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更新日:2013年08月09日 訪問者数:22687
登山・ハイキング 技術・知識
夜間登山考察
夜間登山とはいかなるもので、いかなる理由で夜間登山をしているのか。さらに、その安全性はどうして確保されているのかを実践的な内容で記述します
uedayasuji
夜間登山って危険な行為なの??
奥穂高登山道入り口です
新穂高ロープウェイ登山者専用駐車場より約5Kmですね。2:30です。ここから奥穂高めざします。(これは早朝登山ですね)
 去年の12月以来、山レコを活用して自分の山行を正確に記録として残すためにレコをアップしてきました。

               序    文

 わたしは山岳会にも所属しないソロ山行が主体ですので、これまで人の評価というものには全くと言って良いほど無頓着であり、すべて自分で描いた計画通りに山行を推し進めてきました。

 平成12年12月に、はじめて、山レコに登録し山行をアップするようになると、ようやく自分のスタイルが異質なものであることに気付きはじめました。

ふふふ・・夜間登山ですれ違う方もいらっしゃらないので、もっと早く気付くべきなんでしょうがね(^^;



 学生時代の付き合い感覚での山行経験から三十年あまり、嫁と何気に行った上高地。

 その当時、わたしはカメラに凝っていてニコンの最新フラッグシップF5とレンズ群をカメラザックにしてました。

 幾度と訪れた上高地ですが、学生時代は人と目を合わす事が苦痛で数人の友人としか会話すらできなかった病歴があったため、その景色すらまともに見てなかったようです。

 透き通る梓川・・雄大な尾根・・森林の匂い・・

 一度訪れてみれば決して忘れることなどない風景です。それが記憶にないのが、病気の病気たるゆえんでしょう。

カメラの被写体としては非常に魅力ある上高地でしたが、それ以上に興味を引きつけたのは小梨平・明神館での登山者の明るい笑顔と生き生きとした表情でした。

まさしくカメラがフィルムからデジタル移行になってきた時期でもあって、映像が加工できる時代にあっては、わたしは瞬間を切り取る緊張のシャッターチャンスに疑問を呈し始めていたのです。

帰阪したわたしはすぐさま登山靴を買い求めました。

45歳のときでした。

体力が衰えはじめた年齢で、ジョギングすらしていなかったわたしの登山は基礎体力強化のため毎日一キロのランニングからのスタートでした。



           弟一章 夜間登山への誘い(いざない)


 それは、登山再開から数年経過したころでした。

 自分がホームコースと定めた滋賀県は比良山系の出来事でした。

 焼け付くような夏のある日、わたしは武奈ヶ岳に登るために土曜日の14:00にイン谷の駐車場に到着しました。

普段は大山口からダケ道・青ガレのルートを使うのですが、その日は何気なくふっと沢筋を行くことを思いついたのです。

 すでに勝手知ったる山と自負していた比良山系です。

躊躇することなく、わたしは神爾ノ滝から沢に出ました。

沢には石に矢印や〇印があります。

暑い日で、途中で休憩をしながら標高を稼いでいきましたが、どうもおかしいと思いました。どこかでルートを間違ったようです。

目前の切り立った崖と行き止まりの岩に、わたしは迷いながらも目印を探しましたが、夕暮れが迫ってました。

ただ、ザックにはテントがあります。これが唯一のよりどころでした。

それから小一時間ほど捜索したあと、わたしは沢筋から5mほどの高台で地ならしして幕営を覚悟しその通りに行動しました。

設営を終えて食事のあと、真っ暗な中で沢の音を聞きながらわたしは、考えました。

(夕方三時スタートで四時間も経って結局、道に迷っていたんだぁ・・)

 道に迷ったのは初めての経験であり、遭難という意識はなかったものの時間のたつ早さには驚きました。

そこでわたしの考えが飛躍していきます。(笑わないでください、本当のことです)

