年越しの山は表層雪崩に注意!!
明日(12月28日)午前9時の気象庁の予想天気図だと、北海道東方沖の低気圧は954ヘクトパスカルにまで発達するらしい。猛烈な低気圧だ。48時間後の予想天気図でも衰えない感じである。どちらにしても非常に強い冬型が続く。
この強い冬型によって山では雪が大量に積もり、山稜では大きな雪庇ができ、蒼氷が磨かれる。
特に、きょう明日あたりの積雪は年越しの表層雪崩が起きやすい状況を作る。
その意味で、今年の年越し冬山登山は特に表層雪崩に注意していただきたい。
また、雪崩の危険が少ないと思われる稜線を計画されている人もアイゼンの爪を研いでおかないと氷が低温で固くなっていると思われるのでアイゼンの爪が効かない滑落も考えられる。くれぐれ準備を怠りなくされたし。
さらには、厳しい低温が予想されるので、指先などが凍傷にならないように注意されたし。
この強い冬型によって山では雪が大量に積もり、山稜では大きな雪庇ができ、蒼氷が磨かれる。
特に、きょう明日あたりの積雪は年越しの表層雪崩が起きやすい状況を作る。
その意味で、今年の年越し冬山登山は特に表層雪崩に注意していただきたい。
また、雪崩の危険が少ないと思われる稜線を計画されている人もアイゼンの爪を研いでおかないと氷が低温で固くなっていると思われるのでアイゼンの爪が効かない滑落も考えられる。くれぐれ準備を怠りなくされたし。
さらには、厳しい低温が予想されるので、指先などが凍傷にならないように注意されたし。
雪崩にあわないために
雪崩は大きく分けて表層雪崩と全層雪崩があるが、表層雪崩の場合、滑る面が雪である。(全層雪崩は滑る面が地面となる。)
登っているときに雪の断面を切ってみると表層雪崩になりそうな面が分かる場合があるが、今回の場合はきょうあす積もった雪がゴソっと大規模な表層雪崩となる懸念がある。
表層雪崩は思ってもみないほど緩い斜面でも条件がそろえば雪崩れる。絶対に油断は禁物である。冬道であっても雪崩が発生しやすいルートは計画そのものを今年の冬山は変えるぐらいでもいいと思う。
雪崩というものは、急な傾斜(50度以上)だと積もる雪が雪崩れる前に流れていくが、40度ほどの斜面とか30度ぐらいの斜面だと流れず積雪して、やがて、積もった雪が何かの拍子でゴソっと雪崩れる。ゆえに緩傾斜の斜面でも十分に注意をしなければいけない。
つまり、雪崩の危険性のある斜面を通過するときは、素早く通過するか通過しない判断をすることだ。あるいは一度に全員がトラバースしないという判断もある。
登っているときに雪の断面を切ってみると表層雪崩になりそうな面が分かる場合があるが、今回の場合はきょうあす積もった雪がゴソっと大規模な表層雪崩となる懸念がある。
表層雪崩は思ってもみないほど緩い斜面でも条件がそろえば雪崩れる。絶対に油断は禁物である。冬道であっても雪崩が発生しやすいルートは計画そのものを今年の冬山は変えるぐらいでもいいと思う。
雪崩というものは、急な傾斜(50度以上)だと積もる雪が雪崩れる前に流れていくが、40度ほどの斜面とか30度ぐらいの斜面だと流れず積雪して、やがて、積もった雪が何かの拍子でゴソっと雪崩れる。ゆえに緩傾斜の斜面でも十分に注意をしなければいけない。
つまり、雪崩の危険性のある斜面を通過するときは、素早く通過するか通過しない判断をすることだ。あるいは一度に全員がトラバースしないという判断もある。
雪崩にあってしまったら・・・
私は雪崩に遭遇したことは数度あるが雪崩に巻き込まれたことはない。
ともあれ、上から雪崩が襲ってきたら「逃げる」しかない。雪崩の通過するコースからとにかく素早く「横に逃げる」ことを意識すべきだろう。そのためには常に誰かが上方に注意をしていなけばならない。各自でも同じことである。
雪崩に巻き込まれたら「泳ぐ」とか「もがく」という動作をした方がいいと言われている。そのままだと雪崩の下に巻き込まれてしまう。動作としては流れる雪の端及び雪の上に出るという動きが必要になるだろうが、それが実際に現場でできるかどうかはイメージ訓練でしかできない。
どうしようもない場合、頭を上にして空気室を作るようなことを意識するべきだろうが、果たして?
