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記録ID: 748348
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ハイキング
甲信越

本白根山に登る なんと槍穂も見えた

2015年09月22日(火) [日帰り]
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kariogaryu その他2人
GPS
--:--
距離
10.3km
登り
701m
下り
703m

コースタイム

日帰り
山行
5:07
休憩
0:00
合計
5:07
9:30
307
スタート地点(山頂駅)
14:37
ゴール地点(山麓駅)
ロープウェイで山頂駅まで出かけ、以後探勝歩道最高地点まで往復し、本白根展望所から富貴原の池を経て山麓駅に戻った。
過去天気図(気象庁) 2015年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
群馬 本白根山(2127)に登る

日時:2015年9月22日(火)   天気:晴れ時々曇り
コース:白根火山ロープウェイ〜中央火口(〜探勝歩道最高地点 2164.4m 往復)〜本白根山展望所〜鏡池〜富貴原(ふうきはら)の池〜ロープウェイ山麓駅
メンバー:3人

 本白根(もとしらね)山は白根火山の総称である草津白根山の南端に位置する山。国道292号線(国道最高点の渋峠を走り、また志賀草津道路とも呼ばれている)を挟んで北に湯釜と南に本白根山がある。両者の登山口である白根レストハウスは噴火レベル2のため立入禁止で国道もこの付近は17時から翌朝8時まで通行禁止だった。そのため本白根山へは白根火山ロープウェイの山麓駅からロープウェイを使って登るか、それとも歩いて登るより他はなかった。

 今回はロープウェイで山頂駅まで出かけ、その後はリフト乗り場から歩いて(コマクサリフトあり、片道400円)中央火口のコマクサ群生地を経て探勝歩道最高地点へと向かった。最高地点で一休みし展望を楽しんでいるとわずかばかり下がった場所から数人の話し声が聞こえたので何があるのか出かけてみた。するとなんと最高地点では見えなかった北アルプスの山並みが見えているではないか。思いがけない光景に出くわし思わず感動。それに彼らは山の名を特定しあっており私も仲間に入れてもらった。
 ところが登山道はここで終わっているのかと思ったら灌木帯の中に続いていた。ひょっとすると最高地点の奥に見えた、さらに高い山に通じているのではないかと思い歩いてみた。すると高い山への踏み跡はなかったものの灌木帯から急に明るいガレ場に出た。眼前には前回同様、北アの大パノラマが広がったが今度は今まで見えなかった槍・穂までくっきり見え、またもや感動。慌てて連れの2人を呼び寄せた。

 思いがけない大展望を楽しんだ後は、往路を引き返し次に本白根展望台に向かった。探勝歩道最高地点と本白根展望台との分岐(このあたり初めてだと晴れていても分かりにくい)から木製の階段を5分ほど登れば展望台。ここはロープウェイやリフトを使って登って来た人が多く登山者というより軽装のハイカーや観光気分の人がほとんどだった。山頂は火山特有の岩の堆積する裸の山で360度の大展望が得られるものの、向かいにある探勝歩道最高地点に遮られて北アルプスは残念ながら見えなかった。
 展望所で昼食をとり、その後は鏡池・富貴原の池を経由して出発点のロープウェイ山麓駅へ戻った。

 
 ところで今回登ったコースを詳しく説明すると以下の通り。

 まずはロープウェイで山頂駅まで出かける。高度を上げるにしたがって周囲の山々がどんどん見えてくる。ところが初めての山でさっぱり分からない。それでも歩いては見えない景観にすっかり興奮気味。わずか10分ではあったがそれなりの価値はあった。
山頂駅から広い道を2〜3分歩くとコマクサリフト乗り場であったが、リフトには乗らずここから右手の山に向かって歩いた。するとシラビソやアオモリトドマツなどの気持ちの良い針葉樹林帯に入った。思いの外、緩い上りでリフト乗り場の登山口からわずか15分でリフト降り場からの登山道と合流した(登山者であれば是非とも歩く事をすすめる)。
 ここからさらに針葉樹の灌木帯を7〜8分歩くと目の前が急に開けて大展望が広がる。目の前の水のない大きな窪地が中央火口でその背後の裸の山が本白根展望所である。

 正面に本白根の展望台をみながら中央火口を回り込むように下ると右手の砂地の斜面にコマクサの群生地が現れる。咲き終わった時季外れのコマクサがあちこちに見られる。その後少しばかり上ると探勝歩道最高地点と本白根展望所との分岐。ここは初めての場合、晴れていても分かりにくいので視界の利かないときは特に注意を要する。最高地点(あるいは万座方面)へは直進(右)する。平坦道を4分ばかり歩くと再びコマクサの群生地に出会い、この辺りから眼前に根子岳や四阿(あずまや)山を見ながら緩やかに10数分登
ると探勝歩道最高地点(2150)である。裸の山と灌木帯との境で小高い通過点と言った感じで
南西方向には少し高い山(三角点のある2165mのピーク)があるが登山道はなくおまけに密生した灌木のブッシュが続くので歩行は不能である。

