神室連峰 小又沢左俣
- GPS
- 11:34
- 距離
- 21.8km
- 登り
- 1,994m
- 下り
- 1,988m
コースタイム
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 9:37
- 山行
- 1:53
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:53
天候 | 14日 晴れ時々曇り 15日 曇り後雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
最上川水系 土内川支流 小又沢左俣 体感2級 ラバー向きだが滑りあり。水量平水 魚影薄い ■アプローチ 土内川右岸に付けられてる登山道を進み、雷滝を越えてから土内川へ入渓。 歩き出しから入渓まで90分程。 ■小又沢左俣遡行 土内川の入渓地点から少し下流に戻ると左岸から出合う沢が小又沢である。 小又沢に入ると早速ゴルジュ地形になり滝が続く。 ゴルジュ内にある3m、8m2条、6mは夏なら水線突破で楽しそうな滝であるが、濡れたくないので巻き。 河原とゴーロを挟むと、小滝やナメ滝が現れ非常に綺麗な渓相でテンションが上がる。 難しい滝はなく順調に進むと、10mの滝が現れた。 今回は右岸から小さく巻いたが、この滝は直登出来ると思う。 左岸からの立派な滝を見送ると710m二俣。 水量比は1:1でどちらが本流かわからないが、今回は左俣に進んでみる。 左俣に入ってからも滝は続き遡行価値の高さを感じさせる。8mのスラブ滝をフリクション登攀で越えると830m二俣。これを右に入り少し行くとまたもや10m級の滝が現る。 遠目から見ると巻きかなぁと思ったが、直下から見上げると容易に登れそうだ。 ただ中棚で水線を横断する必要があり、ちょっと躊躇したがフードを被り悲鳴を上げながら横断。上段は左から楽に登り落口に至った。 860m二俣を左に入ると次第に源頭の雰囲気になるが、小滝は相変わらず続き快適に高度を上げて行く。 細かな分岐は何個かあるが、今回我々は小又山の北側にある1230mの小ピークを目指して進路を取る。 最後は灌木の手強い藪を15分程漕いで稜線登山道に飛び出した。 小又沢左俣は荒れた区間もなくスッキリした渓相で非常に素晴らしかった。 夏ならどんどん水線に入り滝を直登して行けば中級者でも充分楽しめる内容になると思う。 ザイルは滝の登攀や巻きも含めて30m一本で足りる。 幕営適地はほとんどなく、沢の中で幕営するなら少人数で整地が必要になるだろう。 今回我々は泊まり装備で周回したが、足が揃ったパーティーなら充分日帰りで回ってこれると思う。 ■下山 稜線登山道を小又山を経由して南下したら、砂利押分岐から砂利押登山道へ入る。倒れた道標あり。 この砂利押コースは途中から沢沿いに道が付いており、渡渉を何度も繰り返しながら下降して行くコースである。 沢ヤは問題ないと思うが、登山靴ではかなり危険なので長靴等がいいと思われる。 対岸に渡る際にはピンテやペンキマークがあるが、分かりづらい場所も多く、視野を広く持って見落とさないようしたい。 最後は対岸の林道に上がるために土内川の渡渉があり、ここも水量が多ければ脛くらいまでは濡れるので対策が必要である。 稜線の砂利押口分岐から駐車地点まで120分程。 ■砂利押テント場 今回我々が幕営した場所は砂利押登山道の途中にあるテント場。 このテン場は昔からあるのだが、利用者はほぼいない。そもそも砂利押コースを歩く登山者が少ないので、このテン場を知る人自体が少ないのかもしれない。 サイトは草付きで平坦な場所もありまずまず快適だが、広い訳ではなくソロテンで3張りくらい。大型だと一張りくらいだろう。 水場は3分くらいの近くの枝沢から取れる。看板あり。 |
その他周辺情報 | 舟形若あゆ温泉 400円 |
写真
装備
個人装備 |
登攀具一式
泊り装備一式
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感想
水に入るのはナカナカきつい季節になりました。寒いと荷物は増えるし、巻くから時間はかかるし早くも暑い夏が恋しくなってしまいました。今年の夏は終わりが唐突でしかも一気に晩秋になったかのような雰囲気です。来週あたりには積雪しててもおかしくないような気さえして頭の中まで異常気象になっているようです。
