金剛山:三大急登に挑戦! 石ブテ中尾の背↑ 想定外の事態が
- GPS
- 04:23
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,228m
- 下り
- 1,185m
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
【中尾の背】 ・取り付きまでのアプローチの沢歩きでルートがわかりづらい箇所がありました ・聞きしに勝る激登りが連続します ・六道の辻に出る前あたりで踏み跡が不明瞭となり、道なき道を登らなくてはならなくなりました(ルート取りを間違ったかもしれません) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
ツェルト
常備薬
保険証
携帯
サングラス
タオル
カメラ
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感想
「金剛山三大急登」と呼ばれるルートのひとつ、中尾の背をやってきました。
雨続き明けの日曜日ということで、おそらく多くの人が繰り出すだろうと早めに行ったのですが、6時前ですでに駐車スペースはほぼ満杯。何とか最後の1台という感じでさわんど茶屋のところに車をとめてスタートしました。
中尾の背は今回が初めてです。バリエーションルートというべきルートでしょうから、道迷いに気をつけなければなりません。舗装路の林道が終わってから沢沿いに遡行していきます。基本的に踏み跡はしっかりしていて、危険箇所もとくにありません。
が、もうちょっとで中尾の背取り付きというところまできてルートがわからなくなりました。遡行していた沢に木の枝がテンコ盛りになっていて行き止まりという感じで、沢の両側の崖には登っていく踏み跡にも見えるものがどちら側にもあります。
どっちかを登るのだろうか? でも、まだ中尾の背取り付けに到達していないからおかしいな? などとGPSを見ながら考えていたら、あとから3人組がいらっしゃり、あっさりとテンコ盛りの木の枝をくぐって前進して行かれました。なるほど、そういうことだったのかと、大いに助かりました。
しばらく進むと、中尾の背取り付けの三叉路に出ました。ほかの方のレコの写真で見覚えがあったのですぐわかりました。さあ、いよいよここから「金剛山三大急登」です。ザックから手袋を取り出して装着。木や岩、ロープなどをつかまなければ登れないでしょうから。
登り始めから急登です。いや、急登を通り越して激登りというべき急傾斜です。やはり木の根や枝、幹、岩、ロープ等つかめるものは何でもフル活用しなければなりません。ロープは体重を預ける前にしっかり固定されているかどうか確認していきます。もしほどけたりしたら真っ逆さまですからね。
中尾の背は聞きしに勝るハードさで、感覚的にはほとんど垂直の壁みたいに感じる部分もあります。もはや里山の山登りではなく、アルピニズムの様相を呈しているといって過言ではありません。北アルプスの穂高エリアに岳沢から前穂に登る重太郎新道というルートがあります。北アルプス三大急登のひとつですが、地面が岩か土かの違いだけで、傾斜自体は重太郎新道とほとんど変わるところがありません。「すごい道だなぁ」とつい、つぶやいてしまいます。
根っこをつかみ、枝をつかみ、ロープをつかんで体を引き上げていきます。金剛山でアルピニズム様の登山を味わえるとは! なんと面白いことか。体も案外軽く上がってくれます。ほかならぬ金剛山に鍛えられたおかげです。この分だと、またアルプスへも行けるかもしれないな、などと妄想が膨らみます。
金剛山は、千早本道みたいな道もあれば、こんなルートもあり、とても同じ山とは思えない多様性ですね。改めて驚きの山だと思わないではいられません。
ところが。好事魔多しの諺通りのことが生じます。なんと、途中から何やらおなかがムカムカしてきたのです。この不快な感触は・・・・・・覚えがあります。これは、あの葛城山撤退のときと同じではないか!(↓参照)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5584287.html
非常によろしくありません。あのときの経験からして、このまま無理して登り続けてもひどくなるばかりと思われます。何ということか。足は大丈夫なのに、まさかおなかがダメになるとは! とにかく早めに休憩をとるしかありません。
ちょうどG2ポイントに出たので、そこで休みます。困ったことになりました。どうしたものか。すでにかなり登ってしまったうえ、このド急傾斜をこの体調で葛城山のときのように引き返すのは困難と思われました。ということは、登り切るしかありません。ほかに選択肢はありません。だましだましでも頑張らなくてはならなくなりました。さっきまでの高揚感から一転、不安が心に広がります。
幸いなことに、15分ほど休憩したらムカムカが収まり、なんとかなりそうです。気を取り直して再出発。ペースを落とし、できるだけ体に負担がかからないように歩を進めて行きます。足を動かしてさえいれば、必ずゴールに到達するーー登山で得た教訓をこのときこそ心に蘇らせて自分を励まします。
その後、体調のほうは何とか維持できたのですが、再び問題が発生したのは六道の辻近くまできたときのこと。またルートがわからなくなりました。GPSと地図を見ると、六道の辻はすぐ上のようです。が、下っていく踏み跡(らしきもの)はあっても登る踏み跡がありません。
考えた末、斜面の道なき道を直登することに。これは「道に迷ったときは下ってはいけない、登る」という原則を一応踏まえた選択でもありました。結局、ほどなく太尾尾根からの道に合流し、六道の辻へ出ることができました。やれやれ。ここまできたら、もう道に迷う心配はありません。
帰りは、体の不調がまだちょっと心配だったので青崩道で下ることに。これもいつもより少しペースを落として無事帰着することができました。
今回はまたしても謎のムカムカに襲われ、一時はどうしたものかと途方に暮れましたが、まあまあ何とか山行を終えることができました。それにしても、膝が痛くなったり、ムカムカが起こったりなど、終始ベストコンディションで山歩きできることが少なくなった気がします。これが寄る年波というやつでしょうか。困ったものです。
そういうネガな部分も露呈しましたが(それはそれで教訓にはなるのですが)、今回はとにもかくにも金剛山三大急登のひとつを踏破することができました。それは素直に嬉しく思います。今回も金剛山に合掌です。
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