空気室があれば生存率は高いそうである。
その後の捜索関係の話は省略。
追記:雪崩についての知識は色々と有益なサイトがあるので参考にされたし。
ともあれ、上から雪崩が襲ってきたら「逃げる」しかない。雪崩の通過するコースからとにかく素早く「横に逃げる」ことを意識すべきだろう。そのためには常に誰かが上方に注意をしていなけばならない。各自でも同じことである。
雪崩に巻き込まれたら「泳ぐ」とか「もがく」という動作をした方がいいと言われている。そのままだと雪崩の下に巻き込まれてしまう。動作としては流れる雪の端及び雪の上に出るという動きが必要になるだろうが、それが実際に現場でできるかどうかはイメージ訓練でしかできない。
どうしようもない場合、頭を上にして空気室を作るようなことを意識するべきだろうが、果たして?
空気室があれば生存率は高いそうである。
その後の捜索関係の話は省略。
追記:雪崩についての知識は色々と有益なサイトがあるので参考にされたし。
滑落防止のためにアイゼンの爪は研いでおこう!
3千メートル前後の稜線の場合、蒼氷(青氷)が滑落の原因を作る。
アイゼンの爪を全部研いでいないと見事に滑る。これは経験しないと分からないことかも知れないが、「アイゼンを履いていれば大丈夫だよ」と甘く考えていると命取りになる。スケート靴ぐらいに滑る。
氷の壁を登る場合は前二本で効かすので「滑る」ことは逆に少ないが、フラットに近い氷斜面の場合、アイゼンをフラットに置くのでアイゼンの爪が研いでいない場合は「滑る」危険が高い訳である。体重が分散される訳だから滑りやすくなる訳である。低山の場合は氷が柔らかいので大きな心配はいらないがアルプスのような場所だとアイゼンの爪が研いでいないと深刻な状況となる。
もしもアイゼンを研いで来ないで現場でヤバイと思ったら、ステップキックの要領でアイゼンを効かす。場合によっては前歯を使う。ステップキックの言葉自体や方法を知らない者は冬山に入るべきではない。ステップキックでアイゼンバンドが緩んだというのは問題外である。
アイゼンの爪を全部研いでいないと見事に滑る。これは経験しないと分からないことかも知れないが、「アイゼンを履いていれば大丈夫だよ」と甘く考えていると命取りになる。スケート靴ぐらいに滑る。
氷の壁を登る場合は前二本で効かすので「滑る」ことは逆に少ないが、フラットに近い氷斜面の場合、アイゼンをフラットに置くのでアイゼンの爪が研いでいない場合は「滑る」危険が高い訳である。体重が分散される訳だから滑りやすくなる訳である。低山の場合は氷が柔らかいので大きな心配はいらないがアルプスのような場所だとアイゼンの爪が研いでいないと深刻な状況となる。
もしもアイゼンを研いで来ないで現場でヤバイと思ったら、ステップキックの要領でアイゼンを効かす。場合によっては前歯を使う。ステップキックの言葉自体や方法を知らない者は冬山に入るべきではない。ステップキックでアイゼンバンドが緩んだというのは問題外である。
とにかく滑落しない意識が大切
夏山のような場所でも「落ちたら終わり」の場所があるが、冬山はどこでも特に滑りやすいので滑落停止技術云々ではなく、「とにかく滑落しない意識」が大切となる。
絶対に滑落してはいけない場所では全身足の先からヘルメットの上まで神経を集中させておく。そういう非日常的な恐怖感や集中力が冬山の魅力とも言えなくはないが、ともあれ、危険の中にいる場合にはそういう集中力が必要である。そういう集中力をプラスのエネルギーに変えられる者は強い。
また、逆に、危険個所を過ぎたあたりの何でもない場所での滑落事故も多い。それは何よりも油断であろう。とくに、アイゼンでの引っ掛けが多い。岩や氷に引っ掛けるだけでなく、反対の足の靴やロンスパを引っ掛けて転倒して谷底に滑落という事故もある。