ほとんどの登山者はこの最高地点で引き返しているようだが、天気が良ければ万座方面へと2〜3分下ることをお薦めする。するとガレの上の明るい展望地に出て北アルプスの連綿とした大パノラマに加え、その左端には槍穂までが見える。展望を楽しむと分岐まで引き返し、ここで右(東)に折れて木の階段を登る。するとわずか5分で本白根山展望所
でここも火山特有の小岩の堆積する裸の山(山頂一帯は中央火口を含め広大な裸の山)で360度(ただし北アルプスは見えない)の大展望が楽しめる。山頂は登山者よりも軽装のハイカーや観光気分で登っている人がほとんどだった。また鏡池経由ロープウェイ山頂駅まで2劼良玄韻盡られた。

 展望所から登って来た道とは反対方向(北東)に向かって少し下って再び登る。そして灌木帯の中の最高点に達するとどんどん下り始め展望所から約20分ばかりで鏡池への分岐に達した。ここで右(北)に折れてハイマツのトンネルなどをくぐりながら5分下ると水の清く澄んだ鏡池。ちょうど三瓶山の室ノ内池を思い出させるような感じで、多くの人々がのんびりと休んでいた。また池を取り囲む周りの樹林帯が色づき始めていたのが印象に残った。分岐に戻ると登山道はじき小尾根を越え木道の下りがしばらく続いた。そして分岐から15分ばかりでロープウェイ山頂駅と殺生方面(はじめよく分からなかったがロープウェイ山麓駅方面でもあった)との分岐に達した。

すると本白根経由本白根展望台(本白根とはどこなのか?)1.4 富貴原の池経由殺生方面 2.8辧―衢80分 白根火山ゴンドラ(ロープウェイ)山頂駅 1.0 の標識があった。したがってロープウェイ山頂駅には左の水平道に入り、山麓駅には右に折れるのである。

 したがって我々は山麓駅に向かうので右に折れた。するとダケカンバの多いトラバース道が10分近く続き、大きな尾根をまたいだかと思うとすぐ隣の尾根をどんどん下り始めた。
周囲はダケカンバの他トウヒやコメツガなどが多くなり、気分も爽やかになる。ロープウェイ山頂駅との分岐から40分近く下ると左手に富貴原の池が見えてきた。この池は鏡池と違って登山道のすぐ脇にあるが池には近づけずただ見るだけである。しかし景観は周囲の木々や草むらと融け合って素晴らしく絵になりやすい。


池の畔を歩き終えると少しばかり上り、その後は下りが続く。池より15分で暗い樹林帯の中の急な斜面を下降し始めた。道の両脇には長いロープがあり終わったかと思うと再び現れ、今度は苔むした滑りやすい露岩帯を下ったり登ったり。木の根っこも多く相変わらず暗くておまけに道幅は狭い(危険なほどではない)。10分ばかりで急斜と露岩帯の下りや上りが終わると再び明るい灌木帯に出た。すると小岩にぶっつかり赤ペンキにしたがって
登り、どんどん下ると明るい砂地の平坦地に出た(どうもこのあたり一帯が殺生河原らしく火山特有のガスが噴出していたように思う)。するとこの出口(登ってくると入口)に万代鉱・温泉街方面と本白根・富貴原の池方面との分岐の標識(道標)があった。ここの道標も初めての者にとって分かりにくく一体ロープウェイ山麓駅にはどちらなのか迷ってしまったが、とりあえず左に進んでみた。すると5分ほどで国道292号線に接し、ガードレール沿いに2〜3分下ると出発点の山麓駅に辿り着いた(したがって山麓駅から歩いて本白根山に登る場合は、山麓駅から国道を横切ってガードレールの中に入ってガードレール沿いに2〜3分緩やかに上る)。


追)鏡池は登山道から5分ばかり外れた所にある(道あり)。
  富貴原の池は池のほとりを歩くが池には立ち入れない。

 ロープウェイの営業開始時刻まで少し時間があったので近くの武具脱(ものぬぐ)の池を散策。池には悪いが時間つぶしには良い場所。その後ロープウェイに乗る(所要10分
営業時間は9:00〜16:20だった。片道900円 往復1500円)
 またロープウェイ山頂駅から歩いて2分の所にあるリフト(コマクサリフト)は片道400円。 

(参考タイム)

 リフト乗り場兼本白根山登山口(0.15) リフト降り場からの道との合流点(0.20)探勝歩

道最高地点と本白根山展望所との分岐(0.05)本白根展望所(0.20)鏡池分岐(0.15)ロー

プウェイ山頂駅と殺生方面(山麓駅)への分岐(0.37)富貴原の池(0.40)万代鉱・温泉街

方面と本白根・富貴原の池への分岐(0.07)ロープウェイ山麓駅


 したがって
 リフト利用〜本白根山展望所〜富貴原の池〜ロープウェイ三山麓駅 約2時間25分(ただしリフトに乗っている時間は含まず) 

