勘太郎山東尾根〜不老山〜三日月山唯念寺林道
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 1,184m
- 下り
- 1,114m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
その他周辺情報 | 不老山界隈の山域はオフロードバイクに荒らされている |
写真
感想
向河原バス停近くの橋を渡り、不老山東西山稜コースを沢沿いに進むとすぐ東屋がある。そこで沢を渡渉できる。前日に一日中雨が降り、地表は濡れていた。山肌に堆積する枯葉が濡れて滑りやすくなり歩きにくい。10分ほと登ったところで右の足首の下あたりが少しずつかゆくなってきた。しばらくは放っておいたが、にわかに刺激があり、異変を感じてズボンの裾をめくると靴の表面に一匹ヒルがいた! 叫びながら払いのけ、大慌てで靴を脱ぐと、靴下の上から頭を突っ込んでいるやつもいた! 咄嗟に素手でつかみ取り、靴下を脱いで確認したが、血が出るほどには噛まれていなかった。大急ぎでもう片方の靴や周辺を確認したが、そこらにヒルはいなかった。恐らく昨日の雨で、枯葉が堆積していた登り始めの場所で発生したのだろう。まったく油断していた。ヒルは気温15℃以上で多湿の環境で発生するとされる。それにしても私は常に2番手を歩くためか、よくヒルに噛まれる・・
素早くその場を離れて気を取り直し、断続的に続く急登を進む。真直ぐな尾根なので迷うことはない。この尾根は杉の造林地帯が多かった。個人的に杉の植林地を歩くのはあまり好きではない。暗いし丸太を転がしてあるため歩きにくい。広葉樹林帯の方が好きである。
11時半前に不老山山頂に着いた。約3時間。歩いているときは8℃前後、山頂は6℃前後で寒かった。6℃は寒い。ベンチとテーブルがあり、昼飯どきだが誰も来そうにないので昼食にした。バスは満員だったが、登山中は誰にも会わなかった。もう春だが、まだ寒いのか、年中登る登山愛好家しか山に入っていないようだ。しかも不老山は人気がない様子。確かに私もほとんど足を向けたことがない。山の地形が関係していると思う。
いつものチキンラーメンとおにぎりを食べた。おいしい。12時15分過ぎに出発。西に向かう。すぐに南へ向かう下山路と、西へ向かう世附峠・湯船山方面との分岐にあたる。世附峠方向に下っていくと、地面のそこら中に何かで掘り返したような道の跡ができていた。これは何だと思っていると、眼下の斜面にオフロードバイクで斜めに走ろうとしている人員が二人いた。遠くからも聞こえていたエンジン音はこれだったのか。てっきり伐採業者のチェーンソーの音かと思っていた。
バイクで縦横無尽に走り回っているため、登山道も掘り返されてふかふかだ。木の根も破られて痛ましい。「なんていうことを・・」と思いながら、急速に身体が緊張していくのが分かった。ゆっくり歩きながら、こちらにまだ気づいていないバイクの人員二名を凝視した。すると一人がこちらに気付き、難所に立ち往生しているもう一人に大声で「エンジン切って!エンジン切って!」呼びかけた。こちらを窺うようにして見る素振りなどから察するに、人道にもとる所業だということを頭では理解しているらしい。じっと人員を見据えながらゆっくり下る。向こうも通り過ぎるのを静かに待つ。義憤に駆られどうしたものかと思ったが、咄嗟には何もできなかった。
しばらく歩くと左に多少折れる下りに入り、その下には8〜10人前後のバイク集団がたむろしていた! さすがに一瞬たじろいだが、気合を入れて下って行った。彼らは(彼女も1人いた)そこここにバイクを倒し、急な坂を2人が競って登る、という余興に興じていた。丁度一人が登山道を下る我々に気付かずその下からバイクで登りだし、危ないと思っていると、バイクが途中で気づいて横にそれた。人員がそこらに座る間を腹を据えて通り過ぎたが、誰もこちらを見ようとせず、ばつが悪そうにしている雰囲気も感じた。けっこう中年らしき風情や崩れた感じの風貌も垣間見えた。背後からは「ここは登山道なのか?」というような会話も漏れ聞こえた。何事もなく黙って通過、といった感じだが、瞬間のこととはいえかなり緊迫した。
しばらくすると再び背後で大きな排気音が鳴りだした。これは放っておけないという義憤に駆られ、さてどうしたものかと相談して小山町役場に電話した。当日は日曜日で警備のおじさんしかおらず、「そんなこと言われても・・」というような感じだった。「警察に通報する方がいい」と言われたが、どうしても110番はできなかった。過去に110番する機会はなかったが、今回そのハードルの高さをつくづく思い知った。よほどの咄嗟の事態でもない限り、警察に通報するのは難しいと感じた。しかし山行の間中、ずっと気が重かった。
しばらく下ると世附峠に至る。ここまで車道が伸びている。そこから再び向かいの山に入り、しばらくすると世附峠にバイクの排気音が近づいてきた。まさに爆音である。奇声を挙げる者もいた。そんなに楽しいことがあるのか・・。
車道から山の中に車も入れる林道があるが、柵もあってないようなものであるためバイクは容易に入れてしまう。やつらは車道を下り、となりの山域に入っていった。排気音で分かる。先ほどの奴らの会話から、恐らく人のいない山域を狙って遊んでいるのだろう。用心して別の山に移動したのだ。我々が湯船山から明神峠手前まで歩き、18時に駿河小山駅に着くまでの間、ずっとやつらの排気音が山間部から聞こえていた。
久々に20疏宛紊睚發い燭燭瓩、二日後から両ひざが急速に痛くなった。ピーク時は手すりを掴まなければ階段も下りられないほど痛かった。久々に遠距離を歩いたことからの過労によるもので、幸いにも二日ほどで治った。ただヒルにやられた足首は、その後1週間前後はかなりかゆかった。
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