八丁平〜峰床山〜チセロ山〜尾越湿原
- GPS
- 04:25
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 652m
- 下り
- 652m
コースタイム
- 山行
- 3:47
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 4:26
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
チセロ山からの下降の尾根はca830mあたりで大きな倒木で塞がれており、慎重に迂回する必要あり 尾越湿原は道が不明瞭であり、ルート・ファインディングが難しい |
写真
感想
前日に続き、この日も晴天が続く。家内を伴って久しぶりに関西の山に出かける。久しくごご無沙汰してしまっている八丁平に向かうことにする。まずは車を尾越集落を過ぎたところで道路余地に停めて出発する。登山口となるニノ谷管理舎までは20分程で到着する。
ニノ谷から登山道に入り鬱蒼とした植林に入る。わずかに差し込む木漏れ陽が林床の苔を輝かせていた。再び林道に合流すると、林道を右手に進む。すぐに広々としたヘリポートに到着する。なんのためのヘリポートかと思うが、八丁平を縦断して久多まで林道を延伸する工事のためのものだったのだろう。
ヘリポートからは周囲の展望が大きく広がる。その奥では楓の樹が一際いろ鮮やかな紅葉を見せていた。なだらかな雑木林の尾根を辿るとすぐにp916のピークに到着する。ピークの周辺に広がるリョウブの樹々は既に葉を落としていた。p916はピークわずかに尾根を北東に降ったところに大きく開けた展望地があるのが魅了だ。正面には武奈ヶ岳と八丁平を挟んで対峙するca930mピークを俯瞰する。
ここからは左手の尾根に乗り換えて、八丁平の南西に下降する。周回路を時計回りに辿り、新心荘の跡地に至るとクラガリ谷の方から熊鈴の音が聞こえ、まもなく男女のカップルが到着される。周回路を進み、北西の谷から北側の尾根に乗る。空を通り過ぎてゆく羊雲の間から差し込む陽光が樹々の黄葉から煌びやかな透過光を降らせていた。
峰床山の山頂は展望が良いが、時折吹き付ける風が冷たい。山頂を辞してわずかに南下するとca920mの分岐に展望ベンチがある。ここで南に皆子山や滝谷山を眺めながら、ランチを調理する。この日は豚の角煮丼にザーサイを刻んだものを合わせる。食後はコーヒーを淹れ、チーズケーキと共に味わった。
ランチを終えると俵坂峠に向かって下降する。俵坂峠を過ぎるとチセロ山にかけてはナメラ尾根と呼ばれるなだらかな雑木林の尾根となり、まもなくチセロ山の北斜面を走行する林道に合流する。楓の樹々は少ないがところどこで紅葉が単調な樹林に彩りを添える。再び林道を離れてチセロ山の北尾根に入ると樹高の高い自然林による壮麗な空間が広がっている。唐突に樹々が疎に生えるチセロ山の山頂に飛び出すと明るい雰囲気ではあるが、ここは樹々が間伐されたのだろう。山頂から南の滝谷山や雲取山の展望を眺めて一休みする。
チセロ山の南の尾根に入るとすぐに東に展望が大きく開けており、蛇谷ヶ峰から権現山に至るまで比良の山々が一望のもとだ。尾根をさらに南下すると大きな倒木が完全に尾根を塞いでおり、左手の急斜面を巻くしかない。倒木を過ぎると途端に馬酔木の繁茂するやせ尾根となる。チセロ山までの尾根道とは異なりトレースが不明瞭であるが、尾根の形は明瞭なので道迷いの心配は少ないだろう。
チセロ峠にたどり着くとピーク・ハンター氏のプレートが峠の北側の灌木の幹に人目を忍ぶかのように掛けられていた。以前はもっとわかりやすい場所に掛けられていたが、誰かがかけ直してくれたのだろうか。チセロ峠から左手の斜面につけられて道を辿るとするとすぐに小なな谷に下降する。流れに沿って右岸を進むとすぐに正面に尾越湿原が見えてくる。
湿原には山からいくつもの小さな沢が流入し、複雑な流れを形成している。湿原の中がどこでも歩ければ良いのだが、二日前の大雨のせいだろうか、湿原の中はひどく泥濘んでおり、歩ける場所を探すのに難儀する。湿原の端を迂回するように辿り、最後は湿原を横断して道路に出ることが出来る。
車に戻り、いざ出発しようとすると思いがけない一波乱が待っていた。エンジンをかけてアクセルを踏んでも一向に車が前に進まないのだ。なんと道路余地の土が雨で柔らかくなっており、タイヤが完全にスタックしてしまっているのだった。JAFを呼ぼうにもここは全く電波が通じない。電波が通じるところまで行くには相当な道のりだ。すぐに自転車に乗ったサイクリストが通りがかり「お困りですか?」と声をかけて下さる。
電波の繋がるところでJAFに電話をかけて下さることを提案して下さるが、その前に民家に人がいないか見てきましょうと走っていかれる。完全に廃村になった集落ではあるが、なんと最初の民家の庭先に人がおられた。その民家のおじさんが頑丈なロープを出してくれ、軽トラックで車を牽引することを試みて下さることになった。
車をUターンするために林道を北上するが、なかなか車が戻ってこない。しばらくしておじさんが一人で歩いて戻ってこられたが、道路余地でUターンさせようとしたところがやはり泥濘んだ土で前輪がスタックしてしまったとのこと。この尾越の集落には公衆電話がある廃屋があり、まだそれが使えるかもしれないという一縷の望みに期待して再び道を歩き始めたところ、目の前に別の車が現れる。尾越のかつての住人の家に遊びに来たという若者三人組だった。軽自動車ではあるが車高の高い四駆の車であり、先ほどのおじさんが提供してくれたロープを結んで牽引してもらうと車は難なく道路に復帰することが出来た。おじさんの軽トラックもタイヤの下に何か挟んで無事、復帰されたようだ。
滅多に車が入ることのないはずの廃村によくこのタイミングで現れてくれたものだと思う。果たしてJAFを呼ぶことが出来たとしても2時間はかかったことだろう。それにしても車を停める場所には要注意である。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
下山後のハプニング、大変でしたね。
何はともあれ,無事脱出できたようでなによりです。
実は私も峰床山へ行く予定していて、検索していたところでした笑
紅葉が綺麗ですね!まだ間に合うかしら?笑
峰床山は初めてなので楽しみです😊
翌日(日量日)に八丁平にいらしたようですね。レコ拝見いたしました。
紅葉はゆっきーさん達がいらした時の方が綺麗だったかもしれませんね。この日は少し前は雨の予報でしたが、日中は晴天が広がる時間がながくて良かったですね。
もしもまた峰床山にいらっしゃることがあれば、宜しければお声がけください。ご都合があえばハナさんもいらっしゃることと思います
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する