「まてよ・・これ、もしも真っ暗な夜八時のスタートならどうする?だろう・・」

沢の音を聞きながらの夜は長いです(笑

もしも最初からこれが夜間登山であるなら・・

ルートの決定にあたり、まずは、沢筋など選択しないであろう・・

一番確実で安全なルート・・青ガレは浮石で夜は危険。当然、分岐のない一本道のダケ道が一番安全ルートである・・

そして、沢筋を選んだ山行では、幕営覚悟まで四時間かかっている。

もしも、夜八時スタートなら夜中の12時・・

間違いなくロープウェイ駅に出ているはず。(当時はそこで幕営してました)

(夜間登山って・・ある意味、安全策を結集すれば決して無謀な行為ではないんだ・・)

「夜間登山」の言葉に魅了されていく第一歩でした。



そこで、そのおりに考えた「夜間登山のデメリット」についてです

〇 怖い(笑
〇 転倒などの事故では夜明けまで登山者の援護を期待できない
〇 コースタイムの遅れ
〇 視界がヘッデンだけで不慣れなルートは危険
〇 道迷いでも周囲の状況が確認できずに読図できない
〇 コースの不具合の確認が困難である(道の崩れ・落石など)

それでは、「夜間登山のメリット」

〇 他の登山者に気遣うことがない(渋滞・追い抜き・追い越し)
〇 安全重視で行動(できなければいけないだろう・・)
〇 土曜日半ドンなら・・行動範囲が広がる(夜間にピークまでつめておけば下山時間が  早くなり、大阪からアルプス登頂も可能になる)

当初、わたしの考えでは上記項目くらいでした。


 
           第二章 重戦車装備への道


元来、わたしは非常に臆病な性格です。

営業の仕事で日本国中を飛行機で飛び、現地ではクルマで走り回っていましたが、ある弱い台風の夜に福島県の山中にいました。

カーナビ装備で夜に仕事を終えて東京に戻るコースでしたが、当時のカーナビで「距離優先」を選択すると、とんでもない山奥に案内されました。

真っ暗な道で突然の赤い直垂(ひたたれ)のお地蔵さん三体・・肝を冷やして感度の悪いラジオの音量最高で震えながら下ったものです。こんなわたしでした。

さて、デメリットであげた一番目「怖い」・・

あたりまえです。わたしも闇が怖かったです。これを解決しなおかつトレーニングに結びつける方法・・

ありました!

歩荷です。

前述しましたように営業畑で出歩いていたのは30代前半。

歩かなくなってすでに10年以上です。足の筋肉も衰えて毎日1キロのジョギングでふらふらでした。

そこにまず背負ったのが12Kgです。

当初、これを担いでの夜間登山で急坂はきつかったです。

汗が目に入り、足元を照らすヘッデンだけを見つめてフゥフゥハァハァのアルバイト(重労働)でした。

ふふふ・・わたしは自分で決めたことには忠実なんです。

これ、三年やりました。

成果はふらつきながらも30Kg歩荷でも登れるようになりました。

さて、ここからです。

当初、水を重しに登ってましたが、時がたつにつれて山の道具も増えていきます。いつしか水のかわりに、ピッケルやアイゼン、ザイルやハーネス、アックスや小物などをザックに収納するようになりました。

もちろん、これもパッケージの練習の意味もあります。そして徐々に「重戦車装備」と揶揄されるスタイルが完成してきました(笑

当時は、自分の持っている登山道具をすべて持参してました。夏でもアイゼン・ピッケル。使わないのに登攀道具・ハーネス・ザイルなどです。

ここで学んだこと・・「要る物」と「使わない物」と「いらない物」でした。

要るもの・・水筒・ヘッデン・雨具・ポール・着替えなど実際に使用する物ですね

使わない物・・救急用具・ツェルト・ロープなど・・・非常時などに使用する物ですね

これ以外がいらない物にあたります。

ところが、夏の昼間の下山で登山道が崩れて立ち往生・・このときに役立ったのが、歩荷のために背負っていた「12本爪アイゼン」でした。

 5mほどのトラバースでしたが、アイゼンの爪はしっかりと体重を支えてくれ安全にクリアできたのです。以来、わたしの装備より12本爪アイゼンとチェーンスパイクははずせなくなりました。

