扇沢から八峰キレット縦走 [爺ヶ岳 鹿島槍ヶ岳 五竜岳]
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- GPS
- 32:02
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,759m
- 下り
- 2,567m
コースタイム
- 山行
- 9:19
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 10:00
天候 | 1日目 曇 後 雨 2日目 晴 後 ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
グローブ
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
ポール
携帯トイレ
|
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感想
17(月)、18(火)と2連休がとれたので、八峰キレットを縦走してきました。仕事の都合上、2連休は(年末年始等の長期休み期間は除いて)基本月に一回しかないのですが今回は何とか調整がとれたため天候に不安を感じながらも1泊2日で登山を決行しました。
自分の体力では未踏の百名山である鹿島槍ヶ岳、五竜岳共に日帰りは厳しいためキレット小屋経由での2日間が必須条件でした。
幸いにも直前の天気予報で好転予報に変わり小雨が続くものの昼過ぎに止みだして15時過ぎれば晴れる見込となったため喜び勇んで(^^)出発しました。先月は不幸が重なり足首の捻挫(プラス軽い骨のヒビ)と交通事故(全治10日の軽傷)で療養の日々が長く・・・その影響があり足取りはイマイチ、でも想定内。初日は好天を信じてキレット小屋を目指しました。
段々と天気が回復するはずでしたがお昼になっても雨足は弱まらず。冷池山荘での昼食時に、このまま停滞するかどうか少し悩みましたがキレット小屋を予約していて(事前の)天気予報も回復見込みだったためそれを信じて先に進みました。
けれども、行けども行けども天気は回復せず。それどころか稜線は風もそこそこ吹いていて逆に雨足が強まってしまいました(× ×)
鹿島槍ヶ岳へ向かう途中で冷池山荘に引き返すか、このまま進むか再び迷いましたがかなり進んで体力も消耗・・・休みは2日しかないので明日冷池山荘からキレット→五竜岳→下山という行程も私には厳しすぎる内容(下山のゴンドラ最終時刻の関係)。進むも地獄、戻るも地獄なので天気の回復に望みをかけて先に進みました。
期待に反して、雨足は弱まらず相変わらずの冷たい風雨(5℃程度)!
結局、ガスも強く視界不良のなか鹿島槍ヶ岳〜キレット小屋の難所を通過することになりました・・・・・。
さらに悪いことに、途中でレインウェアと登山靴の透湿限界(湿気を外に出せず内側からびしょびしょ状態)がきてしまい、びしょびしょの体・靴をはいた不快指数の高い状態でのキレット越えになりました。
体も完全に冷えきって最悪のコンディションで、もう無我夢中。時に鎖にしがみつき、時に岩肌にお尻をつけながら「急がば回れ」「安全第一」と頭の中で唱えながらただただ無心で通過していきました。幸いにも自分と同じキレット小屋を予約していた男性が後ろから自分に追いつき(抜きつ抜かれつの?お互いバットコンディション・無我夢中でおしゃべりなし・・・)道中一緒に進む時間もあって多少心強く進むことができました。
そもそも八峰キレットは北アルプスの3大キレットの中でもっとも容易といううわさで少々なめていました・・・。キレットと名がつくだけあってそれなりの難所で視界不良の冷たい風雨が突きつける今回のコンディションではかなりスリリングでとてもとても怖い経験となりました。
※後半の難路は余裕がなくてほとんど写真も撮れませんでした
なんとかキレット小屋に着いたのは17時20分すぎで、当然大説教となりました。来るとは思っていなかったらしく『こんな時間では遭難のようなもの、この天候では何かあっても助けに行けない、低体温症で亡くなっても全く不思議でない、せめて事前に遅くなる旨連絡してほしかった・・・山を舐めている・・・』など(多少言い回しが違っていたら申し訳ありません)、ごもっともな言い分でただただ反省することしかできませんでした。
小屋に到着した時は少し体が震えて咳も多く出てしまっている状態。完全に低体温症のなりかけでした・・・。泊まりの登山では必ず着替えを持っていっているため簡単に荷物を整理した後は即座に着替えて体温の回復につとめ、乾燥室にあったストーブでまったりさせて頂きました。
この日は天候が悪かったせいか宿泊客が少なく遅れてきた2人を含めて3人しか見かけず、ほぼ貸切状態でゆったりできたのは幸いでした。
翌日は天気が回復して上はなかなかの登山日和(下は雲が多め)。
ただ最近一ヶ月の(療養による)運動不足と前日の疲れの影響で少々足取りが重くてキレット小屋〜五竜岳への行程は難儀、途中の急登・岩場では休み休み何とか進んでいった感じでした。
五竜山荘以降は特段難路がない普通の登山道、鹿島槍ヶ岳以降封印していたストックも復活させて順調に下山する事ができました。
終わってみれば、順調に大過なく全行程を終了する事ができました。
振り返れば今回の体力・調子では初日にキレット小屋まで行けていなければ2日目は疲れ果てて五竜山荘で停滞していた可能性が高いです。2連休しかなかったので翌日の仕事に支障が出ていたかもしれません。
もしくは八峰キレットと五竜岳を諦めて鹿島槍ヶ岳でユーターンして1泊2日のピストンになっていたかもしれません。
全行程を終了できたのは初日に頑張ってキレット小屋に行けたからでしょう。
とはいっても無謀なキレット越えだったのは明らかで、(毎回の事ですが)色々と考えなくてはならない勉強の登山となりました。
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