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Yamareco

記録ID: 6926113
全員に公開
沢登り
栗駒・早池峰

禿岳西面 矢櫃沢

2024年06月15日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
05:05
距離
7.0km
登り
1,035m
下り
1,040m

コースタイム

日帰り
山行
4:33
休憩
0:33
合計
5:06
7:25
7
7:32
7:35
216
矢櫃沢入渓
11:11
11:11
5
登山道合流
11:16
11:45
44
12:29
12:30
1
12:31
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
禿岳の最上銚子登山口に駐車。林道奥側のスペースは4台程。
コース状況/
危険箇所等
最上川水系 絹出川 水無沢川 矢櫃沢

体感2級上 水量少ない ラバー△ 魚影なし 雪渓なし

■アプローチ
最上銚子登山口から林道を少し戻ると、沢に向かって降りていく林道があり、1つ目の短い橋の袂から楽に入渓出来る。
歩き出しから入渓まで7分程。

■矢櫃沢遡行
入渓した場所は二俣になっており、左は東ノ沢、右が今回遡行する矢櫃沢である。
壊れたミニ堰堤を越えて行くと早速小滝に迎えられ、いい渓相を醸し出している。
沢床や岩質は禿岳東側の沢と同じようで、ラバーだとヌメる。
堰堤を左岸から巻くと沢は伏流になり不安になるが、水流はすぐに復活する。

小滝を何個か越えると、やはり滝が出た。
最初に8m、10m。二俣を右に入ると8m、10m、10mと続き、ここまでがこの沢のハイライトだろう。
全ての滝が直登出来るが、滑りと脆さ、シャワーもあるので、ザイルのタイミングは慎重に判断したい。

その先の二俣を左に入るとゴルジュ地形になってくるが、滝は小滝だけで、ゴーロゴルジュの渓相だ。

あとは源頭かなと思って遡行を進めると、滑りと脆さが一層強くなってきた終盤に、やはり禿らしいいやらしい滝が何個か続き、慎重に丁寧に登る。
この辺りの突破がこの沢の核心か。

最後は水が枯れた沢型を追うとスラブが出現。
最初の枯滝を越えた後はスラブと灌木帯の境目を登り詰め、藪漕ぎ1分で登山道合流。
合流した場所は山頂の少し手前、1220m付近だった。

■下山は一般登山道を銚子口へ50分程。

アプローチ僅かで入渓。左は東ノ沢、右が矢櫃沢。
2024年06月15日 07:32撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
6/15 7:32
アプローチ僅かで入渓。左は東ノ沢、右が矢櫃沢。
矢櫃沢入口には壊れた堰堤だろうか。
2024年06月15日 07:33撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 7:33
矢櫃沢入口には壊れた堰堤だろうか。
おぉ、いきなり良いですね。
2024年06月15日 07:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 7:35
おぉ、いきなり良いですね。
いいねいいね。
2024年06月15日 07:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 7:36
いいねいいね。
堰堤は左岸巻き。
2024年06月15日 07:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 7:42
堰堤は左岸巻き。
ありゃ、伏流か。もしかして枯沢なんじゃないかと予想もしてたから不安になる。
2024年06月15日 07:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 7:44
ありゃ、伏流か。もしかして枯沢なんじゃないかと予想もしてたから不安になる。
すぐに水流復活。良かった。
2024年06月15日 07:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 7:46
すぐに水流復活。良かった。
そして滝も出た。やった。水線左が階段。8mくらいか。
2024年06月15日 07:47撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
4
6/15 7:47
そして滝も出た。やった。水線左が階段。8mくらいか。
小滝。滑りはある。禿岳東側と同じだが、タワシで磨けばラバーは効く。
2024年06月15日 07:49撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 7:49
小滝。滑りはある。禿岳東側と同じだが、タワシで磨けばラバーは効く。
「おぉ!」とホントに声が出ました。
10m。
2024年06月15日 08:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:04
「おぉ!」とホントに声が出ました。
10m。
水線の左右どちらも登れそう。右から行きました。見た目より簡単です。
2024年06月15日 08:04撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:04
水線の左右どちらも登れそう。右から行きました。見た目より簡単です。
二俣は右へ。
2024年06月15日 08:24撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 8:24
二俣は右へ。
8m。水線右から。
2024年06月15日 08:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:35
8m。水線右から。
10m。これはシャワーじゃないか!?
2024年06月15日 08:39撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:39
10m。これはシャワーじゃないか!?
暑いので喜んで突っ込む。
2024年06月15日 08:40撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:40
暑いので喜んで突っ込む。
さらに10m。やっぱり禿の沢にハズレなし。
2024年06月15日 08:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:50
さらに10m。やっぱり禿の沢にハズレなし。
中段から上。
2024年06月15日 08:52撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:52
中段から上。
小滝。
2024年06月15日 08:57撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 8:57
小滝。
ここは左へ。
2024年06月15日 09:00撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 9:00
ここは左へ。
右には滝が見えました。
2024年06月15日 09:00撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 9:00
右には滝が見えました。
こちらは進む左。こちらは小滝の連瀑。
2024年06月15日 09:01撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 9:01
こちらは進む左。こちらは小滝の連瀑。
油断してるとスリップします。
2024年06月15日 09:13撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 9:13
油断してるとスリップします。
側壁は高くゴルジュ地形だが、小滝しかない。
2024年06月15日 09:16撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 9:16
側壁は高くゴルジュ地形だが、小滝しかない。
小滝。水量は少ない。禿の沢はこれが平水。雨の後の方が面白いと思う。
2024年06月15日 09:20撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 9:20
小滝。水量は少ない。禿の沢はこれが平水。雨の後の方が面白いと思う。
V字を振り返る。
2024年06月15日 09:22撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 9:22
V字を振り返る。
稜線が見えます。暑い。
2024年06月15日 09:44撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 9:44
稜線が見えます。暑い。
うわ〜、出たよ〜。やっぱりすんなりは終わらない。ボロボロなのでパズルを解くように登る。かなり緊張した。
2024年06月15日 09:55撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 9:55
うわ〜、出たよ〜。やっぱりすんなりは終わらない。ボロボロなのでパズルを解くように登る。かなり緊張した。
また来た。慎重に登る。悪いです。
2024年06月15日 10:07撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 10:07
また来た。慎重に登る。悪いです。
ぎえ〜。ゆっくり丁寧にムーブを考えながら登りますが、もう腕がパンプ。
2024年06月15日 10:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
6/15 10:11
ぎえ〜。ゆっくり丁寧にムーブを考えながら登りますが、もう腕がパンプ。
振り返る。暑い。
2024年06月15日 10:28撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
6/15 10:28
振り返る。暑い。
また出た。ここに来て集中マックス。
2024年06月15日 10:30撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 10:30
また出た。ここに来て集中マックス。
なんとか直登しましたが脆すぎて悪いです。巻きも悪いと思います。
2024年06月15日 10:35撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 10:35
なんとか直登しましたが脆すぎて悪いです。巻きも悪いと思います。
源頭はスラブでした。
2024年06月15日 11:02撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 11:02
源頭はスラブでした。
振り返る。スラブが暑い。
2024年06月15日 11:07撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 11:07
振り返る。スラブが暑い。
藪漕ぎなしで登山道合流。素晴らしい。
2024年06月15日 11:11撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 11:11
藪漕ぎなしで登山道合流。素晴らしい。
お久しぶりの山頂。登山者と会話しながらゆっくりしました。
2024年06月15日 11:17撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 11:17
お久しぶりの山頂。登山者と会話しながらゆっくりしました。
神室連峰もほとんど雪がない。東面の沢も7月になれば入れるでしょう。
2024年06月15日 11:17撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 11:17
神室連峰もほとんど雪がない。東面の沢も7月になれば入れるでしょう。
遡行した矢櫃沢を見下ろす。
2024年06月15日 11:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/15 11:46
遡行した矢櫃沢を見下ろす。
一気に駆け下りて下山完了。暑すぎ。沢下降にすれば良かった。お疲れ様でした。
2024年06月15日 12:30撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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6/15 12:30
一気に駆け下りて下山完了。暑すぎ。沢下降にすれば良かった。お疲れ様でした。