また、藪での直登でもピッケルのおかげで助かり、また、肩がけシュレンゲも実際の現場で活用して必須アイテムになりました。

わたしは、登山に使う四輪駆動には、登山道具は極力積んで行きます。それは、現地で必要と思えば装備するためです。

背中に「もの」があれば知恵を働かせて切り抜けるアイテムになります。

わたしの低山は重装備のトライハイキング。3000mは、サッカー日本代表と同じ、何をザックに収集するか・・ですね(軽量必要最低限の充分装備です、ふふふ・・)





        第三章 夜間登山での楽しみと安全確保術と装備



さて、夜間登山といってもわたしは二種類に大別されるであろうと思います。

一つは「覚悟の夜間登山」、もう一つは「不測の事態での夜間登山」です。

まず「不測の事態での夜間登山」

云うまでもなく不慮の事故・道迷いにおける時間超過が原因ですね

時折、プチ遭難レコなどがアップされます。

みなさん、おかしいと思いつつ前進されるのですね。それは、推測ですが心象的には「焦り」でしょうね(勿論、ほかにもあるでしょうが)

さて、この「焦り」何ゆえでしょう

個々人でいろいろあるでしょうが、共通項はやがて「暗くなる」という要素が大きいのではないでしょうか・・

暗くなる→道がますますわからない→戻るにもわかりにくい→怖い→遭難・・

異論はあるでしょうが、概ねはこういったところでしょうね・・



ふふふ・・わたしの山行では「唐松の下り」ですね

これは、みなさんにご注意を受けた下山でした。

重装備のわたしが、どうしてヘッデンをはずしたのか・・いまでも信じられません。

多分、リフト・ゴンドラの乗り継ぎで充分下山する自信があったのでしょう。

しかしながら現実は風速15m前後のブリザードの登りで時間を消耗しながら、しかも山荘で談笑までする暢気さでした。

池山山荘から下ってのルートロス。

これはまさしく不測の事態でした。

わたしが「しまった」と思ってとった行動。

まずは、珈琲です。

そこから地図・ガーミン・高度計総動員での現在地確認。

さらに、雪解けで普段なら登山道であろう道の増水と藪漕ぎ

それでも距離的には大まか把握して途中、コンロでメシ喰いながらの下山でした。

これは道を教えていただきながらもその通りに動けなかったミステイクです。

その原因は、まっすぐゲレンデ下降という登りのリフトでの印象の過信でしょう

わたしにとって、これはくれぐれも山を軽んじることのないようにという教訓でした。

さて、では「覚悟の夜間登山」の場合はどうなんでしょう。



例えば、先だっての「白出沢」の場合、夜0:00スタートで登山口に2:20到着。

そこから白出沢トラバース到着が3:10です。

登山道を前進すると白出沢のゴロ石を直登になります。

「これ?おかしい」で、引き返して多分トラバースであろうと200mほどの間を散策しました。

ようやく、この地点がトラバースであろうと思うのですが、白出沢の石は浮石が多くそれを渡っての散策は無謀と判断してザックを降ろして珈琲して岩に転がって寝ました(笑

ふふふ・・これ、重要な要素があります。

どこかで書きましたが、夜間登山は「夜明けへのスタート」なんです。

道がおかしい、どうやら違う・・は、自信なければ「寝ちゃえ」なんです。

昼の道迷いは時間の消耗との勝負ですね。

夜の道迷いは・・動かずに時間を消化することなんです。

この山行では、本格的に寝ちゃいましたが(^^;起きたら5:00まえでした

明るくなれば対岸の赤テープも見えます。


これも一例

さらに、西穂高登山道の場合・・

これは自分の位置を的確に地図・高度計・ガーミンで確認出来てましたし、目標の駅が頭上1標高150m先であることもわかってました。

よって藪漕ぎ登攀しました。が、万が一、途中で力尽きれば・・「寝ちゃえ」ですね(笑