絶対に滑落してはいけない場所では全身足の先からヘルメットの上まで神経を集中させておく。そういう非日常的な恐怖感や集中力が冬山の魅力とも言えなくはないが、ともあれ、危険の中にいる場合にはそういう集中力が必要である。そういう集中力をプラスのエネルギーに変えられる者は強い。
また、逆に、危険個所を過ぎたあたりの何でもない場所での滑落事故も多い。それは何よりも油断であろう。とくに、アイゼンでの引っ掛けが多い。岩や氷に引っ掛けるだけでなく、反対の足の靴やロンスパを引っ掛けて転倒して谷底に滑落という事故もある。
コンティニアスではなく面倒でもスタカットで登ろう!
アンザイレンで登っていて誰かが滑落し、それが全員の滑落となり死亡事故となるケースは非常に多い。先日、それが富士山の事故となった。
このことに関して私は遅かれながら色々と調べているが、最良の方法は今のところ、「コンティニアス(同時登攀)ではなく面倒でもスタカット(隔時登攀)で登ろう!」ということになる。厳しい言い方をすると嫌われてしまうが、これらの言葉自体の意味が分からない者が冬山に入ることは止めた方がいい。
コンテで登らずにスタカットで登る場合は時間がかかる。その場合、早出するという1日の時間マネジメントをすることまでが必要となる。それで頂上が間に合うような計画を立てるべきである。
実際問題として、特に初心者はザイルをハーネスに付けてもらうと精神的に安心する。このことが動作をスムーズにして心理的な滑落防止策になると思うが、コンテで初心者が滑落すればベテランでもそれをとっさに止めることが難しい、という大問題がある。ましてやベテランもが巻き込まれてしまう。その力はわずか5キロとか10キロとも言われている。つながれた状態で滑落してしまうと滑落停止技術が優れたベテランでも停止させるのは難しい。よって死亡事故にまで結びつく。この問題が解決されない限り、固定支点を作り、迅速な方法で確保するロープワークの技術を習得した方が格段に安全であるし、そうすべきである。それが出来ていない者がメンバーにいる場合は計画する山を変えた方がいいと思う。今年の冬山はとくに。
繰り返しになるが、コンテは適切な中間支点がなければ安全策ではない。全員を巻き込む危険性をもつ。コンテはスタカットとスタカットの間にザイルを外すのが面倒だという便宜的な措置であるという認識でなければ危険である。
このことに関して私は遅かれながら色々と調べているが、最良の方法は今のところ、「コンティニアス(同時登攀)ではなく面倒でもスタカット(隔時登攀)で登ろう!」ということになる。厳しい言い方をすると嫌われてしまうが、これらの言葉自体の意味が分からない者が冬山に入ることは止めた方がいい。
コンテで登らずにスタカットで登る場合は時間がかかる。その場合、早出するという1日の時間マネジメントをすることまでが必要となる。それで頂上が間に合うような計画を立てるべきである。
実際問題として、特に初心者はザイルをハーネスに付けてもらうと精神的に安心する。このことが動作をスムーズにして心理的な滑落防止策になると思うが、コンテで初心者が滑落すればベテランでもそれをとっさに止めることが難しい、という大問題がある。ましてやベテランもが巻き込まれてしまう。その力はわずか5キロとか10キロとも言われている。つながれた状態で滑落してしまうと滑落停止技術が優れたベテランでも停止させるのは難しい。よって死亡事故にまで結びつく。この問題が解決されない限り、固定支点を作り、迅速な方法で確保するロープワークの技術を習得した方が格段に安全であるし、そうすべきである。それが出来ていない者がメンバーにいる場合は計画する山を変えた方がいいと思う。今年の冬山はとくに。
