谷川岳(トマの耳、オキの耳)、一ノ倉岳、茂倉岳〔土合駅〜西黒尾根⇒茂倉新道〜土樽〕、麓の紅葉と山頂の360度の展望に満足
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- GPS
- 08:27
- 距離
- 16.0km
- 登り
- 1,672m
- 下り
- 1,722m
コースタイム
土樽:茂倉新道入口P 6:03 - 土樽駅 6:25/30 = 土合駅 6:39/43 - ロープウェー乗り場 7:02 - 登山案内所 7:05
- 西黒尾根登山口 7:09/11 - 最初の鎖場 8:31 - ラクダの背 8:41/47 - ラクダのコル 8:50 - ザンゲ岩 9:33
- 肩の広場 9:47 - トマの耳 9:54/10:13 - オキの耳 10:24/45 - 富士浅間神社奥宮 10:48 - 一ノ倉岳 11:30/45
- 茂倉岳 11:58/12:10 - 1683ピーク 12:35/41 - 矢場の頭 13:03/11 - 登山口 14:36 - 土樽:茂倉新道入口P 14:38
●行動時間 0:22+7:55 (電車移動を除く)
天候 | 晴れ|うす曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
(実家) = (土樽側登山口) = (土合駅) - 谷川岳 - (土樽側登山口) = (実家) ●自動車でのアクセス ○土樽側登山口) ・関越道「湯沢IC」から国道17号線へ左折し最初のセブンイレブンを左折、県道540号線を伝い、「中里、岩原、土樽」方面へ進む。「土樽橋東」で右折し、突き当たりを右折すると、道はか細くなりつつも奥へと進む。やがて、JR土樽駅への分岐を右に分け、さらにか細くなった道を進むと、関越道土樽PA関連の道などを分けながら、茂倉新道に向かう。車道の終わる頃に大きな駐車スペース ・ただし、人家からも離れた寂しい場所なので、貴重品管理には注意を要するかも ・JR上越線での移動を考える場合には、本数が極端に少ないので注意を要する。利用したのは土樽6:30発だが、次は2時間後。また、土合からの下りの始発も8時台 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース状況 <西黒尾根> ・国道291号線からの入り口には大きな標示が立てられている ・前半は斜度はないが、殆ど休みなく登り坂。「ラクダの背」を迎える直前に鎖場が現れるが、なくても登れる程度のもの ・「ラクダのコル」から先にある後半の登りは急斜面。岩登りの要領で登る部分もある ・ただし、昭文社「山と高原地図」に記載されているような“日本有数の急坂”とは思わなかった <頂上稜線> ・至って明瞭。紛れはない ・中芝新道などへの分岐も現れるが、それぞれにきちんとした注記がある <茂倉新道> ・矢場の頭よりも下側では、殆ど全域枯れ葉で埋もれているが、見失うほどではない。テープマークも付されている。しっかり足裏の感触を意識しながら歩いていれば問題はない ・昭文社「山と高原地図」には「矢場の頭」より高い側に“木の根”地帯が記されているが、実際は「矢場の頭」よりも下側にあった。やせ尾根にせり上がった根をいちいち昇降するので、結構いやになる ・途中での主な目印は「避難小屋」「矢場の頭」 ・下降の場合、「矢場の頭」より手前にもピークが複数あるので誤解なきように。「矢場の頭」には、その旨の標示がちゃんとある ●買う、食べる ・国道17号線からの曲がり角にセブンイレブン、その次の突き当たりにセイブオンがある ・食べるに適したところは発見していないが、湯沢までの道筋には何らかあるものと思われる ●日帰り温泉 ・今回は「岩の湯」を利用。これは湯沢町が設置している外湯の一つ。このほかにも4湯あるので、それらを使うとよいかも ・岩の湯は湯船、洗い場だけの簡素な造り。嗜好にもよるが、簡素できれいなところがよければ適しているかも |
写真
感想
○始まり
風邪を引いて、紅葉シーズンを棒に振った。高山帯は、今やどこへ行っても手遅れであろう。せめて麓の紅葉だけでも観賞したいものだ。そんなつもりで上信越国境を選択。初雪後であることは承知していたが、天候状況から残雪もなかろうと予想。上越国境の代名詞、谷川岳に行くこととした。コースは土合〜土樽を歩き通すものとした。
富山の実家を深夜に出発し、殆ど予定通りに茂倉新道入り口に到着。車を駐めて土樽に向かおうとするものの、場所があまりにもひっそりとしているので、盗難が心配に。金目のものはすべて身につけているからいいや、と割り切る。
