金剛山植物観察会(H27_5月)


- GPS
- 05:39
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 874m
- 下り
- 866m
コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 5:38
10:37細谷分岐
12:40山頂広場(昼食)13:17解散
13:32お花畑
14:08山頂広場
14:21林道出合
15:14千早ロープェエイバス停前駐車場
歩行時間 5:35(休憩含み)
歩行距離 10.5km
高低差 461m
天候 | 小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
金剛山の植物観察会なので特に危険な箇所はありません。 |
写真
ミヤマガマズミ
レンプクソウ科
ガマズミ属
この写真では判りづらい
ですが、ガマズミの仲間
は、花序を上向きに付け
るに対して、オトコヨウ
ゾメは少し垂れ下がるる
のが特徴だそうです。
(F氏の説明)
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
時計
サングラス
タオル
カメラ
|
---|
感想
天候は、小雨。
伏見林道口のバス停付近に駐車、トイレ付近で集合後、伏見林道へ。
伏見林道脇の植生を観察しながら、細尾谷分岐からは谷沿いに登坂開始、
迷うことなく歩けますが、尾根道までは急な登りです。
尾根道に辿り着くと杉木立の開けた歩き易い登山道なります。
金剛山遊歩道に辿り着くと道沿いにブナ、杉の大木があり気持ちの良い道です。
国見城址(休憩広場)の金剛桜は、疎らですがまだ咲いていました。
広場で昼食後、雨が降ってきたので足場悪くなりそうなので観察会は解散となり
ましたが、私たちはカトラ谷のニリンソウ、ヤマシャクヤクを観察に行き、再び
国見城址に戻り、文殊尾根を下り伏見林道から帰路につきました。
観察会は、①「ムロウテンナンショウ」と「コウライテンナンショウ」の見分け
方、及び、②「ケクロモジ」と「ヒメクロモジ」の葉脈などの違い、③「ハナイ
カダ」の雄花と雌花の違い、④「ヤマトグサ」の雌花の開花順や受粉の仕方など
の学習、それと⑤「ブナ」の葉にしか付着しない可愛いピンク色をした小玉状の
虫こぶの「ブナハアカゲタマフシ」等を教えていただきました。
①テンナンショウは、花を仏炎苞が包むのですが、仏炎苞が様々に変化したり、
花序軸の先端部が棍棒状、あるいは先端が膨らんだり変化します。
「ムロウテンナンショウ」の仏炎苞は淡緑色で白いストライプが入っていて、付
属体の基部は太く、先端に向かって細くなります。
また、先端(マッチ棒の先)が丸く緑色に染まっています。
「コウライテンナンショウ」の仏炎苞は淡緑色から紫褐色まで見られます。
芦生の森で観察したものは、紫褐色でした。
淡緑色だと区別が付きにくいのですが、付属体の先端が乳白色です。(写真44)
②「ケクロモジ(ウスゲクロモジ)」と「ヒメクロモジ」の葉脈の違い。
ウスゲクロモジの方が葉湍に向かって蜜になっています。
葉は、ヒメクロモジの方が小さいようです。
③ハナイカダ」の雄株と雌雌株の違い
雄株の花は、一葉に数個、雌株の花は一葉に1個つきます。
④「ヤマトグサ」につて
ヤマトグサは,小さくて目立たない植物ですが、ヤマトグサ科に近縁の種があま
りない特異な植物で、世界に1属4種ほどで,日本には本種1種のみだそうです。
落葉樹林の中などに生える多年草で,雄花と雌花があり,ひとつの個体に両方付
き、風という媒体を花粉輸送に利用する風媒花で雄花の方がよく目立ちます。
雌花は小さく、写真では、判りづらいのですが、雄花の外花被片が反り返って、
雄しべを垂らしています。
⑤「ブナハアカゲタマフシ」ついて
