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Yamareco

記録ID: 5460996
全員に公開
沢登り
アジア

【台湾太魯閣】瓦郤ま(ワヘル溪)溯溪

2023年05月04日(木) [日帰り]
 - 拍手
tamoshima その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
06:18
距離
8.3km
登り
772m
下り
751m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:19
休憩
0:00
合計
6:19
10:02
379
スタート地点
16:20
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
白楊歩道駐車場に駐車。20台程度可。トイレあり。外水道あり。
その他周辺情報 【地名】
・瓦郤ま笋糧音は、ワヘイェルシー。日本語として読むなら、がこくじけい。
・日本統治時代の地形図には、ワヘル溪と記載。
【規制】
・太魯閣国家公園では溯溪が禁止されているが、台湾人は溯溪をしている。
その他詳細は下記にまとめてある。
https://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=3469
入渓してすぐに立派なゴルジュになる
2023年05月04日 10:29撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 10:29
入渓してすぐに立派なゴルジュになる
序盤から出てくる小難しい3m滝
2023年05月04日 10:31撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 10:31
序盤から出てくる小難しい3m滝
こんな落差50cm程度の滝が越えられず、左壁をエイドして小さく巻く
2023年05月04日 11:03撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 11:03
こんな落差50cm程度の滝が越えられず、左壁をエイドして小さく巻く
エイドクライミングの様子
2023年05月04日 11:08撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 11:08
エイドクライミングの様子
取りつくのが大変な2m滝
2023年05月04日 11:16撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 11:16
取りつくのが大変な2m滝
この沢の核心と言える10m滝
2023年05月04日 11:45撮影 by  SO-02J, Sony
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この沢の核心と言える10m滝
上記10m滝の左壁を登る山形
2023年05月04日 12:05撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 12:05
上記10m滝の左壁を登る山形
岩の造形が美しいゴルジュ
2023年05月04日 12:30撮影 by  SO-02J, Sony
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岩の造形が美しいゴルジュ
2つ目の核心と言える4m滝。フェルトソールでは歯が立たず。巻きは不可なのでラバーソール必携。
2023年05月04日 12:47撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 12:47
2つ目の核心と言える4m滝。フェルトソールでは歯が立たず。巻きは不可なのでラバーソール必携。
大規模な崩壊地の脇にある2段8m滝:岩が折り重なっており迷路状
2023年05月04日 13:50撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 13:50
大規模な崩壊地の脇にある2段8m滝:岩が折り重なっており迷路状
踏板が殆ど落ちてしまった鶯橋:大正十年竣工との銘があり、日本統治時代を偲ばせる
2023年05月04日 14:12撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 14:12
踏板が殆ど落ちてしまった鶯橋:大正十年竣工との銘があり、日本統治時代を偲ばせる
鶯橋を横から:まだワイヤーはしっかりしていそうに見え、ワイヤー伝いに渡れるかもしれない。
2023年05月04日 14:34撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 14:34
鶯橋を横から:まだワイヤーはしっかりしていそうに見え、ワイヤー伝いに渡れるかもしれない。
下山に歩いた台電歩道は、隧道が多く廃道好きには面白い
2023年05月04日 14:53撮影 by  SO-02J, Sony
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下山に歩いた台電歩道は、隧道が多く廃道好きには面白い
水没隧道もある
2023年05月04日 15:06撮影 by  SO-02J, Sony
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水没隧道もある
今ではすっかり荒れて崩壊地も藪も多いが、昔は正規の歩道だったらしい
2023年05月04日 15:15撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 15:15
今ではすっかり荒れて崩壊地も藪も多いが、昔は正規の歩道だったらしい
途中に穴のある変な隧道もある。もともとこうだったのか、崩れてこうなったのか。
2023年05月04日 15:30撮影 by  SO-02J, Sony
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5/4 15:30
途中に穴のある変な隧道もある。もともとこうだったのか、崩れてこうなったのか。
遡行図
2023年05月14日 13:41撮影
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5/14 13:41
遡行図

装備

備考 ・ラバーソール適
・ウェットスーツ推奨

感想

【計画の経緯】
 台湾でのメイン山行と位置付けていた三光溪周回が予想以上に手応えなく終わってしまい、さてどうしようと思い台湾の方に聞いてみたところ、登り応えなら瓦黒爾溪がお薦めとのこと。では、ということで、行ってみることに。
 宿泊した宿でいろいろイベントが発生し、良い記念になったので、遅めの出発。

