阿武隈川源流継続遡行 吹上沢 白水沢右俣 大白森沢 白水沢左俣右沢
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- GPS
- 09:48
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,449m
- 下り
- 1,416m
コースタイム
- 山行
- 5:16
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 6:04
天候 | 4日 晴れ 5日 晴れ時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■吹上沢遡行 体感1級上 ラバー◎ SBなし 倒木多い 白水の滝から入渓し、滝上の堰堤を越えると930mで左岸から吹上沢が出合う。 明るい渓相で特に難所は無く、登りやすい小滝が続く。 大きい滝は10m級が1個と6mくらいの直瀑が1個あるが、直登出来る。初心者などにはロープ練習などに適している。 終盤に堰堤が4つ続くがどれも巻きは容易である。 4つ目の堰堤を越えて、下降に使う白水沢右俣に移るのだが、計画の段階では地形図を見て1380m辺りから右岸の尾根を乗っ越して白水沢右俣に降りようと思っていたが、実際歩くと獣道や薄い踏み跡などがあり、藪の薄い方、歩きやすい方へと自然と導かれ、尾根伝いに下降しながら白水沢右俣へと下降出来た。 ■白水沢右俣下降 体感1級 ラバー◎ 今回、白水沢右俣の下降は2回使用した。 1回目と2回目で上部の下降ルートは右と左で違うが、どちらも平凡であり難所はない。 大白森沢からの下降で使った枝沢の上部に、ナメ滝が何個かあったくらいである。 ■大白森沢遡行 体感2級 ラバー○ SB上部に1箇所 白水沢右俣の1070m右岸から出合ってる沢が大白森沢である。 大白森沢に入ると沢床が赤く変化するが、ここもラバーの効きは良い。 こちらも明るい印象の沢で渓相もいい。 小滝やナメを行くと程なく2段15m滝が姿を現す。 下段の5mは容易だが、上段の10mは直登は厳しそうだ。取り付くなら右壁だろうが、支点も取れそうになくかなり渋そうに見える。 すぐ右岸のボロ壁から巻けないかと思って少し取り付いたが、ボロボロ過ぎてダメ。 仕方ないので下段の滝をクライムダウンで降りて右岸のルンゼから巻いた。 この巻きは特別悪くはないが、初心者がいる場合はザイルを出した方がいい。 あまり上がりすぎず、灌木と笹茎を使ってトラバースすれば懸垂なしで降りられる。 沢に戻るとすぐに12mのカッコいい滝が現われる。これは水線左から飛沫を浴びながら快適に直登出来る。 1280mは明るい渓相の右へ。左は甲子峠に詰め上がるが、なんだか暗い感じに見えた。 右へ進むと相変わらずいい渓相が続き、登れる小滝も多くとても気持ちがいい。 源頭が近くなってきた辺りでボロボロの朽ち果てた堰堤が現れる。手前にブリッジがあったが、右岸から巻いて越えると1380mで二俣。 これを右へ入ると土管が現われ、すぐ上を甲子林道が走っている。ここで脱渓。 ■白水沢左俣右沢遡行 体感2級 ラバー◎ 今回遡行したのは1060mの白水沢右俣左俣の出合いから。ここから上は雪渓はなかったが、二俣から下流を見るとSBが架かっていたように見えた。 1110mで右沢左沢を分ける二俣。ここは両門の滝になっており、今回は右の4段30m滝へ進む。 4段30mは直登出来るが、ポイントで渋い部分もあり初心者がいる場合はザイルはあった方が安心だ。 1140m二俣は右へ入ると3段20mナメ滝。 ここも直登で越えたが、岩がかなり脆く、人の頭くらいのホールドもボロボロ取れてしまうので要注意。特に最上段の滝は傾斜もあるので特に注意が必要。最上段の滝は水線の右から巻き気味に越えるのも可能かと思う。 1240m二俣は右へ。何個か小滝を越えると源頭の雰囲気になり、そのまま薄い藪を漕いで登山道合流。 |
その他周辺情報 | 新甲子温泉 みやま荘 800円 |
写真
装備
個人装備 |
登攀具一式
泊り装備一式
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感想
阿武隈川源流域の地形図を眺めながら、どのように継続させて歩くのがいいか何通りものプランを練った。去年の同時期に南沢と白水沢左俣左沢をやったので、今回は本谷か一里滝沢か、それとも・・・。
そんな時間がたまらなく楽しい。
あまり記録は多くない吹上沢と大白森沢をからめた継続遡行に魅力を感じた。
どちらかを下降に使うルートも考えたが、初見なので出来ればどちらも遡行したい。
白水沢右俣は平凡との記録を読んだので、吹上沢と大白森沢を遡行したら、どちらもこの白水沢右俣を下降に使ってしまおうと思い付いた。
上部は扇状に右沢と左沢に分かれているので、これも都合がよかった。
実際歩いてみた感想としては、吹上沢は上部に堰堤が4つ続くが、明るい渓相でそれなりに楽しめた。1級上程度なので下降にも適している。
大白森沢は、期待を高く持っていなかったせいか思ってた以上によかった。迫力ある滝も続き、遡行価値は高いと感じた。もっと遡行されてもいい沢じゃないだろうか。
週初めの天気予報では日曜日の天気があまりよろしくなかったので、日曜日はそのまま白水沢を下降して終わるつもりだったが、週末になり日曜日も好天に変わった。
ならばと、最後はまだ未遡行の白水沢左俣右沢を遡行してフィニッシュとした。
こちらも登り応えがある滝もあり、二日目の最後の遡行を締める良き沢であった。
最後の下山に登山道を使ったのが少々味気なかったかもしれないが、そんなに詰め込んでもしょうがないだろう、充分だと自分に言い聞かせながらのんびり新緑の木漏れ日の中を下山した。
阿武隈川源流域、一本の沢から枝沢に至るまで遡行価値がある素晴らしい流域である。そのため、右俣左俣のみならず、そこから右沢左沢、さらに右左と名称を付けざるを得ないのだが、沢登りをやらない方々にとってはなんのこっちゃわからないだろう。ただそれだけ遡行者を魅了する沢が数多く存在すると言うことである。
阿武隈川源流遡行、残るは一里滝沢、そして最後になってしまった阿武隈川本谷。
近い将来、遡行するその日を楽しみに待ちたいと思う。
地域別アーカイブ
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コメント
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吹上沢もそこそこ楽しめるんですが、下山時にきれいなナメを下降すると、やはり白水沢を遡行したいと思ってしまいます。この遡行でも、白水沢のおいしいところを遡行してないのが、惜しいです。
大白森沢も気になりますが、やはり下山時、遠回りするのが敬遠されているのでしょう。ちょっと涼しくなった時期に行こうと思ってはいるのですが、タイミングは難しいです。
阿武隈川本谷は、滝巡りと割り切ってます。素晴らしい滝を眺めるだけも、悪くないと思いました。
そうなんですよね、今回のルートだと衣紋滝などの前半のハイライト部分が抜けてるのがちょっとネックでしたね。
以前のNYAAさんの吹上沢から白水沢右俣の記録拝見させてもらいましたが、詰めから白水沢右俣への下降に至るルート、実際歩いてみて納得しました。
地形図だけではわからない部分があり面白かったです。おそらくNYAAさんが歩いたルートとほぼ同じじゃないですかね。なるほどなぁとつぶやきながら歩いてました(笑)
本谷、見応えのある滝が多いみたいですね。楽しみです。
今回も色々参考にさせて頂きました。ありがとうございました😆
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