繰り返しになるが、コンテは適切な中間支点がなければ安全策ではない。全員を巻き込む危険性をもつ。コンテはスタカットとスタカットの間にザイルを外すのが面倒だという便宜的な措置であるという認識でなければ危険である。
滑落停止技術を一生モノの技術にさせるべし
私のヤマノート「ピッケルによる滑落停止のコツ」は初心者には参考になると思うので滑落停止が未熟な人は読んでいただきたい。
ともあれ、滑落しやすい雪の斜面で滑落した場合、ピッケルで滑落を停止させるしか生きる道はない。
適切な雪の斜面で何度も何度も繰り返し練習すれば(雪上訓練)、それは一生モノの技術となる。そのことが分かっているのか分かっていない人が多いように感じる。ダブルアックスで氷の柱を登れても滑落停止が出来なければ、頭・お・か・し・い。
ヤマレコユーザーには単独の人が多いが冬山の単独は危険である。滑落停止の技術を持っていないなら、この冬、いい斜面を見つけて練習だけに絞って仲間と山に入る計画をしてほしい。いい斜面というのは、上が急で下が緩くて柔らかい雪となっていて滑落しても自然に止まって雪崩の危険がない場所である。そういう斜面を探すのも登山の能力の一つだと私は思う。
ともあれ、滑落しやすい雪の斜面で滑落した場合、ピッケルで滑落を停止させるしか生きる道はない。
適切な雪の斜面で何度も何度も繰り返し練習すれば(雪上訓練)、それは一生モノの技術となる。そのことが分かっているのか分かっていない人が多いように感じる。ダブルアックスで氷の柱を登れても滑落停止が出来なければ、頭・お・か・し・い。
ヤマレコユーザーには単独の人が多いが冬山の単独は危険である。滑落停止の技術を持っていないなら、この冬、いい斜面を見つけて練習だけに絞って仲間と山に入る計画をしてほしい。いい斜面というのは、上が急で下が緩くて柔らかい雪となっていて滑落しても自然に止まって雪崩の危険がない場所である。そういう斜面を探すのも登山の能力の一つだと私は思う。
天気判断を的確にすべし
ことしの年越しは気象的に山では厳しい可能性がある。
そのためか関係機関部署では注意喚起に熱が入っているように思える。
テレビの気象番組を注意深く見て、あるいはヤマテンなどを有効に利用することが必要だと思われる。
私はヤマテンを利用したことはないが有効性は高いと思われる。
わずか数百円なのでそれくらいの出費は問題ないではないだろうか?
ともあれ、冬山での一番の安全判断は天気判断である。
山に入っていて、冬型が緩んでいく方向で今晴れていれば明日も晴れるという予想は正しい。
そのあたりぐらいしか今の段階で楽観的なことは言えない。
ただし、「疑似好天」という現象もあるので、天気が良くなったからと言って崩れる前の一時的な好天の可能性もあるので注意が必要である。
北アルプス、中央、八、南とは違うし、北でも南部と北部とは違うので、かなり難しい。冬型でも御獄山や中央や八や南は晴れやすいが風は強い。逆に冬型が崩れ太平洋側の平地で天気が崩れそうなときは北の北部では晴れやすい。
どちらにしても今年の冬山は厳しい天気による事故というより、やはり雪崩が一番心配だ。
そのためか関係機関部署では注意喚起に熱が入っているように思える。
テレビの気象番組を注意深く見て、あるいはヤマテンなどを有効に利用することが必要だと思われる。
私はヤマテンを利用したことはないが有効性は高いと思われる。
わずか数百円なのでそれくらいの出費は問題ないではないだろうか?