 リフトを使わず歩いて登ると同コースで約2時間40分。
 また探勝歩道最高地点まで往復すると約30分加算
 さらに鏡池への往復を加えると約10分加算

 結局 リフトも使わず最高地点まで往復し、さらに鏡池への往復も加えると約3時間20分かかった。危険箇所はほとんどなく、山頂一帯は火山特有の樹木のない明るい裸の山(したがって視界の利かないときは注意を要する)。
それ以外はダケカンバやシラビソやコメツガに包まれた気持ちの良い自然林。


 


ロープウェイ乗り場のガイドマップ
2015年09月22日 08:14撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 8:14
ロープウェイ乗り場のガイドマップ
ロープウェイ始発まで少し時間があったのですぐ近くの武具脱(ものぬぐ)の池へ出かけた。
2015年09月22日 08:26撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 8:26
ロープウェイ始発まで少し時間があったのですぐ近くの武具脱(ものぬぐ)の池へ出かけた。
武具脱の池より本白根山を望む。中央の高い山が本白根展望所?
2015年09月22日 08:29撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 8:29
武具脱の池より本白根山を望む。中央の高い山が本白根展望所?
ロープウェイ山頂駅に向かっているところ。下に見える道路は日本一標高の高いところを走る国道292号線。
2015年09月22日 09:16撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 9:16
ロープウェイ山頂駅に向かっているところ。下に見える道路は日本一標高の高いところを走る国道292号線。
同じくロープウェイから国道292号線を見下ろす。背後の山はどこなのか初めて見るのでさっぱり分からず。
2015年09月22日 09:17撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 9:17
同じくロープウェイから国道292号線を見下ろす。背後の山はどこなのか初めて見るのでさっぱり分からず。
中央火口と本白根展望所。手前の砂礫地がコマクサの群生地。
2015年09月22日 10:01撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:01
中央火口と本白根展望所。手前の砂礫地がコマクサの群生地。
中央火口を取り囲むようにぐるっと回ると本白根展望台。小さな点が登山者。
2015年09月22日 10:02撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:02
中央火口を取り囲むようにぐるっと回ると本白根展望台。小さな点が登山者。
草津温泉を見下ろす。
2015年09月22日 10:31撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:31
草津温泉を見下ろす。
四阿山と根子岳だと思う。
2015年09月22日 10:34撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:34
四阿山と根子岳だと思う。
本白根山の山頂一帯。初めてのものにとっては晴れていても道がわかりにくかった。視界が閉ざされるとなおさらの事である。
2015年09月22日 10:35撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:35
本白根山の山頂一帯。初めてのものにとっては晴れていても道がわかりにくかった。視界が閉ざされるとなおさらの事である。
中央火口から探勝歩道最高地点へ至る道。
2015年09月22日 10:41撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:41
中央火口から探勝歩道最高地点へ至る道。
探勝歩道を少しばかり下ると北アルプスが見える展望地があった。志賀高原の笠ヶ岳の奥は北アルプス。台形の山は常念岳ではないか。
2015年09月22日 10:47撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:47
探勝歩道を少しばかり下ると北アルプスが見える展望地があった。志賀高原の笠ヶ岳の奥は北アルプス。台形の山は常念岳ではないか。
展望地から万座方面へ向けて樹林帯を2分ばかりくぐると視界は急に開けて槍ヶ岳まで見えてきた。
2015年09月22日 10:52撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 10:52
展望地から万座方面へ向けて樹林帯を2分ばかりくぐると視界は急に開けて槍ヶ岳まで見えてきた。
方角的には苗場・佐武流・白砂あたりだがよく分からない。なにしろ広島からきて初めて山だから中々特定出来ない。
2015年09月22日 11:21撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 11:21
方角的には苗場・佐武流・白砂あたりだがよく分からない。なにしろ広島からきて初めて山だから中々特定出来ない。
ロープウェイ山麓駅に向かっての下山中、鏡池を見下ろす。
2015年09月22日 12:24撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 12:24
ロープウェイ山麓駅に向かっての下山中、鏡池を見下ろす。
鏡池へは登山道から外れて5分ばかり下る。丁度三瓶山の室の内池のような感じだった。周囲の木々が紅葉しかけていた。
2015年09月22日 12:34撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 12:34
鏡池へは登山道から外れて5分ばかり下る。丁度三瓶山の室の内池のような感じだった。周囲の木々が紅葉しかけていた。
鏡池から1時間近く下ると富貴原(ふうきばら)の池の畔を歩いた。
2015年09月22日 13:37撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 13:37
鏡池から1時間近く下ると富貴原(ふうきばら)の池の畔を歩いた。
登山道は池のすぐ脇だが池はあっても池なかった。鏡池よりこちらの方が絵になった。
2015年09月22日 13:39撮影 by  SLT-A65V, SONY
9/22 13:39
登山道は池のすぐ脇だが池はあっても池なかった。鏡池よりこちらの方が絵になった。
撮影機器:

感想

変化に富んだ山でリフトを使わず歩いたのが良かった。なぜならシラビソやアオモリトドマツの針葉樹林が非常にきれいだった。最高地点を万座側に2分ばかり下るといきなり視界が開けて槍・穂まで見えた。ともあれ山頂一帯からの展望もよく下山時にあった二つの池やらダケカンバの樹林帯も素晴らしかった。

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