昼間なら安全に下山できますし、上までの見通しもたちます。



さて、長々と記述してきました。

近畿の山岳部では「伊吹山」の夜間登山はひとつの恒例行事となってました。

夜間登山は決してお薦めできません。ナイトハイクなどと格好よく聞こえますが、しっかりとした計画に基づいた昼間の山行が本当でしょうね。

厳しい急坂から見える山々に心癒されるような登山がいいと思います。

ただ、道迷いでいきなりの初夜山行になるとパニックになりますので、一度はよく知ったお山で経験されることは、お薦めします。

そこで、わたしが夜間登山で気をつけていることを列挙いたします。

〇 足元注視しながら、周囲を確認(標識を見逃します)

〇 視力がない分は聴力で補う(沢の音・滝の音などで地図と照合)

〇 風が強まれば尾根筋近し

〇 ヘルメット着用(ヘッデンの行動は枝で頭を打つこともあります)

〇 沢にそって行った場合に前方に、藪、倒木に会えば速やかに引き返し、対岸に注意  (多分、沢の渡渉を見逃しているはず)

〇 沢の音がしても水補給などで沢には絶対に下らないこと(必須です、滑落します)

〇 雨の枝に足をおかない(滑ります)石も自分の方に下る角度の石だけを踏む。

〇 極力、ストックを使う(夜間の転倒は怖いです)

〇 疲れるまえに小休止

〇 登山道の蜘蛛の横糸は、天候よし。なければ雨近し。

〇 月の輪は要注意(雨になる可能性あり)

〇 虫が多くなれば登山口近し!

〇 ヘッデンは予備、もしくは電灯を用意すること

〇 電池は多めに(電池をつかう道具は、極力、単三もしくは単四に統一する)

〇 水は常に補充できるところでは、補充する

〇 倒木は、その向こうを注視しておかしいと思えば引き返す決断を

〇 本当にギブアップするまえに、夜明け待ちをすること(山は逃げません)

〇 ツェルト・ロープ・シュリンゲ・カラビナ・予備ライト必須アイテムです

上記、思いつくままに羅列しました。



そこで昼間の山行と夜間の装備は違うのでしょうか・・



わたしが、常に山道具として採用する最優先は「現在地確認」の道具です。


地図・コンパスは登山者としての常識の装備ですが、この地図の中にヤマレコで拾いあげたレコのコピーも入っています。

山レコで重宝するのは「分岐点の写真」「登山道の写真」(例えばベンチ・標識)です。


これは山行計画段階から小まめに集めて携帯しています。


つぎに、高度計。

これは単体の高度計。風速計についている高度計。ガーミンによる高度計。さらに腕時計にある高度計。

この数種類の高度計をすべて補正をかけて使用しています。

地図によるルート特定と等高線による位置確認のためです。


さらに気圧計

これはストライカーという単純に低気圧を予測する機械。さらに風速計についている気圧計。腕時計による気圧測定。

これは主に、天候予測に役立っています。


つぎに温度計・湿度計

これは熱中症予防機械の温度計と通常の温度計。もちろん休憩の時に必ず確認したうえでアウターを羽織る基準にしています。わたしは気温18度以下の休憩にはアウター・インナーのどちらかを羽織るようにしてます。また、湿度は計りながら水分摂取を調整しているんです。


そしてカメラ

これは分岐ごとに写真撮影しておく。下りであれ、登りであれ、道迷いには非常に有効な視覚によるルート修正がきく。わたしのカメラは登山道の写真が4分の3を占めます。


山座同定双眼鏡とコンパクト双眼鏡

面白い装備に山座同定双眼鏡があります。これは本来は海路決定の道具であり、360度分度器が双眼鏡内に装備されて、任意の方向をのぞくと360度表示してくれます。コンパクト双眼鏡は解説の必要のない普通の双眼鏡ですが、レンズのF値優先の明るいレンズのものを使用してます。