ともあれ、冬山での一番の安全判断は天気判断である。
山に入っていて、冬型が緩んでいく方向で今晴れていれば明日も晴れるという予想は正しい。
そのあたりぐらいしか今の段階で楽観的なことは言えない。
ただし、「疑似好天」という現象もあるので、天気が良くなったからと言って崩れる前の一時的な好天の可能性もあるので注意が必要である。
北アルプス、中央、八、南とは違うし、北でも南部と北部とは違うので、かなり難しい。冬型でも御獄山や中央や八や南は晴れやすいが風は強い。逆に冬型が崩れ太平洋側の平地で天気が崩れそうなときは北の北部では晴れやすい。
どちらにしても今年の冬山は厳しい天気による事故というより、やはり雪崩が一番心配だ。
雪庇の踏み抜きには要注意
これだけ強い冬型だと稜線での雪庇の発達も著しいと思われる。
雪庇の踏み抜きは用心して欲しいが、あんまり用心しすぎて反対側の下を歩きすぎて斜面が急なために滑落したりしないようにしていただきたい。
雪庇の踏み抜きは用心して欲しいが、あんまり用心しすぎて反対側の下を歩きすぎて斜面が急なために滑落したりしないようにしていただきたい。
ナイフを持参すべし
話は飛ぶが、雪崩にテントが埋まってしまうような場所にテントを張るのは問題だろうが、実際に雪崩でテントが埋まって自力脱出するにはナイフでしかできない。そういう想定の場所でなくてもナイフは冬山登山中は四六時中必ず身に着けておくべきものである。
ロープを使って登攀する人も、スリングが凍ったりプルージックが固まったりしたら壁の途中でもナイフを使う場合もある。
ともあれ、ナイフの重要性はあまり論じられていないが、ナイフは冬山ばかりではなく山では非常に重要な道具である。この意味が分からない者は冬山に登るべきではない。もっと言うと登山の安全に関するセンスが無いと言ってもいい。
ロープを使って登攀する人も、スリングが凍ったりプルージックが固まったりしたら壁の途中でもナイフを使う場合もある。
ともあれ、ナイフの重要性はあまり論じられていないが、ナイフは冬山ばかりではなく山では非常に重要な道具である。この意味が分からない者は冬山に登るべきではない。もっと言うと登山の安全に関するセンスが無いと言ってもいい。
尻セードは案外と危ないのだよ
尻セードは楽しい。登山道を尻セードで滑ると登る人が登りにくくなるという問題は別として、尻セードは下りが早くなるし楽だし楽しい。
しかしながら、尻セードでスピードを上げ過ぎて怪我をする人が案外と多いことを知っていて欲しい。
また、止まるための滑落停止の技術ができなければ止めて欲しい。
「そんな急な斜面じゃないから」というのであればいいが、そのあたりは適切に判断してほしい。
もう少しだけ付け加えると、下りで疲れている場合、尻セードよりもスタスタと歩く方が疲れにくい場合が多い。
しかしながら、尻セードでスピードを上げ過ぎて怪我をする人が案外と多いことを知っていて欲しい。
また、止まるための滑落停止の技術ができなければ止めて欲しい。
「そんな急な斜面じゃないから」というのであればいいが、そのあたりは適切に判断してほしい。
もう少しだけ付け加えると、下りで疲れている場合、尻セードよりもスタスタと歩く方が疲れにくい場合が多い。
ホワイトアウトのときは磁石を見る
ホワイトアウトにあうと人間の勘は狂う。しっかりしたトレースがあればいいが、どっちから来たか分からなくなる場合もある。安易に考えず、面倒がらずにコンパスでしっかり方向を確認する必要がある。高度計やGPSがあれば特によいが電池切れだと悲しい。それらの道具がない場合は、ホワイトアウトする前から風がどっちから吹いているのを観察していると役に立つ場合がある。現在位置が分からず向かうべき方向が分からない状態では動かず、勘に頼らず、現在位置と方向がはっきりしたら動くべきである。
酸欠に注意…ベンチレーターを開けておく
今のテントの性能はいいのだろうけれど、テントの中で火をたきテントが濡れてしまうと通気が難しくなり、ベンチレーターを開けておかないと酸欠になる危険性が高い。そのまま死んでしまわないように少しというかかなり寒くてもベンチレーターは適切に開けておくことが必要である。
雪目にご注意!
