られなかったが、ぐるっと回ってたどり着いた笙ヶ岳で、とっておきのドリップコーヒーで乾杯。
*下山の長坂道、快適な下りだと思ったが、200ほど降りると雲の下にでてしまい、そこからは灼熱地獄となった。草原帯と灌木帯が繰り返し、日を遮るものが無い。立ち止まって給水するのも苦痛だが、このままだと干からびてしまう。「kiyoshiさん、顔が真っ赤ですよ」と言われた。なんとかガラ場から左折し樹林に逃げ込み、藪の急坂を下りて、渡戸の徒渉点でようやく生き返る。とても真夏には登りたくないね。笙ヶ岳山頂からはこの長坂道、誰ひとり会わない。登りも下りも、やっぱり修行の道だった(笑)
*mokkedano氏、淡々とクールな登りで、ますますパワーアップしており、ついていくのやっと。ちなみに同じ干支だったりする…
今回はkiyoshiさんのご希望で、私の故郷の山・鳥海へ。なかなか歩く機会のない「山麓からの鳥海山」をご案内することにしました。
真夏日となるの予報なので、沢音も涼しげな二ノ滝口を登りに使い、長坂道は日本海と庄内平野を見下ろしながら下りに使うプランをご提案。千畳ヶ原の草原と鳥海湖、笙ヶ岳と見所も満載のコースです。
個人的には鳥海は地元ゆえに「いつでも行ける」という意識があって、頻繁には足が向きませんでした。そんな思いが重なって二ノ滝口は18年ぶりですし、笙ヶ岳も昨年は到達できなかったので実に20年ぶりの登頂となりました。でも、意外とコース状況や風景などは覚えているものです。
鳥海山は鉾立や湯ノ台と新山を結ぶルートを外せば、滅多に他のハイカーと会うことのない静寂の世界が広がります。今回はその狙い通りで、千畳ヶ原や笙ヶ岳のお花畑などの絶景を心行くまで独り占めできました。
kiyoshiさんに淹れていただいたコーヒー片手に2人で静かに眺めていました。そう言えば何か足りないと思っていましたが、甘味を用意するのを忘れていました。だから後半はバテ気味だったのかも知れません…。
私はバテても、kiyoshiさんは「暑いねぇ〜(汗)」と言いながらもスタスタと足を進めます。とても前日に船形を歩いているとは思えません。前世はきっと忍者か飛脚だろうと思わせる健脚ぶりです。さすがは雪と青空が似合うジェントルマンです。ちなみに私はコーラとポテチが似合うメタボになってしまいそうです(涙)。
バテずに歩ければ、山の楽しみや安全性にも余裕が生まれるんですけどね。
コメント
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千畳ヶ原にあえて麓から登るとは
やられた気分です。
長坂道から登り二ノ滝に下るルートで
行きたくなりました。
暑いからと寝てるわけにはいきませんね。
こんばんは
昨年周回したときに、ここは是非再訪しようと思っていました。庄内だけが晴れるという変わった予報の日に偶然巡り会いました
真夏の長坂道、早朝に登りきってください。ジリジリと背中を炙られますよ
kiyoshiさん、mokkedanoさんこんばんは。
ここ最近あまりに暑いので、お二人が登るとしたらこの東北最高峰しかないと思いましたよ。(燧ケ岳ありますがね
実は僕も怪我をしなければ、鳥海山で涼んで来ようかと思っていたところでした〜
HITOIKIさんと同じで、このコース時計周りでですが
この暑さにバテることないとは、お二人ともさすがです。
僕はあまりの暑さに体が溶けてきました
tooleさんとmokkedanoさんの故郷だよ〜
超涼しかったです、上はね
我が家からはあまりに遠いし、下から登るので、初めて前泊しました。その割に出発遅いのはいろいろ事情があったのよ
誰もいない鳥海って…最高!