風速計は、体感風速を明らかにするために装備してます。風速15m以上は危険というが果たしていかほどのものを言うのか調べるためにいつも装備しているのです。


ほぼ、以上がわたしの「位置確認」「現況確認」のための装備です。

ふふふ・・わたしがときおりレコで使う言葉「夜間計器飛行」

 いま紹介した機器を縦横無尽に使用しての「確実な一歩」を決定しながら歩く夜間歩行術である。したがって時間を意識してはならないと思う。

短時間登攀の道迷いと、時間無視の確実な登攀。ふふふ・・わたしは後者です。



さて、夜間登山、その楽しさとは一体なんでしょうか・・



第六感という言葉があります。

視覚・触覚・嗅覚・聴覚・味覚・・と・・ピテカントロプス時代からの過去の記憶による第六感です(笑

視界のない分封じ込められた視覚ですが、そのかわりに飛躍的に感じる嗅覚。

近畿の山と中央アルプス・八ヶ岳・北アルプス・新潟の山・・

それぞれ独特の薫りがします。

それは洗練された珈琲のそれぞれ主張する豆の薫りにも似た独特の匂いです。


また、夜中の暗闇に光る目の輝き。小動物のものでしょう。さらには鳴き声・・

それらの一つ一つが夜中の山の暗闇にうごめいています。

疲れれば誰に遠慮することなく登山道占拠で珈琲を入れます。

この珈琲、夜間は集中するせいでしょうか、薫りが濃厚に感じます。

また、ときには横になって目を瞑ります。昼間に登山道でこんなこと、出来ませんよね(笑
尾根筋に出ればヘッデンを消して月明かりで歩けます。(勿論、安全確認必要です)

自分の体が山に溶け込んで自然の中で優雅に泳いでいるような感覚・・

山との一体感・・これこそが夜間登山の醍醐味なんでしょう

           
               でわでわ


写真は、夜間登山日帰りで登った「槍ヶ岳」です。

わたしは昼間の登山でも足は遅いです(歩荷の重量もありますが)

それでも、タイムを稼ぐための軽量化には、わたしは反対で、安全=重量と考えます。

確実に登って、確実におりてくる。

ふふふ・・下山中はもう二度とこんなことしない!!と思うことしばしばなんですがね。

三日もすると山が懐かしくなるのはどうしてでしょうね・・

高山警察のレスキューに電話で注意されました。

「夜間登山は危険ですので、やめてください」

ふふふ・・ごめんなさい


山ノート・・初めてです。自分の登山形態を題材にしてみました。

文章にすると考え方が自分なりに整理できていいですね。

ふふふ・・加筆しながら完成させるとしましょうか
      
ここからは、山ノートの趣旨からはずれるかもしれません。

興味のある方はお読みください




       最終章  これからの夜間登山の準備と実行と検証




9月7日半ドン(土)より笠が岳から双六岳〜黒部五郎岳を計画してます。

実際は、8日・9日・10日の休みです。

ここで、7日に16時新穂高駐車場スタートで、笠が岳山荘に夜間登山成功すれば、行動範囲が広がります。

さて、どうなりますか・・これの夜間レポも掲載します。

このレコードは、多分、どんどん追加してゆく予定です。

発展的夜間登山考になります。

ふふふ・・自己満足報告になるかもね(^^V    
さて、実際の夜間行動に入る前の思考をつぶさに記述していきます。

まず、8月はトレーニングがてらの近畿の低山山行がありますが、これは省きます。

平成25年9月7日(土)より8日(日)・9日(月)・10日(火)の連休がとれました。

幸い嫁も用事で東京連泊ですので、わたしはこれを山行にと計画しております。

スタートは、何時ものように新穂高ロープウェイ駐車場。

大阪を12時に出ると高山ICに15時30分、新穂高16時30分でしょうねぇ。

今回の山行の目的は「黒部五郎のカール」と「高天原温泉」「水晶池」です。

総距離80Kmの周回コースですのでちょいと夜間で距離を詰めておきたいですね。

まず、標高1050mの新穂高駐車場より左俣谷の林道を行って小池新道1500mに入り「鏡平」2250mへと向かいます。ここより「弓折岳」の尾根筋2600mに出て双六池から双六小屋が夜間登山の行程です。