ブナの葉にしか付着しない可愛いピンク色をした小玉状の虫こぶだそうです。
タマバエの幼虫が中にいて、表面は淡紅色の柔らかな綿状の毛で被われています。
美しい虫こぶなのですが、背中がかゆくなるような気がします。
ブナの森で見ることができるのは、4~5月の間だけで、幼虫が羽化すると、虫
こぶは地上に落下するようです。
⑥ホウチャクソウとミヤマナルコユリ
ホウチャクソウとミヤマナルコユリは、見た目は判らないですね。
私もしっかり間違えましたから、Fさんの指摘で調べて見ました。
・ホウチャクソウ
茎は上部で分枝し、葉は互生。
枝先に淡緑白色の花が1~2個垂れ下がって付きます。
・ナルコユリ
茎はまるくて稜がなく、アマドコロのように根茎は節間が長いのに対し、ナル
コユリの節間は短いです。
葉腋に緑白色の筒状の花がふつう1~5個ずつ垂れ下がってつく。
・ミヤマナルコユリ
根茎は節間が短く、ナルコユリと違い茎に稜があります。
花柄は葉腋から斜上して2~3に枝分かれし、筒状の花が垂れ下がって 付きま
す。
⑦ミヤマガマズミとオトコヨウゾメ
ガマズミの仲間は、花序を上向きに付けるにたいして、オトコヨウゾメは垂れ
るのが特徴です。
・ミヤマガマズミ
葉は対生し、葉身は広倒卵形、短く尾状鋭端、基部は広いくさび形、縁には粗
い鋭鋸歯があり、葉表には星状毛または短毛があります。
花序を上向きに付けます。
・オトコヨウゾメ
葉は対生し、葉身は卵形、鋭尖頭、基部は広いくさび形、縁には粗い 鋸歯が
あり、葉表は無毛です。
花序は、垂れ下がります。
調べて分かれました、F氏に感謝。
「金剛山の植物に親しむ会」のスタッフの皆さん、案内と説明有り難うございま
した。
Fさん、Tさんもお疲れ様でした。
以下は、観察された植物
(第111回金剛山定例観察会の記録から)
[草花他] 34種
アオハコベ、ウワバミソウ、オオバタネツケバナ、オオチャルメルソウ、オウギカズラ、カンスゲ、カキドウシ、キランソウ、クサイチゴ、クリンソウ、
サワギク、ジロボウエンゴサク、タニギキョウ、タチツボスミレ、チゴユリ、ツクバキンモンソウ、ツルカノコソウ、ツルキンバイ、ナベワリ、ヌカボシソウ、ニョイスミレ、フタバアオイ、フタリシズカ、ホソバノアマナ、ホウチャクソウ、ミヤコアオイ、ムラサキケマン、ムロウテンナンショウ、ヤブタビラコ、
ヤマトグサ、ヤマルリソウ、ヤマブキソウ、ユキザサ、ラショウモンカズラ、etc(蕾、果実等も含む)
[樹木] 27種
アオキ、アブラチャン、ウスノキ、ウスゲクロモジ、ウラジロウツギ、エンコウカエデ、オオツクバネウツギ、オトコヨウゾメ、オオミヤマガマズミ、
カツラギグミ、コマユミ、コクサギ、コブシ、サルトリイバラ、タンナサワフタギ、ツリバナ、ツクバネ、ナガバモミジイチゴ、ニワトコ、ハナイカダ、
ヒメクロモジ、ヒメコウゾ、ミヤマガマズミ、ミヤマホウソ、ヤマブキ、ヤマグワ、ユクノキ、etc(蕾、果実なども含む)
たくさんのお花、整理が大変ですね(^_^;)
昨年の5月と比べて登場のお花はほぼ同数ですが
ダブっているのが少ないですね。
場所も違うから一概には言えませんが・・・。
勉強させてもらっています。
ダブっているのは
ウワバミソウ,クサイチゴ,クマシデ,クリンソウ,ツルキンバイ.ヒメコウゾ,
ヤマブキソウ
ダブればダブルほど記憶に残るのですが・・・。
昨年と略、同数なのですが、ニリンソウは終わりかけのようでした。
木本類で違ったものが見られました。
去年はオトコヨウゾメの花は見なかったような気が。
ナルコユリをミヤマナルコユリと身間違うし・・・・。
今回は散々でした。
救いは、風媒体の花で雌雄同株のヤマトグサを見たこと、ホソバノ
アマナを見かけたことでしょうか。
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