ふつうは山では「雪目(ゆきめ)」と言うが、雪盲(せつもう)とも言ったりする。
要するに、サングラスやゴーグルをせずに強い日射を浴びると目が紫外線で炎症を起こすことである。
すぐに症状が出ずに何時間かあとに(夜)症状が出ることが多い。
すぐに治ることが多いと思うが、安物のサングラスやゴーグルをかけているとそうなる。
要するに、サングラスやゴーグルをせずに強い日射を浴びると目が紫外線で炎症を起こすことである。
すぐに症状が出ずに何時間かあとに(夜)症状が出ることが多い。
すぐに治ることが多いと思うが、安物のサングラスやゴーグルをかけているとそうなる。
水分は意識してとるように!
冬山は当然ながら水は貴重である。そのために水分をとらないケースで冬なのに脱水症状になってしまうケースは多々ある。意識して水分を取る必要がある。とくに朝、甘い紅茶を作ってがぶ飲みするのは効果がある。
汗をかいて濡れないように
山が寒いといっても行動中に着過ぎて汗をダラダラだしてはいけない。それが冷えて体温を奪うと低体温症になって死んでしまう原因にもなる。行動中は薄着にするべきである。
ともあれ、夜までは絶対にぬらしてはいけない衣類は絶対にぬらさないようにビニール袋などで完全防水させておかなければいけない。
ともあれ、夜までは絶対にぬらしてはいけない衣類は絶対にぬらさないようにビニール袋などで完全防水させておかなければいけない。
行動食を食べてエネルギーチャージ
行動食は糖分のある物がいい。シャリバテのようになると力が出ないだけでなく判断ミスもおこりやすい。遭難の隠れた原因かも知れない。
キジ打ちで滑落しないように
そういう状況で冬テンを設営するような人がヤマレコユーザーに何人いるか分からないが、象足で外に出て滑落してしまった人の話はよく聞く。
強風にテントが吹っ飛ばされないように
樹林の中に設営するならともかく、強風でテントごともっていかれた例は数多い。四隅は特に強固にしておかないと人が入っていても空飛ぶテントになってしまう。冬山の幕営技術は強風対策が一番重要である。山は昼間より夜間の方が風が強い。平地と反対である。
張り綱の固定は、やぐい竹ペグじゃダメなのである程度の太さの竹ペグを用意したい。また、長めのピッケルで固定させるのもいい。そういう物を忘れた場合はアイゼンを埋めるのもいい。その場合、細引きは当然必要である。さらに強固にしたい場合は雪を踏んで固めたあとで水をかけて凍らすという方法もある。水がない場合は…という手もある。
ともあれ、冬山の強風に対しては絶対に甘く考えてはいけない。命にかかわることである。わずかな冬山経験しかない者が書いた夏山のようなテントの設営方法をネットで見たりするが、冬山の強風で空を飛んでから後悔しても遅い。現実、テントごと人が飛ばされて何人も死んでいる。
また、風上側に雪でブロック塀を建てたり、半雪洞型にして設営するものいい。また、雪洞やイグルーを作るのは強風対策としてはいちばん良い方法である。雪洞は入口が雪に埋まらないように注意したい。
張り綱の固定は、やぐい竹ペグじゃダメなのである程度の太さの竹ペグを用意したい。また、長めのピッケルで固定させるのもいい。そういう物を忘れた場合はアイゼンを埋めるのもいい。その場合、細引きは当然必要である。さらに強固にしたい場合は雪を踏んで固めたあとで水をかけて凍らすという方法もある。水がない場合は…という手もある。
ともあれ、冬山の強風に対しては絶対に甘く考えてはいけない。命にかかわることである。わずかな冬山経験しかない者が書いた夏山のようなテントの設営方法をネットで見たりするが、冬山の強風で空を飛んでから後悔しても遅い。現実、テントごと人が飛ばされて何人も死んでいる。
また、風上側に雪でブロック塀を建てたり、半雪洞型にして設営するものいい。また、雪洞やイグルーを作るのは強風対策としてはいちばん良い方法である。雪洞は入口が雪に埋まらないように注意したい。
野生動物に注意!