標高差1600mで15Km〜20Kmの強行軍です。

まずは25000/1の地図と詳細なルート図を用意してチェックです。(8/13記述)

8/14記述

まず、必要なデーターです。

9月7日 月の出が6:54で月の入が18:55   日の出が5:29日の入18:12です

新穂高無料駐車場より橋を渡って左俣谷に抜けわさび小屋までは、16:30スタートで17:30ごろ到着予定ですので、これは落日まえで問題はないと思います。

さらに鏡平までの平均タイム2時間を考えると弓折岳尾根筋あたりで落日ですが、尾根筋の落日はしばらくは明るいでしょう。

残る道は尾根筋から双六小屋までの2時間弱ですが、これもほぼ平坦な道のりですが、この日の月齢1.6の新月で、かつ18:55が月の入です

これは、もし晴天であるなら満天の星空の下を歩くことになります。

つまり、今回の夜間登山はスタート時間を1分でも早くして鏡平からの登山道を駆け上がることが必要です。

つぎに山レコチェックです。

山レコでは当然昼間の登山が主体ですので、登山道の花や景色をレコアップしてます。しかし、山レコ本来の趣旨から言えば・・登山道分岐や登山道の様子をレコアップしていただきたいものですね。

ここでは極力登山道の写真・山小屋の写真、分岐の写真を集めます。

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-325109.html

今回は上記レコが非常に参考になりました。ありがとうございました。

さらに25000/1の等高線を調べて登山道の傾斜を調べてそれに備えます(妄想登山ですね)
さて、ここでタイムスケジュールを組んで行きます。

16:30新穂高で23:00双六小屋で朝4時発なら、寝不足で危険です。

金曜日の仕事は19:30帰宅で20:30就寝にします。ここで10時間ほどの寝貯め。

そして、土曜日6:00起床で12:00には会社から直接のスタートが切れるようにします。

となると・・水曜・木曜でザックに荷物をパッケージするように予定します。

卵やおにぎり・水などは極力土曜に簡単にパッケージできるようにします。

自宅より新穂高まで360Kmですので、これを4時間でこなせれば16:20には出発できる計算ですね(中々そうはうまくいきませんが・・)

次に装備表です。

ここで悩ましいのがテント一式ですね。

これは土曜日双六小屋にあがって使うものです。

当然、シュラフ・マットまど付随しますので4Kgにはなってしまいます。

ただ、二日目・三日目は小屋泊まりですので、双六小屋デポでいいと思います。

さて、非常食は二日分・ツェルト・雨具・ヘッデン二個・ポール・水3L・着替え・タオル・ファーストエイド・簡易アイゼン・カメラ・地図・コンパス・ガーミン・高度計などの装備で10Kgを切りたいですが・・

今回はロングトレイルで、二日目が勝負です。

双六小屋から黒部五郎小屋〜黒部五郎岳〜カール経由で三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜水晶岳から高天小屋にいければ百点です。

途中で体力次第では三俣蓮華から水晶池経由で高天原小屋にエスケープします。

三俣小屋もありますので体力に余力なければ三俣小屋泊まりもありです。

その場合は、翌日雲平周回して双六小屋泊まりで下山もしくは笠が岳山荘まで行けるかですね。

いつも20Kg前後を背負っているので、12・3Kgの背中での自分の体力消費を計りかねます。夜間登山部分は18Kgほどですのでだいたい想像つきますが、レコを見る限り、黒部五郎岳、三俣蓮華岳・鷲羽岳・水晶岳から高天原小屋の感想が、(草月尾根、黒戸尾根がぶっ飛ぶほどのキツイ行程・・)らしいです(^^;

ここを、軽くトレラン状態で行けなければこの行程はこなせないようですね。

話がそれてしまいました。

夜間登山は、タイムを意識してはなりません。

しかも、視覚が限られますので最初は非常に疲労が蓄積されやすいです。これが慣れてくると意外と夜のほうが楽に感じてくるのですが、それにはかなりの夜間登山をこなす必要があるようです。