装備

個人装備
30mザイル ガチャ類 ビバーク装備

感想

禿岳の沢登りとして対象となっている沢は全て東面に集中しており、雪崩で磨かれた急峻な地形は、登攀要素満載の遡行しがいのある沢を多く作り出している。

一方、最上側の西面は沢登りの記録は一切なく、東面の開けて明るい雰囲気とは逆に謎に包まれた流域となっている。
だが、禿岳山頂までは東面同様に短い距離で一気に標高を上げる。
地形図を見ると、その急な尾根に食い込むように何本か沢が走っており、実に興味深い。

以前、禿岳西面のバリエーション尾根を冬に何度か歩いた時にまず気になったのが、今回遡行した矢櫃沢だ。
滝はあるはずだと確信はしていたが、心配なのは水量。
元々禿岳は水量が少ない山域であり、渇水期には枯れる事もある。
矢櫃沢ももしかしたら枯れ沢なんじゃないかと心配したが、水量は少ないものの水は流れていて一安心。
そして思った通り、いい滝が続いた時は心躍った。
渓相も良い。禿らしい素晴らしい沢がそこにはあった。
そして終盤に現れた、これまた禿らしい癖のあるいやらしい悪滝の数々を前にした時は、口からは悪態が出るが、内心は何か嬉しさすら感じた。

禿の矢櫃沢は面白い沢だった。
大滝も無く距離も短いので2級くらいかと思うが、甘く見て2級上ってとこか。

禿岳山頂では、登山者と会話を楽しみながらのんびり過ごす事が出来て、より充実度は増した。
当初の予定では、物足りなかったら東ノ沢を下降しようと思ってルートを作っていたが、矢櫃沢だけでそれなりに満足したので下山は登山道を利用。

今週は家でゆっくりしようと思っていたが、真夏日となったこんな日に家にいる訳にはいかない。
いよいよ夏本番と行きたい所だが、来週末からはどうやら梅雨入りらしいので、梅雨前の貴重な一本となれば幸いである。

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コメント

禿にも矢櫃沢ってあったのですね。
mooreeさんのことだから、土曜日はどこか面白そうなところに行ってるんじゃないかと話をしていました。
禿の沢は詰めが一癖あって面白いですよね。
私も今期中には不動沢、小倉ノ沢を遡行しなきゃです💦
2024/6/16 23:45
団栗林 権蔵さん
矢櫃沢と聞くと、あの矢櫃沢を思い浮かべて背筋が少しピリっとしますが、禿の矢櫃沢も中々面白かったです😊
東面の沢の方が切れ込みは深いですが、雪渓ももはや消えてるんじゃないですかね。
記録楽しみにしてますぜ👍
2024/6/17 7:26
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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