【山行】
○遡行
 沢へのアプローチに使う白楊歩道は昨年の土砂崩れで途中で通行止めとなっており、観光客が少ない。沢登りを見られていろいろ話しかけられたりしても面倒なので、これは都合が良い。隧道を抜けたらさっさと沢に降り、遡行開始。
 ゴーロを少し歩くとすぐにゴルジュになり、早速厄介な3m滝が出てくる。最初つるつるの左壁を登ろうとしたが、つるつるすぎて断念し、滝心へとトラバースしてみることに。ホールドが細かく、スタンスはつるつるで悪いが、何とか突破。
 続く滝は直登できそうにないので容易に巻いて、その次は50cm程度の段差。だが、水流が強く、しかし突っ張るには幅が広く、厳しい。幸い、左壁にカムが決まるクラックがあり、巻けそうなので、あぶみを使ってトライ。しかしここも思ったより悪く、あぶみに加えてショルダーも追加して突破。後続は、あぶみに加えてA0。
 次の2m滝は、取りつきたいところにCSがあって取り付くのが難しい。左から小さく高巻こうとしたが、高巻いた後降りられず断念。戻るのもつるつるの岩で大変だった。結局、2回目のトライで泳いでCSに乗り上がるのに成功し、こっちが正解だった。なかなか、苦労させてくれる沢ではないか。
 少し進むと10mの滝が出てきて、直登は明らかに不可。しかし、好都合にも左壁に斜上クラックがあり、登れそう。tamoshimaトライするも、つるつる滑って登れない。山形に交代すると、流石、一発で突破。tamoshimaはフォローでも苦戦し、結局ゴボウ。本当に厳しいつるつる岩である。
 続く2条7m滝は容易に左から巻き、立派なゴルジュを泳いでいくと、見るからに厳しそうな4m滝。しかし巻きは極めて困難そうなので、まずはtamoshimaトライ。水流を横断して左壁に取りつくことには成功したが、岩がつるつるでフェルトソールでは勝負にならない。クライミングシューズを持参していた山形に交代すると、目論見通り一発で突破。クライミングシューズがあって良かった。tamoshimaはゴボウでフォローしたが、1度滑ってドボン。変に水流に飲まれたりはせずに良かった…
 3条3m滝は、小さいのにどこも登りにくそう。山形が時間をかけて左から小さく巻いたが、泥状の足場を踏み固めてあったため、tamoshimaは楽に同じところを登れた。なお、滝壺を泳げばシャワークライミングも可能そうだった。
 徐々にゴルジュは緩んでくるが、今度は右側に大崩壊地があり、巨岩が累積していて一筋縄ではいかなそう。ここはよく観察し、岩をくぐってから岩間8m滝の右側を登り、スムーズに突破。
 ここから少し進むとゴルジュはいったん終わり、見上げると廃吊り橋が架かっている。ここが脱渓点と聞いていた場所と分かり、体を十分冷やしてから藪を漕いで径路まで詰めあがった。

○下山
 この径路はかつて台電により使われていたという道で、荒廃しているが、昨年、藪刈りが行われたという記事を読んでいた。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid02PrXKXQxZAHegea7EzLMg6DGwMcs17U6JYSj6YX5ZwWdwmiNMtVKpEaVrQkZNWxotl&id=100006501573296
 鶯橋を少し観光した後、この径路を辿り始めると、まあ、藪も崩壊地もあるが、確かに辿れなくはない。所々廃隧道もあって、廃道好きとしてはなかなか楽しめる。飽きた頃には現役の歩道に出た。まだ時間もあるので、一応白楊歩道を通行止め地点まで歩いてみてから、駐車場へ。この駐車場、外水道があって靴などを洗えるので大変ありがたい。

【総評】
 非常に立派なゴルジュの中に、適度に登り応えのある多くの滝があり、美しさと厳しさを兼ね備える非常に遡行価値が高い谷であった。アプローチは近いし、下山路も野趣があって楽しめ、台湾北部へ行くなら是非登るべき沢である、と推薦したいところだが、一応禁止なので、その点は留意が必要である。

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