熊は冬眠して寝ていると思われるが、テントの外に食料を出しているとキツネとか狸が食料を持ち出して食われてしまい、食糧計画が台無しになってしまう場合がある。私も経験があるが相手が動物なので怒るにも怒れない。
セルフビレイは確実に
登攀関係だと、氷の壁を登ったりする人には釈迦に説法だろうけれど、岩と違って雪が下にあるので何となく安心感があったりして気が緩むけれど、やっぱりキチンとセルフビレイを取っておればよっぽど死ぬことはない。
懸垂下降もやっぱりマチガイ防止でバックアップは取った方がよいと思われる。
懸垂下降もやっぱりマチガイ防止でバックアップは取った方がよいと思われる。
ザイルを下に落とさないで!
どこに登るかということによるが、冬の壁は敗退するということも多く、懸垂下降で降りてくることも多いことが想定される。その場合、間違ってザイルを下に落としてしまうと泣くにも泣けない。いや、泣いても涙が凍るだけ。
雪のテラスにごまかされてはダメ
だんだんと注意点が発散してきたが、岩と氷がミックスした壁なりを登る場合、下から見ると雪のテラスのように見えて、実際にはそうじゃないケースは私の経験上よくあった。目の錯覚である。その点だけ最後に注意させてほしい。
その安心できそうな雪のテラスらしき場所に苦労して登ってみると、実はブッシュに雪が付いているだけの「壮絶な」場所だったりする。こんな所で落ちたらたまったもんじゃない。スクリューやアイスハーケンは効かないし、岩用のハーケンは問題外に効かない。ブッシュも根から抜けてくるような最悪の嫌らしい場所だ。
この雪のテラスまで来たらピッケル刺して「安心して」ビレイをしようと思ったのに、生きるか死ぬかの場所になってしまう。なぜなら、ここに登るまでに中間支点を取っていなかったから・・・。ゾォー!!
ということで、本番をされる人はくれぐれ、下から見て雪のテラスに見えるような場所は要注意お願いします。ご存じの通り。
その安心できそうな雪のテラスらしき場所に苦労して登ってみると、実はブッシュに雪が付いているだけの「壮絶な」場所だったりする。こんな所で落ちたらたまったもんじゃない。スクリューやアイスハーケンは効かないし、岩用のハーケンは問題外に効かない。ブッシュも根から抜けてくるような最悪の嫌らしい場所だ。
この雪のテラスまで来たらピッケル刺して「安心して」ビレイをしようと思ったのに、生きるか死ぬかの場所になってしまう。なぜなら、ここに登るまでに中間支点を取っていなかったから・・・。ゾォー!!
ということで、本番をされる人はくれぐれ、下から見て雪のテラスに見えるような場所は要注意お願いします。ご存じの通り。
最後に
強い冬型の天気となりそうな今年の年の暮れ。
やっぱり山での事故が心配なので急きょメモしてみました。
小さなことでも参考になれば幸いです。
やっぱり山での事故が心配なので急きょメモしてみました。
小さなことでも参考になれば幸いです。
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※この記事はヤマレコの「ヤマノート」機能を利用して作られています。
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文責が無い不思議な文章ですが、最近はスッテプキックというのでしょうか。私はキックスッテプで覚えていますが。それはさておき、ピッケルバンドを検索してここに辿り着きました。最近は「ピッケルバンドは危険なので使わない。」と聞きますが本当ですか。
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