しかも、何十年前に昼に登った山とか、登山道は夜間登山をするのですから、初めての山行となんら変りません。

むしろ、山レコで登山道の標識・写真をこまめにチェックしたうえで必要と思われるものは携行しなければなりません。

人の記憶は曖昧なものですので、迷ったときにはザックから出し確認することが大事です。

以上、ほぼ準備については述べてきました。9月11日以降にこの結果を検証する文章をアップしていきます。
8/15記述

新しく山ノートに「妄想登山入門」のタイトルで駄文をアップしました。

これは、この夜間登山のシュミレーションとしても非常に有効ですのでここで記述しておきます。

今回は、黒部五郎岳のカールを見たいというところからの登山です。

新穂高・黒部五郎を検索すると・・たくさん過去のレコがアップされています。

この一つを選択してレコをあけます。すると、一番上のタグが「山行記録」で次に「グーグルアース3D」のタグがあります。これをクリックすると・・地球の画面からグーグルアースが起動します。

ここから、上のタグの一番右にある3D再生をクリックすると・・妄想登山開始です。

このままでもいいのですが、遅いので左下の△△の早送りを押すとスムースに動きます

また、再生ボタンを押さずにマウスでも移動できます。

この時は、俯瞰の角度や縮尺が変更できますので面白いです。

これで谷や沢などもだいたいの感じはつかめるかと思います。

全く知らないところに夜間はきついですから、せめてこれを活用して周囲の雰囲気をつかんでおくことも大事ですね。
8/16日記述

昨晩は新しく買ったザック「モンベルゼロポイント」に20Kgほどの荷物を詰め込んで、冬靴履いて8Km一時間ほど歩いてきました。

冬靴はだめ・・足の内側が痛くなり調整の必要あり。やっぱ、いつもの革靴がいいですね

ザックは担ぐ感じがグッド!もう少し担いで馴らしてみます。

次回の山行の最初5kmが林道歩きですので、これを早足でこなしたいと思ってます。標高は5kmで300mあげるのでさほどでもないとおもうのですが、ちんたら歩いてしまうと意外と時間食ってしまうので、ここは要注意です。

さらに、日本橋から愛染神社の坂を上がり(標高差20mほど)下りでトレーニング。

いい汗をかきました。いよいよ三週間前です。体調管理のためにも隔日でのトレーニングはかかせませんね。

トレッキング終了時にはストレッチ。これは膝の筋肉をつけるためにも重要と考えてます

ともあれ体重84kg(^^;これを二月の76kgまで絞りたいですね。

どうしてこんなに増えちゃったんだろ?登山で水の飲みすぎかしら?普通は夏ヤセするのにね(笑

おっと、日記みたいになっちゃいました。

ともあれ、本日も引き続き山レコで情報集めしてます。
8/19記述

 本題の夜間登山とは、ちょいと道筋が離れていきそうですが・・

 黒部五郎岳はご存知、カールの美しいところ。

 それを写真に収めようと一眼レフとレンズ三本、三脚を装備。

 しかし、重大なことに気付いた。

 一眼で景色を狙っているような時間が・・あるのか?(^^;

 高天原の温泉・水晶岳などと欲張ることがなければ充分なのだが、日帰りしかできないわたしの連泊だけに、つい行けるところは足を延ばしてみたいと思ってしまいます。

ふふふ・・貧乏性なのね(。。;

 それと弓折岳での熊出没情報が気がかり。熊は夜行性のため、熊鈴やラジオでバンバン音を出して歩くしかないのかと考えてます。

 熊鈴二つ用意しました。夜だから結構、響きますよね
8/21記述


昨日からふふでわ倶楽部女子会が頑張って八ヶ岳や槍岳に山行しレコをあげてきました。

また、わたしが何気に書いた日記でふれた一眼レフ・・

オーマイガッ・・D600・・買ってしまいました(^^;

