快晴の日向山
- GPS
- 06:40
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 929m
- 下り
- 924m
コースタイム
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 6:39
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されている |
写真
感想
待ちに待ったGWがやってきた。私事ながら3月にちょっとした体の不調があり、もう回復はしたのだが、この歳になるといつ何が起こるかわからないと改めて思った。登れるうちに山に登っておこう。しかし、5月初めに 2000m級に登る技術も体力も装備もないので、これまで何度か登ったことのある北杜市の日向山に行ってみることにした。今回は我らがリーダーの他に筆者の学生時代からの友人夫妻にも同行いただくことにした。友人夫妻は某有名登山ツアーに何度も参加しており、また筆者の記憶からすれば筆者などよりはるかに体力がありそうだが、本人たちはずいぶん謙遜して、「標高差900mは不安」とか言っていたが、なんの、登山中にヘロヘロになった回数なら絶対負けないぞ、と年寄りの病気自慢のような自負心を呼び覚まされた。まあ、そんなことで矢立石から登るという選択肢もなくはなかったが、矢立石登山口の駐車場は数台しか止められないので、駐車場が完備している竹宇神社の登山口から登ることにした。
まずは竹宇神社にお参りして安全を祈願した。いや厳密に言うと行ったけれど祈願はしてないかな。そして、先頭のリーダーに「ゆっくり頼むよ」と念押しして登山開始。早速後続の若者たちに追い越されたが、しばらく行くとその若者たちが「もう無理」とか言いながら戻ってくるではないか。え?まだ30分も登っていないのに? しかし、それから1時間後ぐらいに我々が休憩しているとその若者たちがすごい勢いて我々を追い越していった。あ、なるほど。おそらく急にもよおしたので登山口まで戻ったのであろう。筆者であれば迷うことなく、いやちょっとだけ迷ってから携帯トイレのお世話になっていただろう。一旦降りて登り返してくるだけの体力と気力があるということですね。若いっていいなあ。
その後も何人もの人に追い越され、それでもリーダーの確実なペースに先導されて約1時間。矢立石駐車場に到着した。ここで休憩を入れてから登山再開。途中、かろうじて残っていたミツバツツジに励まされたりしながら登っていくと、標高を上げるとともに木々がまばらになり、甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山が木立の間から見えてくる。そして、筆者の友人氏が左手に富士山が見える場所を発見した。ちょうど尾根を巻き気味に通過する場所で、筆者はこれまで3回登っているが気が付かなかった。さすが友人氏は写真に凝っていただけのことはあって撮影スポットに関する嗅覚が効くのかもしれない。そこで富士山を写真に収めてからさらに登っていく。矢立石からは10分の幾つという目印があり、これは何合目に相当するものなのだろうか? 5/10まではなかなか進まなかったが、6/10以降は結構早かった。いや決して筆者が元気になっちゃった訳ではないと思う。
さて、頂上近くなり、先に山頂に寄っていくことにした。日向山は雁ヶ原という山頂付近の場所が「天空のビーチ」として有名だが、山頂にはひっそりと三角点がある。そこで写真を撮り、せく気持ちを抑えて雁が原へと向かった。絶好の天気の下、雁が原では絶景が広がっていた。右には八ヶ岳。左に甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山。左奥へ進むと富士山も見える。親切な若者が写真を撮ってくれた。ありがとう。でも山が切れている・・・。写真に何を入れるのか、人それぞれに基準があるのでしょう。
雁ヶ原の甲斐駒ヶ岳よりの方でシートを広げて昼食をとることにした。筆者はカップ麺である。しかし、時間をちゃんと計らずに食べたい気持ちが先に立ったため、麺がほとんどほぐれていないまま食することになった。いわゆるバリカタだ。友人氏が「ハリガネ」や「粉吹き」もあると教えてくれた。いずれにしてもジャンキーな塩味がうまい。いや、食い物の話よりここでは風景が素晴らしさを書くべきだが、筆者の筆力ではとても表現できないので、読者諸氏には掲載された写真を見ていただくことにしよう。
雁ヶ原にはしばらく留まり、景色を堪能してから下山することにしたのだが、名残惜しくて八ヶ岳側の端の方にも行ってみて、金峰山の五丈岩などを見つけて喜んだりした。おもちゃのオペラグラスでもそこそこ役に立つことがわかったので、リーダーにその事を伝えると、「それ、今日5回目だよ」と指摘された。いよいよもって前頭葉が劣化しているようだ。
さて、下山に取り掛かってすぐに、友人氏が太ももの裏に違和感を覚えたため、リーダーがドラえもんのようにポケットから、いやザックの中から「芍薬甘草湯」なる顆粒漢方薬を取り出した。筋肉の攣り防止に登山番組で進めていたらしい。この効果だろうか、我々はその後問題なく順調に下山を続け、予定より1時間ぐらい早く登山口に辿り着いたのであった。ところで、ドラえもんはいろいろなものを取り出してはのび太くんにあげているが、あのポケットからはお金は出せないのだろうか? ドラえもんが本当にいたら、筆者ならまずお金を出してもらうなあ。でもそれって通貨偽造罪になるかしらん? ドラえもんがフィルム・ノワールか為替介入のニュース番組になってしまっては、良い子のためにはならないですな。
つまらない話はやめにして、下山したら早く温泉に行こう。この日は最寄りの尾白の湯にいくことにした。鉄分を思わせる赤いお湯が人気である。その温泉でゆっくり湯に浸かって地蔵岳の話をしているおじさんがいて、しきりに「オリベスク」と言っていた。あれ?「オベリスク」じゃないのかな?と思ったが、筆者は、ルーブル美術館にあるのが「サモトラケのニケ」なのか「サモラトケのニケ」なのかいまだに混乱するし、R・シュトラウスのオペラが「ナクソス島のアリアドネ」なのか「ナクソス島のアドリアネ」なのか分からなくなるので、もちろん修正することはしないでおいた。カタカナがちょっと違ったぐらいで温泉の気持ちよさが変わるわけではない。この後にはビールが待っている。うふ。(完)
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