車1.5台幅に舗装された道を土樽に戻る。途中には歴史ある「清水トンネル」の入り口もあるが、電車時刻との関係上、立ち寄りは帰りとすることに。
土樽駅へはおよそ20年ぶりか。周囲には全く民家がない。ここを秘境駅というのかどうかは知らないが、普段利用者がいるのか、余計な心配をしてしまう。見れば、同じような目的の女性が一人列車を待っている。おそらく同じように土合から登りこちらに降りるつもりであろう。
土樽駅の上り始発列車は、土樽からの2人を乗せ、乗客4名、乗務員3名となった。長い清水トンネルを抜けるとそこが土合で、山に向かおうという3人が降りた。乗る人はいない。結局、乗客1人の列車は静かに土合駅をあとにした。
○土合から歩き、西黒尾根
土合駅から先ほどの降車客のうち女性を見失ったが、もうお一方とほぼ並行しつつ、登山口へと車道を上る。さすがは関東組の根城のひとつ、歩いている間にも、次々と自動車が抜かしていく。
始発時刻を過ぎたロープウェーをやり過ごし、国道291号線を登る。この道は県境を前に途絶する。だから車は少ない。しかし、登山者は数多く歩いている。そんな国道もたまにはあってよい気がする。
わかりやすい西黒尾根入り口から、急登の道へ。最初のうちは、紅葉の中を気持ちよく進むが、休みない登りである。愛でるよりは足下に目が行く。気がつけば、紅葉は終わり。どうやら千メートルを過ぎると残っていないようだ。
長くはないが、登り続けの斜面を進むとようやく展望が開ける。背後に朝日岳の秀麗な姿が見える。やがて鎖場が現れる。しかし脇から鎖なしでも登れてしまう程度。3本くらい過ごし、「ラクダの背」に到着。谷川岳二つ耳が大きく立ちはだかる。周囲の山々や、天神平が見える。さらに、この先の進路にある急な岩面も見える。どうやら“急な斜面”とは、ここから先のことか。壁を行く人の姿が米粒のように見えているが、あえぎが聞こえるよう。
「ラクダのコル」で厳剛新道を合流し、いよいよ壁のような急斜面にとりつく。途中岩登りのような部分もあるが、殆どは普通に歩いて上がっていく。斜度は先ほどまでよりも急。ペースが一気に落ちる。何度も見上げているうちに、隣に天神平からの人の列が見え始め、肩の広場に到着。その手前からくっきりと見え始めた双耳峰の上には多くの人が集まっているのがわかる。肩の広場から、その人混みに向けて進み、程なくトマの耳に。
○トマの耳〜オキの耳〜一ノ倉岳〜茂倉岳
陽が陰り始めたものの、絶好の見晴らしがあることには変わりがない。360°明瞭である。この山からの眺望のいいところは、上信越国境の山に限らず、北関東や信州の山々までも見渡すことができることのようだ。
苦手な北関東以北を地図で類推し、百名山に限ってもざっと数えると15座は見えているようだ。山座同定が好きな人には溜まらない絶景。
トマからオキに移る。居所を移しても、見えているものには大差がない。しかし、天神平からのハイカーが増え始めてとんでもない混雑になってきた。中には「ブソンヤマ」とか言っている人も混ざっている。普段の山行きで期待するような、静寂と黙考は、ここでは無理なよう。
それでも、一ノ倉岳へと向かうと、道は一気に静かに。すれ違う人も殆どなく、さらに言えば、土樽から来ているという人にも出会わない。
やがて、茂倉岳。標高1977.9mとある。谷川岳オキの耳よりも高く、この界隈の最高峰だが、わざわざここまで来る人は殆どいないようだ。
○茂倉新道
もうくたびれきっているので、下りであっても足が出ない。しかも靴との相性がどうもよくないようだ。3度目だが、どんどん褄先を痛めている。茂倉岳からのアップダウンのある下降尾根を比較的ゆっくりと進む。すぐに避難小屋。きれいな造り。トイレもあるようだ。横目に先を急ぐ。
何度目かの登りで小ピークに。最初「矢場の頭」と思い、ずいぶんペースが速いな、なんて思っていたが、それは大きな間違い。しばらく進むと「矢場の頭」が現れた。おおむねガイドブックの時間通り。今度は逆に焦る。褄先が痛いから、となまくらな歩きを続けていると、もっと遅くなるかも。
これに加えて眠くなってきた。それもそのはず、前夜は2時間しか寝ていない。最近の笠ヶ岳や八ヶ岳でも同じようなことになった。昔はこんなことはなかったと思う。否応なく歳を感じてしまう。
ちょっとだけ眠り、元気を出す。木の根に苦しめられたあとは、落ち葉に埋め尽くされた登山道をひたすら下降。途中からは紅葉が復活し始め、高度が下がったことを感じる。やがて、樹間に自分の車を発見。目的地がわかるとあとは早いもので、あっという間に登山口へ。
広い広い駐車スペースには、朝と同様、わが車が一台佇んでいるだけであった。
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