フルサイズ視野率100%につい・・嫁に内緒です(。。;ヤバイです。

黒部五郎岳のカールを撮影したくて14mm16mmなんて考えていたら・・やっぱここはフルサイズでしょ・・いつ買う・・今でしょ・・
8/31記述

嫁と24日25日26日と旅行に行って来た。

これ本来は、涸沢から北穂高へ聞く予定だったもの。

嫁の腰の調子が思わしくなくやむなく宇奈月・輪島方面へでかけたのである。

この顛末記は日記に記した。

さて、9月7日からの夜間登山を含む山行であるが、ここで悩んでいることが一眼レフをつれていくか・・という問題。

日記を見ていただければお分かりのように、一眼の描写力はすばらしい。

これを山レコにアップするのははじめてであるが、ニコンのレンズの性能と相まっての絵は、細かな岩、石ころの一つ一つを遍く描いて余りある。

これを見てしまうと・・デジカメはいわゆるレコの絵だけにとどめ、ここ一番というところでは一眼使用となるのが流れだろう。

新穂高からわさび平小屋〜鍋平小屋〜弓折分岐に、嫌な情報があった。

熊・・である。毎夜、鍋平小屋ではブリキ缶を打ち鳴らして残飯に群がる熊を追い払っているそう・・

さてさて・・熊鈴を二つつけていく予定だが・・大丈夫なのであろうか・・

ふふふ・・あと一週間、いまは台風崩れの低気圧で荒れた天候であるが・・来週後半からは天気は持ちなおしそうである。

いづれにせよ。ぼちぼちと荷物の段取りもしていきたい。
9月4日記述

さて、気になるのは天気である

今回の山行を反復すると

9月7日 新穂高より双六小屋

 8日 双六より黒部五郎岳〜

 9日 高天原から雲の平〜双六

 10日 双六から新穂高

この山行の目的は、黒部五郎のカールである。しかし台風17号が7日に関西直撃で7日3時の天候が雨になっており、8日雨のち曇り9日曇りのち晴れ

であるなら、当然、鷲羽岳・水晶岳・高天原を先にまわり月曜に黒部五郎に変更である

さて、昼12時に大阪を経つと急いでも15時30分新穂高である。

新穂高からわさび平小屋までを、足早に歩いても50分・・そこから鍋平まで1:40で二時間半であろう。17:50の日はまだ明るい。熊の心配もありこの時間にはここを通過しておきたい。

ここから双六小屋まで二時間。20:00・・さて、それなら思い切って三俣小屋まで行くと22時・・ここまで行けると翌日が楽になる。

翌日3時発で行けると、鷲羽〜水晶〜温泉分岐〜高天原温泉に朝10:00

すると雲の平小屋に12時〜三俣小屋16時も可能になる。最終は17時に小屋入りしたい。

さらに、万が一ここでも夜間歩きすると・・黒部五郎小屋幕営21:00も悪くない。

三俣3時スタート黒部カール7時。黒部小屋4時スタートでカール6時・・うまくいけば黒部五郎岳のモルゲンロートに出会えるかもしれない。

カールから黒部五郎岳を回り肩の小屋で5時間みても朝の九時である。

ここから三俣蓮華岳〜双六岳を経由して槍の写真を押さえてすごろく小屋には15時には楽々到着になる。

そうするとここで小屋泊して休養して、二時スタートで弓折岳・折戸で6時・・笠新道分岐で7時・・笠ヶ岳往復して11時・・笠新道くだって13時・・新穂高15時(拍手)

これやれば・・鉄人でしょうなぁ(笑

でも・・挑戦する価値ありですね。

なにせ、11月10日には抽選ですが六甲〜宝塚50数キロのトレイルレースが待ってます。

ふふふ・・四日で100Km・・できなくもない?かな(苦笑

この続きは・・9月11日〜13日にアップする山行記録でご確認ください。

にしても・・天候・・悩ましい問題ですね。

よりよき山行を
                   でわでわ
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