今回の小又沢は天気を見ながら前日ギリギリに決めたうえ情報が少ないためまさに行き当たりばったりです。沢自体は短いので早めにテン場ついてゆっくり酒でも飲もうと目論んでましたが着いてみれば日没間近。やはり寒いので巻きが多いのと日の出が遅く日没が早い今の時期はナカナカ余裕がありませんでした。
沢自体は良い感じで滝が散らばり難所と言えるほどのところも無いので夏場だと目いっぱい楽しことが出来そうです。詰めもさほどひどくないのでもっと人気が出てもおかしくない良い沢でした。暖かい時期にまた訪れてみたいと思います。
この週末は和賀岳の沢に泊まりで入るつもりだったが、日曜日が早くから崩れる予報に変わってしまった。
確実に晴れる土曜日に日帰り一本にしようと思い、以前から計画だけはしていた神室の小又沢に転身となった。
毎度の事ながら、鶏氏からしてみれば直前で行き先が決まるパターンであり、突然神室の小又沢なんて言われて慌てて情報を探す姿が想像出来たが、この小又沢はネットの記録は皆無に近い。
今回で神室西面の沢は6本目だが、まともな記録があった沢は1本もなく、どれも私の興味本位の遡行である。
神室西面の沢に同行して頂くのは今回で2回目の鶏氏には、本当に感謝の思いしかない。
そして、日帰りで周回するつもりだったが、これまた前日に思い付いたのが、砂利押のテン場で幕を張る事。
日曜日は朝の9時頃から雨予報だが、砂利押のテン場からなら2時間弱で下山出来るし、多少降られても登山道歩きなので問題ない。
これはナイスアイデアと、ザックにたっぷりの夢と希望を詰め込み小又沢に降り立つ事となる。
地元山岳会の報告書には、小又沢は神室西面では屈指の沢とある。
地形図を見ても、深い切れ込みからハズレ沢ではない事は容易に想像がつく。
そして実際遡行してみると、その渓相の素晴らしさに思わず顔がニヤけた。
「やっぱりいい沢だった!来て良かった」
今の時期は中々水線に入る気にはなれないが、それでもその渓相の素晴らしさに気持ちは昂った。
グレード的には2級くらいなので中級者の方々には物足りないかもしれないが、序盤のゴルジュから始まり、いい間隔で現れる滝の突破は夏に訪れればもっと面白いだろう。
今回は左俣を遡行したが、来シーズンは右俣にも入ってみたいと強く思わされた。
土内川を砂利押の渡渉地点から入渓して雷滝まで遡行し、そこから小又沢に入り一泊で右俣左俣を遡行下降なんてしたら、素晴らしく充実した沢旅になる事は間違いない。
ずっと気になってた小又沢に今シーズン入る事が出来て嬉しかった。
同じ西面の黒滝沢も素晴らしかったし、やはり記録がなくても知られてない神室の素晴らしい沢はまだまだある。
次は朴沢辺りか。
ちょうど見頃を迎えていた稜線の紅葉と、砂利押のテン場から見上げた星空が、今回の沢旅をより一層思い出深いものにしてくれた。
素晴らしい2日間に感謝したい。ありがとうございました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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かなり沢登りで楽しめそうな沢ですね。このレポで登りに行くパーティがいそう。
魚影はありました?
砂利押の天場を使ったレポも初めてみました。快適そうですね
行きましたよー、この時期に笑
予想通り素晴らしい沢でした。
魚影は探しながら歩いたんですが、かなり薄かったですね。鶏氏が一匹だけ確認したのでいることはいると思いますよ。
テン場も快適でした✨
kozouさんも機会があれば泊まってみて下さい👍
キレイに整地されているのでとても使いやすいですがかなり狭いのでバッティングすると泣きを見そうです。ご利用の際はお気を付け下さい。
しっかし、寒かったべさ???
沢やる人のこの時期のテント泊ってど〜するんだべさ?
もちろん防水バックに濡れたらダメなものを入れてるんぢゃろうけど・・・
ちなみに今回はテントじゃなくタープにシュラフでした。私はモンの5番で相方が7番。これで寒くはなかったです。服なんかは極力濡らさないようには歩こうとは思ってましたが結局シャワーも浴びたし下半身は濡れっぱなしだったのて気合と根性で過ごす昭和スタイルでした。ちなみに今回はたき火は無しだったのでもう少し寒かったら地獄を見たかも知れません(笑)
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