kiyoshiさん、mokkedanoさん今晩は。
麓からの鳥海山、標高差を拝見したら1600m以上
千畳ヶ原って、いい所ですね、秋田に住んでいた時に、もっと山に行ってればよかったと、今さら後悔です
思われます
秋田にも住んでおられたんですね。
どこからでも見える鳥海山、本当に見てよし登ってよしの山ですね。何より美しい…
MSFANさん、私の記録みて後悔しないでくださいよ〜まだまだあちこち登れるじゃありませんか。千畳ヶ原は、湯の台からだと、すぐですよ、途中に幸次郎沢ってちょっと難所あるけど←大したことないです
娘と孫がさっき帰省して、てんてこ舞いしてます〜
こんなすばらしいコースもあるのですね〜
秋田側の夏道コースしか知らないので、ガイドブック片手に楽しませていただきました
御浜からは鳥海湖の向こうに草原が見えますが、千畳ケ原はその奥なのですね。こんな静かで広大な世界が広がっているとは・・大白森〜乳頭〜秋田駒に続き、お二人のルート選定にはまたまた脱帽です
独立峰だけど変化に富んでいろんな姿を見せてくれる鳥海・・山頂に立つことにこだわらずとも、もしろそれ以上に充実した山登りができますネ
今回はスマートなmokkedanoさんの姿が多かったのも新鮮でした
いつもは私をクマよけにして、前を歩かせるんだけど、今回は地元なので先頭に立たざるを得なかったわけです〜
今回のように山頂スイーツさえ控えればメタボ街道に進むことはないと断言できますよ
これで山頂まで届けば、スーパーなんですけどね。私の足では無理なんです
私の頭の中では「千畳ヶ原は万助道を登りきった所」という固定観念があって、麓から歩くのが当たり前になっています。
その分、余計に価値ある風景に見えてきますよ。
私もまた長坂を登ってみたいのですが、へタレなので秋になってから考えます
いくら鳥海でも、麓から登るとさほど涼しくないですよ。低山ハイクのロングバージョンみたいですよね。
でも、森林限界上に吹くひんやりした風の有難味はかなりのものがありますが
あまりにも暑くて水分を3醗幣緇暖颪靴討靴泙い泙靴燭
千畳ヶ原は一言で表せば「楽園」でしょうか。
メインルートから外れて鳥海湖を周回する方はいても、千畳ヶ原まで下りてくる方はまずいませんからね。とても静かですよ
秋の黄金色に染まった草原も見事です。後悔なさらずに、今からでも是非行ってみて下さい
kamadamさん、こんにちは。
きっとkiyoshiさんの撮り方が上手だから、最近出てきたお腹周りが目立たなかったんでしょう
今回はkiyoshiさんに突付かれながら前を歩きましたよ。お陰さまでクモの巣には引っかからずに歩けました
鳥海の頂上(新山)を目指す方は山麓のブナ林や湧水群には目もくれず高山帯から歩き始めますからね。この山域の至宝は裾野にも十分にあります。
kamadamさんも機会があれば是非訪れてみてください
kiyoshiさん、mokkedanoさん、こんばんは。
6月の南蔵王といい、今回の鳥海山といい
コースは違えど同じ日に同じ山を登っていたなんてビックリです!
三度目はお会いできるかもしれませんね。
鳥海はmokkedanoさんの故郷なんですか。
いいですね、毎日四季折々の鳥海山を眺めていたなんて
このコース、いいですね。
滝があるし、草原もきれいだし。
いつか行ってみたいです。
それでは、また
miki122さん、私も奇遇だなあ〜と
お二人は月曜が休みのようなので、mokkedanoさんとの遭遇確率はきっと高いでしょうね
お二人の記録を見ると、鳥海湖周辺で、微妙なすれ違いな2回あったような。私たちがお昼とったのが、鳥海湖下周りと笙ガ岳ルートの三叉路のすぐ向こうだったので、食べる場所ずらしてたら、お会いしてたかも…
mokkedanoさんの地元で鳥海湧水群の水で育ったそうですよ
千畳ヶ原は、湯の台口からだと、新山との周回とれますので、次回にご検討くださいね。素晴らしい場所です
kiyoshiさん、mokkedanoさんこんにちは。
自分事で忙しく2記録見逃していました
今回はお二人で東北の最高峰
長旅お疲れ様でした。
山・沢、花・湖・雪と盛りだくさんの山行
堪能させて頂きました。
山行きたいです?
今沢歩きから脱却出来ずにいます。
鳥海は下から登るといろんな貌を見せてくれました
東北では超メイジャーですが、探せばいくらでも静かなコースが見つかりますね。沢から上がればもっとでしょうけどね
娘と孫の里帰り、二日目にしてようやく抱っこできましたよ、とっても賑やかです
私も何となくニアミス多いなと思っていました。
そのうちどこかでお会いできるかも知れませんね。私は福島の山にも興味津々ですし
私は酒田の育ちなんです。毎日鳥海山を仰ぎ見て育ちました。余所の方にも自慢したくなる、眺めても歩いても良い山です
コースは秋田側も含めてたくさんありますから飽きることはありませんよ。季節やルートを変えてまたいらしてくださいね
全く個性の異なる二つの登山道を繋いだら、こんなに変化に富んだ面白い山旅になりました。本当に盛りだくさんです
次はどこを歩こうかと、山行の余韻に浸りながら妄想しています
毎年思うのですが、今の時期は沢ヤさんがとっても羨ましいです。水辺を涼しく歩けていいなぁ、と。
またkazikaさんの沢の記録、楽しみにしていますね
この夏、一番楽しみにしていた記録なのに拝見するのが今頃になってしまいました。
百花繚乱に修験の道。素敵なコースですね。稲倉岳も笙ヶ岳にも惚れ惚れします。
kiyoshiさんは青空のもとでの草原歩きがよくお似合いです。
mokkedanoさんは高山植物と真っ白な雪がよくお似合いです。
yamaya7さん、体調はいかがですか。
もう良くなったかな。仕事忙しくて夏バテしてたんじゃない
笙ヶ岳付近でヤマヤさんが飛行機ポーズとった岩、二人で探したんですが、特定できず
私も超多忙週間となり、土日とも働いておりました。今度の週末からようやく休みとれますよ
しょうがないので夜、孫と遊んでました。船形のほうでね
とっても良いコースでしたよ。
昨年のyamaya7さんのルートを思い浮かべながら歩いていました
yamaya7さんは夏の家族サービスで忙しいでしょうか?
機会があれば夏山レコもお待ちしてます
本当に鳥海山 美しい いや麗しいですね。
見てよし、登ってさらによし。納得の写真の数々。
よく目にする夏の鳥海山とは一味違ったこのルート、行きたくて山のむしがムズムズします。
水場なしの、麓スタートはこの暑さで多少腰が引けるところではあるのですが
それにしても東北の山は山頂にこんな広い世界が!っていつも驚かされます。
まさに二人で空中楽園周遊。
雪の鳥海山もよかったけれど、波打つ草原に身をおきたいなぁと思ってしまいました
mokkedanoさん、全然メタボじゃないです
kiyoshiさんはさらにさらにジェントルマン。山頂での立ち姿素敵ですね〜
になってるかも〜
メタボもさることながら、mokkedanoさん、いつもはヘタレを装っているのに、
『私の頭の中では「千畳ヶ原は万助道を登りきった所」』とか、『この山域の至宝は裾野にも十分にあります』とか、キメてくれましたね〜
鳥海は巨峰ですので、歩きごたえありますね。
mokkeさんに、また新たなルートを案内してもらうかもしれません
今回は定番ではないコースで歩いてみました。
まあ、kiyoshiさんが定番コースを望むわけがありませんね
長坂道は樹林帯には何箇所か美味しい水場がありますので、それほど心配することもありませんよ。海を見ながら高度を稼ぐのも楽しいものです
↑でkiyoshiさんが何か仰っていますが、話半分に聞いておいてください。私がヘタレということに変わりありませんので
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